this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
鳥さんとのひととき
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
…
13
つぎへ >>
10
『どこかよっていかない?』
小山内 海
が
橘 千歳
と
御剣 刀
を誘ったのは、高校からの帰り道のことだった。
「そうだな。キャットロードにでも行ってみるか」
刀が言う。寝子島高校から見て東側にあるキャットロードは、桜花寮に住んでいる海にとっても旧市街に住む千歳と刀にとっても立ち寄りやすい場所だった。
(キャットロードかぁ)
海はその辺りの店並びを思い浮かべる。それから、近くの住宅街にある『TABE=TYA=DAME』のことを思い出した。
『鳥といっしょにすごせるきっさ店があるんだ』
「鳥?」
聞き返してくる千歳に、海は頷く。
『めずらしいよね』
猫喫茶とか兎喫茶とかは聞いたことあるけど、鳥喫茶って珍しいと思う。
「……鳥かあ」
千歳は少し思案気にした。彼女は、生粋の猫派である。だが、嫌いというわけでもない。これまでに飼ったことはないしあまり知らないけれど、以前に親類が飼っていたインコを見せてもらったことはある。すごく大きくて、羽の色が鮮やかで綺麗だった。
コンゴウインコという名前だったと記憶している。
そのお店で、コンゴウインコは見られるだろうか。
「どんな店か行ってみようか?」
「そうね、行ってみましょう」
刀の言葉に、千歳は迷わず賛成した。
「へえっ、これは凄い」
店に入ると、刀は寛いでいる鳥の数に驚いた。海もびっくりして、店の入口で足を止める。
(こんなにいるんだぁ)
感心する刀と海の隣で、千歳は丸美と遊んでいるコンゴウインコに目を留めた。赤色が綺麗なコンゴウインコだ。
(あの色じゃなかったわね)
千歳がそう思った時、「いらっしゃいませ~」と風羽が迎えに出てくれた。
3人は風羽に個室とホールのどちらが良いか聞かれ、個室を選ぶ。案内されたのは、4畳半程の白い部屋だった。室内にはテーブルや椅子の他に鳥のぬいぐるみやおもちゃ、本棚や猫タワーならぬ鳥タワーのようなものがある。
「ご注文と鳥さんはどうしますか~?」
テーブルに3人が付くと、風羽は皆に注文を聞いた。個室には鳥がいない為、ダレか連れてきて一緒に過ごすのだという。
「鳥か……。俺から希望というのはないかな。どんな鳥でも、眺めているだけで楽しいだろうしな。千歳と海は?」
「私はコンゴウインコがいいかな。青色のコンゴウインコはいますか?」
「はい、いますよ~。アオコンゴウインコですね~」
『注文はどうする?』
海は千歳達にそう聞いてから、自分はメニューを風羽に見せて指を差す。
「リンゴジュースとマドレーヌですね~」
リンゴジュースなら、インコにあげても問題ないだろう。
「えっと……私は紅茶とマフィンにしようかな」
千歳が言ってメニューを置き、刀も続いて風羽に言った。
「俺は珈琲を……」
それから、メニューを見直して食べ物でちょっと迷う。カレーか唐揚げが美味しそうだ。
「あと、唐揚げをください」
「唐揚げ?」
千歳が少し驚いた声を上げる。珈琲と唐揚げって、合うのだろうか。
「注文は以上ですね~。少々お待ちください~」
「あ、そういえば……」
ふと思い出し、個室を出ようとする風羽に千歳が聞く。
「このお店って、ユニークな名前ですよね。どういう意味なんですか?」
「あ、それはですね~」
風羽は嬉しそうに、店名についての説明を始めた。
(……変な名前だと思ったけど、店にいる鳥を食べちゃダメって意味だったのね)
意味は解ったが、納得できたようなできないような。
「猫宛のメッセージねぇ……」
正直、猫好きの千歳としてはちょっと複雑なものがある。けれどまあ、食べないにしても猫の習性で目の前に小鳥がいれば襲って殺してしまうことは確かにある。
少しして、風羽がまずアオコンゴウインコを連れてきた。濃いめの空色の羽が綺麗な、大きなインコだ。
「ココ? ココ?」
「そう、ここですよ~」
風羽がコンゴウインコを放つ。インコが室内を飛んで止まり木に着地すると、男性店員――檎郎がトレーを両手に持って入ってくる。
「お待たせしました。注文の品です!」
元気に言い、まずはスイーツと唐揚げをテーブルに置いた。一旦個室を出て飲み物も揃え終わると、丁寧にお辞儀をした。
「ごゆっくりどうぞだミ……じゃなくて、ごゆっくりお過ごしください」
檎郎と風羽が出ていくと、3人はそれぞれに食事を始める。海は、メニューに書いてある店の決まりごとをふむふむと読んでいた。
(食事の死守と、フンに注意しないとダメなんだね。フンを食事にされると困るもんなぁ)
そう思って、千歳と刀にも注意書きを見せる。だが、刀はあまり気にした様子を見せなかった。
「フン? 食い物飲み物に入らなければいいよ」
