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パーフェクトワールドⅡ ~苺の宮殿に堕天の鴉は嗤う~
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通路にて、
津止 孝道
先生を庇うようにしてレオと共に並び立つは、
勅使河原 悠
だ。
「津止先生……大丈夫、ですか……?」
労わりの色を帯びた問いを零して顔だけで振り返れば、津止先生が小さく頷く。
その表情の曇りは気に掛かったが、それ以上に。
(あの手……明らかに、先生を狙っていたような……)
だとしたら今頃、敵は益々猛っているかもしれない。
分断されぬよう開け放ったままの扉の向こうから、こちらに向かってくることだって考えられた。
(怖い……けど……)
力になると決めたのだと、悠はともすればがくがくしそうになる足を奮い立たせる。
悠の意に従い津止先生の守りに当たっているレオが、そっと悠に寄り添った。
勇気づけるように、大丈夫だと囁く代わりに。
「先生、不本意かもしれませんが、ここで待機するのが今の先生の役割です」
一方
仙藤 紫
は、常以上に固い表情をしている津止先生へと噛み締めるようにして言う。
「状況を悪化させないためにも……ここで、彼らの帰りを待ちましょう」
紫の言葉に、津止先生は「……理解している」と応じて目を伏せた。と、その時。
「っ、来ました……!」
扉の向こう側、大広間から、ぎゅるりと謎の手が伸びる、伸びる。
ぐいと手が迫るのを見留めるや、悠は津止先生の前にバッと両手を広げて立ち塞がった。
手が、悠を襲う――よりも早くに、レオが謎の手へと躍り掛かる。
前足で手を抑え込み、長く長く伸びている腕の部分に食らいつけば、
――ギャアアアアア!
耳を塞ぎたくなるような音がして、手はそのまま掻き消えた。
悠の唇から、細く息が漏れる。
「レオ……すごい、です……」
名付け親の悠に褒められて、レオはえっへんと自慢げだ。
けれど紫は、殊更難しい顔になって口元に手を宛がう。
「こちらまで手が迫ってきたということは、広間の方はどうなっているのかしら……」
敵の猛攻が想像されて、紫は胸の内に仲間達の無事を願った。
通路へと迫った捕え損なった手は、鏡を割るよりも早くに呆気なく消えた。
途端、手が伸びていた鏡が勝手に割れたのに寸の間びくりとして、けれど
来島 アカリ
は、
「向こうも頑張ってくれてるってことか……俺達も負けてられねーな」
と、益々気合十分、近くに位置している翼獣へと声を投げる。
アカリを守るように動いている翼獣が、当然だとばかりに一声鳴いた。
その頼もしい様子に口の端を上げて、アカリはまた自分の仕事に戻る。
悠に託されたバッグから取り出した植物の実をもいで、鏡へと投げつけるアカリ。
タイミングはばっちりで、鏡はまた一枚、耳障りな音を立ててガラクタになり果てた。
杖は、相変わらず縦横無尽に大広間をうねり狂っているが、
「ミケ、よろしくねぇ」
と、ミケに乗った
壬生 由貴奈
は奇術師を観察しながら宙を飛び回って翻弄して、
「変則的な攻撃……厄介だな」
とは言いながらも、
サキリ・デイジーカッター
はナイフや瞬間移動を駆使し、敵の攻撃を避け続けている。
2人の頼もしさに、アカリは戦闘のサポートに当たることを思い決め行動していた。
(俺は、鏡から出てくる手をなんとかするぞ)
鏡を割れば手は消えるという攻略法を、由貴奈が共有してくれている。
だからアカリは、宝石めいた実を用いて次々に鏡を割っていっていた。
獲物に逃げられて鏡の手達は殊更に猛っているが、
「っ……!」
これ以上鏡を破壊させまいとアカリに迫る手は、翼獣が捕え、引き裂き、或いは噛み千切ってくれる。
アカリが鏡を割り、相棒の翼獣がとび出した手を倒し。
一度通路への侵入を許しはしたものの、危険な鏡の数は目に見えて減っていた。
「随分楽になってきたね、有り難いな」
杖の一撃をナイフでいなして、サキリは不敵に口の端を上げる。
闇雲に戦うのではなく敢えて防御を重視し、杖の変則的な動きに慣れることを狙っていたサキリだが、
「準備は整った、かな。杖の攻撃はもう見切った……丸見えだよ」
赤の双眸を光らせるや、瞬間移動での回避の直後、再度頭の中に空間を切り裂いた。
手にしていたナイフが、狙い澄まして宙を飛ぶ。
赤い輝きと共に圧倒的な力を帯びたナイフは、杖の先端を思い切りよく破損させた。
『ア……アア……』
奇術師が落胆したような声を出すが、かといってその動きが止まることはなく。
いっそ杖の先が割れたのに怒っているように、杖をやたらに暴れさせる。しかし、
「やれやれ、息をつく間もないなこの世界は」
と、サキリは焦りの色は欠片も覗かせずに、軽口めいた呟きを漏らすのだった。
一方由貴奈も、荒れ狂う杖の攻撃を避けながら、奇術師攻略の糸口を探す。
