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悪徳は芳しき香りに満ちて
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【暗転】
サキリ・デイジーカッター
は刃物狂いではあったが、平時においては決して、タガの外れた狂人というわけでもない。
瞬間転移、物陰へと身を潜めて、巡回の警備員をやり過ごす。
今回の作戦においては、幾つかの班構成をもって臨むことになっている。警備員に紛れ、内部から撹乱を行う役。絵の贋作を持ち込み、あえて見せながらに逃げ回り、本物から目を逸らす役。混乱に乗じ、本物を盗み出す役……サキリらはその最後、フロアの最奥へ到達し本物の『子猫を抱く女』を奪取する役割を担う。
その過程で、幾人かの警備員は排除する必要があるかもしれないものの、殺しは考え得る最低の悪手だとサキリにも理解できる。手にした刃が今夜、血を吸うことは無いだろう……少なくとも、彼自身はそう考えている。
「く……フフ、くくく」
警備員の背中へ、ずらりとブレードを抜き放とうとする
矢萩 咲
。その柄へとサキリは手を添え、押しとどめた。
「矢萩さん。気持ちは分かるけど、今夜はこらえてもらうよ。僕らの邪魔をするつもりが無いって言うならね」
「……ああ。そうだったよね。僕としたことが、つい、コロコロしたくなっちゃって……アハッ★」
矢萩を身の内に置くことは、爆弾を飲み込むことにも等しい。仲間らは今さらながらに、そのリスクをひしひしと感じていただろう……もっとも彼らはそれすらも、人生を彩るスリルのひとつと数えたかもしれないが。
レイ
が矢筒からするりと抜き出した矢を洋弓へと番え、引き絞り、流れるような動作で撃ち放す。矢は真っ直ぐに飛翔し、廊下の向こう、天井付近に見える監視カメラ脇の壁へ突き刺さると、その矢尻が開き、スパーク。一瞬にして、カメラをショートさせ無効化した。
「へぇ。やるね」
「矢に、ちょっとした仕掛けをね……手投げや弾丸では、音が出るからな。他にも、睡眠、麻痺、催涙ガスや爆裂矢、ワイヤーアローなども揃えてある」
「お見事。ところで、君……なんで、女物のスニーキングスーツなんて着てるんだい」
サキリの問いに、眉をひそめたレイは確かに、やけにぴっちりとした女性用と思しき黒いスーツを身に着けている。必要な物資のついでに『フェロー商会』へ依頼していた品物だが、どうも店主は彼を見るに、美しい女性だと思ったらしい。
「自分で選んだわけじゃない……」
「まぁ、この上なく似合ってるけどね」
「……オレは、男だ!」
そんなやり取りを眺めながらに、矢萩はつまらなさそうな顔で、あくびをひとつ。
「血を見られないのはどうも、退屈だね。ところで、じゃれ合ってるのも良いけど、急がなくていいのかな? 失敗したらどうなるか……分かってるよねェ?」
「ああ、言われるまでもない。行くぞ」
そう行って先に立ったレイの、男にしてはやけに形の良いヒップラインを目にしながら、サキリと矢萩もまた物陰を歩む。
何らかの事が始まっているという気配は、未だ感じ取れない。もっとも、あくまで新聞記者である
三ヶ島 葵
にそれを悟られるようでは、泥棒たちの潜入も筒抜けだろうから、今のところは吉兆であるとも言えるかもしれない。
とはいえ何も起きず、あるいは全てが終わった痕跡のみをカメラに収めるのでは、あまりに味気ない。
(鴻上くんたち、もう来てるのかなー?)
