【Voicelog_009.wav】
「髪を染めて。カラーコンタクトを入れて。カメラの前に立っているだけで、ただ、それだけで。
まるで……そう、たとえば、
あの方たちや、
あの方や……
あの方たち……わたくしの、憧れの皆さんのように、
自分がまるで、生まれ変わったような気がして。一人前の芸能人の仲間入りをすることができたような……そんな気がしてきて。
こうしていられることが、とっても幸せに思えるんです。んふふ♪」
「……ご謙遜だな。君はもう、立派なタレントさ」
「そう言っていただけるのはもちろん、嬉しいですけれど。でもわたくし、まだまだです。だって、わたくしの夢は……プロデューサーさんは、ご存じでしょう?」
「ああ……いつか、叶うさ……きっとね……」
「はいっ、それまでわたくし、精一杯頑張りますから! んふふ。んふふふ!」
……かちり。男の指がレコーダーの停止スイッチを押し込み、流れる声がぷつり、途切れたところで。
ぱ、ぱ、ぱぱぱ。ぱぱぱぱぱ……暗がりに佇む無数のテレビに灯っていく、明滅する光。
頭上の星空にまぶしく輝く、異様に大きな、
真っ赤な月。
がりがりと轟音をかき鳴らし、見る間に大地へ生え伸びていく巨大な赤と白、
無数の電波塔。
家々や、建物のシルエットにすべからく突き立ち枝葉を広げるような、おびただしいほどの
アンテナたち。
今、番組はようやくにして、真の始まりを告げるのです。
これが、これこそが本当の……。
「……夜闇に潜む暗い怠惰や悲哀、あるいは絶望に打ちひしがれる、全ての人々へ。煌々と灯る明かりで希望を照らし出す、一縷の光明。
『ミッドナイト・フリーキー・ショウ!』
……へ、ようこそ。今夜はその、特別番組をお送りしよう。よろしくお付き合いの程を……頼むぜ? 画面の向こうの君たち。チャンネルはそのままで、ってね」
映り込むのは真っ黒なスーツ、カラフルな開襟シャツ。小洒落たハット。いくつものアンティークなアクセサリ。腕には赤い腕章を身につけた、
その男。
男には、顔がありません。目も。鼻も、口も。それらは深く落ちる影に覆われ、垣間見ることすらできません。
「さて……そうだな。始めるに当たって、出演者のみんなには、まずは伝えておくとしようか。君たちには大まかに言って、2つの選択肢があるだろうな」
二本の指を立てて見せながらに、顔の無い男は、語りかけます。
「1つは俺を止め、番組を放送中止へと追い込み、
いまだ真っ当な芸能界デビューへの足掛かりをつかんだと思い込んでいる、彼女の夢を断つ。ああ、つまらん。
それよりもう1つは、
このまま俺や彼女と一緒に……そう、楽しむのさ。みんなで、大暴れだ! こいつは気持ちがいいぞ、俺なら断然、こちらをオススメするね……」
ひとしきりまくしたてた後に、はっとしたように。男は肩をすくめて、
「……とはいえ、だ。もちろん決断は君たち次第、任せるよ。いつだって、誰にだって、その余地は残されているべきだ」
赤い月と星空をバックに、顔の無い男は腕を振り上げ、
「それじゃ早速、ああ! うっかりだ。こいつを忘れるわけにはいかないよな?」
ぱちり、指をひとつ鳴らし。
背後にずらずら、ずらりと並び立つのは、楽器を手にした白いタキシードの楽団員たち。
♪『サムワン・トゥー・ウォッチ・オーヴァー・ミー』
ジョージ・ガーシュウィン / 演奏 ユメギワ空想楽団
「良い番組ってやつには、良い音楽が付きものだろう?
