石造りの2階建て、その1階が店舗スペースである。
日の差し込む一角が外から中が見えるショーウィンドウにはサンプルの箒が飾られており、申し訳程度の客引きとなっている。
店内は開放的で存外物は少なく歩きやすい、シンプルでナチュラルなテイスト。
魔法具の材料となる素材のサンプルが宝石箱のような物に入った状態で設置されている円形の大きめなカフェテーブルが空間の中央にあることと、奥に元は喫茶かバーでもやっていた建物なのかカウンターテーブルがあること、そしてお試し用の品を収めたガラスケース程度。
*
入口には、
【小さな道具、お買い求め頂けます】
【魔法の手助け致します】
・小さな素材を貴方に合った形に加工します。
箒の材料でも、貴方が持っているものでも、此処にあるものでもかまいません。
星の力に『形』を持たせる際の補助に。小さな変わった小物として。お気軽にご相談下さい。
・店主が趣味で作った道具達もお譲り致します。
如何せん、癖が強い子が多いこととは思いますが気になった子、手に触れてみたい子が居た場合はお気軽にお申し付け下さい。
と記されたボードも置いてある。
(スレッドを建て替えました。以降こちらへの発言は当PC、チェス・ブルームさん、グレイス・ミットフォード様のみでお願いします)
(ちゃんと終わらせてませんでしたごめんなさい!)
(おしゃべりさんと聞いて表情を明るくし)
まあ!私と一緒なのね!うふふっ、何だかこれからたくさん夜更かししてしまいそう。
うんと仲良くなれたら嬉しいわ。貴方たちのお墨付きですもの、大丈夫よね。
(クーノさんに撫でられることを小さな子供のようにあっさり受け入れ、寧ろ嬉しそうにしつつ領収書を大切な手紙のように受け取って)
とっても楽しかった。不思議の詰まった物がいっぱいで、まるで読めていない本の山みたいな所だから名残惜しいけれど…私、もう行くわね。
また来るわ。そう…この子のお名前が分かったら。
ふたりともありがとう。またね。
(大事そうに箒を抱えてお店を出る)
(領収書にシャロンさんの名前を書き入れてから丁寧に破りとって差し出し)
ん、ほいこれ。
あと、名前の件はそれでいいと思うよ。
多分その箒はそういう風に言ってくれる人だって今もう分かってただろうから。
すぐに名乗ってくれるかは分かんないけど大事にすればうちの箒は絶対応えてくれる。俺達が保証する。
(シャロンさんを見つめながら話す傍ら、同僚の隣に並んでその頭をぽんぽんと撫でようとして)
それはとても素敵だと思いますー。
(シャロンさんの方へ向いてほわりと笑って)
その方は特別おしゃべりさんなので、傍に居ればきっとお話ししてくれると思いますよ。
傍に居る長さが何かに比例する訳ではないですが、自分を思ってくれる心が近くに在ると云うことは、とても心地が良いことですから。
クーノさん、領収書有難うございます。
直さなきゃ駄目なのですが、僕はそちらの経理方面疎いですからねー。
……箒屋さんに似てしまったのでしょうか?
(ぽつりと独り言のように落とし小さく首を傾げ)
名前?名前…そうよね、名前は必要だわ。
私の名前は両親がくれた大事なものだし、家族やお友達に愛称で呼ばれれば嬉しい。
社交界でただのお嬢さんとして呼ばれても分からないことはないけど、やっぱりそんなのはさみしいもの。
でも考えれば考えるほどペットを名付けるみたいで難しい。
私とこの子は、…お友達、なのに。
(そこまでひとりごちてから自分でも「うん?」と首を傾げ)
あっ、でもこの子は妖精さんなのよね?