「あれ人形っぽいねぇ……オートマタ? ってやつかな」
由貴奈を乗せているミケが「くるる」と不思議がっているように喉を鳴らした。
そんなミケの肩を、由貴奈はぽふと柔らかく叩く。
「って、わかんないよねぇ。でもそうだとしたら……中身には金属部品が使われてるはず」
台詞の前半はミケに、後半は自分自身に向けて声を零して。
由貴奈は、口の中にクッキー達を放り込んだ。
「試してみよっか。文字通り、歯車を狂わせられるか」
ろっこんを発動させ、奇術師の中の部品を弄ることをイメージする。
内部がどうなっているのかまではわからないけれど、
(少しでも動かすことができたら何か変わるかも、とか……)
果たしてある意味では由貴奈の思惑通りに、奇術師の首が不自然にギギギと傾いた。
『ギ、ギギ……ヨウコソサヨウナラヨウコソヨウコソ……!』
杖が、最早何の法則もなしに言葉通り縦横無尽に広間中をのたくる。
その攻撃が由貴奈に迫るのを、ミケがすんでのところで避けた。
「わ、く、狂わせすぎちゃったみたい……?」
由貴奈が頬に冷たいものを伝わせた、その時だ。
「壬生先輩、危ない!」
焦りの色を帯びたアカリの声が、広間中に響き渡った。
彼とは遠く離れた場所に位置する鏡から、この機を狙ったように手が伸びたのだ。
がくり、由貴奈の視界が揺れる。
「え、わわっ……!?」
一瞬、何が起こったのか由貴奈にはわからなかった。
手は直接由貴奈を襲うのではなく――ミケの後ろ足を、ぐいと掴むという策に出て。
引き摺り落とされてなるものかと、ミケが翼をはためかせる。
幸い力はミケの方が強かったが、それでも、由貴奈達に隙を作るのには十分だった。
「っ……!」
由貴奈の双眸が、大きく見開かれる。
杖の先が、彼女の肩に確かに当たっていた。
そこから、何か光を纏ったものが奇術師の方へと流れ込んでいく。
「全く、本当に息をつく暇もない……」
瞬間移動したサキリが、隙を見せた杖を赤を帯びたナイフで真っ二つにするも、
「光が……!」
と、アカリが声を漏らしたように、杖に伝った不思議な光は奇術師の元に到達していた。
由貴奈が、震えながらミケの首に縋りつく。
「う……怖い、助けて……か、勝てるかなんてわからないのに……」
今にも泣き出しそうな由貴奈の様子に、サキリは表情を厳しくした。
(怪我はないみたいだけど……妙だな、何が起こってる?)
由貴奈のことが気掛かりだが、両断されてもなお、奇術師の手元の杖は動いている。
動きは随分と鈍くなり、動き回る範囲も狭まっているが、油断はできない。
(恐れを植え付けられたのか? 一体何が……)
頭をフル回転させながらサキリが奇術師の相手をしている間に、
「おい、放せって!」
手が伸びている鏡の元へと急いだアカリが、水筒で鏡を叩き割った。
狂った悲鳴を上げて、ミケの後ろ足を掴んでいた手が消える。
これで、由貴奈のことはミケが守ってくれるだろう。
「なっ、何か奪われたって、感じがする……!」
ミケの背から、由貴奈が声を詰まらせながらも何とか状態を伝えようとする。
「奪われた……?」
「喪失感、っていうか……大事な何かが、消えた感じ、で……」
取り戻さなくっちゃ、と由貴奈は口の中で呟いた。
そうして、手の震えを押し殺してクッキーを口に噛み砕き、こくりと飲み込む。
真っ直ぐに奇術師を見据えて、由貴奈は再び即席の武器を操った。
狙うは――奇術師の身体の、ど真ん中。
「うちから奪ったもの、返してもらう、から……!」
腹部を自然の刃物に貫かれて、奇術師の動きが寸の間止まる。
その隙を、サキリの赤い眼差しは見逃すことはしなかった。
奇術師の頭上に、転移するサキリ。
「チェックメイトだ、自動人形」
赤い刃の渾身の一撃が、奇術師を縦に真っ二つに切り裂いた。
『ギ、グギ……』
奇術師の右半身と左半身が、中身の部品をがしゃりと零しながら同時に崩れ落ちる。
とび出した光がふよふよと飛んで由貴奈の中へと吸い込まれ――それきり、大広間には沈黙が満ち満ちた。
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SF・ファンタジー
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20人
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20人
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シナリオガイド公開日
2016年06月19日
参加申し込みの期限
2016年06月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月26日 11時00分
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