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悪徳は小粋な調べに乗せて
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【解錠】
着崩したスーツの襟を正し、タイを締め直す。めったに無いことだ。
警報のスイッチを叩き付けるように押し込み、コントロールルームのドアをロックし密閉した時点で、
宇崎 宙太郎
は自身の揺るぎない勝ちを確信していた。
「へへっ、追いつけるかぁ!?」
「っ……」
宇崎は
五十士 柊斗
の名前など知りもしないが、目の前の青年が侵入者らの一味であることはすぐにも理解した。相手が発砲しないのは音を警戒してのことだろうが、宇崎が躊躇する理由にはならない。
もっとも、彼を優位足らしめている最大の要因は、それが故ではなかった。壁を蹴って、天井にぶら下がりながら眼下の敵めがけて拳銃を撃ち下ろす。すぐさま天井から直下へ、飛び蹴りから着地してのストレート、ミドルキックを叩き込み、身を翻して再び壁へ。靴裏が吸いつくようにぴたりと張り付くのはろっこんの成せる業であり、四方を密閉された室内という条件下でのみ発動する無重力とそれを利用した三次元機動をもって、宇崎は五十士を防戦へと追いやる。
五十士も身軽に、銃撃を辛くも避け、懐に潜り込んでのインファイトを凌ぐ……が、宇崎とて中沢にその力量を買われてこの場を任されていることには変わりない。壁を、天井を、時には監視室のモニタや隅に据えられているロッカー、蹴倒したままの机も足場代わりに、部屋中をあたかもバネ仕掛けのように飛び回りつつ、宇崎は五十士を攻め立てる。断続的に銃声が反響する中に、彼の声が天井から降り落ちる。
「どんなもんよ! この部屋には窓もねー、扉はロック済み! 閉じ切った密室の中でなら、俺は無敵だぜ!」
自分の最も得意とする領域に侵入者を絡めとり、彼は絶対的優位にあった。元来お調子者ではあり、いささか増長した物言いではあったが、うっかりとそれを伝えたとて覆す術は無い。
直後にすさまじい衝撃と共に扉が吹き飛び密室が破られたのは、彼の落ち度とは言いがたかったろう。
「げっ、何だよおい……へぶっ!?」
解かれた無重力に、空を飛ばんと壁を蹴った宇崎が失墜し、潰れたカエルめいた声を上げた彼へ、乱入者が悪びれず言った。
「あらら。お邪魔でしたかねー」
「取り込み中か? そりゃ悪かったな」
「う、ウソだろ……!? 鋼鉄製のドアぶち抜くとか、そんなのアリかよー!」
屋敷野 梢
はにんまりと笑みを浮かべ宇崎を見下ろし、蒼い光を宿した
如月 庚
の拳から、燐光が解けるように霧散していく。
「……今だっ」
「ぐえっ!」
五十士が彼の後頭部へと繰り出した手刀は鋭く、衝撃に遠のく意識の中で、宇崎はぼんやりと彼らのやり取りを聞いた。
「誰だか知らないけど、助かった。ありがとう」
「もののついでだ、礼はいらねぇ」
「で、この人どーします? とりあえず潰しときます? じゃ、このロッカーとかデスクとか重そうなのを蝶に変えましてー。はいっ、どーん!」
ヤーガ
の左手首に巻かれたデジタル時計は、実のところそうした機能も持ち合わせているというだけで、本質はコンピュータのそれと変わりない。
「……5秒後、四人。来るよ」
「心得た」
地下金庫室へと連なる廊下を始め、今や邸宅の至るところを這い回るクモ型ロボットたちの内蔵するカメラから続々と寄せられる映像の中に、間近へ迫る警備員の姿を見つけ伝えると、
御剣 刀
が鋭い剣閃を振るって二人。
鉄 衛守
が流麗な武技を披露し二人を、引き金に指をかける間も与えずに叩き伏せた。
「確かに最新鋭のシステム……でも、ボクの前では無意味だね」
情報屋、
クズ
からもたらされた情報によれば、金庫室へと続く道のりは三段構えでいずれも電子式であり、第一の扉はカードキー、第二の扉は虹彩認証式、肝心要の金庫の扉はパスワードを要求される。堅牢な封印を開くためにこそ、ヤーガの手腕が求められた。
