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妖怪おじさんの問い ~夜道で一番怖い妖怪はなんですか?~
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【友人だから】
「真面目に聞かれると悩ましいのだ。置いてけ堀は怖いけど置いてけば終わりだし、うわんも怖いけどその一瞬をやり過ごせば平気そうなのだ……。うーんうーん、つるべ落とし? うっかり真下に居たら絶対逃げられなさそうなのだ」
「サトリだ。攻撃力だけの妖怪なら怖くない。いくらでも方法がある。けど心を読まれては、な」
学校からの帰り道、
後木 真央
と
八神 修
はロングコートの男の質問に答えていた。
本来、後木はともかく八神なら怪しい相手には応じない。相手を観察し、目的を推測し、必要ならば嘘の情報を流す。
しかしなぜかこの男には普通に答えてしまっていた。
八神は男の特徴とその質問から最近耳にした噂を思い出す。
不思議がはびこる寝子島のこと、実際に存在してもおかしくないと思っていたが、まさか早々に遭遇するとは予測していなかった。
「なるほど。お嬢さんは奇襲がお嫌いなのですね。そして貴方は妖怪を恐れているわけではない。むしろ……」
「ところで真央ちゃんは答えたのだ、おじさんが怖いと思うものは何なのだ? 真央ちゃんも答えたんだからおじちゃんも教えてくれてもいいと思うのだ。答えないのはずるっこなのだ!」
言葉を遮り、後木が問い返す。
男はバケットハットを深くかぶり直しながら穏やかに答えた。
「私が怖い妖怪ですか。『オロココンエ9人』なんて苦手ですね」
「初めて聞いたのだ変な名前なのだ。どんな妖怪なのだ?」
「名前はともかくどこにでもいる妖怪なんですけどね。少なくても貴方は知っているはずですよ」
「俺が? どういうことだ」
「さて、それは明かさないのがお約束というものです。それではこれで」
「っ! 待て!」
止める間もなく消える男。
「き、消えちゃったのだ〜!」
「ほぼ噂通りだな」
「噂ってなんなのだ?」
「真央は知らないのか。最近流行りだした都市伝説だ。『妖怪おじさん』って呼ばれている」
噂の詳細を教え対策を練る。
真相は不明だが今のところは噂通り。なら帰り道に必ず『出る』だろう。
「じゃ、後でな」
「了解なのだ〜」
二人はいつも通りそれぞれの帰り道に向かった。
星ヶ丘に向かう八神は周囲への警戒を怠らないようにしながらも、わざとゆっくりと歩いた。
徐々に日頃の雑踏が遠のいていく。
テオドロス・バルツァ
が世界を切り分けるのに似た感覚。
音が消え失せた道沿いに『それ』は現れた。オランウータンとゴリラと人を混ぜ合わせたような姿。
「『これがサトリか』と思ったな」
間髪いれずに低く濁った声が八神の心を代弁する。
悪寒を覚えた。精神攻撃されているわけではないが、不躾に心に侵入され覗き見られている不愉快さと恐怖。
八神は冷静さを保つように心がけた。本能的な恐怖を制御する。
「なぜ襲う? 恐れを感じさせたいなら十分目的は達しているだろう」
「『言い含めれば去るかもしれない』と思ったな」
「お前の目的はなんだ? なにが望みだ」
「『目的が分かれば誘導できる』と思ったな」
やはり思惑が見透かされる。さらにサトリの目的も意思も見えてこない。
ただ心を読み取るだけで何の行動も起こさない。これでは手の打ちようがない。
「『話術の誘導が通用しない相手は始末に負えんな』と思ったな」
「ああ、その通りだ!」
八神は手を変える。心の中で円周率をそらんじながら、ろっこん『分解』を発動。サトリの足下に落とし穴を開けて動きを封じようとする。
しかし妖怪は驚くほどの身体能力で避けた。移動方向を予測しても罠にかからない。
意識の表面に流れる数字の羅列には惑わされていないとしか思えなかった。
『分解』は意識を集中しなくてはならない。集中とは対象を強く認識すること。そこを読まれているのだろう。
「『ここまで見透かされるとは。普通のやり方では手に負えない』と思ったな」
八神は無言で息をつく。『分解』の効力は息を止めている間だけ。
見抜いているのか、サトリは動きを止めた。
次の瞬間。
