this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
怪人セブンの選択
<< もどる
1
…
32
33
34
35
36
…
59
つぎへ >>
イベント会場に戻った尾鎌は、ゴールドパスで関係者入口から魅紗歌の楽屋へ向かった。
向かう途中、
城山 水樹
が一糸纏わぬ姿で怒声を上げながら次の衣装とメイクの準備に追われていた。
ランウェイの舞台裏はそれこそ戦場だ。
モデルもスタッフも皆が殺気立ってる。それは城山も例外じゃない。
舞台裏に引っ込んだら次の衣装に着替えるために即座に服を脱ぐ。
衣装を邪魔しないよう、下着はベージュTバックのパンツだけ。ブラはつけないは常識だ。
半裸どころか全裸状態になるのも当たり前。
たとえ異性がいようとお構いなし。そんなことに目を奪われている暇や下賎なことを考える余裕すら許されない。
モデルが舞台に出るタイミングも細かく決められているため、些細なことでもミスを犯せば、関係者たちからどぎつい罵詈雑言が口をついて飛び出す。
そんな舞台裏を尾鎌は通り過ぎながら、魅紗歌の楽屋の前に到着した。
既にそこには何名か仲間が押しかけていた。
「みさリン、スルメでも食べて落ち着こう。ほら、差し入れ」
朝野 未沙
は何故かスルメを魅紗歌に差し出す。
きれいなスルメだろ?
差し入れなんだぜ、それ。
「ファンの人から色んな差し入れをもらってきたけど、スルメは初めてなんだけど……」
たじろぐ魅紗歌に対して、朝野はぐいぐいとスルメを押し付ける。
「スルメには各種ビタミン、ミネラルが含まれていて、肌荒れの予防や疲労回復とか、色々な効果があってとてもいいんだよ!」
意外な効能の数々に魅紗歌は途端にスルメの話題に食いついた。
「マジで!? スルメ、ヤバくない? って臭い! この匂い、知ってる! 魅紗歌のレギュラー番組のプロデューサーみたいな匂いがする!」
「おいそれって……、うわぁ……」
真実を察してしまった
吉祥寺 黒子
の顔が嫌悪感に染まった。
「それよりもみさリン、悪ィな……。飛吹のオッサンがどうしてもって言うんだ。俺は忙しいんだから少しは自重しろって言ったんだがな……」
「オッサンじゃない、イケメンだ!」
ファッサァ~と前髪をかきあげてイケメンアピールをする
飛吹 蓮太郎
。
「ぼ、僕も……止めたんだけど……」
飛吹 勘助
はオドオドしながら魅紗歌に弁解しはじめた。
「いきなり、アイドルさんの、控室に、突っ込む、なんて、……親父、無茶過ぎる! しかも、なんか、ピリピリ、してるし、怖い! みさリンさん、うちの、親父が、……本当に、ごめんなさい……!」
ペコペコと勘助が頭を下げるので、魅紗歌は態度を軟化させざるを得なくなった。
「い、いいのよ……。お姉様がゴールドパスをお与えになったのなら、今は私の敵じゃないもの。だったらファンの一員として歓迎しなきゃ、アイドルの名折れだもの」
「さっすが、みさリンだぜ! では早速、俺の熱い愛情ハグを受け取ってくれ!」
「オッサン、ちょっとやめないか?」
蓮太郎のハグを吉祥寺が襟首を掴んで制止した。
「……みさリン、疲れただろ? ほら、俺からの差し入れだ」
「わぁ、マカロンだ! ありがとう!」
魅紗歌はスルメを全力で壁に叩き付けたあと、嬉しそうにマカロンを頬張る。
「スルメー!!」
朝野が床に転がる無言のスルメに涙した。
「おやおや、荒れているわね? ファンからのプレゼントを投げ捨てたらダメよ?」
様子を伺っていた尾鎌が口を開く。
「そ、そうアル! 落ち着いてほしいアル!」
尾鎌の横で狼狽していた
畑中 華菜子
が前へ進み出た。
「覚えているアルか? 私、ラーメン屋の猫島軒でみさリンと会っているでござるよ!」
「イベント中に華菜子ちゃんと出会ってな、みさリンにお店に来てくれたお礼が言いたいって、今時こんな律儀な女の子はいないぜ!」
蓮太郎の賞賛に畑中は顔を赤く染めつつ、岡持ちの中からお持ち帰り用猫島ラーメンと餃子を魅紗歌の前に差し出した。
「その節はありがとうございましたアル! おかげで宣言効果バツグン! 大繁盛アル! これ、あとで赤毛のマネージャーさんと一緒に食べてくださいアル。餃子はニンニク抜きでたっぷり食べてもニオイが気にならないアル」
「え、うん、あ、ありがとう……。スルメもインパクトあるけど、ラーメンと餃子の差し入れもびっくりだわ……。寝子島の人たちってヤバいんですけど……」
魅紗歌は呆気にとられながらも、近くに控えていたスタッフに冷蔵保存するように申し付けた。
「……もういいかしら? 出てってくれる?」
剣呑な空気を纏いだす魅紗歌。
このまま人払いさせるのか?