さあ、歌ってくれ。踊ってくれ。
見せてくれ……君たちの信じるその答えを、俺に。
テレビの前でくすぶる、いまだ自分をさらけだす勇気を持てないでいる、全ての人々のために。
始めよう……我々の番組を!」
叫ぶタイトルコールは、まるで産声にも似て。今や変容を遂げた島の全てへと、あまねく響き渡っていきました。
ミ ッ ド ナ イ ト ・ フ リ ー キ ー ・ シ ョ ウ !
~ あ る い は 全 て の 表 現 者 に 捧 ぐ 、 夜 半 過 ぎ の T V シ ョ ウ ~
|
墨谷幽です。『MFS!』最終夜となる、特別放送をお届けいたします。
よろしくお願いいたします……!
ガイドには、イラストにてほんのちょっぴりながら、仲村渠 鳴さん、獅子島 市子さん、風鳥院 鷲羽さん、夢宮 瑠奈さん、七音 侑さんにご登場いただきました。ありがとうございました!
『ミッドナイト・フリーキー・ショウ!』について、これまでのあらすじ
深夜、テレビ局の放送が終わった後に始まる、謎の番組。その放送では常に、不意に巻き込まれた出演者たちがたどる、不可思議かつ不条理な運命とその結末を、時にシュールに、時にコミカルに描き出してきました。
またその傍らで、全三回に渡って放送されたスピンオフ番組『寝子島は撮影されている』シリーズでは、番組やその司会者に秘められた、様々な謎が明かされてきました。
本シナリオでは、そうした経緯をご存じなくともお楽しみいただけるよう配慮していますが、念のため概要を知っておきたい、またこれまでの復習をしておきたい、といった方のため、以下に簡単なあらすじを記しておきます。
もちろん、必要でないという方は読み飛ばしていただいても、何ら問題はありません。
『ラジオから聞こえる謎の声』という噂から生まれた、ちっぽけでローカルな都市伝説、『みえっぱりラジオ』。いつしかそれは自我を持ち、著名な都市伝説のように自身を人々に認知されたい、という願望を抱くようになりました。
ある時、ラジオを通じ、とあるひとりぼっちの幼い少女と出会った彼は、自分と同じ願いを持つ少女に共感し、協力することを約束。やがて後に、野々 ののこがばら撒いた神魂の影響を受けたことをきっかけに、世の中へ自らの存在を認識させるべく行動を開始します。
神魂に興味を持った彼は、その影響下にある現象や物品を調査・研究、ある程度のコントロールを可能とすることに成功。『FO=フリーキーオブジェクト』と名付けたそれらを巧みに組み合わせて用いることで、テレビ番組『ミッドナイト・フリーキー・ショウ!』を作り上げました。
成長した少女『胡乱路 秘子』を司会に迎え放送開始した番組は、今や寝子島において一定の視聴者を獲得することに成功。自身の分身でもある番組の知名度が増すにつれ、彼は都市伝説として力を高め、やがて『新出府 譲』と名乗り実体化し、出演者たちの前にも姿を表します。
彼は今、さらなる大掛かりな番組によってより多くの視聴者を獲得し、自身を確固たる存在にしようとしています。
もっと詳しく知りたいという方は、お手数ですが、『寝子島は撮影されている』シリーズをお読みいただければ幸いです。
今回のシナリオの概要
今回のシナリオは、深夜番組『ミッドナイト・フリーキー・ショウ!』における黒幕との、視聴率の奪い合いです。
視聴率は、【○○% VS ○○%】といった形で常に掲示され、番組放送開始直後は、黒幕側の視聴率が100%の状態でスタートします。
出演者は、番組内で提示される様々な問題、課題に挑みそれらを解決したり、また派手なアクションやアピールをしたり目に付くような行動をすることで、黒幕から視聴率のシェアを奪い取ることが可能です。
番組は、後述するタイムスケジュールに沿って進行します。
全ての工程を終了し夜が明けると、その時点での双方の視聴率によって勝敗が決定されます。出演者たちが黒幕の視聴率を上回ることができれば、番組は打ち切りとなり、寝子島にはフツウが戻るでしょう。
もし黒幕の視聴率が上回れば、やがて黒幕は手の付けられないほどにその力を増していき、番組の内容は実体化して現実の寝子島をも侵し、皆さんの大切なフツウは消滅することでしょう。
