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妖怪おじさんの問い ~夜道で一番怖い妖怪はなんですか?~
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【元締めとの対話】
噂は聞いていた。これが他の場所なら特に意識しなかっただろう。
しかしここは寝子島。神魂の影響で神秘や怪奇が日常茶飯事の不思議な島だ。
だから
屋敷野 梢
は聞き流したりはしていなかった。
第一。
「さて、これからお帰りになる夜道、出会ったら一番怖い妖怪はなんですか?」
現に出会ってしまっている。
学校からの帰り道、いつの間にか道ばたで語り込んでいた。
屋敷野は考えていた対処法を試す。
「そうですねー。『妖怪おじさん』ですかねー?」
「ほう、それは初めて聞く妖怪ですね。どんな怪異なのですかな?」
「ええ? おじさんほど妖怪を知っている方がご存じないんですかー? 最近流行りだした都市伝説で『今みたいに』出会った人から一番怖い妖怪を聞き出して襲わせる怪奇でーす」
「ふむ、それが貴女は一番怖い、と?」
「それはそうですよー。出会った時点で回避不可能。必ず一番恐ろしい妖怪に襲われる。なら『妖怪おじさん』自体が最も恐ろしい妖怪と同義じゃないですか?」
「なるほど」
男はさして動揺した様子も見せず、バケットハットをさらに深くかぶり直して頷いている。
「都市伝説っていわれてますけど、妖怪か否かは『人が決める』こと。私にとって『妖怪おじさん』は魑魅魍魎や百鬼夜行と同じです」
「ふむ、おっしゃる通りですな」
「それに命までは取らないって噂ですけど、もし妖怪がその人になり変わっていたら? その経験をした人以外は分からないですし。そう考えると怖いと思いませんかー?」
「そうですね。それは確かに恐ろしい」
男は終始穏やかに相槌をうった。
「貴女は聡明な方のようだ。興味深いお話が聞けて楽しかったですよ」
「いえいえ、私も楽しかったですよー。……これでお終いならですけどー」
男は小さく笑う。次の瞬間には夢のように消え去っていた。
屋敷野は徐々にはっきりする頭の内で考える。
「うーん。ものすごく挑発してしまいましたけど、言葉遊びが過ぎましたかねー」
そして歩き出してすぐ『それ』は現れた。
先ほど別れたばかりのロングコートの男が道の真ん中に突っ立っている。
しかしバケットハットはかぶっていない。長く伸びた前髪が帽子の変わりに目元を隠している。
辺りは不自然に静寂に満ちていて、落ちた針の音も聞き分けられそうだ。
「『妖怪おじさん』が現れたということは、自分のことを妖怪と認めたということでいいんですかねー。って……?」
様子が変だ。
先ほどの穏やかな雰囲気は欠片もなく、暗く淀んだ気配が垂れ流される。
もともと警戒心を高めていた屋敷野は、瞬時に判断した。
これはさきほどの『妖怪おじさん』とは別物だ!
男は唇をゆがめると、唐突にロングコートを開いた。
その内に見えるのは一切の光を拒絶した深淵。
いや、底から小さな火が無数に見える。怪しい音頭が聞こえる。
屋敷野はろっこん『胡蝶の詩』を発動した。人の姿から蝶へと変わると素早く飛び距離をとる。
人では飛び越えられない塀を越えて物陰に身を隠すとすぐにスマホで検索を始めた。
先ほどの『妖怪おじさん』との会話、そして今見た光景。
重なるキーワードはおそらく百鬼夜行。ありとあらゆる妖怪が列をなす怪奇パレードだ。
ガチバトルとなったら単体でもヤバイのに、よりによって百鬼夜行ですかー。
……あれ? もしかするとこの方が楽かも?
思いのほか簡単に対応策がみつかる。
屋敷野はスマホに表示された呪文を呟き始めた。
「カタシハヤ、エカセニクリニ、タメルサケ、テエヒ、アシエヒ、ワレシコニケリ」
コートの奥から這い出てきた数多の妖怪、鬼、九十九神は、底冷えのする声で歌い踊り、はやし立てながら行進していく。
しかし屋敷野の存在に気がつかない。時に物陰を覗くものもいたのだが、小首をかしげるだけで行列に戻っていく。
全ての妖怪が闇に消えると、急激に町の音が戻ってきた。
道の様子をうかがうと、男の姿はすでにない。
どうやら退けたと認められたようだった。
緊張を解いた屋敷野は知らず深いため息をつく。
上手くきり抜けたのはいいけれど『妖怪おじさん』の対処法を見つけたわけでも、その正体が分かったわけでもない。
屋敷野としてはよくて引き分け。どちらかといえば煙にまかれた気分だ。
「こういう都市伝説は二度会えるものではないですしー。あとは地道に情報を集めるしかないですかねー」
蝶であったから飛び越えられた塀は、人の身では少々きつい。大人しく迂回して道にもどろう。
屋敷野は気がつかない。
立ち去った後にひっそりと佇むロングコートの男に。
男は屋敷野の後ろ姿を見送ると、バケットハットを深くかぶり直した。
【終わり】
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あとがき
担当マスター:
阿都
ファンレターはマスターページから!
シナリオガイドを担当しました、阿都(あと)と申します。
ご参加ありがとうございました。
また最後までリアクションをご覧下さり、感謝申し上げます。
初のバトル(?)ものでしたが、いかがでしたでしょうか。
今回は目的達成の成否がありましたので、おおまかな判定基準をお知らせいたします。
といっても数値化されているわけではないので、例外もあります。
1、『妖怪おじさん』の噂話を知っているかどうか。
・情報を知っている分心の準備ができていて、実際に妖怪と遭遇した際に冷静に対処できるようにしています。
・明記していなくてもキャラクターの性格、アクションの内容を考慮して、むしろ知っていないと不自然と思われるキャラの場合は、アドリブで知っていることにしています。
2、妖怪への対応:撃退意思があるか、具体的かどうか。
・直接弱点に結びつかなくても明確に行動を示している場合は、撃退確率が高くなっています。
・撃退意思があるけれど具体性が低いと思われる場合は、アクションをもとにキャラクターの性格や能力を考慮してアドリブで行動を作成。その上で撃退できるか判断しています。
・妖怪と交流を持ちたいアクションの場合は、撃退確率は低くなっています。
都市伝説『妖怪おじさん』は『妖怪に襲われる』『撃退できなければ気絶。一晩放置』が原則ですので、仲良くしたい場合は『妖怪の敵愾心』を覆すことができるアクションかどうかで判断しました。
大まかな基準は以上です。……判定、甘いでしょうか。
とにもかくにも、楽しんでいただけたら幸いです。
また、もしよろしければご感想ご指摘をいただければ嬉しいです。
今後のシナリオガイド&リアクションに活かしていきたいと思います。
それでは、またのご参加をおまちしております。
ありがとうございました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿都
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年11月25日
参加申し込みの期限
2015年12月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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