館の扉を開き、目と足とを外界へ向ける。
穏やかな風吹く春の午後。
退屈と眠気を持て余した一人と一人の気ままな散歩。
*花風冴来(RKM002612)
大和無銘(RKM003437)
両名のお散歩RPトピックです。
何か御座いましたらキャラクターメール等でご連絡下さいませ。
色々な所に小さいのがあるのぜ
今の住処に来るまでの俺のご飯だったのぜ。
(きょろきょろと辺りを見渡しながら小さく鼻歌
あっさり了承されては視線を向けて)
んー、姉さんは美味しい人なのぜー?
はむっ
(暫く何かを考える様にアホ毛を揺らしては
繋いでいた手を口元に持って行き指を口の中に)
それなら、安心なのぜ。
足跡って色々な所に残るから、
今度忘れても、姉さんに教えてもらえば良いのぜ。
(その答えになにやら満足したらしく、
再びアホ毛を左右に揺らしては視線を足元に)
ごはんなのぜー。
・・・?それ、なんなのぜ?
(未だにくぅくぅ小さく音を立てるお腹をを一度置いておいて
興味の対象がスマートフォンに、
あまり機械には強く無いのか興味津々といった様子で)
果物だと今は苺が旬だけど
甘い木の実というと何があったかしら。
(楽しみにしているわ、と柔らかに微笑み。
噛んでも良いかと問われれば不思議そうに小首を傾げる)
そうしたいなら構わないわ。
お好きにどうぞ?
(けれど嫌がる様子は微塵もなく。
実にあっさりと何でもないことのように了承した。)
そう…。
でも、今は私がいるし、怖がらなくて大丈夫。
貴方が足跡を見失っても私が覚えているからね。
(彼が何を言わんとしているか
全てを理解できているわけではないが
今こうしている間は怯えずいられるようにと願って。
表情に再び笑みが戻ったことに内心安堵する)
ん、じゃあ何か食べながら休憩しましょうか。
えぇと…。
(空いた手で洋服のポケットを探り、スマートフォンを取り出す。
慣れた手つきで操作、地図アプリを起動し
近場の飲食店を探そうと。
…多少無粋であるような気もするが、それはこの際置いておく。
ふふー、同じなのぜ。
焦ると食べるのも忘れちゃうのぜ
多分、全部を知らなくても良いのかもしれないぜ?
甘いのは好きで
苦いのは苦手
それなら、今度甘い木の実を探して来るのぜ。
(スンスンと鼻を鳴らしてみる。
そういえば、この辺りは来た事が無かったような気がする
アホ毛がクルクルと回り出して)
会ってないのぜ?
むーむー、
姉さん姉さん・・・ちょっと噛んで良いのぜ?
進むも戻るも、まだまだ出来るのぜ。
まだまだ若いのぜー
怖い事もあるのぜ?
自分の足跡が見えないのぜ。
(ほぅ、小さく息を吐いては目を開いて
ガリガリと乱雑に頭を掻いてはアホ毛がピンと立って
何処か嬉しそうに)
姉さん、お腹が空いたのぜ
それは私も同じだわ。
私自身だって私のことを全て分かっている訳ではないもの。
焦らなくても大丈夫。ゆっくり分かっていけばいい。
私は甘いケーキが好きね。
逆に苦いコーヒーは苦手だわ。
(腹の虫が小さく鳴く音。
どこか喫茶店でも見つけるべきか。
お腹を空かせた弟を当てもなく歩かせ続けるのは忍びない。)
昔はそうだったのかもね。今はどうかな…。
暫く会っていないしちょっとわからないわ。
茨でないなら藁かしらね。
まあ、藁には藁の矜持があるから
岸へと送り届けるまでは沈むつもりもないけれど。
私も成長するでしょうね。
何せまだ若いから。
枯れ堕ちるには早すぎる。
音に色…。ふむ…。
(足を止める彼に合わせて立ち止まり。
暫く彼の様子を見守りつつ、言葉の意味を考える。
共感覚を持っていると音に色彩を見るというが、それだろうか。
それはそうとして、今の彼の様子はどうにも。)
…怖い?
心、まだまだ分からない事だらけなのぜ。
俺はオレの事も分からないのぜ・・・
好き嫌い・・・ナスは少し苦手なのぜ。
それで、姉さんはケーキは好きなのぜ?
(くぅ、小さくお腹を鳴らしては、
目を細める様子に手をクイクイ引いて)
親友さんも、姉さんと手を繋いでると安心出来るのぜ。
姉さんの手は、繋いでも痛くないのぜ?
約束、なのぜ。指切りでもするのぜ?
