怪人セブンの選択｜リアクション

怪人セブンの選択

【神魂特殊相対性理論・１】

　諸兄らは、かの物理学者アインシュタインが提唱した特殊相対性理論をご存知だろうか？
　ノーベル賞を受賞したアインシュタインの代表的な功績は、おそらく名前だけは聞いたことはおありだろう。
　だが、この特殊相対性理論は、概要だけならば万人に理解できる内容だというのはあまり知られていないだろう。
　簡単に説明すれば、以下のような内容である。
　１・光よりも早く動ける物はない
　２・地球から見ると、光の速度に近い速さで動くものは、縮んで見える
　３・地球から見ると、光の速度に近い速さで動くものは、時間が遅く流れる
　４・重さとエネルギーは同じ（エネルギーは重さに比例する）
　もちろん、地球から見て相対的な見方であるため、この現象の影響は実生活では微々たるものである。
（そもそも我々の身近で光速で移動できる物体にお目にかかることがないからだ）
　しかし、神魂現象はしばしば、世の中の物理法則を無視する。
　ならば私はこう考える。
　神魂エネルギーは光以上の速さで移動できる上に、重力をも凌駕するのではないか、と。
　これが立証できれば、この世界に革命が起きる。
　今までのフツウはフツウでなくなり、新しいフツウが幕を開ける。
　私はこの理論を実証すべく、大掛かりな実験を行うことにした。
　そして成果が出た暁には、学会で論文を発表しようと思う。
　論文の題目は敬愛するアインシュタインの代表的な論文から着想を得たということからこう著そう。
『神魂が作用する現象における特殊相対性理論との類似点について』
　つまり、神魂特殊相対性理論だ。

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