this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
パーフェクトワールドⅠ ~音楽教師は白亜の鳥籠に眠る~
<< もどる
1
…
16
17
18
19
20
つぎへ >>
子供の翼獣を伴って、
屋敷野 梢
は一人、死んだ母翼獣の元を訪れていた。
ぽつ、と零れた涙が、二度と眼を開かない彼女の顔に落ちる。
「……助けられなくて、ごめんね」
――痛かったよね、怖かったよね。
梢は、今はもう冷たくなってしまった黒い毛並みをそっと撫でた。
「生きてる子たち、絶対助けてあげるからね」
誓いは、彼女だけでなくここで命を落とした全ての翼獣のために。
もう少し早く出会えていたら、とか、後悔の種は幾らでも生まれ出でる。だけど。
「……と、泣いてても始まらないですね」
涙を拭って、梢はすっくと立ち上がった。
足元に纏わりつく小さな小さな翼獣へと、柔らかい微笑を向けてみせる梢。
「さて。行きますかー」
翼獣の手当ては滞りなく終わった。
ならば、自分たちも先に行った仲間を追い掛けなければ。
翼獣たちの元へと戻ると、彼らと戯れていた
楢木 春彦
が梢の方を振り返った。
「……屋敷野もあんま無理すんなよ?」
向けられた台詞は、さりげない言い様と声音だ。
けれどそれは春彦なりの気遣いだったし、その想いはちゃんと梢にも伝わった。
「ありがとうございます。さてと、私たちもどうするか考えなくっちゃですねー」
梢の言葉に、「だな」と応じて春彦が擦り寄ってくる翼獣の頭を撫でた、その時。
「2人共、大変だよぅ!」
息を切らせて戻ってきたのは、周囲の警戒に当たっていた
呉井 陽太
だ。
「どうしたんだよ、呉井?」
陽太の様子に、怪訝な顔になる春彦。
息を整えながら、陽太は遠くお菓子の森を指で示した。
「!? おい、何だよあれ……!」
もうもうと煙を上げて、甘い色を湛えていたはずの森が燃えている。
黒い騎士たちが数多集まって、上空から水を掛けている様子がうっすらと見えた。
「酷い火事……そうだ、この子たちの避難は……」
「それは多分大丈夫……だと思うよぅ。消火活動が始まってるみたいだし、それに」
――風は、あの樹に向かって吹いてるから。
大丈夫と言いながらも、陽太の声は固い。
すぐに翼獣たちの心配をしなくていいのは不幸中の幸いだが、
「っておい! じゃあ、先に進んだヤツらは……!」
春彦が陽太の懸念を口にして、陽太は神妙な面持ちでこくと頷いた。
2人の会話を耳に、梢はきゅっと胸元に手を握る。
(皆さん、どうか無事で……)
想いは、止まない風に乗って遠く遠く駆けて行った。
一度広がり出した炎は、あっという間に森中を舐め尽していく。
「火事!? 一体何で!?」
肩にしがみついて震えているきゅーちゃんを撫でながら、
桜庭 円
が声を上げる。
落ち着かない翼獣の背に手を遣って、
ロベルト・エメリヤノフ
が努めて冷静な声で言った。
「とにかく、火が回る前に一刻も早くここを離れよう」
「だねぇ。ねえ、ミケ。うちらを2人乗せて飛ぶことって出来るかな?」
続けられた
壬生 由貴奈
の言葉に、翼獣のミケが任せろというような顔をする。
他の翼獣たちも、反応を見るに同じ気持ちのようだ。
「ごめんな。もう少しだけ頑張ってくれるか?」
眉を下げる
卯木 衛
の顔を、彼とずっと共にある翼獣がぺろりと舐める。
衛は「ありがとな」と少し笑って、全員の顔をぐるりと見回した。
「翼獣たちが力を貸してくれる。とりあえず、俺たちの仲間がいる野原まで戻ろう」
「待って、ください……! 津止先生は……」
多くの頷きが返る中で、不安げな声を漏らしたのは
勅使河原 悠
。
津止 孝道
先生は、悠が手を貸してやっと己の身体を支えられているような状態だ。
「うーん……怪我はないですけど、翼獣に乗るのは厳しいと思うのですよ」
悠とは逆の側から津止先生の介抱に当たっていた
椿 美咲紀
が難しい顔になる。
打開策を提示したのは、
八神 修
だ。
「なら、先生には俺が肩を貸そう。どっちにしろ、全員はその獣には乗れない」
言って、「あっちはまだ通れそうだ」と修は眼差しを宝石の森の方へと遣った。
「ボクには何者かわからないんだけど、そこの2人はどうするのー?」
