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パーフェクトワールドⅠ ~音楽教師は白亜の鳥籠に眠る~
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目前に広がる異様な光景に、怪訝な声を漏らしたのは
仙藤 紫
だった。
宝石の森を通ってきた一行が、世界樹の麓へと到着したのだ。
サキリ・デイジーカッター
が、赤い眼差しで辺りを見回して軽く口の端を上げた。
「どうやら、まだ腕を振るえる機会がありそうだね」
巨大な敵を前に胸が高鳴ると、サキリはナイフを構え脳内に空間を切り裂く。
瞬間移動の能力を駆使して、サキリは騎士を翻弄し、頭上から落ちる毛玉を避け、
「さあ、終わらせようか」
と、のたくる枝から枝へと渡っていった。
世界樹へと踏み込まれて、騎士たちの注意がサキリの方へと引きつけられる。
その隙を、
八神 修
は見逃さなかった。
彼が目に留めたのは――枝が獲物を捉え損ねた際に大地を穿ち抉り取られた、その塊だ。
精神を集中させ、ふっと息を止める。
修のろっこんによって『分解』された大地の塊が、ふわりと宙に浮き上がった。
(大地を砕き、樹にぶつける!)
息を止めたままで、修は己が分解した大地の塊を世界樹の上まで持ち上げようとする。
(もっと……もっと高く!)
世界樹の天辺よりも高く浮かび上がる大地の塊。修の息は、もう限界だ。
「っ、は……!」
修の口が、空気を求めて開かれる。
ぜいぜいと肩で呼吸をする修だが――彼の目論見は、失敗したわけではない。
修によるコントロールを失った大地の塊は、そのまま世界樹目掛けて落下した。
確かな質量を持った塊が、ぐんぐんと勢いを増して世界樹へと降り注ぐ。
世界樹が、痛みにその幹や枝を捩じらせた。
「『質量弾』の味はどうだ? ……こういう時のために、ろっこんはある」
乱れた呼吸を整えながら、修は口元に不敵な笑みを乗せるのだった。
「孝道先生……」
振り回される鳥籠の中に
津止 孝道
先生の姿を見留めて、ぎゅっと胸元を握り締めるは
御巫 時子
だ。
(私のろっこんなら、あの鳥籠の中に入れるかもしれません……)
それぞれが、今の自分にできる精一杯のことをやっている、と時子は思う。なればこそ。
(私にとっても、今が『必要な時』です……!)
きゅっと口元を引き締めて、時子は共に森で出会った少女を支えている
大天使 天吏
へと声を掛けた。
「天吏さん。この方のことをお任せしていいですか……?」
「……わかったわ」
返る頷きに「ありがとうございます」と微笑んで応じるや、時子は覚悟を決めてその身を鳥に変える。
(私も、今の自分にできることを……!)
