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寝子島高校
MFS! ~あるいは全ての表現者に捧ぐ、夜半過ぎのTVショウ
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ヒュー・ヒューバート
が目を開けると、そこには見慣れた自室の、いつものベッドの感触がありました。
「ヒュー……! 目を、目を覚まして、お願い……ねえ、お願いだから……」
柔らかく押し付けられる恋人の裸身と、あたたかな体温も。
城山 水樹
は汗と涙でくしゃくしゃに濡れて、ヒューの胸元へすがりつき、必死に彼の名前を呼んでいました。
気付くとヒューもまた、昨夜に彼女と交わり合ったまま一糸纏わず、全身には冷たい汗をかいていて……同時に、寄りそう体温を通じて悪夢の終わりを知り、ふわりとベッドへ広がる豊かな黒髪を撫で。怯える彼女を安心させようと、そうっと、囁きます。
「水樹。大丈夫。ただの夢だから……もう大丈夫」
「…………ヒュー? ああ、ヒュー……!! 私……私っ」
ふたりはそのまま、互いの身を固く抱き締め合いながらに、もう一度安堵のまどろみの中へ。
ざらざらと、つけっぱなしのテレビに映るのは白黒、無色の砂嵐だけ。
猫鳴館の自室で気が付いた
綾辻 綾花
は、慌ててスマートフォンを取り出して、ワンセグ視聴画面を起ち上げます。そうすることで、レンズ・キャッツたちの視界を共有できることを、彼女は知っています……もちろん大好きな、あの子も同じ。
「あっ……クロワ!?」
スマホの画面には、もう、何も映りはしませんでした。
けれど窓際に佇んでいた黒猫は、アンテナ尻尾を機嫌良さそうに揺らしながら、軽い足取りでやってきて綾花の胸へぴょんっと飛び込むと、にゃあ。ふにゃあ!
「……ずっと……一緒にいようね。クロワ」
そうしてぎゅうと、ふかふかの黒い毛並みを抱き締めながら。綾花は、悟りました。
番組の全てが、終わりを迎えたことを。
「あぁーら、剣崎さん! ごきげんよう、我が親友(トモ)よぉ!!」
長い夜が明けて、訪れたどこか気だるい朝。いつもどおりに登校した
財前 華蓮
は、監獄のリングで友情を確かめ合った
剣崎 エレナ
の背中を見つけて、親しげに声をかけました。けれど、
「……おはよう、ぜんざいさん。私への憧れが積もりに積もって、おかしくなってしまったのかしら? それとも、何かヘンな物でも食べた?」
「あっ、あれーーー!? 何か冷たいですわよ!? ちょっと剣崎さん、私たちお揃いのセクシーリンコスでペアルックして、華麗な合体技まで披露した間柄じゃありませんこと!?」
「一体何を言ってるの? ああ……ごめんなさい。私が間違ってたわ、あなたがおかしいのはいつものことだものね」
「よーし分かった屋上に来い、決着つけて差し上げますわこの駄コロネがーーーッ!!」
と、そんなやり取りの向こうでは、
冴木 竜司
が愛しの
相原 まゆ
先生めがけて、突撃!
「あの夢はきっとお告げなんだ、今ならまゆ先生もOKしてくれるはず……! マイハニーまゆ先生、俺と一緒に海行きませんかッ、ていうかむしろ結婚してくださーーーい!!」
「んもーしつこいわね竜司君、ダメって言ってんでしょダメって!」
「あっ、あれーーー!? 何か冷たい……いやいつも通りのまゆ先生だこれ、何でだ!? あの夢はお告げじゃなかったのか……!? ビキニ姿で抱きついてきた先生のあのむにゅっと素敵な感触は、俺の妄想だったってのか……ッ!!」
「はいはい気持ち悪いこと言ってないで早く教室行きなさい、授業始まっちゃうわよー」
「どいひーーー!!」
全て、もとどおり。赤い月も、巨大な電波塔も、おびただしく生え伸びて広がるアンテナたちも、とっくにテレビの画面の向こう。
その日、寝子島に訪れたのはいつもの、あの懐かしく穏やかな、何気ないフツウの一日でした。
エピローグ
……それから幾度か、日が落ちて。白い月が昇っては、また夜が明けて。
「ふわぁ……おはよー、アリーセちゃん」
「おはよう、凛さん。眠そうね?」
「うー。あの日からちょっとね、少しだけ、寝れなくて……ふわわ」
胸にちくりと刺さった、棘のような。どこかじくじくと淀んだような、心の奥の重たいしこりを抱えたまま、そんな数日間を過ごした後の、ある朝に。天気だけは良く晴れて抜けるような青空の下、
雨寺 凛
と
黒依 アリーセ
は、少し重たい足取りで寝子島高校の校門をくぐり、
「……? ねえ、凛さん……もしかして」
「あ、あれれ? あそこに歩いてるのって……もしかして!?」
学生鞄を手に提げて悠々と歩く、彼女を見つけました。
「「胡乱路先輩……!?」」
「あら。おはようございます、んふふ♪」
胡乱路 秘子
は、にんまり。口の中に糸引く唾液がにちゃりと音を立てて、いつか深夜のテレビで見たように、どこか怪しく笑いました。