知りたい事はなかなか知れないから面白いのぜ。
姉さんも、きっとまだまだ成長すると思うのぜ?
(アホ毛がユラユラ揺れて落ち着きなく)
んー、よくわかんないのぜ。
1人の時にしか聞こえない音や、誰かと一緒の時に聞こえる音
姉さん、姉さん、音には色があるのぜ?
だからきっと、俺にも姉さんにも分からない音がある、そんな気がするのぜ
(ヘッドホンを撫でて小さく息を吐いて、
目を閉じれば足を止めてしまい。
アホ毛もへにょんと垂れて)
まぁ要するに受け取り方、考え方に趣味嗜好…。
心次第ということでしょうね。
甘いものが好きな人にとって
ケーキはご馳走にみえるけれど
そうでない人にとっては…みたいなね。
(間違わないよう手を引いて欲しい。
その言葉を聞いて目を細め)
…親友に似たようなことを言われたことがあるわ。
僕が道を間違えた時は、君に止めて貰いたい。だったか。
全く、私にそれを求めるなんて茨を掴む様なことだというのに。
ええ。不思議は知れば、不思議でなくなる。
この世界には、知りたいことが沢山。
貴方が色んなことを知って
身も心も私を追い越す日が来たならば
その時はきっと、私の手を引いて頂戴。
(約束ね、と内緒話をするような声で)
外は音で溢れているからね。
風で草木が揺れる音、小鳥の囀り、子猫の鳴き声。
それとも貴方が言っているのは
そういったものとはまた違った音かしら。
(何処からか小鳥が囀る音が聞こえる。
ぴいちゅく、ぴぃと可愛らしく響く声を聞きながら
そんな事を尋ねて。)
呪いと祝いが・・・似てるのぜ?
不思議な考え方する人もいるのぜ!
人は暖かいから好きなのぜ。
だから、間違わない様に手を引いて欲しいのぜ。
不思議も知ったら不思議じゃなくなるのぜ、
だから俺は色々知りたいのぜー?
男の子はぐんぐん成長するのぜ!
んー、そうしたら俺が姉さんの手を引っ張るのぜ。
それに何も見つからなくても、楽しいのぜ。
沢山の音が聞こえる・・・それだけでも
そうねー…。
でも、呪いと祝いは似た物だって
いつだったか聞いた気もするし
見えていた方が安心って場合もあるわ、きっと。
ほら、手を繋ぐ時だってしっかりちゃんと繋げているって
目で確認できた方が安心しない?
ええ、そういうこともあるかもしれない。
特にこの島は不思議が多いし。
貴方が私より大きくなる日も
いつか訪れるのかもしれないわ。
その日が明日来たら…どうしましょうね。
貴方の言う通り。
きっとそのことに関しては、私より貴方の方が得意だわ。
(そうしてまたゆったりと歩を進める
見えない鎖なのぜ?
呪縛はとても苦しい物なのぜ。
だからこそ見えないようになってるかもしれないのぜ。
明日の空、こんな綺麗な空だって永遠かは分からないのぜ。
運命って不思議な言葉なのぜ、
明日には俺も大きくなるかもなのぜ?
(顔を見上げては少し背伸びして)
散歩は何も考えない位が楽しいのぜー。
次は何が見つかるか、なのぜ
案外、みんなそうなのかもしれないわね。
自由に振舞っている様で
自覚の有無に関わらず、誰もが視えない鎖で縛られている。
そう考えるとなんだか滑稽だわ。
(手を引かれれば小さく微笑んで立ち上がり)
そうね。貴方がそう言うのなら。
時のある間に薔薇を摘め。
時は絶えず流れ、今日微笑んでいる花も
明日には枯れる運命にある。
そんな言葉もあることだし。
(そう返しながら彼の隣に並び)
それじゃあ先に進みましょうか。
今度は何が見つかるかしらね?
むぅ?
・・・・・むぅ
(小さく首を傾げては考える様な表情で)
必要とされたい、なんとなく分かる様な気もするのぜ。
常世かこの島かの違いなのぜ。
それなら、俺も縛られてるのかも知れないのぜ
(何かを確かめる様に暫くじっとして居れば、1歩踏み出して手をクイクイ引いた)
ダメなのぜ、姉さん。
命短し恋せよ乙女なのぜー
もっともっと、色々見て回るのぜ。
忘れたのを取り戻すのも、新しいのを掴むのも、どっちも大事なのぜ?
さてさて。
私が変でないことを言った事があったかどうか。
(そんな風に嘯き、誤魔化して)
何も変わった話じゃないわ。
誰かに必要とされたいというのは
縛られたいということとほぼ同義だもの。
(彼の言葉に桜の木をもう一度見上げて目を細め)
…そうね。
貴方はきっと、大切なことを忘れてる。
それがどんな内容かはわからないけど…。
手掛かりは翡翠の目をした猫と桜、か…。
…どうする?まだもう少しここにいる?
