「ふぅ……、面白かった!」
天馬 ひびきはパタンと本のページを閉じた。ああ、やっぱりお話っていいな!
あまり勉強は得意ではないひびきだが、童話や昔話は大好きだ。夢があってとっても面白いと思う。短いしね!
ひびきは満足しながら枕元の明かりを消して、仲良しのペガサスのぬいぐるみ、はやぶさと一緒に布団に潜り込む。
そして穏やかな眠りに誘われながら今日の事を思い返していた。
街は今、クリスマス一色だ。ひびきもウキウキしながら綺麗に飾り付けられた街並みを楽しんでいた。
一際賑わっていたのはクリスマス雑貨店
『Joulupukki(ヨウルプッキ)』だ。店の前は特に人がたくさんいて、みんな何かを書いては箱に入れている。
(なんだろう?)
気になってひびきは覗いてみた。そこには
『サンタ★ポスト』と書かれた箱が置いてある。
(……サンタさんにお手紙が出せるの? すごい!!)
ひびきは目を輝かせてペンを取った。
(物語の人物とお話がしたいですって書いたんだよね)
ふふ。寝ながらひびきの口元が緩む。
物語で大活躍する彼ら。寝子島に来たらどうするのかな?
考えただけでワクワクする。私だったら誰に会いたいかな? うん、あの人がいいな!
楽しい空想に胸を弾ませながら、ひびきは眠りに落ちていった。
翌朝。気持ち良く目を覚ましたひびきは、朝陽の中信じられない人物と相対していた。
「え え えええ~~~っ?!?」
昨夜会えたらいいなと思っていた物語の登場人物が、すぐそこに座っていたのだ。
(こ、これはサンタさんの奇跡っ?!)
人間本当に驚くと、何も行動が出来ないものだ。目の前の人物もそうなのだろう。現代に似つかわしくない姿で呆然と佇んでいる。
せっかくの出会いなのに、ひびきと目の前の人物は、しばらくぽかんとお互いを見つめ合うしかなかった。
こんにちは!
まだまだ新米マスターKANです。
クリスマス。サンタさんプレゼントプリーズ! という事で、『サンタさんに手紙を送ろう』企画より、天馬 ひびきさんのお願いを叶えさせて頂きました。ぱちぱち!
物語の登場人物が、1日寝子島に出現します。言葉は通じます。ええ、何百年も物語にいる彼らは言葉は堪能です。
以下、注意事項です。
■お話は童話か昔話で
あまりマニアックな物は対処出来ません。ある程度知名度のある物でお願いします。
(「鉢かづき」「白鳥の王子」など、現在出版物として発行されてるレベルなら大丈夫です)
■お話から出てくる登場人物は1人
たくさんは出てこられません。1名だけです。そのお話の中の登場人物なら誰でも大丈夫です。お姫様でも王子様でも魔法使いでも猟師でも。
(動物を出す場合は、基本その動物が喋ることは出来ません。ただ、「3匹のこぶた」「孫悟空」といった明らかに動物が主人公の場合は、擬人化して出てきた設定となります)
(妖精、鬼といった現代に存在しないものは、PC以外他人の目には見えない設定となります)
■彼らを満足させてあげる
どうして出てきたかわかりませんが、彼らは現代の寝子島で何かをしたがっています。それを叶えてあげて、幸せな気持ちで物語の中に戻してあげましょう。
具体的に何をしたいかがわからなくても、いい思い出を作ってあげて下さい。
時間制限は24時間です。
■寝子島のフツウを壊すことは出来ません
魔人が出てきても、世界を征服するといった「フツウ」を壊す行動は出来ません。魔法といった類はこちらの世界ではほんの微々たる力しか出ません。
アクションは、以下を記載して下さい。
・誰が出てくるのか(物語名とその登場人物)
・何をしてあげるのか(その際にろっこんを使ってもOK)
・その場所(寝子島内。指定がなければお任せになります)
GAで幾人かの登場人物を絡めても構いません。
憧れの人物と楽しい1日を過ごして下さい!