一部なのかもしれないけど、その体が使われて、心が宿ってる。
…だったら私、お名前聞いてみる。きっと、本当のお名前で呼んであげるのが正解なんだわ。
気に入って頂けたなら何よりですよー。
物は求められて存在している時ほど、幸福なことはありませんから。
(グレイスさんの方へ硝子の柄の箒を差し出し、カラリとした笑顔で)
そうですね。箒に固有名詞はありませんから呼びやすい名前があったら付けて頂ければ幸いです。
僕たちにとってはそれがお代みたいなものですし、箒屋さんも名前で呼ぶのを聞いたことが無い人ですし。
ああ、そうです。箒屋さんで思い出しました。
シャロンさんに届いた手紙のように、きっとグレイスさんにも箒屋さんから箒の機能と言いますか構造についてのお手紙が届くと思いますので、ご迷惑で無ければ届きましたらお渡し致しますね。
本当に、ご迷惑で無ければなのですけれど。
(ちょっと困ったように微笑んで)
(領収書とペンとを持って戻ってくるなり、光景に首を傾げ。ややあって目を細めて)
ああ、そっちも見つかったのか、探し人。
シャロンさんにも言ったけど、俺達は正しい縁を成立させるのが仕事だ。それを願われ、託されてる。
ってわけで、一応材料代とか制作費の都合で箒ごとに価値が違う筈なんだけど、法外な額は取らないし迎えに来てくれた人に合わせてある程度提示額を変えることもあるんだよ。
あ、星幽塔外から来た人の為に物々交換もOKだから。正直目利きに自信があるわけでもないんで、結構適当だったりもするんだけどな。
ちなみに、定額にしてないから物々交換だと正確な額が記入出来ないんで、一応持ってきたけどこの領収書は単純に御代は貰いましたってだけのブツで、中身は雑になりまーす。
(大丈夫かと言われても致し方ないほど能天気な声音で言い放ってシャロンさん用に領収書を書き始め)
…あー、あとうちの箒はうちにいる間だけ俺達が俺達に分かる名前で呼んでるけど、肩書きみたいなもんでしかなくて本来の固有名詞ってものは存在しないんだ。
買った人が付けてやってよ。過去のお客も皆そうだったから。敢えて付けない人もいるし、自由だけどな。
(真剣な表情に気圧されたのも束の間、置いて行かれてぽかんとし)
…何か、良い人だわ。とっても。
(若干間の抜けた、もしくは相当安易な感想を呟きつつ、良いと言われたので指輪と腕時計をそっと元あった場所にはめ直した後恐る恐るきゅっと白磁の箒の柄を両手で握り)
(ふと振り返って、先程笑ってくれた女性に神妙な風で問いかけ)
…貴女も、出会ったのね?運命に。
ええ、貴方が紹介したいという子ならばきっと私と縁を結べるような子なのでしょう?
喜んで。
(玻璃の箒が取り出されると目を見張り)
まぁこの子……。
とても懐かしい……心地の良い美しさだわ。
(説明に耳を傾ける中、陽に翳して地面に模様が映し出されると目を細めて眺め)
……決めました。
私、この子が良いわ。
シンプルで癖のない子に色々付けて汎用性を持たせると便利かしらと思っていたけれど。
この子を前にしたら、この子じゃなきゃ駄目って感じてしまったのよ。
こういうのを一目惚れって言うのかしらね。
(くすりと小さく笑って肩を竦め)
特化、ですかー……。
特化……とは少し違うのですが『専用』と言った意味でしたら心当たりがあります。
(少し考えるように首を傾げ)
お客様。『汎用』とは少し遠いものになってしまうのですが、もう1本紹介したい方がいるのですが宜しいでしょうか?
このような箒なのですが……。
(玻璃硝子のような素材の藍色の柄に、切子模様がアラベスクのように石突と柄と穂の接点の部分に施された箒を店の奥から取り出す)
これは玻璃の箒。
柄の中の水の記憶が生きている箒です。
穂は魔力を蓄える性質を持った布を使っていて、穂と柄の接点部分にある花飾りも同じ布で出来ているんですよ。
夏は涼しく、布がマントのように日よけに使えるのは勿論ですが、柄の中で気泡が昇ったり、鏡面のように静まったり、箒の担い手に合わせて表情を変えるんです。
そしてお日様に翳すと、硝子が陽に透けて地面に模様を写すんですよ。―――こんな風に。
(きらきらと涼やかな万華鏡のように、気泡が形を変え、姿を変え、草になり花になり風になり蝶になる様子が地面に映し出され)
これは水の記憶。泡沫の夢。そして結実たる現。
現実に腰を据えて、今でも水はその記憶を蓄え続け、箒の担い手にその『美しいもの』をお福分けしてくれる箒だと、箒屋さんは言っていました。
お客様の話を聞いていて、この方を思い出して連れて来てしまったのですが……どうでしょうか?