ひらり、時子は翼を広げて空へと舞い上がった。
枝と枝の間をすり抜けるようにして飛び回り、時子は鳥籠を目指す。
辿り着いた鳥籠の周りをぐるりと回って中に身を滑り込ませ、時子は変化を解除した。
「先生、大丈夫ですか……?」
声を掛けつつ、外傷がないか確かめる。
怪我はないようだと、時子はほっと息を漏らした。
津止先生の目が、ぼんやりと開かれる。
「ここは……私、は……」
身を起こそうとした津止先生の身体が、ぐらりと傾いだ。
その身体を、そっと支える時子。
「無理はいけません……今だけでも、どうか私たちを頼ってください」
大丈夫ですから、と時子は真っ直ぐに津止先生の目を見つめる。
その唇で何か音を紡ごうとして――けれどそれは叶わずに、津止先生は瞳を閉じた。
時子は、真剣な面持ちで身につけていた簡易ナイフを取り出す。
(外から鳥籠を眺めた時、鍵穴は見当たりませんでした……)
胸に思いながら、鳥籠を覆う苺の蔦を懸命にナイフで切る時子。
蔦の裏に、鍵穴が隠れているかもしれないと思ったのだ。
「先生、待っていてくださいね……」
囁いて、時子は再び鳥に姿を変えると鳥籠の外へと躍り出た。
苺の蔦から解放された鳥籠の周りを改めて飛んで回るも、しかし鍵穴はどこにもない。
自分目掛けてしなる枝をかろうじて避けて、時子は人の姿で大地へと足を付けた。
「どうだったの?」
簡易ナイフを手に、天吏や少女の守りに回っていた紫の問いに、時子は緩く首を横に振る。
「先生は無事です。でも、どこにも鍵穴がなくて……」
2人の会話を耳に留めて、近くで騎士を相手取っていた
桜庭 円
が、「鍵?」と小首を傾けた。
「ああ、道中で出会ったもれいびが白い鍵を持っていたの」
あの鳥籠の鍵かと思ったんだけど……と紫は表情を曇らせる。
「……白い鍵? もれいび?」
「一閃さん? どうしたの?」
やり取りの端を捉えて声を強張らせる一閃へと、声を掛けるは
恵御納 夏朝
。
しかし、声がした方へと視線を移した一閃は、夏朝の問い掛けには応じなかった。
「……初?」
ゆらり、覚束ない足取りで、それでも一閃は魅入られたように歩を進める。
騎士も世界樹の枝も最早目に入っていない様子の一閃を引き留めようとする夏朝だったが、
「っ……!」
しゅるり、夏朝を捕えようと迫ってきた世界樹の枝に、それは阻まれた。
シールで枝を重くして難を逃れる夏朝だったが、一閃はもう彼女の手の届かないところにいる。
「……う、い……?」
かくして、一閃は少女――初の元へと辿り着いた。
天吏に支えられている初の目を覆うハンカチを剥ぎ取る一閃。
ぼんやりと瞳を曇らせている初の頬に触れて、
「初。どうしたんだ、初。なあ……」
と、一閃は何度も何度も彼女へと呼び掛ける。けれど、初は応えない。
「あ、ああ、あ……!」
意味を成さない叫びが、一閃の口から零れる。と、その瞬間。
――ぐにゃり。
世界が捻じれたような奇妙な感覚に、その場にいた全員が襲われる。
「っ、何だ今のは……?」
それはほんの一瞬の出来事だったが、確かな違和に
御剣 刀
は眉をひそめた。
一方、騎士や枝、毛玉の攻撃を避けて、世界樹の周りを調べ続けていたサキリも、
「今の感覚は一体……」
と、瞬間そちらに気を取られるも、すぐに自身のすべきことへと意識を戻す。
この異世界はクローネによって変化させられた物では? というのがサキリの推測だ。
(世界樹は、クローネがこの世界に手を加える前から存在していた物じゃないかな)
クローネがその力を暴走させこの世界を歪な形に変えてしまったのではないかとサキリは考える。
故に、探すのはクローネが手を加えた形跡、具体的には初にも刺さっていたあの羽根だ。しかし。
(羽根やそれに類する物はどこにもない、か……)
当てが外れたかと胸中に嘆息しながらも、枝から枝へととび回るサキリ。
思うままの結果こそ出なかったが、己の行動は世界樹や騎士を確実に撹乱している。
その事実に気づいていればこそ、動きを止める理由はサキリにはない。
一方、天吏から一閃へとその身を託された初は、
「……おにい、ちゃん……?」
一閃の呼び掛けに、僅かながら反応を返せるようになっていた。
そんな2人の様子を、微笑の向こう、天吏は冷えた眼差しで観察する。
(お兄ちゃん……ということは兄妹かしら? あまり似てはいないけれど……)
