本来のだんぼーるはうすに、いかにも突貫工事的な、やはりダンボールの扉がついている。
扉を開ければ、外ともつながっている、本館に比べたら若干こじんまりとした空間が広がっていた。
中には、テーブルと、同じながらもこちらの方が繊細な銀細工のワイヤー細工で組まれた籠に、今度はピンクの星の形をした飴玉が山積みになって入っている。
『防水ダンボール』なるものを入手した為に、実験的に改築工事を行ってみたらしい。
いかに防水といえど、劣化すれば建て替えを行うのだが、作った本人は満足感にあふれて、その事をすっかり失念しているもようである……
実際の部屋としては、若干のこじんまりさではあるが、人が二人とテーブルが一つある分には全く問題なさそうだ。
えへへ……凄く綺麗な細工物頂いちゃったよ~……(幸せそうにこちらへ向かって、お待たせしているお客様の数を思い出し、思い切りうろたえながら)
あ、わ、わ……!
(ビニールシートでこけそうになり【流石に二度目はない!】という、どこかと強固な意地の張り合いをして、何とか体勢を立て直し。
双葉 由貴さんのところに、歩み寄って軽く膝を折り)
初めましてっ。自分は寝子校の1年生にいる維都月 茉菜と言うよっ。じゅ、順番合っているよね……っ?
どうか宜しくお願いしますっ。(相手に深く頭を下げて)
いってらっしゃーい
(紅林さんに笑顔で手を振って)
おかえりー♪センパイ!
だいじょぶ?
あ、なんだ、買い物してたんだねー。
新しいお客さん。猫カフェやってんだよ。料理もおいしーし、猫も可愛いよ。ブランとノワール。お勧めのお店だからセンパイも行ってみたらいーよ!
ふぃー…危うく俺の身体がお花畑にいきそうだったー……しかも、いつもより長かったような
【と独り言をいいつつコンビニ袋を片手に戻ってくる】
っとーたっだいまー!
おおっ、また新しいお客さん!
こりゃまた大人っぽい美しい女性だねえ…【と詠ちゃんをまじまじと見ながら】
あはは、よく若く見られるー。
あ、同い年なんだ?(首かしげて)
(茉菜さんに微笑んで)
ううん、大丈夫。
待っている時間も楽しかったよ!
じゃあ、あっちに行けばいいんだね、りょーかいっ。
いってきまーす!(みんなに手を振って移動)
わわっ…!(変わらずの、人の数に思わず恐れ慄きながら)
諸事情により遅くなって済みませんっ…!(小走りに紅林さんの所へ向かって)
紅林さん、大変お待たせしました!(深く深く頭を下げて)
どうぞこちらへっ。飲み物はあるんですが、お菓子は飴しかないので何か気に入ったお菓子があったら持ち込んちゃってくださいっ。
(そう告げつつ向こうのだんぼーるへご案内し)
フリーター?フーテンなカンジ??
えっ獅子島サンのお母さん茉菜ちゃんそっくりな
のっ!?何が?顔が?動きが!?
解決目的じゃないのか~ま、ソレもアリだよね~
。
社会人っすか!わぁ、ごめんなさーいっ!オレと
おないとは思えなーいっ!若いっ
ひぇえーーっ
獅子島サン、ちょっとデレた!?
わーっ詠さん!奇遇ッス!(片手でピースサイン)
ここが占い屋さんッスよぉ~!
まあまあ、ちょっと休んでってくださいよぉ♪お菓子やジュースもあるんですよ!オレのじゃないけど!まー中に入ってくださいよ~外寒いですからっ
詠さんも占いしに来たんッスね~?お店繁盛の占いとかですか~??
(聞き覚えのある声に微笑んで)
あら、皆口さん……奇遇ね。
ここが占い屋さんであっていたのね。
噂に聞いてきたのだけど、地図がちょっとわかりにくくてたどり着けるか心配だったの。
よかったわ(ほっと息をついた)
(紅林さんの微笑みから目を逸らしかけ。でも観念したように、まっすぐ見て)
スンマセ………………イヤ。ありがとう、ございます。そう言ってくれて…
(マナに呼ばれ)…っとオネーサンの番すね。全然ダイジョブ。行こーぜマナ。
紅林サン。今日んトコはコレで。
そのうち店の方にカオ出します。今度は…客として。欲しいモンもあっしね。
あの、あたしも。また会えて、フツウに話せて、よかったです。…それじゃ。
(もう1度お辞儀をして、ちょっと足早に母屋の方へ。口元をほころばせながら)
(説男さんの言葉に首をかしげて)
え?