だが、寝子島住民のコミュニケーション能力の高さがここで発揮される!
「みさリン、ピリピリムード? なんか困ったことでもあんの? 俺でよけりゃ相談事をドーンッとぶつけてみんしゃい!」
ビシッとサムズアップをしながら蓮太郎が魅紗歌の顔を覗き込む!
「顔が近い! 満ち溢れる自信のオーラが妙にウザい! ……ああ、もう! 髪型が決まらないの! こんなに騒がしかったらセットができない!」
「まあ、まずは深く考えず、リラックスしよ! 飲み物、おごるから!」
「それじゃ、ミルクティーね!」
「注文はやっ! おーい、スタッフー! スタッフー! みさリンにミルクティー買ってきてぇ!」
蓮太郎がスタッフに頭を下げている間に、何やら寝子島住人が相談を開始。
「髪型が決まらないの? それならいっその事、降ろして自然のままをお勧めするわ」
尾鎌は臆せず魅紗歌に提案してきたのだ。
これを皮切りに、どんどんと意見をぶつけ合う寝子島住民の面々。
「いっそ、あまり試した事の無い髪型にチャレンジしてみてはどうアル? 髪を纏めてお団子1つにしたり2つにするだけでいつもと印象が違って見えるから試してみるアル!」
畑中が自分のシニヨンヘアーを指差しながら告げた。
「うーん、俺は、ハーフアップ、かな? 尾鎌さんの言う通り、何もいじらずに、ロングのままにして、アクセサリーで、ワンポイント、つけるのも、あり、かも、です」
勘助の提案に、ミルクティー片手に蓮太郎も負けじと案を出す。
「俺の息子のアイデアも素晴らしいけど、もっと内面から考えてみないか? 例えば、もしこれから着る衣装で、みさリンが愛してる人と隣にいる時、自分がどういう髪型をしているか想像してみると、どうだろ?」
ウィンクをキラッ☆と流し目気味で決める蓮太郎。
それに吉祥寺は溜息混じりに言葉を継げた。
「折角の晴れ舞台なんだ。おっさんの言う様な髪型でいけばいい。それが一番自分らしい髪型だろ? 島に来たときのツインテールとかはどうだ?」
矢継ぎ早に繰り出されるアイデアに、魅紗歌は目をぱちくり瞬かせる。
「……すごい。あっという間にいくつもアイデアが出ちゃった。魅紗歌ひとりで悩んでいたのが馬鹿みたい……」
「貴女ならどんな髪型でも可愛いし、貴女がお姉様と慕うあの方も気に入ると思うわよ?」
ふふっ、と尾鎌が微笑む。
尾鎌の言葉を想像したのか、魅紗歌の顔が真っ赤に染まっていく。
背後にユリの花が咲き乱れる幻影も見える。
想像以上にガチの反応だった。
「うん、恋する乙女っていいよね、じゅるり……」
朝野が滴るヨダレを拭いながら怪しい笑みを浮かべている。
「それにしてもみさリン? 髪染めてる? 染めてるなら止めた方がイイヨ。髪だけじゃなくて頭皮も傷めちゃうし、そのままのみさリンが一番素敵だと思うよ。上と下で色が違うのはイケテナイし。ましてやピンクブロンドの自毛なんてレアなのに、もったいない」
「髪の色を褒められたのは生まれて初めてよ……」
ありがとう、と呟くように魅紗歌は礼を言った。
普段と違う素直な反応に、朝野の体温は急上昇!
