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妖怪おじさんの問い ~夜道で一番怖い妖怪はなんですか?~
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【同級生】
千堂 結
と
鵙海 甫
はたまたま一緒に下校している最中だった。
なのに、なぜこんな男と話し込んでいるのか。道の片隅で夢中で会話をしていた。
楽しげに頷きながらロングコートの男は二人に質問する。
『貴方達はどんな妖怪が恐いですか?』と。
「私ならろくろ首でしょうか。伸びないはずの首がにゅろにょろ伸びてどこまでも追いかけて来るなんて。……想像するだけで今夜の悪夢に出てきそうです」
「俺が恐いと思う妖怪? 妖怪なんて出たら何でも恐いに決まってる。でもあえていうなら人面犬なんて最低だな。犬がちょっと苦手なんだ」
「なるほど、お二方ともに『あり得ない存在』が苦手のようですね」
男は納得したように頷くとバケットハットをかぶり直した。
「さて、もうこんなに暗くなりました。お二人とも気をつけてお帰りなさい」
「はい。楽しいお話ありがとうございました」
「けっこう楽しかった。またな」
男は背を向けると、ふと目をそらせた間に消えていた。
「……なんだか夢でも見ていたみたい」
「千堂もそう思うか? なんだったんだろうな」
二人は首を傾げたが、さっそく記憶がおぼろげになっていく。
いや、風景自体が霧に包まれたようにぼやけていった。
町の喧噪も遠のいていく。
「あ、あれ? 鵙海君?」
隣にいたはずの鵙海がいなくなっていた。
いつもの帰り道。なのに音がまったく聞こえない。
なんだか身体の芯まで凍える気持ちになって足早に家を目指そうとしたとき、曲がり角から何かが覗いた。
喉が音をたてる。千堂にとっては嫌いな、しかしとても美しい黄色い瞳が見開かれる。
なぜなら出てきたのは女の頭と長く長く伸びた首だけだったから。
「え、えっ、どど、どうしましょう。……まさか、ろ、ろくろくび、さん?」
身の震えのせいか、かみながら告げた名前に、首は卑しい笑顔で応じた。
千堂はきびすを返して走り出す。体育は苦手だったがそんなことをいっている場合ではない。
読書家の千堂は知っていた。ろくろ首の中には人を食うものもいるということを。
落ち着いて私。これは夢かもしれない。そう、夢。夢よ。だから落ち着いて。
必死に走りながら自分に言い聞かせる。臨場感がありすぎてとても夢とは思えなかったが、そうでもないと正気が保てそうになかった。
振り返ればのたうつ蛇のように首を伸ばしながら追いかけてくる女の頭。
思わず喉の奥で悲鳴がもれる。
どうしよう、どうしたらいいんだろう。
走りながら考える。とにかくあの伸びる首をどうにかしたい。
寝子島に来てまだ3ヶ月。完全に地形を把握しているわけではないけれど、近くに並木道があったことを思い出す。
首が追ってくるのを確認し、体力が続く限り木々の間をめちゃくちゃに走り回った。
どこをどう走ったのか、自分でも覚えていない。汗を流してかけずり回った結果、見事ろくろ首を絡めることに成功した。
ただし油断はできない。首は絡まりをほどこうと動いている。あのまま放っておけばまた追いかけてくるかもしれない。
息があがっていることを自覚しながら、千堂はある場所に向けて再び走りだした。
追いつめられて発動したろっこん『千里眼』でわかった位置。
辿り着いた場所にあるのは、首を彼方に伸ばした女の身体だった。
思い出したのだ。ろくろ首の弱点。首を伸ばしているときに身体を動かすと怪異は終わると伝えられていることを。
「え、えい!」
佇む着物姿を精一杯、押す。ゆっくりと倒れ臥す胴体。
音ならぬか細い悲鳴が聞こえたかと思うと、ろくろ首は伸びた首ごと消え去った。
代わりに戻ってくる町の音。
「た、助かった。……のかなぁ」
その場にしゃがみ込み浅い呼吸を繰り返す。12月の冷たく渇いた空気が気管支をいじめぬいていた。
「も、鵙海君、大丈夫かな……」
息を整えつつ千堂はゆっくりと歩き出した。
鵙海もまた霧にまかれ、唐突に一人になっていた。
「千堂? どこにいったんだ?」
いつもの帰り道のはずなのに、車の音すら聞こえない。世界は完全な静寂に包まれている。
大きな犬がゴミ袋をあさっている、生っぽい音だけが響いている。
イヤな予感が否応無しに高まった。
もちろん見事に当たるのだが。
ゴミ袋からあげた犬の顔は明らかに人間の男だった。
「うわああっ!?」
ただでさえ大きい動物、特に犬は苦手だ。さらに人間のお頭つき。
鵙海でなくても叫びたくなる相手だ。
「なんだ、人間かよ。うるせぇなぁ」
太い男の声で人面犬がしゃべる。のっそりと歩いてくる。
逃げ出しそうになって鵙海は思い出した。
人面犬に追い抜かれると事故にあったり不幸が訪れるのだ。しかもそのスピードは時速100キロ。人間の足でふり切れるものではない。
逃げるのは却下。踏みとどまり追い払う。
鵙海は鞄を構えて、迎撃態勢をとった。
「なんでぇ。俺とやるってか」
唇を歪ませる人面犬。正直にいって相手にしたい存在ではない。
だがやるしかないのも事実。
鵙海は同級生の女の子を思い出していた。
あの男の問いに答えた自分の前に人面犬が現れたのなら、千堂もまた同じ状態の可能性が高い。
最近一緒にいることが多い同級生。早く見つけて家まで送り届けてやらないと。
そう決めたらなぜかすっきり心が落ち着いた。
飛びかかってきた人面犬に鞄を叩き付ける。
「ちくしょう、あっち行けよ!」
腕に伝わる重い衝撃にそのまま回避行動。真正面から受け止めたら押し倒される質量を感じた。
もともと論理的な思考の持ち主である鵙海は、相手の様子を観察する。
犬の武器として最も恐ろしい牙や顎はない。
もちろん人間の歯でも食いちぎろうとすればできるだろう。しかし犬と違って攻撃的な形状をしているわけではないのだ。人間の顎は噛むには不便。
むしろ気をつけるべきは頭突きではないだろうか。
そう思いついた時、一つのアイデアが浮かんだ。
怪しまれないようにゆっくりと立ち位置を変える。
人面犬は気味の悪い笑い顔を貼付けたまま鵙海を追ってきた。
状況設定完了。あとは挑発するのみ。
「あのさ、思ったんだけど」
「?」
「あんな臭いゴミ食べて美味しいのかよ。せめて自分で狩りとかしないのか? なっさけねー奴!」
「ッ! うるせえ! 勝手だろ!」
人面犬は傷ついたのか、憤怒の表情で突進してくる。
鵙海は盾のように鞄を構えるとできる限り低く、飛びかかった人面犬の下に潜り込んだ。そのまま突き上げるように受け流す。
鵙海の背後は厚いブロック塀。人面犬は勢いそのまま突っ込んで鈍い打撃音を奏でると、声も上げずに文字通りその場に崩れ落ちた。
人面犬が霞のように消えると、耳に普段の音が蘇る。
「なんとかなったってことか? まあいいや。とにかく早く千堂を見つけないと!」
いつもの帰り道を引き返す。まずはロングコートの男に出会った場所へ。あそこで全てがおかしくなったし、千堂を最後に見たのもあの道沿い。
走り出した鵙海がこわばった笑顔の千堂に会えたのは、それからたった数分後のことだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿都
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年11月25日
参加申し込みの期限
2015年12月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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