小脇に抱えたノート型PCの表面には、猫の顔のシール。そんな飾り付けこそ子供らしいが、社会の裏に身を置く者で、ハッカーとしてのヤーガの名を疑う者はいないことだろう。モニタを開き、
「
トゥエルヴ
。そこ、お願い」
「オッケー、ここのパネルね?」
トゥエルヴがカードロックスリットの脇に面した壁へ手を触れ、ろっこんによってビス止めを外し露出させたパネルの内側へと、ヤーガはPCから伸ばしたケーブルを無造作に差し込み、キーを叩く。
「……うん。侵入した」
「どう、いけそう?」
「まずは全体像を把握して、それから取り掛かる。20分くれるかな」
「持たせてみせるわ」
通信機へ矢継ぎ早に指示を飛ばすトゥエルヴや、警戒を続ける鉄と御剣を背に、ヤーガはセキュリティシステムのネットワークへと潜り込み、情報を吸い出しながら方策を組み立てていく。
「へぇ。ハッキングか、大したものだ」
滑らかにキーの上を踊る指先を眺め、そう言ったのは
鴻上 彰尋
だ。
「俺たちのやり方は、言ってみればアナクロでね。そういう方法も学ぶべきとは思うんだが、なかなか上手くはいかないものだ」
「……いざとなれば君たちは、そのアナクロなやり方でどうとでもしてしまうんだろ?」
「はは、さあ、どうだろうな」
ヤーガにとっても、この鴻上を始めとする三人組の泥棒たちから学ぶべきことは多いだろう。常に途方もない成果をもって語られる彼らは、絶対的な壁として立ちはだかるライバルであり、そして一挙手一投足が蓄積されたノウハウを物語る、最高の先達でもある。
彼には……いや。ヤーガという少年を装う少女、『恵御納 夏夜』には、自らを高めていかなければならない理由があった。
(妹のためなら……『夏朝』が表の世界で、幸せに生きるためなら。もらえる知識はもらっておくさ)
そして今この時、この場所で、大金へと命を張るべき理由もまた。過去、記憶にまざまざと残る事故は夏夜を裏社会へと突き落とし、妹夏朝を孤独にした……邸宅の持ち主こそが、その事故を引き起こした元凶であるのだと。夏夜の知ったそんな情報が、正しいのなら。
(……リッカルド! ボクがお前を、自滅させてあげるよ)
「おう、お疲れさん」
「大したことないさ。運転代わるよ」
路肩に止めたトラックの運転席へと乗り込み、
ドク
は手短に状況説明を交えながらにアクセルを踏み込む。
夜海霧 楓
が付近を周回させつつ待機していたトラックは彼女のもので、以降のドライバーは、邸内からこっそりと抜け出してきたドク自身が務めることになっている。
「車を乗り回すだけの、地味な役回りかと思ったがな」
「何、君にも少しは見せ場を用意してあげないとね?」
「そいつはご丁寧にどうも」
助手席の夜海霧は肩をすくめ、リボルバーのシリンダーを開き弾を込めながら、邸宅から時折上がる火の手を眺める。ドクの手配した小型爆弾の引き起こす小規模な爆発が続いている間は、地下の面々が仕事に集中していられるだろう。
「とはいえ……花火はそう長く持たないぜ。急げよ、お前ら」
手のひらで弾かれ小気味良く回転するシリンダーは、手首を返せば、ぱちりと音を立てて銃身へ収まった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
推理・サスペンス
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年11月11日
参加申し込みの期限
2015年11月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年11月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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