「萌えぇ~! みさリン! 生まれたままの姿をあたしに見せて!」
両腕がろっこんで触手となって魅紗歌に絡みつかんと伸びてゆく!
「あ、それは事務所的にNGだからね?」
魅紗歌は触手を器用に蝶結びにしてしまう。
「痛い痛い痛い! 誰か解いて! このまま戻したら複雑骨折だよ!」
「もう、しょうがないわねぇ?」
結局、尾鎌に解いてもらう朝野であった。
「決めたわ! 髪を下ろす! 考えてみたら、デビューしてから髪を下ろして人前に出たことないの」
「いいねぇ、今のみさリンはすごくいいよ……! 若いのに明るく頑張って……、その源を聞きたいぐらいだぜ」
蓮太郎が両手でフレームを作って魅紗歌を覗き見る。
「よかったら、僕達と一緒に夜景を眺めたりしない? 気安いと思うけど、ファンとして心から笑ってるみさリン、もっとみたいし」
「ちょっ!? まさかオジさん、そういう趣味なの!? 自分の歳を考えてみたら!?」
「いやいや、そうじゃなくて……」
蓮太郎が弁明する前に、吉祥寺が割って入った。
「……この船で何が起きているか、知っているよな? 単刀直入に言うぜ。みさリン、力を貸してくれ。忙しいのは重々承知してるし、『強欲』の力を使えば脱力してイベントどころじゃなくなっちまうかもしれねぇ。けど、今の俺たちには! その『願望』の力が必要なんだよ!」
真剣な眼差しで吉祥寺はなおも訴える。
「俺も感じるんだ……。多分、俺は『強欲』の器かもしれない。俺がみさリンの負荷を背負ってやる! 俺の『幸運』で救ってやる! できないとは言わせねぇ! 俺は強欲だからな、不可能でも可能にしてやる! なぜなら『俺は幸運』だからな!」
舌を出してろっこんの発動トリガーを口にする吉祥寺。
彼女のろっこんは反動で己に不幸が降りかかる。
しかし、それすらも厭わずに発動させたのは、吉祥寺の矜持がそうさせたのだろう。
そしてその覚悟を、魅紗歌は目の前で確認した。
「……わかったわ。同行すればいいのね?」
「えっ? ……イベント、は……?」
勘助の疑問に、魅紗歌は即答した。
「出番までに戻ればいいのよ。……黒子、でいいのよね。いいわ、正式に魅紗歌の隷属にしてあげる」
魅紗歌は懐から紐に通したラピスラズリ――『強欲』の黙示録を取り出すと、吉祥寺の心臓のある箇所へ押し当てた。
すると、黙示録は液状に姿を変え、吉祥寺に心臓に食い込んでいく!
「おえぇぇぇぇぇ!?」
藍色の液体が吉祥寺の口元から溢れ出す!
心臓が握り潰されるような激痛がしばらく続くと、途端にその痛みが引いた。
「……終わったわ。大丈夫、なんともないわよ」
「……ハッ!?」
吉祥寺の胸元には、傷ひとつ確認できない。
だが、右手にはラピスラズリの結晶が握られていた。
「せいぜい、魅紗歌の予備電池として頑張ってね? それじゃ、早く済ませようよ。魅紗歌はお姉様のお役に立てることが最優先事項なのよ」
楽屋を出て行く魅紗歌の後ろ姿を、戸惑いながらも付いていく面々。
畑中は考える。
(みさリンの精神力を大量に消費させずに沈没を防ぎ、ランウェイイベントもきちんと成功させる事が一番だけど……。それに、もう私だって英雄の一人なんだ……!)
「みさリン! 私も英雄の仲間になったアル! やれることがあれば、私も頑張るアルよ!」
それは決意の言葉。
今ひとつ大事件に巻き込まれている実感がわかなかった彼女の覚悟の表れだ。
(魅紗歌を助けられるのは、今ここにいる私たちだけアル!)
これに魅紗歌は一瞥すると、
「期待しているわ、ラーメンちゃん」
と、ふわりと笑みを返すのだった。
<< もどる
1
…
32
33
34
35
36
…
59
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
怪人セブンの選択
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
焼きスルメ
前回シナリオ
怪人セブンの暗躍
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
オールジャンル
定員
40人
参加キャラクター数
40人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月05日
参加申し込みの期限
2016年05月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!