気だるげな眼差しで初と一閃を捉えて、
茨城 音夢
が問いを零す。
「そっちの……初? は空を飛べる状態じゃないんじゃない? ……というか」
――仮に万全の体調だったとしても『彼ら』が許してくれなさそうね。
扇子で口元と胸の内を隠して、
エヴァ・ブランシェ
は嘆息した。
詳しい事情は知らずとも、翼獣たちが初と一閃に敵意を持っていることはわかる。
特に、初に向けられる翼獣たちの眼差しは穏やかではなかった。
「ええと……一閃さん? はどうしますか……?」
心配の色を声に滲ませて、
御巫 時子
は一閃へと問いを投げる。
守るように初を腕に抱いている一閃は、今にも倒れてしまいそうなほど衰弱した様子だ。
男の眼差しが、緩く時子へと向けられた。
「……俺は、どうなってもいい。どうか、初を……」
「なら、そいつには俺が手を貸す。ここでくたばられたら色々と面倒だ」
てきぱきと
御剣 刀
はそう言って、一閃から初の身を預かる。
「それから、お前も置いていけない。この世界の関係者だからな」
頑張って歩けよ、との刀の言葉に、一閃は声もなく頷いた。
「御剣、彼女はもれいびだ。御剣なら心配ないと思うけど、道中気を付けて」
サキリ・デイジーカッター
がそう忠告し、
エレノア・エインズワース
が言葉を次ぐ。
「物質の見た目を苺に変えて自在に操ってきました。発動条件等は不明です」
――黒い羽根は回収したので、先刻ほど大仰なことは出来ないと思いますが。
付け足された台詞に、一部のメンバーの中でざわめきが起こる。そんな中、
「それなら、僕が御剣君たちと一緒に行く」
僕のろっこんなら何かあった時に彼女を抑えることができると思うと、
恵御納 夏朝
が名乗りを上げた。
「後一人、森を歩いていく必要があるわね。私もそっちに行くわ」
ぽつり、音を紡いだのは
大天使 天吏
だ。
そんな天吏へと怪訝な眼差しを向ける者がいないわけではなかったが、
「今は急いでここを離れましょう。議論をしている時間は残念ながらないわ」
と、
仙藤 紫
が指摘した通りに、火の手はすぐそこまで迫っている。
一行は、急ぎ野っ原へと戻る用意を整えた。
「それじゃあ、よろしく頼むわよ?」
「はいなのです! 私とこの子に任せるのですよ!」
と、元気よく応じた美咲紀と共に行動する翼獣にエヴァも乗り、
「じゃあ、行くよー。落ちないようによろしくー」
「うん、了解! ……って、大丈夫だよきゅーちゃん。しっかりボクに掴まっててね」
音夢の翼獣に乗り込んだ円が、がくぶると震えているきゅーちゃんを宥める。
「空を飛んで脱出ですか。途中で墜落……なんて、物語にはありがちですよね?」
「大丈夫、です……。この子たちが、必ず、頑張ってくれますから……!」
エレノアの悪趣味なジョークに、目前の状況に声を仄か震わせながらも悠が確かに応え、
「空の旅か。楽しんでいる暇は残念ながらなさそうだね」
「そうだね。まあ、それは今後機会があれば、ってことで」
と、サキリの台詞に明るく応じるロベルトは、その眼差しをどこまでも真剣にした。
「それじゃあ、ミケ、よろしくねぇ」
「この子、ミケって言うの? ……私からもよろしく、ミケ」
由貴奈と紫の言葉に、ミケが了解だとばかりに一声鳴いて、
「森を行く皆さんもどうか気を付けて……!」
「後で落ち合おうぜ。絶対だからな!」
宝石の森を戻る一行へとそれぞれに言葉を掛けて、時子と衛を乗せた翼獣も空へと飛び立つ。
そして、仲間たちの旅立ちを見送った感慨に浸る間もなく、
「……僕たちもすぐに行かないと」
という夏朝の呟きに頷きを返し、残りの面々もすぐさま煌めきの森の中へととび込んだ。
<< もどる
1
…
16
17
18
19
20
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
パーフェクトワールドⅠ ~音楽教師は白亜の鳥籠に眠る~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月21日
参加申し込みの期限
2016年03月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!