あーっと、特化っていうかさ、そういう1本ってこと。
通学路の箒とかもそうだけど、後付けできる余地がなくても元からお客さんの要望に合っていればそれ以上何もやることがないってやつ。
(伝わってっかなぁと自分の頭をやや雑に掻き回しながら首をひねって)
湖の精霊ね…なるほど。
(一瞬神妙な声音が出てきたものの、それを覚えていられない鳥頭か何かのように再びあっけらかんとして)
俺はクーノ。クーノ・ヤスピス。スイスブラウン種って牛の獣人さ。
チェス同様店員だけど、商品の事はチェスの方が詳しいから後は任す!
(ちゃんと見てるよ、とは言いつつひらひら手を振って決意を固めたらしい少女の方に向き直り)
よーしストップ。そこまでだ。さっきもちょこっと言ったけど、俺達は仲人みたいなもんでさ。
箒屋の作った物にはそれに巡り合うべき人が居るけど行商人みたいな商売をしてない分、出会うべき人の側に結構色々任せちゃってるんだ。中には呼ばれてるのに気づかないで素通りする人とか普通に居る。
その点ちゃんと気づいてくれたろ。手紙もあったし、この箒は最初からシャロンさんの物だよ。
勿論こっちもお店だから御代はもらうけどそのブレスレットまでだ。…女の子だし、そういう用途じゃなくっても指輪は残しときな。大切そうなその腕時計もさ。
(最後の方は少し意味ありげに声を潜め、…たかと思えば呑気に伸びをして)
…っし、領収書あるから持ってくるわ。待っててなー。
(うら若く綺麗な女性に頷いて見せた後、決心した顔をしてクーノさんの方を見て)
お兄さん…えっと、クーノさん。この箒、買いたいわ。
買うっていうのも何か変な感じがするから本当は『連れて帰りたい』って言いたいんだけど…。
(ほっぺたを片手で覆い、眉を下げた後ふるふるっと首を振り)
私、寝子島って所から来たの。だから此処のお金を持っていないのよ。
でも今結構物々交換が通っているって聞いて…。
(身に着けていた、薔薇の花を描いた形のモチーフを青い石とぼんやりした白い石が交互に挟んだブレスレットや白薔薇を模ったと思しきカットガラス付きの指輪を次々外し、少し迷ってから腕時計も外して軽く手に握り込み)
これで、足りるかしら…?