実のところ、三ヶ島が取引を交わしたのは、美術館の警備主任にとどまらない。かの三人組、泥棒にしては意外にも気の良い彼らと、過去の取材を通じて顔見知りであったことが幸運で、三ヶ島は今回の件を知り、その一部始終を取材させてもらうことを条件に、とある手伝いまでも約束していた。
(まー本来なら、止めるのが市民の義務ってやつかもしれないけどねー)
といっても、泥棒たちが今夜『子猫を抱く女』を奪いにやってくるということは美術館側へと伝えてあるし、義務というならそれは既に果たしたようなものだろう。泥棒たちにしても、三ヶ島がそうすることは想定内であろうし、何より彼らは、それでも喜々として事へ及ぶのだろう。三ヶ島が取材において掴んだ彼らとは、およそそういった人種であるらしかった。
「……ああ。歩くのは疲れるな。給料が良いから始めた仕事だが、こんなにダルイものだったとは……」
「まだ、30分も歩いてないんだよー?」
千歳飴 楓子
は風変わりな警備員で、三ヶ島の監視役を仰せつかったはずが、終始そうして愚痴めいたことをこぼしているか、スマートフォンに目を落とし、一心不乱にゲームか何かをしている。おかげで三ヶ島としては大変に動きやすく助かるが、この美術館の警備体制は大丈夫だろうか、と心配にもなってしまう。あまりにも簡単に目的を達成できてしまうのでは、取材のしがいも無いというものだ。
そんな三ヶ島の視線を感じ取ったのか、
「ああ、心配はいらないよ。記者さん」
千歳飴は真面目くさって言う。
「ここの警備は万全だ。セキュリティは強固だし、鬼の警備主任を始め、優秀な警備員が揃っている。泥棒が入り込んだとしても、絵を盗み出すなんて出来やないよ」
「うーん、ゲームしながら言われても。説得力が無いんだよー……ん?」
ふと、三ヶ島は気付く。視線の先。妙な風体の男の姿があった。
「…………」
腰には、日本刀。和装に身を包み、誰はばかることなく……それでいて警備員の死角を突くように歩く、
御剣 刀
の姿を。館内では時折、スタッフらしき人影を見ることもあったが、彼はどうひいき目に見積もっても、職員であるとは言いがたい。
警備員たちの巡回ルート、各ポイントを通過するタイミングはかなり厳密に定められているはずで、その流れに組み込まれた三ヶ島にも、千歳飴の鈍足やサボり癖が無ければ、その姿を目にすることは無かっただろう。
千歳飴を見れば、相も変わらず、スマートフォンの画面を一心にタップしていて、周囲には目もくれない。
(ここは見過ごしておいたほうが、面白そうなんだよー)
御剣はちらと三ヶ島へ視線を向けたが、何も言わず、何か伝えるでもなく、悠々と館内を通り過ぎていった。
泥棒たちの人数は聞くところによれば、少なくとも10名。それを、いかに優秀と言えども有象無象には違いない警備員たちを手駒に、たったひとりでやり合わなくてはならない
八咫 鏡
に求められる手腕はもちろんのこと、大変にハードルの高いものだ。
(ま、いつものことですがね)
警戒と準備は万全。見落としは無いと自負できる。与えられた状況の中、取り得る最良の方策を取った。館内の巡回警備はこれでもかと綿密に定めたし、ことに重要な管理室への連絡時は、
「管理室。8」
「2。こちらは異常無し」
「よろしい、そのまま警戒を。警備員各位も引き続き、全作品を精査……少しでも妙なことを感じ取れば、すぐにも警報を鳴らしなさい」
「了解です、主任」
八咫の提示した数字に対して、昼は+3、夜は-6。合言葉そのものに加え、八咫は交代要員も含めた全ての警備員の声色を把握し、チェックの材料としている。
今のところは、何も無い。といってもちろん、気を緩めることもない。警察にも襲撃の件を伝え、何かあればすぐにも人員を寄越してくれるだろうが、過信という言葉ほど、八咫を言い表すのに合致しない響きは無い。
その上で、八咫は訝しむ。
(……何か、おかしい)
無線からは、定期的に、巡回路を進む警備員たちの状況報告の声が聞こえてくる。あえて交差するように設定したルート上では、警備員同士がかち合い、軽く声をかけ合うこともある……そのタイミングに、僅かながら、しかし見過ごしがたいズレが生じている。
それに、聞こえてくる声の中に……どこか、聞きなれない……それはあまりにも小さな違和感ではあったが、把握した警備員たちの声とはどこか、かすかに異なる声がある。八咫でなければ、疑問に思うことすら無かっただろう……それほどの違いに過ぎないが、どこか引っかかるような、この感覚。この直感。
警備員たちについては何度も、その素性を洗い直してチェックした。今夜の警備を前に点呼を取り、ひとりひとりの顔を確かめ、異常がないことも確認した。
「よう。今日はどうにも、長い夜になりそうだな」
「ああ、全くだ。こんなにも静かじゃ、何か起こるだなんて思えないけどな」
「おいおい、気を緩めるなよ? 主任の話じゃ、連中は相当な手練れらしい」
そんな彼らの交わす会話、無線から聞こえてくる声に。
(
鴻上 彰尋
……)
その名を、思い出す。あるいは彼の仲間、
夜海霧 楓
や
桧垣 万里
の名を。
変装の達人。もうすでに、紛れ込んでいたとしたら?
その可能性へと思い至った……その、瞬間のことだった。ばちり、と頭上の照明が弾けるような音を鳴らし、
「……! 停電?」
あまりにも唐突に、目の前が暗闇へ包まれた。八咫はすぐにも懐中電灯を点灯し、手近な警報機へと駆け寄り、手動でそれを鳴らそうと試みる。が、鳴らない。
「さすがに、やりますね。とはいえ、先手を打たれるのは想定内……」
八咫の判断は、瞬時。警察へ、待機しているはずの人員の派遣を打診しようとした……その時に。
「…………誰です?」
暗がりの中。八咫は背後に、二つの人影が佇み、こちらを見据えていることに気付いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
悪徳は小粋な調べに乗せて
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
推理・サスペンス
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年03月02日
参加申し込みの期限
2016年03月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年03月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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