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市立寝子島中学校の正門を
新江 天懸
がジャージ姿で駆け抜ける。それとなく近くを歩いていた人々の目を引いた。天懸は金色で短髪。右耳には複数のピアスが光っている。中学生とは思えない身長と身体を有し、発達した筋肉がジャージ越しに薄っすらと見えていた。
「街の方を流すか」
横断歩道を渡ってキャットロードに向かう。通り掛かる若い女性を物色するような目で眺めた。
「胸のボリュームが足りねぇな」
その一帯を回って徐々にペースを落としていった。ロッジ風の店の前で足を止めた。興味深げに目を動かしたあと、喉元に手をやる。
「寄ってくか」
その場でジャージを脱いだ。大雑把に丸めて握り、上体を傾けて中に入っていった。
「どうなってんだ?」
無限を思わせる白さが出迎えた。いつの間にか側には白いタキシードの人物が控えている。天懸の灰色の眼は刃の切先のように鋭さを増した。
「……ここはなんだよ?」
質問に対してタキシードの人物は過去創造館の仕組みを丁寧に説明した。天懸は首を鳴らすような動作で聞いている。
「なんか胡散臭いんだよなぁ」
灰色の目が何かを探す。天懸の背後に一人掛けのソファーが現れた。数秒前は無かった物の出現に驚いた様子を見せつつも腰掛けた。すぐさま足を組んで白い空間に静かな眼差しを送る。
「過去を見せる相手はいねぇが、過去には気になる試合があったな」
「はい、理解しております」
斜め後ろにいたタキシードの人物がにこやかに返す。
「あんたにはわかるみたいだな。じゃあ、あの試合で俺を幸せな気分にしてくれよ」
「わかりました」
一瞬で世界に色が付いた。広大な青い空の下、グラウンドではリトルリーグの試合が行われていた。天懸は一塁ベースに近いところでソファーに座っていた。一塁を守る選手の荒い息遣いが聞こえてくる。ユニフォームは全体的に土に塗れていた。
天懸の目が後方のスコアーボードに向かう。九回の裏で一点差。確認している間に快音が響いて満塁となった。
「この場面か」
ソファーに背を預けていた天懸が上体を前に傾ける。
ツーアウトで満塁。迎えるのは四番バッターであった。監督がピッチャー交代を告げる前に天懸はグラウンドの隅に目をやった。
投げ込みをしている幼い自分がいた。名前を呼ばれると勝ち気な顔でマウンドへと向かう。観客席から、しっかりね、と母親の声が聞こえてきた。帽子の鍔で少し顔を隠すようにしてピッチャーマウンドに立った。
三回の投げ込みで足場を確かめて試合が再開された。
天懸は監督の方を見た。初級ストレートのサインに幼い自分は満足そうに頷いた。ホームベースの方向を見ると、キャッチャーのミットは下側を要求していた。
大きく振り被って力を込めた一球を投げる。唸りを上げるバットが球の上部に触れた。
「少し浮いたな」
キャッチャーのミットは、ほぼ真ん中で球を受けていた。その反省を踏まえて二球目はチェンジアップで空振りにさせた。
「遊び球なんか、考えてなかったぜ」
幼い自分はピッチャーマウンドで顔を左右に振る。根負けしたキャッチャーはストレートのサインを出した。当然と言わんばかりに頭を縦に振る。
牽制の素振りを全く見せず、キャッチャーの構えたミットに目を注ぐ。ゆっくりとした動作で渾身の一球を投げ込んだ。振り遅れた四番のバットが宙を切った。
「よっしゃあああ!」
過去と現在の姿が重なった。天懸はソファーから立ち上がり、空に向かって歓喜の雄叫びを上げた。観客席も歓声で沸いた。
両チームに温かい拍手が送られて試合を終えた。各々の選手は応援にきた家族の元に走っていく。その中には幼い自分の姿もあった。天懸はズボンのポケットに両手を突っ込んで黙って付いていく。
観客席では母親が腕を広げて待っていた。躊躇う我が子を力強く抱き締める。側にいた父親は、良くやった、と帽子の上に手を置いた。すごかったよ、と興奮した声を掛けられ、家族全員から笑顔の祝福を受ける。
目に焼き付けるように見ていた天懸が大きく手を上げた。
世界は白一色に塗り潰された。浮き出るようにタキシードの人物が側に寄り添う。
「試合の勝敗に関しては過去の通りです。これでよろしかったのでしょうか」
「ああ、楽しい時間を過ごせたよ。ありがとな」
寂しそうに笑う天懸を見て言葉を続ける。
「その後のご家族の関係はどうなりましたか」
「言わなくてもわかるんだろ、あんたには」
「お客様に無断で、そのような無礼な真似は致しません」
柔らかい笑みで芯のある言葉を返した。天懸は苦い笑いを浮かべる。
「母親はあんな感じだ。他はスポーツに関心なんかねぇから、俺なんかどうでもいいんだろうな」
「……そうでしたか」
「あんたのせいじゃねぇよ。学者一家なんて、どこでもそんなもんだろ」
天懸はジャージを羽織る。じゃあな、と口の端を吊り上げて外に出ていった。
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グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月30日
参加申し込みの期限
2015年08月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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