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パーフェクトワールドⅡ ~苺の宮殿に堕天の鴉は嗤う~
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大広間を守る《強欲な幽霊》との接触。
その一連の流れを冷静な目で観察した結果として、
「ろっこん以外の能力も奪えるんですね。そしてそちらの発動には『手を叩く』という動作も不要だと」
と、そんな答えを導き出したのは
エレノア・エインズワース
だ。
「茨城さん、ロベルトさん、可愛いペットが触れられないよう気をつけてくださいね」
「はいはい、りょうかーい」
「うん、注意しないとね。偽者でも、翼獣を相手取るとなると分が悪そうだ」
茨城 音夢
と、ミーシャに回収された
ロベルト・エメリヤノフ
(ショタ)がエレノアの言葉に応じた。
『頂戴、頂戴……』
能力を奪い取った
ミッシェル・ナイスゲイ
への興味をすっかり失った様子の《強欲な幽霊》は、新たに己のものにした見た目のままに、次の獲物を捕えようとゆらゆらと宙を舞いながら一行に迫る。
「あいにく、貴女にあげられるのは敗北くらいですね」
間合いを測りながら、エレノアはおもちゃを拾い上げるや《強欲な幽霊》へと投げつけた。
おもちゃが当たった瞬間、《強欲な幽霊》が寸の間怯む。
「どうやら物理攻撃は通じるようですね」
「なら、ボクもどんどん行っちゃうよ!」
犬杜 初を守るようにして前に出た
桜庭 円
が、ロープの先に宝石の欠片を括りつけた武器を振り回した。
先ずは辺りのおもちゃが散ったところに、エレノアが苺ミルク色の水をざぶりと撒く。
瞬間接着剤へとその性質を変えた水が、付近のおもちゃ達の動きを止めた。
「ボトルに補充しておいて正解でしたね。本当に便利な水です、ええ」
エレノアの緑の眼差しが、ちらと初へと向けられる。
宝石の森での出来事を思い出したようで、初はあからさまに嫌な顔をした。そして。
「もう、さっさと終わらせるわよ!」
近くのおもちゃを一つ苺に変えるや、八つ当たりのように《強欲な幽霊》へとぶつける。
「初ちゃん、あんまり前に出過ぎないようにね」
「わかってる!」
円の武器が、今度はおもちゃではなく《強欲な幽霊》を襲った。
(鍵に直接干渉はできなかったけど……攻撃が当たるなら、倒せる! はず!)
円や初が離れたところから《強欲な幽霊》を狙い、ショタロベルトや音夢はそれぞれ相棒の翼獣に乗って、攻撃の手を緩めることを知らないおもちゃ達を蹴散らし、その猛攻の勢いを殺していく。
「ライカ、へまはしないでよねー」
「わ、わかってる、よっ!」
音夢の言葉に、小さな身体で何とかミーシャにしがみついているショタロベルトが応じた。
ショタ化してしまったが故に、騎乗に苦戦しているロベルト。
その姿にほんの僅か呆れの色が覗くため息一つ、
「それじゃ、タナトスー……、玩具達をどんどん蹴散らすよー……」
と、音夢はタナトスと一心同体、広間中のおもちゃを撹乱し、吹き飛ばし、翼獣の足に踏み潰していく。
相手のろっこんを奪う能力を知った際は、翼獣に乗って《強欲な幽霊》本体を狙うことを考えていた2人。
(だけど、タナトス達の能力を盗られたら益々面倒なことになりそうだしー)
という次第で、2人はおもちゃ達の対応に当たりながら《強欲な幽霊》を観察していた。
「そっち、行ったよー」
次に《強欲な幽霊》が目をつけたのは、初を庇うように位置取っている
大天使 天吏
だ。
『――頂戴、ちょうだい?』
《強欲な幽霊》の言葉に、天吏はごく薄く微笑した。
抵抗も逃走も選び取らず、透けた手が自分に触れるのをただただ受け入れる天吏。
それも全て――《強欲な幽霊》の手の内を、既に把握しているから。
「アタシと同じ姿なのにイケメンを追い掛けないなんて……!」
とかなんとかミッシェルがショックを受けたような声を出したが、それはそれ。
手を叩くと同時に、《強欲な幽霊》の姿は天吏と瓜二つのものに変わる。
「幽霊は私達の真似をするみたいだから、適当に返事をしていれば大丈夫よ」
天吏は、一切の焦りを見せることなく仲間達にそう呼び掛けた。
《強欲な幽霊》が口を開いて、天吏の声で言う。
『――ねえ、頂戴?』
問うた《強欲な幽霊》が自分の方を向いているのに、円は瞳を瞬かせた。
え、ボク? と思わず口に出し掛けた、その瞬間。
『え、ボク?』