こんな風に彼女を見かけたことは、今まで一度だって、記憶にありません。校内で出くわしたという話すら、数えるほどしか聞いたことがありません。
彼女が何の変哲もない日常の中、何気なく存在していることに、えもいわれぬ違和感はありました……けれど凛の表情は、すぐにもぱあっと明るくなって、
「良かったー、元気になったんだねぇセンパイ!」
「ええ、皆さんのおかげです。んふふ……恥ずかしいところを見られてしまいまして、すこうしだけ、落ち込んでしまいましたけれど。もう大丈夫です」
かすかに頬を赤くしながら、秘子は目を細めます。気恥ずかしそうに、言葉を紡ぎます。
「……わたくし、考えたんです。世の中の全ての歌手やアイドルの方々が、一度も挫折を味わったことがないなんて、そんなことがあるでしょうか? 皆さん、一度もつまづくことなくすんなりと、夢を叶えることができたのでしょうか?」
ぺろり、と舌を出して、
「そんなはずはありませんものね。だからわたくしも、一度くらいチャンスを逃してしまったくらいで、落ち込んでいられない! なんて、そんな風に思ったんです。だって早く、雨寺さんや黒依さんに追いつきたいですから……んふふふ♪」
彼女のそんな強さが、決して最初から備わっていたわけではないことを、今や多くの人々が知っています。強くはなかったからこそ、彼女はあの胡乱な番組に、一縷の望みをかけたのです。
今、秘子の浮かべた笑みには、陰りもなく、明るい感情が覗いているように見えました。
彼女はぱちり、と両手を合わせて、
「そうそう! 今度、軽音楽部を見学させていただいてもよろしいでしょうか? とってもとっても、興味があるんです」
「……ええ、もちろん。いつでも歓迎しますから。ね、凛さん」
「うんっ、もちろんだよー!」
談笑する彼女らの中に、緩やかなウェーブを描く桃色の髪を見つけたのは、凛やアリーセだけではありません。
「うっうわー秘子ちゃん!? ガッコーいるとこ初めて見るのだ、前に散々探し回っても会えなかったのに今日は一体どういうこったなのだーーー!?」
「あら。んふふ、後木さんもおはようございます♪」
びっくり仰天、けれど跳ねるように駆け寄った
後木 真央
に、
「……おはよう、胡乱路。良かった、心配してたんだ…………『新出』、って呼んだほうがいいかな?」
幾度も秘子と喜びをともにして目にしたことのある、変わらない
ロベルト・エメリヤノフ
の、柔らかい微笑も。
彼の問いに、秘子は、しーっ。人差し指を唇の前に立てて、片目をぱちり。
「んふふ。その名前は、わたくしと皆さんだけのヒミツです。わたくし、もうしばらく、『
胡乱路 秘子
』でいてみようって思うんです」
「……いいのかい? それで」
「プロデューサーさんが付けて下さった名前ですから。んふふ、お気に入りなんです。それに」
暗い廃墟で泣いていた、あの小さな少女の面影はどこにも無く。代わりに漏れたのは、いつもの含み笑い。
「『新出 日芽子』のままだったなら、わたくしきっと、もう二度と、立ち上がることはできなかったでしょう。この名前はわたくしに、勇気をくれるんです。だから……」
「うん、分かったよ。これからもよろしくね、胡乱路!」
彼女を囲む輪は広がって、やがて、このふたりもまた。
「それじゃ今度こそ、俺とデートしてくれるよね、秘子ちゃん!」
きらり! いつだって白い歯がまぶしい、
八十八旗 信彦
。それに、
「咲の手を……今度こそ。取ってくれるよ、ね?」
少し照れくさそうにはにかんで、ちょっぴり涙ぐんだ、
矢萩 咲
。
ふたりの差し出した手を、秘子はきょとん、見つめてから。
「…………んふふっ。んふふふ!」
信彦も、咲も。凛もアリーセも、真央も、ロベルトも。秘子にとっては、大切な、大切な……ともだち。
学生鞄は、ぽいっ! 放り投げ、両手に握った手のひらは、柔らかくて。あたかかくて、頼もしくて。
秘子はますます、にーんまり!
青空はどこまでも、どこまでも、透き通った空色のガラスのように輝いていて。ゆうべに降ったにわか雨が、白い雲へうっすらと、ぼんやり淡い虹の橋をかけていて。
今夜はきっと、晴れるでしょう。どこまでも、瞬く星たちとまぶしい月が、余すことなく島を照らすでしょう。
何の変哲もない……フツウの綺麗な、月明かりが。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
81人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月23日
参加申し込みの期限
2016年07月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月30日 11時00分
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