気付けば皆さんもまた、この奇妙な番組に巻き込まれていたようです。
得意な分野の課題に挑んで解決を図ったり、あるいは歌やダンス、演技などのパフォーマンスで視聴者の目を惹きつけたり……あるいは自分の過去に向き合い、それを克服するところを見せつけたり。方法は様々、やりたいことをご自由にやっていただいて構いません。それらの全てが、視聴率の獲得へと繋がるでしょう。
アクションでできること
下記のタイムスケジュールの【1】~【7】から、出演したいコーナーを1つ選びご記入ください。
【8】については、希望する全員が参加することができます(後述)
以前に対応するシナリオへご参加いただいたことがある方も、MFS!自体今回が初めてという方も、特に縛りはありませんので、どうぞお好きなところへご参加くださいませ。
ちなみに番組には、皆さんも良く知るNPCたちが、アシスタントスタッフとして出演しています。
彼らは、一生に一度だけ、自我を持つ影が本人と入れ替わるという現象『入れ替わりの日』を迎えており、いつもとは性格や行動原理が異なる場合があるようです。
番組が終了すれば、彼らは元に戻り、番組に関する記憶は全て失われ、いつもの日常生活に戻るでしょう。
(※番組関連NPCを除く)
●タイムスケジュール
AM 2:00 オープニング
AM 2:08 【1】ドラマ『戦慄! 謎のサラリーマンと、恐怖の死亡申告書!』
彼は信じているらしい。これこそが人々の疲れた心を救う、唯一無二の方法なのだと。
不健康そうな顔、落ち窪んだ目の男は、人々を生の苦痛から解放すべく、自らの仕事を粛々と
こなしていく。
そして男はあなたの目の前にもまた現れ、手渡すだろう。薄っぺらい、一枚の『死亡申告書』を。
不慮の事故、他者からの危害等、シチュエーションは自由にご指定ください。
見応えのある死を迎えたり、あるいは立ちはだかる死の運命に抗い、それを跳ねのけ
生き延びることができれば、視聴率アップにつながるでしょう。
死を乗り越えた場合、現実へ帰還することができます。最終的には、男に何らかの方法で
書類を破棄させることができれば、さらなる視聴率にも期待が持てるかも。
また、以下のNPCが体験する死の場面へ介入し、救出するといった役を担うことも
可能です。お好きなほうをお選びください。
<登場NPC>
○大橋 尚:死因……大型旅客機の墜落による全身への強い衝撃。
○相原 まゆ:死因……海にて、サメの群れの襲撃による失血死。
AM 2:41 【2】ドキュメンタリー『潜入! 大日本モコヌ教に、終末の光を見た!』
近頃寝子島にて勢力を拡大しつつあるという新興宗教、『大日本モコヌ教』。そのご神体として
祭られているのが、『MOCONU』である。
教団を率いる教祖は、辛い思い出を幸せな記憶に書き換えてくれるモコヌを終末思想における
救世主と崇め、幸福で享楽的な現実逃避に耽ることを救いとし、今やその教義に共感する信者は
数え切れないという。
我々は、教団施設への潜入取材を試みた。これはその恐るべき実態に関する、
決死のレポートである。
説得、あるいはその他の手法で、施設内から連れ出すことです。
施設内には多数の信者がおり、教義に染まっていない者を見つけると、これを排除しようと
押し寄せてきます。
施設は山深く樹々に囲まれた大きな日本家屋で、周囲に信者たちの居住スペース、
中央には瞑想室という名の集会場があり、神棚には生きたモコヌが一体祭られています。
地下には、教義に染まらない信者のための懲罰室や、一般信者は入れない開かずの間が
あるようです。
うまく施設へ潜入し、首尾よくNPCを説得、脱出させることができれば、視聴率アップに
つながるでしょう。ただし、強引な手法は逆に視聴者の不興を買ってしまうかも。
<登場NPC>
○黒崎 俊介:影が薄いことを気に病むあまり入信。
○三宅 ゆり:イケメン中年信者にナンパされて入信。
AM 3:15 【3-A】パフォーマンス『輝け! ミッドナイト・フリーキー・コンテスト! 第一部』
ああ素晴らしき、歌! ダンス! 演劇!