心を読んだように、《強欲な幽霊》が円の返事を先取りした。
「ね、何でもないでしょう?」
と、本物の天吏が苦笑する。
そして天吏は、自分のすぐ後ろにいる初へと優しく声を向けた。
「初ちゃんは、後ろに下がって目を瞑っていてね」
「は? 何でよ、あんたよりういの方がよっぽど上手く……」
噛みついてきた初の耳元に、天吏は他の誰にも聞こえぬほどの小さな声で囁き一つ。
「わかってる。……こんな能力だから、私はクローネ様に切り捨てられた」
その点初ちゃんは凄いわね、と天吏は寂しげにも聞こえる称賛の言葉を付け足した。
初が静かになるのを横目に見ながらも、エレノアは自分の策の為に着々と動く。
水の残りを全て使い切りしっかり濡らした手持ちのハーフタオルを、ポケットに仕込むエレノア。
そうして彼女は、身一つで《強欲な幽霊》の目前へと躍り出た。
予想外の行動だったのだろう、《強欲な幽霊》がふわりと後ろに下がる。
その様子にエレノアは優雅に微笑し――その笑顔とは裏腹に、ビシと中指を立てた。
「どうしました? 私とも取り合いっこで遊びましょう。ああ、それとも怖いんですか?」
ペラペラと捲し立てれば、《強欲な幽霊》は近接戦に対応できるミッシェルの姿にその身を変える。
そのままこちらへと真っ正面から突っ込んでくる《強欲な幽霊》を、エレノアは軽くいなした。
「単調で退屈な攻撃ですね。頭に血が上った相手は扱いやすくて……ええ、嫌いじゃないですよ?」
口を閉じることはしないエレノアだが、その動きには微塵の隙もない。
しなやかな、しかし力強い蹴りが、振り返った《強欲な幽霊》の腹部に綺麗に入る。
よろめく相手に、鋭いジャブを一発、二発。
『ぐ……それ、欲しい。頂戴、ちょうだい!』
がばり、《強欲な幽霊》の手がエレノアを掠める。
《強欲な幽霊》はすぐに、その姿をエレノアと(半透明であること以外は)寸分違わぬ見目に変えた。
直後繰り出されたお返しのような上段の蹴りを、エレノアは腕に受け止める。
一撃の重さに腕を痺れさせながらも、
「――ああ、『そっち』を選んだんですね。わかりました」
と、エレノアはにぃと口の端を上げた。
大技を放った《強欲な幽霊》に、僅か隙が生まれる。
瞬間、エレノアはポケットから抜き取ったハーフタオルを、相手の顔へと押し付けた。
――びしゃり。
水気をたっぷり含んだ音を耳に聞いた時には、もう遅い。
ろっこんの能力を発動させれば、《強欲な幽霊》の視界は完全に塞がれた。
「切り札が一つか二つかの違いは、大きいですよねぇ?」
くすくすと笑みを漏らすエレノアへと、ショタロベルトが明るく声を張る。
「やった! これなら翼獣に乗って近づいても……」
「うん、大丈夫っぽいねー」
ロベルトの言を引き継いで、音夢がタナトスの上、眠たげな声で言った。
「それじゃ、トドメ行っとこうか」
面倒臭い、という色は隠さないものの、全員にしかと届く声で音夢が宣言する。そして。
「タナトス、真っ直ぐ飛んで、やっちゃってー」
音夢の呼び掛けに応えて、ぐん、と《強欲な幽霊》の元へとタナトスが飛んだ。
辺りのおもちゃ達をはためく翼の風圧で吹き飛ばして、獲物へと迫るタナトス。
翼の生えた獣の鋭い爪が、エレノアの姿を取った《強欲な幽霊》を引き裂いた。
『……あ……ああ……』
タオルの向こう側から、くぐもった、声にならない声が漏れる。
それっきり、断末魔さえ上げずに、《強欲な幽霊》は永遠に沈黙した。
その姿が霧散するようにして消え失せ、タオルと一緒に、鍵が、ちゃりと音を立てて床に落ちる。
「あ、鍵!」
声を上げた円が、床の上で静かに光る鍵の元へと駆け寄るとそれを拾い上げた。
足元に転がるおもちゃ達も、《強欲な幽霊》の消滅と共にただの『物』に戻っている。
「さあ、どんどん先に進むわよ~ん♪」
もうここに用はないと、一行は錠前に閉じられていた扉の向こうを目指すのだった。
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冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月19日
参加申し込みの期限
2016年06月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月26日 11時00分
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