似ていない兄妹かもしれないし、そもそも兄妹ではないのかもしれない。
情報量は少ないが、それでも確実にわかることがあった。
(『お兄ちゃん』の方は、彼女のことを溺愛している……利用しやすそうな男だわ)
周りの隙を見て懐に入り込めば、今からでも上手く操ることが可能かもしれない。
(そのためにはなおのこと、無害な少女の役を演じ切らないと)
今の一閃にとって、自分たちは初を傷付けた敵として映るのだろう。
なればこそ、天吏は殊更に無害で無力でなくてはならない。
敵だと判断することが、困難になるほどに。
(やりようによっては信頼を得ることは不可能じゃない。機会さえあれば巻き返せる)
胸の内に考えを巡らせながら、天吏は時が来るのを待つのだった。
そんな天吏とは対照的に、
エレノア・エインズワース
は目前の男に笑い掛ける。
同情や慈愛の笑みではない。この劇をより刺激的にするための、その笑顔はスパイスだ。
「あら? 目は覚めたみたいですね。これは重畳」
歌うような声に、一閃が顔を上げる。
エレノアは、そのかんばせを彩る笑みをより一層深くした。
「彼女がどうしてそんな状態になったのか、知りたくはありませんか?」
一閃は答えない。けれど、エレノアは狂気の調べを紡ぐことを止めなかった。
「先ず、腹を蹴りました。ええ、この足で。まだ痕が残っているかもしれませんね」
それから、とエレノアはまだ囀ることを止めない。
一閃が顔を青くするのを、面白がるように言葉を続ける。
「毒も飲ませました。それからずっとその調子です。さて、元に戻るでしょうか?」
どう思います? とエレノアは微笑した。
まだぼうっとしている初を見て、くすくす笑うエレノアの顔を見て。
「う、あ……ああああああッ!」
一閃は、悲鳴じみた叫び声を上げた。調子の外れた、狂った絶叫。
耳を震わせるその声に、エレノアがにまりとしたその刹那。
ぶわりと、辺りを先ほどのものによく似た奇妙な現象が飲み込んだ。
世界が捻じれる、目に映る全てがぐにゃりと歪む。
そのまま音を立てて世界が崩れ落ちでもするのではないかと思われるほどの異変だったが、
「一閃、お兄ちゃん……だい、じょうぶ。ういは、大丈夫、だから……」
「う、い……?」
初に頬を撫でられて、肩で息をしながらも何とか落ち着きを取り戻す一閃。
いつの間にか、辺りは何事もなかったかのように乙女チックな風景を晒している。
騎士と相対していた
エヴァ・ブランシェ
が、あまりのことに眉をひそめた。
「……何? 今のは?」
けれど、その問いに答えは返らない。
注意深く、改めて辺りを具に見回して――エヴァは、図らずも『それ』に気づいた。
「あれは……鳥籠?」
先ほどまで鳥籠がぶら下がっていたはずの枝に、金属製の檻が吊るされている。
それはあまりにも無骨な、牢獄を思わせるような檻だったが、
「中に津止先生の姿が見える……ということは、やっぱりあれが? どうなってるの?」
「あ……。見てください、鍵穴が……!」
エヴァが口元に手を宛がって思案する中、時子が檻を指差して声を上げる。
檻には確かに、鍵穴が見て取れた。
時子の声を耳にして、サキリは檻と、自身が所持する鍵を検める。
「この変化は……鍵も、か」
サキリの鍵は、檻と同じく無骨な金属製の鍵に姿を変えていた。
思考に浸る間もなく、しなる枝がサキリを捕えんと襲い来る。
サキリはそれを瞬間移動で何なく避けて、やれやれと息を吐いた。
「鍵穴は見つかったけど、鍵を開けるにはこの樹をどうにかしないとだな」
その時、ふとサキリはあるものを見つける。
ストロベリーソーダ色の空を、騎士ではない何かがこちらを目掛けて飛んできていた。
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3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月21日
参加申し込みの期限
2016年03月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月28日 11時00分
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