this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
天使と悪魔のロマネスク
<< もどる
1
…
42
43
44
45
46
…
66
つぎへ >>
天界ビーチ『クレセントムーン・サンセット(6)
飛吹 蓮太郎
の歌声は伸びやかで、降り落ちる月明かりは良く映えた。
(ここが、天界なら……)
叶わないことと、分かってはいる。かつて失い、そして二度とは戻らないのだと、深く理解している。
それでも、歌わずにはいられなかった。
(死んだ人と、再び巡り合ったり……するのかな。なら、彼女も……)
『
祝福のアリア
』。今は亡き彼の妻が、息子のためにと書き上げた、ピアノ伴奏曲。そして、彼女の遺作となったこの曲へ添えられた詩は、蓮太郎自身の手によるものだ。
息子に捧ぐ、夫と妻の想いが結実した、近しくも遠く、懐かしく、大切な歌……だからこそ今、この海岸で歌い上げることには大きな意味があると、蓮太郎には思えた。
記憶とともにゆっくりと色褪せ、セピア色に美化されていく思い出が今、色鮮やかに蘇る。確かに失ってしまったのだと、胸へ突き付けられるこの悲しみと引き換えに。
(……確かに……アリアは僕の、宝物だった。彼女は二度と戻らないし、守ることもできない……)
それでも、と。蓮太郎は思うのだ。
(ねこちゃんの宝物、大切な思い出は、違う。まだ、失くしてしまったわけじゃない)
見つけよう。取り戻してあげよう。
ふと……自己の悲哀と、他者への慈しみがない交ぜとなった蓮太郎の歌声へ、ぴたり。寄り添うような、バックコーラスが聞こえた。『祝福のアリア』は独唱曲ではあったが、その声は自然と、違和感なく蓮太郎のそれへと溶け込んだ。
思わず息を呑んで振り返れば、ふわりと翼を広げる、
獅子目 悠月
がそこにいた。
「……歌いなよ」
悠月が促すと、20代くらいの美しい青年はうなずき、頬を伝った雫もそのままに、再び声を発し始めた。悠月はそこへ、透き通るようなテノールを合わせる。
青年はどこか悲しみに沈んでいるように見えたが、悠月は何も、同情心からそうしたわけではない。
(人にねこ、天使……観客がいて、ロケーションも抜群。何より、自由に歌うことができる……)
歌うことが好きだった。しかし、堅苦しい良家の嫡男として生まれた彼にとって、好きな歌を自由に歌うことは、それなりにハードルの高いことでもあった。歌で生きていこうと決意するなら、それもなおさらだ。
このビーチには、悠月にとっての夢、その片鱗が確かにあった。
(これ以上のステージが、一体どこにある?)
やがて青年の歌が終わりを告げたなら、今度は彼が、悠月を目で促す。
メインボーカルは交代。悠月は自信たっぷり、力強くうなずいて、
「ああ……歌おう。思いっきりな!」
誰はばかることなく、思い切り、浜辺がたたえる水もかくやというほどに、透明な声を上げた。
ここがどこであるのか、なぜねこが立って歩くのか……なぜ自分に、翼が生えているのか? 全て、悠月には関係のないこと。
こうして歌うことができるなら、彼には、何だって良かったのだ。
……というふたりを、熱っぽい瞳で、
羽生 碧南
は眺めている。
「ウソ、このシチュエーションって、まさか……!」
月の銀光に感動し、浜辺の美しさに感嘆した後に、出会ったこの光景。碧南には垂涎ものと言うべきものだ。
「攻略対象のふたりが主人公を巡って、それぞれに歌を捧げる……あの乙女ゲームの、クライマックスにそっくりじゃない……!」
そんなシーンのスチルがすかさず脳内へ挿入され、これでもかと豪華なBGM効果も相まって、碧南は思わずトリップ!
とまぁ、涎を垂らさんばかりにきらきら、瞳を輝かせてはいたものの……とはいえ、彼女もまた歌と音楽を楽しむ、観客のひとりには違いない。
「……っと、いけない! 浸ってる場合じゃなかったわっ」
ぶんぶんと頭を振った碧南も、もちろん、目的をすっかり忘れてしまったわけではない。困っているねこを助けてやりたい、と思ったのが、彼女のここにいる理由なのだ。
ふたりの男性たちの歌が途切れたところで、碧南は手を上げ、宣言した。
「はいっ! 私も歌います!」
「君も? もちろん、いいとも。ねこちゃんたちのために、素晴らしい歌を捧げよう」
「好きに歌え、合わせてやる」
どこか神秘的な空気を纏う青年も、挑戦的な瞳で我の強そうな少年も、そう言ってくれた。何と豪勢なサポート体制だろうか!
その後に何曲も、碧南が意外に達者な歌唱力で喜々として歌い上げたのは、いずれも乙女ゲーのテーマソングではあったが、そうとは知らない知らない彼らや観客には、単に聞き触りの良い名曲として受け止められ、場は盛り上がったという。
<< もどる
1
…
42
43
44
45
46
…
66
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
天使と悪魔のロマネスク
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
151人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月01日
参加申し込みの期限
2016年04月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!