ステージの上で輝きを放つ者だけが、称賛の歓声を浴びる権利を持つ。
コーナーです。
テーマや形式は何でも構いません。自由な発想で、存分にアピールしてください。
ステージは円形で、照明や演出装置の類はあらゆるものを完備、自由に使用可能です。
楽器やその他機材の持ち込みも自由で、必要なら番組が用意することもできです。
伴奏やBGM等が必要な場合は、『ユメギワ空想楽団』が担当してくれます。
パフォーマンスの出来具合や審査員の評価により、視聴率がアップします。
なおこのコーナーは二部構成で、出演希望者は【3-A】【3-B】のいずれかへ
ランダムに振り分けられます(選ぶことはできません)。
<登場NPC>
○中沢 リッカルド:審査員。男性はテキトウ、女性には露骨なエロやじを飛ばす。
○桜栄 あずさ:審査員。高級ワインで酔っぱらいながら見物気分。
○五十嵐 尚輝:審査員。理屈っぽくてうっとおしい評論を展開。
AM 3:38 【4】格闘技『激突! ニャルカトラズ・コロシアム!』
血沸き肉躍る闘争こそ、もっとも見る者を熱くたぎらせることに疑いはあるまい。
今や監獄は、戦いのためのリングと化した。
囚人たちよ、決起せよ! その肉体に秘められたパワーを解放し、存分に暴れ回れ!
ルール無用の異種格闘技戦です。
出演者は囚人として、恩赦による牢獄からの脱出を賭け、屈強な看守たちと対決
することになります。
対戦形式は、シングルマッチ、タッグマッチ、それ以上の人数による団体戦など
自由に選択することができ、それぞれの人数に応じたマッチョな看守たちが相手を
務めます。
ろっこんを含め、あらゆる武器、戦法が黙認されますが、看守はそれらと正面から
渡り合うほどに強力で、かつ警棒、手錠、ワイヤーを射出するスタンガン等で武装し、
必要に応じて使用します。
また、ひときわ巨漢の看守長は、数人がかりをひとりで相手取るほどの剛腕とタフな
肉体を誇ります。
勝敗は10カウント制。出演者が勝利を収めるごとに、視聴率アップが期待できます。
<登場NPC>
○剣崎 エレナ:囚人服柄のリングコスチュームを着てやる気十分。
(アクションで誘うとタッグやチームとして出場可能)
○坂井 晴香:レフェリー兼実況中継を担当。
AM 4:20 【5】ドラマ『決意! 踏み込め、立入禁止のその先へ……!』
不幸や絶望は、より幸福な人生を歩むための、ちょっとしたスパイスのようなもの。
希望を持って立ち上がる……その先にあるものにこそ、目を向けるべきだ。
さあ、立ち上がろう。立ち上がって、前を向こう。覚悟が出来たなら、歩き出そう。
黄色と黒の規制線、今こそ『立入禁止』のテープを破り捨て、その向こうへと。
規制線が張り巡らされた『立入禁止区域』に、出演者たちは立っています。
見渡す限りに同じ風景が広がっており、どこかに出口があるのかどうかも分かりません。
『立入禁止区域』では、出演者たちが心の中で抱く不安が実体化して現れたり、
襲いかかってきます。
またそれらにより、直接関係の無い、別の出演者へ被害が及ぶこともあります。
そうした恐怖、絶望を克服し、乗り越えていく……そんな、苦悩しつつも立ち向かって
いく前向きな姿を見せることができれば、視聴率アップにつながることでしょう。
<登場NPC>
○串田 美弥子:巨大な毛虫やクモに襲われている。
○日野 満:隠している自作小説のキャラが実体化。
AM 4:46 【3-B】パフォーマンス『輝け! ミッドナイト・フリーキー・コンテスト! 第二部』
※第一部と同様
参加者が少数の場合、こちらの【3-B】は省略されたり、別のコーナーに差し替えられる
可能性があります。寝子島の美味しいグルメを紹介するコーナーとか。
AM 5:09 【6】バラエティ『脱出! 着ぐるみ包囲網24時!』
もう、ずいぶんと前のことだ。知ってるかい? この閑静な町を襲った、凄惨な事件を。
全ては迷宮入り。肉屋一家は煙のように、パッ! 消えてしまった。
だが、そう、連中は戻ってきた。もう一度、あの宣伝用の着ぐるみを着込んでね。
うん? 一体、何のためかって?