お褒め頂き有難うございますー。
(良い仕事と聞き嬉しそうに微笑んで)
なるほど。移動用と避暑ですねー。
夏の日差しがそのままですと、チリチリ焦げてしまいそうになりますし。
(クーノさんとグレイスさんの話を聞いて一つ頷いて)
夏用の小物でしたら、お客様でしたら人工のものより自然と縁がある子の方が良さそうですね。
箒も同じく、澄んだものの方が良さそうですー。
色々混ざった子も居るのですが、今回のご依頼ですと少し違う気がしますから。
でしたら、最初は箒の紹介を致しましょうか。
では、まずは基本の箒。
お客様がおっしゃる汎用型ですね。
しなやかな若木の柄にエニシダの穂を持つ箒です。芯は浅瀬から空を見つめ続け、空を飲み込んだ浮遊石を。水辺に強く、空に上ることにも適しています。
こちらがクーノさんが言うリボンや守り石で色々と変化が付けられる子ですね。癖が無い分、いくらでも変われる子です。
籠の箒は加護の箒。
……でしたらあの方が良いでしょうか。少々お待ちください。
(少し場所から離れると、店の奥から1本の箒を手に取り店内に戻り)
土地を納める守り人たる古木の枝を柄に使い、穂には高い空を夢見る水鳥の羽を使った箒です。
古木はお客様を守り導く標となると同時に、枝を使っていますのでいつしか迷い疲れた時の羽休めの木漏れ日を連れて来るでしょう。
水辺の鳥の羽を使っていますので涼やかな風を箒自体が纏っていて涼しい事とも思います。
この箒自体もシンプルであまり癖の無い方です。
オプションを付けるとしたら、やはりリボンや石や織物。後はこの箒ですと、石突の部分の装飾でしょうか。
(お辞儀をしてくださったグレイスさんに向き直り)
こちらから挨拶を欠いてしまって申し訳ありません。
僕はチェス・ブルームと申します。
今は此処で箒屋さんの店員をしている者です。
どうぞよろしくお願い致します。
(ぺこり、と頭を下げ)
(指の背を顎に当て、ショーケースから出された魔法具を興味深そうに眺め)
成程、素材も加工品も見た感じ性質を捻じ曲げられているような印象は受けないし、良い仕事をされているようね。
(通学路の箒と呼ばれた冷たい箒に視線を遣ると、触れるか触れないかのところで手をかざして撫でるように指を滑らせ)
……確かに。悪くはないけれど、違うわ。
ちなみに箒は特化型ではなくて、パーツの付け替えが可能な汎用型でも大丈夫よ。
競技用でもないし。
(問いかけられると通学路の箒から顔を上げて向き直り)
ええ、私はここの世界とは違う世界の生まれなの。
申し遅れたわね。
私はグレイス・ミットフォード。
湖の精霊だけれど、こちらの世界ではしがない冒険者。
改めて店員さんの御二方はよろしくお願い致しますわ。
(スカートの裾を小さく摘んで優雅にお辞儀)
そりゃよかった。俺達はある意味仲人だからな。仕事できたぜ。
(言葉の快活さにはちょっと似合わぬ柔らかい笑みを浮かべ)
*
んー、それならきっと俺達っていうかこの店が力になれるよ。
一般的に箒って言われてる物とはちょっと違う、風変わりな箒がいっぱいあるからさ。
ちょーっとお喋りっつーか、物らしくない物だけどそれでよかったら。
(ふんふん、と頷き)
なるほどね。丁度今そこに通学路の箒って呼んでる冷たい箒が居るけど…多分お客さんの探し物とは違う気がする。俺の勘だけどさ。
何なら、タリスマンみたいなやつを組み込んだり外したり出来るタイプの箒がいいんじゃないかって思うな。
って言ってもこればっかりはお客さんの希望とか相性次第だし、まずは判断してもらう為にも幾つか例出すわ。
(相方が紹介していくのを見てから一度お盆を中央のテーブルへ置き)
チェス、籠っぽい箒…ほら、箒屋が灯りの君?って呼んでた人に渡したって話してたやつ、ああいう系1本と…ミサンガとかリボン結びつけてから飛ばすタイプのやつ1本持ってきてくんない?
移動補助の物と、日差し除けと冷却系の暑さ除けを両立した小物が欲しいらしいんだけど、箒1本でやれる可能性あるからまずは後付けでタリスマンの組み換え自由なやつと、特殊糸を使って避暑特化させるタイプと見せたいんだ。
…なぁお客さん、こちらで契約したことがない、ってことはもしかして元々は星幽塔の外の人?