私高校生に見える?(くすくす)
残念、社会人なのでしたっ。
こうみえて二十歳だよー!
(市子さんに気づいて)
……! 市子さん!
またあえて嬉しいよ!(ニコッと笑って、頭をあげさせようとして)
……いろいろあってあの結論だったと思うから、追求したり責めたりするつもりはないよ。
でも、こうして偶然あえた時はまたお話してくれると嬉しいな!
(具体的な内容はぼかして、微笑みを浮かべて)
なにかお客様がたくさん来てくださってる!!
私は寝子校1年生の維都月 茉菜と言います。どうかよろしくお願いしますっ!
(ありがたやを繰り返しながら。
お一人お一人に名乗っては、衝撃を受けつつお辞儀をして)
市子お姉さん、長らくお待たせいたしましたーっ!
順番とかは……大丈夫ですか?
(色々を顧み尋ねてみて)
イヤ占い師でも師でもましてや母でもねーしタダのフリーターだしあたし。
チナミにマナはウチの母ちゃんソックリだし。カンケーねーか。サーセン。
つーかナニカ解決目的に占い頼むワケじゃねーかんねソモソモ………って。
(マナの様子が変わったのを見て痛ましそうに苦笑いをして。顔を背けて)
……………。しゃーねーね。
(新しく来た客の中に、また覚えのある声、名乗りが聞こえて)…紅林サン?
あ…の。どーもゴブサタしてマス(妙に深々と礼)
センパイ!?ぴんちなのっ!?
(蓮太郎さんを見送り……)
大丈夫かな……胸、いたいのかな?
(紅林さんにふわふわした笑顔で語り掛け)
そーすっごく賑やか~お客さんも占い師さんもみんないい人だよー!いるだけで楽しいー
キミも占い?
あ、オレ、皆口説男っていいますっ。キミ寝子高生?学校たのしい?オレもちょっと前まで寝子高行ってたよ
(茉菜さんの丁寧な挨拶ににこーっと笑顔になって)
寝子高生なんだね、うちの従弟も寝子高だよ、2年だけど。
……あっ、自己紹介がまだだった。
私は紅林柳霞。旧市街でセレクトショップをやっているよ。
宝くじクラス?(面白そうに笑って)
ちょっとね、迷っていることがあって、判断の一助にさせてもらいたくて来たんだ。
わぁ、お菓子もたくさん!
うん、待たせてもらうねー!
(蓮太郎さんを見て)
うん、待っている時間もとても楽しそう。
よろしくね……っていっちゃった。
トイレ大丈夫かな。
(説男さんに)
はいこんにちはー!
お客さんもたくさんいて賑やかだね、ここ!
(新しいお客さんが来たのを見て、すみっこに移動)
ほえー……本当に人気なんだなぁ。
…………えっ、あっ、いつの間にか増えてる?!
というか、説男くんとあやめくんがいつの間にか戻ってきてる!
【さっきまで茫然としていたが、人が増えてるのと説男くんやあやめくんが戻ってきてることに気づく】
今でもここかわいこちゃん天国だってのに、もはやかわいこちゃん宇宙でしょうが!
そいて旅館出会った子だー! お久しぶ…
【と、抱きつこうとしたとき、顔を歪め、一瞬胸を押さえかけるが、その手を止めて】
……ごめん、ちょっと、トイレッツ!
【と小走りでダンボールハウスから出る】
イケメンパワーは世界いちぃ、できんことはないーだね~!
え、二人っきりで……わ、一体何がはじまるんですかっ、、、(肩を組む蓮太郎さんの顔を見つけてどきどき)
うん!やっぱ人と居ると楽しいねー♪わわ、心臓、どきどきはヤバい!センパイセーブしよセーブ!(慌てて)
おお!じゃあダブル賢者する!?
そうだよ!センパイはイケメンだよぉー!