もちろん、新しい獲物が、この町に迷い込んできたからさ……連中好みの、美味そうな獲物がね!
町はその全てが、かつてここを襲ったという惨劇を再現した、まるでアトラクションの
ようになっています。
人気の無い町中を徘徊しているのは、それぞれ狼、熊、虎、豹のマスクをかぶり、
『着ぐるみ』を着込んだ4人の家族たち。彼らは出演者たちを見つけ次第、武器を振り上げ
襲いかかってきます。
戦って撃退することは可能ながら、しばらくすると彼らは復活し、何度でも出演者たちを
追いかけてきます。
町のあちこちには、かつてここで起きたという事件に関連したスポットや、様々なヒントが
書かれたカードなどが散見できます。
着ぐるみたちの襲撃をかわし、情報を集め、真相を暴き出すことができれば、視聴率は
アップすることでしょう。
(予想してみてください。面白いものがあれば採用させていただくかも)
<登場NPC>
○雨宮 草太郎:町のどこかにいる。事件のことを知っているらしいが、少々ボケている。
AM 5:45 【7】音楽『可憐! 胡乱路 秘子デビューライブ!』
わたくしの、夢。ずうっと、ずうっと、夢見てきたこと。
ああ……ああ! もうすぐ、叶うんですね。わたくし、歌えるんですね……!
んふふ。んふふふ……♪
きらびやかな衣装を身に纏い、大勢の観客たちの前で、歌手として華々しくデビュー
すること。声を限りに歌い、称賛を浴びること。
出演者たちはその夢を、今夜限りで断たなければなりません。
秘子がデビューを飾り、ステージの上で歌えば、視聴率は大きく黒幕側へと傾きます。
秘子は完全なる都市伝説のひとつとなり、やがては島のフツウを蝕む存在となるでしょう。
秘子のデビューを阻止した場合、視聴率に大きな変動はありません。
秘子は一介の寝子高生となり、日々の平凡な暮らしに埋もれていくでしょう。
秘子の歌の才は、客観的に見てあくまで人並みであり、今夜の番組はフツウのものではない
にしろ、彼女にとってはこれが最後のチャンスかもしれません。
言葉を尽くして説得するも、無理やりの力づくで諦めさせるも、あるいは、
リスクを承知であえて夢を叶えさせてやるのも。選択と手段は、出演者の皆さん次第です。
<登場NPC>
○胡乱路 秘子:控え室にて、『モノクロの無声映画』を見ながら、心を落ち着けている。
AM 5:59 【8】バラエティ『決戦! パイレーツ・オブ・マタタビワン!』
略奪、強奪、何でもござれ。良心なんて捨てちまったぜ。全部壊して、奪い取るのさ。
このキャプテン・ジャッ……あ、いや。そりゃマズイよな。ええと。
うん、よし。このキャプテン・ジョニーが、七つの海を手に入れてやるぜ、ヨーホー!