はい、きっと聴いて答えて下さると思いますー。
始めは音の無い声かもしれませんが、きっと。
感情を向けて頂けることが何より箒冥利につきますしね。
(その柔らかい白色の箒をひと撫でして頷き)
ええ、クーノさん。探し人バッチリですー。
(ふわふわ笑って、良かったですーと言った顔をして)
(佇まいを直しグレイスさんの方へ向かって一礼し)
お待たせいたしました。お客様はじめまして。
そして、いらっしゃいませです。
はい、ここは箒を中心に魔法具を扱っているお店です。
魔法使いでなくとも空を散歩出来るような箒の子に、ほんの少しのお手伝いをしてくれる魔法具達。
例えば、そうですね。
(クーノさんがショーケースから出した魔法具の一つを手に取り)
これは木漏れ日を仕舞い込んだブローチで真っ暗な場所でもカットガラスの中で緑の波が揺らめていています。装飾にも使えますし、森を好む子の近くに置いてあげるとその子がリラックス出来たりもします。
実用的なものでしたら、こんなものも。蚊帳のカンテラ。紙製に見えますが中の炎が外の和紙に燃え移ることは決してありません。
他にも色々。銀糸の花に硝子の涙。
(優しく手に取っては盆へと戻し、グレイスさんの方へ向きなおり柔らかく微笑み)
何か見たいもの、必要としているもの、知りたいものがありましたらなんなりとですー。
奥の倉庫からも縁が合えば持ってこられますし、此処のオーナー箒屋さんに作ってもらうことも出来ますから。
御機嫌よう。
そうね、貴女の笑顔で十分伝わってくるわ。
良い子とも巡り逢えたようで、良かったわね。
(少女に微笑み返してから青年に向き直り)
さしあたって欲しいと思っているのは移動を助けてくれるものと、夏用の小物かしら。
移動に関しては馬や幻獣、小型の竜種にも乗れないわけではないけれど、まだこちらで契約した子はいないのよ。
なんだか乗り心地がしっくりこなくて……。
(頬に手を当て小さくため息をつき)
夏用の小物は帽子とか日傘、手袋の類ね。
私、涼しいところで育ったものだから、暑いのはあまり得意ではないの。
日除けの他に、冷却効果のようなものが備わった道具や素材があれば良いのだけれど。
(カウンターの奥でやりとりを見つめていたが再び開いた扉を見てカウンターから新たな来客の前に進み出)
いらっしゃい。魔法具の方ね。
色々置いてるけど、何か目当ての物はある?
見た目とか材料の名前じゃなくてもいいんだ。
それに何をしてほしいやつなのかって希望があったらそれを中心に持ってくる。
うん、箒も置いてる。どっちかって言ったらそっちの方が人気かも。特に最近はね。
魔法具との組み合わせもオーダー次第でやってまーす。
ちょっとまずはサンプルをー…っとと。
(少年じみた笑みを見せた後、カウンターの中を外から覗き込むように身を半分突っ込んで取り出したお盆にショーケースから魔法具をいくつかピックアップして載せていき、粗方終わった後向き直って相方を呼び)
チェスー、俺そっち代わるからこっち頼んでいいかー?
…見つかったんだろ、その箒の探し人。
(ふらふらっと乗っていた箒から降りて差し出された包みの前に進み出て、そっと柄に指先で触れて)
…ああ、近い。近い、というかあなたね。音の出所は。
澄んだ…恋心。…ねぇ、あなた、私と一緒に飛んでみない?
私は歌を歌うのよ。とりわけ、一番多いのは恋の歌。きっと、あなたは最高のオーディエンスになってくれる。そんな気がするの…!
(熱を帯びていくようにどんどん早口になって行きながら瞳を輝かせ…ていた所で声が掛かってハッ!と我に返って首と肩だけ振り返って)
あ、あら…?私ったらちょっとはしゃいでたかしら…。
(ぱたぱた手で自分の顔を扇いだ後にっこりと微笑みかけ)
こんにちは。初めて来たけれどとっても素敵なお店よ。まるで御伽噺の中みたいで!
(不意に何かの囁きが聞こえた気がしていつもの通り道から3本外れ。
初めて見る店の前で足を止め)
魔法の手助け……道具……。
妖精たちが好みそうな店ね。
……これも何かの縁かも。
少し覗いて見ましょうか。
(扉を開くと、静かになんでそれでいて颯爽とした足取りで店の中へと)
失礼。
魔法の道具があるようだけれど、どのようなものを扱っているか見せて戴けるかしら?
(丁度目の前に箒に乗った少女が目に入り、小さく首を傾げ)
あら、箒も扱っているのね。
そちらのお嬢さんも御客なのかしら。
ウィッチ……とは違うようだけれど。