息苦しいのは悲しい時だけで良いのぜ。
お日様と少しの水で元気なのぜ!
姉さんは姉さんなのぜ。
むむ、変な事言ってるのぜー
んー、縛られる事を望むのぜ?
まるで付喪みたいなのぜ。
髪が伸びると目に入るから、着けても良いかもなのぜ!
なんだか、大切な事を忘れてる。そんな気がするのぜ
(顔を上げて桜を見上げ直して、繋いだ手を両手で握って)
私もそれは好きじゃないわ。
貴方にはできる限り、心地よい環境で過ごして貰いたい。
主人もできなくはないけれど
私はどちらかというと飼われる側だからねー…。
私の場合は望んで縛られているだけだから
何も問題はないのだけどね。
貴方は男の子だけど、桜の髪飾りはよく似合いそう。
…そうなの?大丈夫?具合悪い?
(しゃがんで心配そうに顔色をみようと
苦しいのは嫌だぜ?
猫さんの言葉も聞ければ良いのぜー。
姉さんが主人なのぜ?
なんか、ムズムズするのぜ
姉さんは縛られてるのぜ?
むむむー、謎が多いのぜ。
寝てる時に沢山絡みついたりするのぜ!
似合うのぜ?髪飾り位なら良いのぜ
(手のひらに乗せられた花弁に顔を寄せて鼻をスンスン)
桜、なんか、モヤモヤするのぜ。
(俯いてお腹をさすさす)
やぶさかではないけれど、貴方が言う様に窮屈そうだし
そうすると姉と弟というよりも
主人と飼い猫みたいになってしまうからね。
それはあまり良くないかな、と。
まあ、確かにね。
実際私は縛られて、この島から離れられなくなっているし。
あら、取ってしまうの?
中々似合っていると思うのだけど。
(冗談半分に言いながら花弁に指を伸ばして花弁を摘み)
はい、取れました。どうぞ?
(小さなハート型をしたそれを彼の掌に乗せようと)
窮屈そうなのぜ。
手を繋いでたら付けなくても安心なのぜ?
でも、やぶさかじゃないのぜー?
(想像してみて首元をカリカリ)
想いが溜まりすぎるのも問題なのぜ?
縛られちゃうのぜ・・・
俺には、難しい事は分からないのぜ。でも、皆には皆の想いがあるのぜ。
ぬ?花弁がー?んー、
姉さん、姉さん、取って欲しいのぜ。見えないのぜ
(言われるままに自分の頭を何度か叩くも幾つか取れない花弁
新しい玩具を見つけた様に楽しげに背伸びして)
首輪ねー…。
貴方がつけて欲しいというなら
そうするのもやぶさかではないけれど
絵面的に色々と問題がありそうだわ。
(光景を想像して苦笑をもらし
私は怖いとは思わないけれど
そう思う人の方が多いのかしらね。
望んでそうされるならまだしも
そうでない場合…やっぱり悲しいのかしら。
私は…って無銘、貴方髪に花弁がついてる。
昔に出たゲームで貴方みたいにしてる子見たことあるわ。
(彼の髪と共に揺れる柔らかな色彩を見れば
和やかに眼を細め、楽しげにその様子を眺める
爪と牙はあるのぜ。あ、でも爪とぎはしないから安心なのぜ。
むむむ、そう言われたら、そうかもしれないのぜ?
首輪でもつけるのぜ?
酸いも甘いも想いの行き着くは誰かの心なのぜ。
たまにお祓いしてる桜の木もあるのぜ、世知辛いのぜ
姉さんは、変わらない物は好きなのぜ?
(キョロキョロと見渡すも見える範囲に目当ての物は見つからず、
無意識なのかユラユラ左右に揺れてはピンと立ったアホ毛の先に桜の花びら
機嫌良さげに小さく鼻歌まで)
確かに耳も尻尾も無いけど
そうして喉を鳴らすところとか。
猫さんみたいで可愛いわ。
付喪は人の想いが好物だって言っていたものね。
公園の桜の木の周りなら付喪も何人かいそうだわ。
季節と共に想いも廻る、変わってゆくものもあれば
いつまでも変わらないものもある、ってね。
応援…まあ、産まれたばかりの小さな子供だしね。
頑張って生きているのに見た目だけで嫌うのも可哀想か。
…いるかしら?
(同じ様に桜の木へと近づき、見上げ
目を凝らして幼虫を探す。)