突然サトリの頭に何かが覆い被さる。まったく予測していなかった攻撃にパニックに落ち入った。
そのわずかな間があれば八神には充分。今度こそ『分解』で開けた穴にはまり込む妖怪。
「……なにが起こった」
首まで穴に落ち、サトリはもはや身動きがとれなかった。
それでも八神は用心して距離を取りながら答える。
「お前の情報は知っている。言い伝えが正しいならお前は偶然や突発的な出来事が苦手だし、基本的に一度に一人の心しか読めない」
しかし人為で偶然は起こせない。目の前で謀ろうとすればどうしても考えてしまう。
ならどうするか。答えは意外なほど単純。
八神は一人ではないのだから。
八神の足下に大きなデブ猫が意気揚々と身を寄せる。
後木のろっこん召還猫がおーは自身の手柄を強調するように堂々と胸を張った。
「偶然を俺以外の手で起こせばいい。俺はお前に会った瞬間にスマホをタップしただけだ。後はがおーが自分の判断でお前に飛びかかる。それが必然的な偶然」
「……これだから人間はおっかない」
サトリは呟くと幻のように消え去った。しかし音は戻ってこない。
がおーが身を振るわせて来た道を走り出す。八神も追いかけながらスマホをタップした。
今度は後木を助ける番だ!
八神がサトリと対峙する少し前。
猫鳴館に至る小道を歩いていた後木は頭上に乗っけていたがおーの鳴き声に合わせて、その場から飛び退いた。
一瞬後に落ちてくる大きな人の頭。地面を震わせ着地すると大口を開けて笑い出す。
「ひ〜〜〜! ホントに出たのだ〜〜〜!」
あわてて逃げ出す。後ろは振り返らない。必要がない。気配が追ってくることが分かる。
打ち合わせ通り学校を目指す。早く合流するために。
以前、他人を関わらせないように逃げて無惨に死んだ夢を見た。
夢から覚めた後、もしかしたら誰かと協力し合えば生き延びられたのではないかと考えた。
一人ではできないことも二人ならできる。大勢で協力しあえば大きいことができる。
しかも今、自分には頼もしい親友がいるのだ!
握っていたスマホに合図がある。これも打ち合わせ通り。
「がおー、先に行くのだ! 修ちゃんを助けるのだ〜!」
頭からデブ猫が飛び降りて走り去る。
八神の情報からつるべ落としは基本的にただ落ちてくるだけと分かっていた。押しつぶすのではなく脅かすことがメインだとも。
初撃さえかわせば対応できる。実際それほどスピードも脅威に思えない。
しかし、自分一人では撃退することは難しいし、教えてもらった『妖怪おじさん』の噂通りなら気絶させられる攻撃の可能性があった。
今は時間稼ぎ。最高の助っ人と合流できるまで。
機会は思ったよりも早く訪れた。学校の校庭に逃げ込んだ後木に待望の着信が来る。
「真央、こっちは終わった。今向かってるからもう少しの辛抱だ!」
「修ちゃん、待ってるのだ〜!」
先にがおーが合流した。つるべ落としの顔に果敢に飛びかかるデブ猫。
その隙に校庭の片隅に放置されていたバットを確保する。
つるべ落としがけたたましい笑い声をあげながらさらに跳ねようとして、校庭に突然あいた大きな穴にはまった。
妖怪を確認できる位置まで辿り着いた八神が、ろっこんで落とし穴を作ったのだ。
「真央、今だ!」
「ありがとなのだ修ちゃん! お化けはもうお断りなのだ〜〜〜!」
後木は大きく振りかぶったバットを力一杯振り落とす。
二人の耳にいつもの喧噪が戻ってくる。どうやら終わったようだった。
この後、八神は真実を知りたく思い、男を捜したがついに見つからなかった。
再び出会うことがあるのかどうか。それは『妖怪おじさん』だけが知っている。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿都
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年11月25日
参加申し込みの期限
2015年12月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年12月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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