うーん、オレも静かにしてる……と思う~
(しばらく空いて……)
(とことこと軽快な足取りで、手を振って再び戻って来ます)
わーい、説男君リバイバル。戻って来ましたぁ~♪
わっオレがいない間にお客さん、増えてる!?もしかして実は凄い時間経ってた!?あすこ精神と時の部屋だったの!?
(双葉さん見るなり寄って行って目線を合わせ、ニッコリと微笑み話しかけます)
こんにちは!オレ、皆口説男!ヨロシクね!
そう!ここは『だんぼーるはうす』って言って、占いをしてほしい人が来るんだよ。でもただの雑談してるだけでもいいんだよ。オレとか雑談目的で今占って帰って来たトコー。んで、まだ居座るつもり~
お金も要らないし、占い師さんも優しくて可愛い人だからさ、興味があったら占いやってみたらいいよ!
(地図を片手に歩いている漣さんを発見し、わぁーと笑顔を見せて手を思いっきり振ります)
わー!わー!
詠さんだぁー!こんちはーっ!ここでも会えるなんて嬉しいなあ!
ここはだんばーるはうす、占い屋さんですよっー!誰でも歓迎らしいですよー!詠さんも、どうぞどうぞ!
(三夜さんが覗き込みのを見て、たったとそちらに駆け寄って行きます)
こんにちは、お客さん?ですか?あ、オレは元お客さん現在占い師さんのパシリの皆口説男です!
今順番待ちですけど、ぼやっとしてたらすぐ回ってきますよー♪
(がさがさ音に振り向くと、そこにあやめさんの姿を見つけたので、嬉しそうに小走りで近づきます。だいぶ近づいて、あやめさんの顔を見上げて話しかけます)
わぁ!おかえりあやめちゃん!
わわ、スゴイ!これあやめちゃんが買って来てくれたのー??
わースゲー気が利くー!
(袋の中身を見ながら)
パッキーにおせんべ、大福もある!そしてちゃんと戦争が起きない配慮……!
さすがあやめちゃん!
向こうの方お菓子ないみたいだから、そっと差し入れしちゃおうかー?今度茉菜ちゃんが来た時にでも。お腹減ってるっぽいし
あやめちゃんお疲れさま~大変だったでしょー?まま、とりあえず休んで休んで!
(がさがさと膨らんだスーパーのビニール袋を手に、入り口からそっと覗き込み、うっそりと一礼)
………あの、お疲れ様です……。
……………その、お世話になったお礼……と言いますか……。
……いつも、人がたくさんいらっしゃるようでしたので……よかったら、足しにして頂けないかと……
(ビニール袋には、スナック菓子と飲み物のペットボトル。お茶や紅茶と炭酸飲料)
(定番のつちのこの里、なめこの山、パッキーの他におせんべい、ミニサイズの大福も)
(鋭い目で中を見渡し、微かに息を吐いた)
…………また、混雑していますね……。……さもありなん。…ですが。(独り言のようにぼそぼそと)
こちらが噂のダンボールハウスですかね?
やることもないので女子高生らしく占いでもしてもらおうと思ったのですが……(恐る恐る覗き込み)
(地図のようなメモを手にしながら)
……ここかしら。
こんにちは、どなたか――……たくさんいるわね(くす)
私もおじゃましてもいいかしら?
(ひょこっとのぞき込み)
いっぱい人がいるな?
だんぼーるはうす??
皆、ここで何してるんだ?
ハッハッハー世界で一番のイケメンの力は世界一ぃって奴だぜ!
そうそう、二人っきりになるまで後回しだよー♪【と説男くんの肩を組もうとする】
ああ、確かにそうだな!
ちょっと興奮しすぎて、時々息苦しくなったり、心臓がドキドキしちゃうときもあるよな!
うん、皆と話すの、すげぇ楽しい!
遊び人から賢者に転職かあ…そうなると、俺もその資格があるな!
そーかなー?!【黙ってなくてもイケメンと聞いて顔を一層輝かせる】
まあとはいえ、説男くんが静かにしなきゃいけないっていうんだ、
ちゃんと静かにしているさ!
【茉菜ちゃんが嘘だと聞いて】
…なんだ! お茶まだあったのか!
けど、何かあったら俺に頼ってもい…って、ちょ、説男くん?!
【説男くんを引きとめようとするがすでに遅く、しばらくの間茫然とする】