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Xmasの奇跡☆ 物語の素敵な1日 in 寝子島!
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●犬と肉
●ラプンツェル
「おい!!!」
シーサイドタウンで夕飯の買い物の途中、突然の大声に
青倉 白
はひゅっと首を竦めた。周囲を見渡しても足を止めている人はいない。
(わ、私……?)
恐る恐る後ろを振り向くと。
「その肉、寄こせ!」
小学生くらいの男の子が仁王立ちで、白の持つ買い物袋を指さしていた。
「困りましたね……」
商店街の片隅で、白は立ち尽くしていた。少年が買い物袋をしっかり掴んで離してくれないのだ。
少年は自分を犬だと言った。川の中にいた別の犬の肉が欲しくて吠えたら、自分の持っていた肉がなくなってしまった。慌てて川に飛び込んだらここにいたらしい。
少年が空腹だという事は白にも判った。さっきから彼のお腹がぐぅぐぅいってるから。でも、こんな泥棒みたいな真似をしてはいけないし、何より姿は人間なんだから、生肉ってダメじゃないかしら……?
「そうだ! ハンバーガーを一緒に食べませんか?」
白は少年に提案をしてみた。
「はんばーがー?」
「そう、お肉がとっても美味しいですよ」
白は彼に微笑む。奪う、という方法ではなく、楽しく食事をして欲しいと白は思ったのだ。
少年の目に戸惑いの色が浮かぶ。と、買い物袋を掴む彼の手が緩んだ。
(あ、解ってくれたかな?)
その途端。
「お肉!」
と叫んで少年が走り出す。―――え?!?
「双子ですか?! そりゃぁ大変だ。俺も弟妹がいるけど、やっぱ小さいと大変ですよね」
鴻上 彰尋
は商店街を歩いていた。金髪ボブの美女と一緒に。
そりゃあ驚いた。家を出ようとしたら、童話の農婦みたいなお姉さんが立っていたのだから。聞けば、買い物の途中だという。ラプンツェルと名乗るその女性。……あの童話だよなぁ。髪が短くてお子さんがいるなら、王子との逢瀬が魔法使いにばれて、塔を追い出された後だろうな……。
寝子島の住人たる者、不思議出来事に耐性はある。格好が現代ではちょっと目を引くので母親の服に着替えてもらって、取りあえず彰尋は一緒に買い物に出る事にした。どうせ、自分ちの夕飯も作らなければいけないのだ。
「お肉がこんなにあるなんて……! ここの領主はとても力があるのですね」
彰尋が寄ったお肉屋でラプンツェルは目を輝かせた。
「ラプンツェルさんとこはお肉屋はないんですか?」
「私達のような身分の者は肉は滅多に口に出来ません。干し肉だってご馳走なんです」
彰尋は軽い衝撃を受けた。自分の家も裕福という訳ではない。でも、普通に肉は買えるし、今日買った豚こまをご馳走と思った事などないのだ。
「今日は豚汁にしようと思ったんですけど」
「とんじる?」
「あー、外国風ならポトフなのかな」
彰尋は作り方を説明する。味噌とか材料の違いとかに苦労するが、彼女と料理の話をするのは楽しかった。きっと干し肉でも出来るし、残ったスープで次の日豆でも煮れば、風味が出てまた美味しいだろうと教えてやると、ラプンツェルは目を輝かせて頷いた。
八百屋にでも寄って野菜を彼女と見ようかな、と考えていた時。どん!と背中に衝撃を覚えた。振り返ると。
「肉!」
彰尋の買い物袋をしっかり抱えた少年がそこにいた。え? とラプンツェルと顔を見合わせると。
「……ごめんなさい~~~っ!」
今度はお下げ髪の少女が走り寄ってきた。
そして4人はシーサイドタウンのハンバーガーショップにいた。
「ごめんなさい、鴻上さん……」
「いや、大丈夫だよ。しっかし、お互い不思議な事が起こるねぇ」
恐縮する白に、彰尋は笑顔を見せる。少年とラプンツェルは目の前のハンバーガーに興味津々だ。
「なぁ! もう食っていいか?!」
少年の言葉に白は顔を上げた。
「あ、そうでした。じゃあ、ご挨拶して食べましょう。いただきます」
「いただきます!」
元気よく言うと、少年はむしゃむしゃと口にハンバーガーを放り込んでにかりと笑った。
「うまい!」
少年の元気な様子に、白と彰尋は顔を見合わせて吹き出した。その横でラプンツェルがしげしげとハンバーガーを眺めている。
「パンの中にあるお肉はフリカデレですね?」
「フリカデレ?」
耳慣れないラプンツェルの言葉に彰尋は聞き直す。
「ええ。ハンブルグという所でよく食べられてると聞きましたが」
「ああ、そうですよ。ハンバーグはドイツのハンブルグという言葉が元ですから」
ラプンツェルの問いに白が答える。
「よく知ってるね、青倉さん」
「父が転勤で色々な所に行くので……」
赤くなる白の横で、ラプンツェルがハンバーガーを一口頬張り、目を丸くした。
「このパンはケーキですか?! どうしてこんなに柔らかいの?!」
「あ、これなら俺も知ってるよ。ドイツのパンは」
彰尋と白とラプンツェルは、悪戯っぽく互いの目を見て同時に言った。
「「「固くてすっぱい!」」」
あははと笑い合う3人を、少年がハンバーガーで口をいっぱいにしながら、きょとんと眺めていた。
「皆さんとの食事、とても楽しかったです。ありがとう」
店を出て、ラプンツェルが微笑んだ。その横で少年が下を向きながら呟いた。
「……俺、今度からみんなと仲良く食べる。その方がおいしい」
白がそっと少年の頭を撫でる。
「……そうですね。その方が楽しくて、美味しいですよね」
彰尋はラプンツェルに手を差し出し、2人は握手を交わす。
「子育て頑張って下さい。きっと、これから先いい事がありますから」
彰尋の言葉にラプンツェルがしっかりと頷いた。
こうして、不思議な彼らは雑踏に消えていった。
後日。2人は本屋でそれぞれ不思議な本を目にする。
彰尋はグリム童話を手に取った。勿論目的はラプンツェルだ。
話の途中にこんな1文があった。
[―――荒れ野に追いやられたラプンツェルは、後に産まれた双子と一生懸命日々を生きていった。暮らし向きは良くなかったが、干し肉のスープや豆の煮物など、工夫された料理は美味しく、子供達と囲む食卓は幸せなものだった]
白はイソップ童話『犬と肉』を手に取った。どうしてもあの少年が気になってしまっていたのだ。
本の中は犬が肉を落として悲しそうな絵。ああ、やっぱりお腹を空かせたままなのかなと本を閉じ、何気なく裏表紙を見てみると。
犬が仲間に囲まれて、美味しそうに肉を食べている絵が描かれていた。
2人は幸せな気持ちで本を置く。
家に帰ろう。そして今日も美味しいご飯を作ろう。
家族で囲む温かい食卓。一緒に食べるっていいね。美味しいって言ってくれる人がいるっていいね。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年12月06日
参加申し込みの期限
2015年12月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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