大した警戒もせず、もぐもぐと唐揚げを食べている。余談だが、フンは食い物飲み物に入るケースもある。非常にレアだが『コップの縁に乗ったインコのお尻が内側に向いていてジャストミート』『飛んでいる最中に落としてジャストミート』という例もある。コンゴウのような大きなインコではありえないが、飲みかけの缶ジュースの上で遊んでいて、飼い主が缶ジュースは飲めないだろうと油断していたら中にやられていたという例もある。また、万が一珈琲に入った場合、飲み終わるまで気が付かないということも発生しやすいので気を付けよう。
と、そんなノンフィクションな解説をしている間に、コンゴウインコは唐揚げに興味を持ったのか止まり木から降りてきて唐揚げをつまもうとした。
「おい、これは俺の珈琲で唐揚げだ。やらないぞ」
刀はさっと唐揚げの皿を持ち上げてインコから遠ざけ、次に狙われた珈琲のカップも、鳥の腹を触るようにしてうまく追い払う。コンゴウインコは“げげっ”と鳴いて3人の周りを飛び回っている。
「これ美味い」
それも気にせず、刀は唐揚げを頬張った。彼を見ながら、千歳は思う。
(刀君のことだから気にしてもいないんだろうけど、鳥の前で唐揚げって……)
何となくシュールだ。インコは唐揚げが鶏肉だとは気付いていないようだが。
(……それに重そう……)
そんなことを考えていると、刀がフォークに刺した唐揚げを差し出してきた。
「2人も食べてみるか? 美味いぞ。ちょっと交換してみないか」
交換と聞いて、海は目をぱちくりさせる。
『いいけど、あげ物はちょっと重いかも』
千歳もまた、少し迷う。
(どうしよう、マフィンあげるのはいいけど、唐揚げ……)
海を見ると、ばっちりと彼女と目が合った。瞬間、2人の心は、通じ合う。
「……んー、ひとつを小山内さんと2人で分ける?」
海は頷いた。
『そうだね、千歳ちゃんと2人で分けよっか』
続けて海は、スケッチブックに『私のマドレーヌも食べてみる?』と書いて刀に見せる。
「くれるのか? じゃあ少し」
そうして、3人は注文した食べ物を交換した。
「学校帰りに唐揚げとか、やっぱりこういうところは男子よねぇ」
「美味いものはなんでも好きだけど、こういうガッツリした物をよく選ぶな。育ち盛りなんだよ」
半ば呆れたような千歳の言葉に応えると、刀は彼女からもらったマフィンにばくっと食いついた。
「うん、このマフィンも美味い」
もぐもぐと、美味しそうにケーキを食べる彼を見て、コンゴウインコが大人しくしているわけもない。インコは、刀と一緒にケーキを食べようと再び降りてきた。
「こらっ、だめだ。だめだって」
インコからケーキを守りながら、刀はふと思いつく。
「インコが食べられるメニューを頼んで食べさせてみるか?」
海はこくこくと頷いた。
『そうすればおちつくかも』
テーブルには、呼び出し用のボタンが置いてある。海はそれを押して、訪れた風羽にフルーツの盛り合わせを注文した。
「美味しそうに食べるわね」
千歳がみかんをあげると、アオコンゴウインコはそれを足で受け取って食べ始めた。器用に足を使う所を見ていると、頭の良い鳥なのね、と思う。
『そういえば、もうお祭りの時期だったね』
海はリンゴジュースを飲みながら、お三夜祭りのことを思い出す。
「もうすぐか……内容はよく知らないけど楽しそうだよな。3人で行ってみようか?」
グレープフルーツをインコにあげながら、刀が言う。
「いいわよ。初めてだし楽しみね」
千歳にとって、寝子島に来てから初めてのお三夜祭りだ。
『それじゃ、3人で行ってみよっか。ある程度なら私も案内できると思うよ』
島出身者の海は、お三夜祭りも初めてではない。
「ええ。お言葉に甘えて案内よろしくね。小山内さん」
「よろしくな。それにしても、このインコよく食べるな~」
グレープフルーツを一生懸命に食べるアオコンゴウインコを見て、刀は少し驚きつつその食べっぷりを眺めていた。
『今日は楽しかったね。鳥さんもかわいかったし』
店を出る頃には太陽は殆ど沈み、空には藍の色が広がっていた。
「悪くなかったわね。コンゴウインコも間近で見られたし」
「うん、普段とは違った雰囲気で楽しかったな。また来よう」
刀は心から同意しながらも、制服に付いた鳥のフンを点検してティッシュで拭いた。大きな鳥だったからか、フンもそれなりに大きい。
(その時は服装を考えておこう……)
<< もどる
1
…
8
9
10
11
12
…
13
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
鳥さんとのひととき
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月30日
参加申し込みの期限
2015年10月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年10月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!