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悪徳は甘美な美酒の味わい
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【崩壊】
「何だ……これは?」
客たちにとっては歓喜の恵みであったとしても、騒ぎの報を受け慌てて飛んできた海原にとっては、文字通りの阿鼻叫喚であったことだろう。
乱れ飛ぶ紙幣の量からして、地下金庫のものであるのに違いない。もちろん警備兵には出動を命じたが、その後の音沙汰がない。おまけに、不埒なバニーガールを追跡中の
サキリ・デイジーカッター
を呼び戻そうといくら連絡を入れても、応える声はない。
「何だ、これは……っ!」
無論。
八咫 鏡
にとて、足早に駆け寄った彼の要請に応える義理などありはしない。
「はい、そこの方々、ケンカしないでくださいね。慌てず騒がず、係員の指示に従って……」
「何をしている! 客などどうでもいい、早くこの事態を収拾しないか!」
「お断りします。海原さん、これはあなたの責任でしょう?」
無下に突き放すと、眼鏡の奥で瞳がぎらつき睨みつけるも、八咫が気にするそぶりはない。
「それより。その警備兵たちで、何をするつもりです? まさか、一般人に危害を加えるつもりですか?」
「当然だ、どんな状況であれ、私の金を盗むなど許されない。一枚たりとも見逃すつもりはない」
「そうですか。ならば……我々の出番ですね」
この場において八咫が標榜すべきは、一般客への被害を最小限に抑えること。それをおいて他に無く、カジノの損失など二の次であり、それこそが彼の掲げた正義の賜物だ。
「お客様の命は、金より重いのですよ」
瞬間。八咫の脇から飛び出した影が、まぶたを閉じる間も無く、数人の警備兵を弾き飛ばした。
「ふぇ。ごめんなさい、でも……皆さんがいけないんですよ?」
七瀬 明日奈。警棒を振るいひとりのこめかみを殴打し沈めると、奥のもうひとりの懐へ踏み込み腹へ掌打、全体重と突進力を乗せ肩口から背中を叩きつける靠の一撃。八極拳の粋を如何なく発揮するその姿は、人見知りや奥手といった言葉からは無縁に見えた。
「楓子もやるか……給料分くらいは働いておこう」
千歳飴 楓子
も、そのへんに落ちている紙幣を拾って適当に投げつけ、蜜へと変えて銃を構えた警備兵たちへ降りかける。面喰った隙に、八咫の格闘術が彼らを打ち据え、昏倒させた。
「ち……何をしている! 倒せ、私の金を取り戻せ!」
「させませんよ」
ずらりと並んだ八咫の部下たちが、堅牢なライオットシールドを構え、海原の警備兵らと対峙する。少なくともこうして押し留めている間は、一般客たちが無用な怪我を負う可能性は限りなく抑えられるだろう。
千歳飴の蜜に怯んだひとりを肘撃で叩き伏せながら、七瀬が言う。
「このカジノは、もうダメですね……ねえ、八咫さん。どうですか? ここよりもっと、守り甲斐のある組織を知ってるんですけど」
「? 何です、それは?」
もはや取り繕うつもりもないのか、七瀬はどこか禍々しい笑みを浮かべ、告げた。
「……『七星』って言うんですよ。フフフ!」
突発的に請け負った仕事ではあったが、
鴻上 彰尋
にも、ここに見せ場が用意されていた。他ならぬ、彼ならではの大仕事だ。
「皆さん!」
マイクを片手に、客たちへと呼びかけた彼はもちろん、未だ黒崎の顔格好を模したままだ。
大仰に両手を振り上げ、宣言する。
「楽しんでいただけているようで何より。これは皆さまへの、サプライズ・プレゼントです! これからも『カジノ・オーシャン』をごひいきに、どうぞよろしく!」
ひらひらとフロアに降る金の雪を眺めて、つぶやいた。
「思った通り。カジノに舞い散る札は、綺麗だね」
「……黒崎様! これは一体……なぜこのような!」
駆け寄ってきたのは、海原だ。逆らいがたい相手への遠慮はありつつも、内心に怒りが見え隠れする彼へ、VIP席へ優雅に腰かけ、警備兵と八咫の部下たちが衝突する様を見下ろす鴻上は、余裕しゃくしゃく。
「こうなってはもう、仕方が無いだろう? 今から意地汚く金を回収して、何になる」
「しかし、あれは私の……いえ、あなたや、出資者たちの金で」
「海原くん」
鴻上の演技と変装にはいつも通り隙が無く、ぴしゃりと告げれば、海原は言葉を飲みこまざるを得ない。
「今となっては、君が考えるべきは、自分のことじゃないのかい?」
「と、仰いますと……」
「この失態の責任をどう取るのか、と聞いているんだよ」
後ほど、当の黒崎から改めて突き付けられるであろう言葉だが、少しばかり早めに伝えてしまっても問題は無いだろう。鴻上はあくまで良い笑顔を浮かべながらに、言ってやった。
「君は、クビだ。処分は追って伝える、心しておきたまえ」
海原は、ただ立ち尽くすばかり。反論の言葉はもはや、何も無かった。
「何してるんだ?」
怪訝そうに尋ねた
アキ
へ、スマートフォンの通話を切った
八神 修
は、何気なく言葉を返す。
「ああ。警察に通報をな」
「……えっ?」
「心配するな、連中到着する頃には、俺たちはもう撤収してる」
警備員として事前に潜入した八神はその過程において、内部の調査を続けてきた。セキュリティシステムの構造、警備兵の配置や巡回経路、施設の見取り図。それらは今回の計画に還元され、多大な成果を上げることができた。
その上で、彼はもうひとつ、カジノにおける重大な秘密を入手していた。
即ち……『カジノ・オーシャン』に見え隠れする、一連の不審な金の流れを。
「情報があってな。俺は調査の過程でとある二人組と接触し、その裏を取った……警察が踏み込めば、明るみに出るはずだ。このカジノを潰し、黒崎にもいくらか打撃を与えられるだろう」
「情報? 二人組? 何なんだ、それって……?」
「まぁ、詳しく説明しても良いんだが。今はともかく、逃げないとな」
金庫室内にうず高く積まれていた札束の山は、今や空。あとは人の波に紛れ、この場を後にするのみだ。泉が役目を終えたコンプレッサーのスイッチを切り、
「機械はどうする? 運び出すのは骨だぞ」
「放っておけばいい。
レイ
が独自のルートで調達し、相棒が一から組み上げた特別製だ、どうせ足は付かないさ。裏の搬入口の脇に、逃走車を用意しておいた……仕事は済んだ、帰るとしよう」
全ては、つつがなく。泥棒らの計画は、ここに完遂されたといっても良いだろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
悪徳は芳しき香りに満ちて
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月07日
参加申し込みの期限
2016年06月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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