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「過去創造館?」
白一色の空間で
呉井 弦月
が最初に発した言葉である。白いタキシードの人物は顔色を変えることなく、穏やかな口調で説明を続けた。
全てを聞いたあとでも疑念を完全に払拭することが出来なかった。少し俯いて顎先に手を当てる。
「……過去の再現を、誰かに見せることができる、って言われても」
金色の髪に適当に手櫛を入れる。目が左右に動いた。独りを強調しているかのようだった。
「困ったな。どうしたらいいんだろう」
ふと何かが頭を過ったのか。そうだ、と声を上げた。弦月はタキシードの人物と目を合わせる。
「自分の過去を、自分に見せることはできますか?」
「はい、可能です」
「実はもう一度、しっかりと見たい過去があるので、それでお願いします」
「承知しました。では、この椅子に腰かけてご覧ください」
何もなかった空間に座り心地の良さそうなアームチェアが現れた。弦月は肘掛けの部分を指で突いて少し表情を緩めた。深々と座って白い空間に目をやった。
デパートの屋上はたくさんの人で賑わっていた。小さな簡易店舗ではソフトクリームが売られていた。小さな子供達が夢中になって食べている。口の周りがバニラで白くなり、季節外れのサンタクロースを増やしていった。
金網に近いところには陽気なピエロがいた。長細い風船を膨らませて手早く犬を作ると子供達に配っていた。青い空にはピンクや赤の犬がふわふわと浮かんで空中の散歩を楽しんだ。
「たのしそう!」
幼い弦月があちこちに目をやる。両親は人の多さに弱々しく笑った。
今にも駆け出しそうな弦月の手を兄が咄嗟に握る。迷子にならないように手を繋いだ状態で人混みの中に分け入った。
「これだと姿が追えなくなるような――」
その声に反応して瞬時に場面が切り替わる。
急に薄暗くなった。四方に大人の壁が出来ていた。幼い弦月は壁に揉まれ、息苦しそうな顔をしている。満足に声も出せない状況で顔を斜め下に向けた。しっかりと握っていた手が指先だけで繋がっている。見えない力でゆっくりと引き剥がされ、瞬間的に離れた。兄の手が見えなくなる寸前で過去が止まる。
タキシードの人物がアームチェアの弦月の前に立って一礼した。
「続きはどのようにされますか」
「繋いでいた手が離れない、そんな過去を選択することも出来るんですよね」
「そのような展開に致しましょうか」
弦月は少し考えに耽る。
「……あの時の僕は幼かった。だからとても怖くて目に涙が溢れて、よく見えなかった。だから今度はぼんやりではなくて、はっきりと見たいんだ」
「理解致しました。それでは続きをご覧ください」
タキシードの人物が速やかに離れ、再び過去は動き出す。
幼い弦月は薄暗い中に取り残され、必死になって家族の名前を叫んだ。見つけた隙間に身体を捻じ込み、前に進もうと躍起になる。
その時、誰かの叫び声が聞こえてきた。瞬く間に飛び火して幼い弦月を囲んでいた壁が緩んだ。
飛び出した先に髪の長い痩身の男が立っていた。とろんとした目は充血して濁って見える。頬骨が突き出ていて無精髭で口の周りが黒い。先程から早口で何かを呟いていた。
「耳を澄ましても内容は聞き取れないな」
座った状態で弦月は男の方に耳を向けていた。
男は手に持っていた血塗れのナイフを落とした。その近くに兄が横に丸まって倒れていた。屋上スラブに敷かれた黒い防水シートに赤い染みが広がっていく。
男はその場で両膝を突いた。狂気を多分に含んだ声で叫び、自身の頭を掻き毟る。額を防水シートに何度も打ち付けた。
「そこどいて!」
鋭い声に人の壁の一部が崩れた。駆け込んできた警官の手で男は抑え込まれた。幼い弦月は走ってきた母親に抱き締められ、遅れてきた恐怖でわんわん泣いた。
「なんか、恥ずかしいな」
過去は白い空間に戻った。弦月は速やかに立ち上がると大きな伸びをした。
「あの犯人は何を言ってたんだろうな」
「口の動きを解析致しましょうか」
タキシードの人物の申し出に弦月は少し考えを巡らす。
「やめておきます。ろくでもない内容だと思うので、それに」
弦月は言葉を切って苦笑いをした。
「刺された当人に聞けばわかるかもしれないので」
「可能性は十分にあります」
タキシードの人物は笑顔で後押しする。
「そのぉ、今は仲違いの最中なので、可能性としては低いかもしれないです」
「仲直りをする可能性も低くはないように思います」
その励ましのような言葉に弦月は笑って口を濁した。
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グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月30日
参加申し込みの期限
2015年08月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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