出演者たちは大きな海賊船に乗り込み木天蓼湾へと漕ぎ出し、そこで黒幕の駆る船と、
大海戦を繰り広げることになります。
海は大しけで波が高く、双方の放つ砲弾が乱れ飛ぶ中、海中には巨大で危険な海獣が潜み、
船を襲ってくる可能性もあります。
こちらの【8】に限り、希望する方は全員が出演することができます。
ただし描写量はそれぞれ、少しずつになる予定です。
ご希望の方はアクションに、上記の【1】~【7】に加えて、【8】とお書きください。
船の上では、それぞれが以下のような役割を担うことになります。
<船上での役割分担>
○大砲を撃つ砲撃手 ○接舷時に乗り込む白兵要員
○船上から銃を撃つ狙撃手 ○風や波を読む航海士
○海獣から船を護る戦闘員 など。
他にもやりたい役どころがありましたら、自由に設定しても構いません。
<登場NPC>
○吉田 熊吉:出演者たちが乗り込む船の船長を務める。通称『キャプテン・クマキチ』。
○新出府 譲:海賊船長の扮装で、ノリノリで演技。
なお彼の船には、海賊の下っ端クルー役のエキストラが多数乗船している。
AM 6:30 エンディング
アクションには他に、
・参加に当たっての心情
(驚いて戸惑いつつ、また神魂かと呆れながら、不思議大好きノリノリで、など)
・番組や関連NPCに対して想うこと、かけたい言葉など
といったあたりもお書きいただければ、参考にさせていただきます。
その他
●参加条件
特にありません。どなたでもご参加いただけます。
『ひと』、『もれいび』のいずれかも問いません。
●舞台
変容を遂げた寝子島。頭上に輝く大きな赤い月。無数の巨大な電波塔。あらゆる建物から生え伸びるアンテナたち。
島の住人の姿は見当たらず、出演者(プレイヤー)と番組を運営する者たちがいるのみです。
その他、番組のコーナーごとに、舞台となる場所が変わることもあります。
●NPC
○顔の無い男
『MFS!』を始め、様々な謎に連なる黒幕である男。
名前はありませんが、『新出府 譲(にいでっぷ じょう)』とか、『みえっぱりラジオ』と呼ばれていたこともあるようです。
嘘つきのおしゃべりで目立ちたがり。
でも、「おかげさんで、もう嘘をつく必要は無くなったな」だそうです。
○レンズ・キャッツ
瞳がカメラ・レンズ、尻尾にアンテナ、ツヤの無いぞろりとした黒い毛並みを持つ猫。
『MFS!』における、カメラマンの役割を担っています。
島にはおびただしい数のレンズ・キャッツたちがおり、全てを克明に撮影しています。
●備考や注意点など
※上記されていないNPC、及び今回のシナリオには参加していないPCに関するアクションは基本的に採用できかねますので、申し訳ありませんが、あらかじめご了承くださいませ。
※このシナリオ内で描写された出来事は、全て番組内で放送されたものであり、現実に起こったことかも知れませんし、現実には起きなかったことかも知れません。
ご自身のPCが体験した出来事について、プレイヤーさんは実際に起きたこととして設定に組み込んでいただくことも出来ますし、番組上の演出や架空の出来事だったとしても構いません。
ただし、あまり規模の大きい出来事などは、あくまで番組内の出来事と扱わせていただくこともあります。
最後に。
締めを飾るのにふさわしい、豪華絢爛な扉絵を描いてくださった花糸撫子さんに、この場を借りて心よりのお礼を述べさせていただきます。本当に本当に、素晴らしいイラストをありがとうございました!
長らく続いた『MFS!』も、今夜の放送が最終回となります。
皆さま、最後までお付き合いくださいましたら幸いです。
エンディングまで、どうぞごゆっくりお楽しみくださいませ……チャンネルはそのままで!