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<鈴島海賊の秘宝IV>伝説の島リ・ウグウ
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●龍の抜け道
龍の抜け道は、街を抜けたところにある洞窟だ。
トンネル状に長くうねっていることからその名がついたらしい。
墓地であり、聖域であり、宝物庫でもあるというその入口は、頑丈な扉で封じられていた。
ニコが鍵を開けると、中からもわっと古い匂いのする空気が吹きだす。
飛鳥が瞳を輝かせる。
「おおー。こんなところがあるんだねー」
街中にほどこされた波模様がここにも描かれていた。
一同は波模様に誘われ、奥へと進む。足音が幾重にも響き、能美子はブリジットの袖をきゅっと掴んだ。
長いトンネルの左右には寝台のような横穴が開いており、棺が収められていた。いずれもニコのタートル号に似た宇宙船めいたデザインで、両端は緩やかなカーブを描いている。
飛鳥は指の腹で棺の縁をなぞってみる。
「厚い埃だ。古そうだね」
「うん。島が沈む前のものもあるって聞いてる」
「沈む前?」
「この島は沈む前は海の上にあって、とても豊かなところだったそうだよ」
ふうん、と頷きながら、飛鳥は一番気になっていたことをニコに尋ねてみた。
「ニコ君はさ、この島の宝について何か知らないのかい? この島は宝を隠すために海の底に縫いとめられたんだろう? いったいどんな大事な宝が隠されているのかな」
「宝は沢山あるよ。けど一番の宝は、小さい匣(はこ)なんだ」
「匣?」
「そう。それこそが、事が為った暁にジュニアスが君たちに授けようとしている、鈴島海賊の宝だよ」
間もなく辿り着いたのは、道が一際太くなって卵型になった部屋だった。
そこには棺を納める横穴はない。
その代わり壁一面、鮮やかな色彩で連なる過去の光景。あまりの鮮やかさにみな一様に息を呑む。
ニコは立ち止まって言った。
「これがこの島が海の底に沈んだときの伝説を描いたものだ」
◇ ◇ ◇
一番端には栄華を極める島の様子が描かれている。
空には明るい太陽。豊かに茂る緑の木々。黄金の宮殿。人々が果物や立派な壺、海産物などを手に、賑やかに通りを行き交う様子。これが先程ニコが言っていた、沈む前の島の姿なのだろうか。遠くに船が描かれているところを見ると、この島は交易拠点だったようにも思える。
次は、島を襲った悲劇。
空を切り裂く稲妻。大きな波が島を丸ごと呑み込もうとしている。島の周りにはたくさんの帆掛け船が描かれているが、いずれも波に翻弄され、逃げまどい、沈みゆくところだ。
「海の真ん中 宝の島 白い鯨が守り神」
歌ったのは梨香だった。「子守唄に聞いた歌よ。今この絵を見て思い出したの」
「続きがあるよ」
ニコがあとを引き取って歌う。
「流れついたは 宝の匣
匣はあけてはならないよ 大波呼んで 島はざんぶと沈んだよ」
三つ目のシーンでは、背景は真っ黒に塗りつぶされていた。
上の方に一番大きく描かれているのは白い鯨。これは嵐クジラだろう。
嵐クジラの周りには、手に槍や光の珠を持った顔のない人々が白く描かれている。
「宝の匣を追いかけて 神落つる島の船がきたんだ。
嵐クジラと不思議な力を持つ彼らのお蔭で、島は救われた。
その後、初代の王は、神落つる島の人々と話し合って、
恐ろしい力を秘めた宝の匣を島ごと海の底に沈めたままにしておくことにした。
そして、一度は失うはずだった命だからと、自ら宝の番人となることにしたんだ」
最後は、青い背景に浮かぶ島。
九つの塔が島を貫き杭のように長く下に伸びている。
九つの塔からは光が細く放射線状描かれ、嵐クジラに結びついている。
「それから島は海の底
クジラと一緒に海の底
命知らずの海賊と 沈没船が客なのさ」
能美子は絵に触れ、考え込んでしまった。
「正直、昔のもれいびがこの島に宝を隠して、それを私たちに手渡すために島ごと海の底に封じたんだと思ってた。もし想像どおりなら、そこまでして残さなきゃならない宝って何なの、もれいびって何なのよって、思ってたの。でも、この絵から受ける感情は――感謝と覚悟なの……」
「宝の匣がこの島に流れ着いて、そのせいで島は沈みかけて、もれいび――鈴島海賊は、むしろ島を助けようとした? 嵐クジラの力を借りて?」
ブリジットも考えが纏まらない。
「この島を海底に縫いとめたのは、かつての王なのね?」と能美子が尋ねると、ニコは頷いた。
「……せっかくだから、奥も見て見る?」
◇
四人はニコに案内され、先へ進んだ。
道は細くなり、両壁にはふたたび横穴が現れ始めた。ただし、今度はそこに納めれているのは棺ではない。頑丈な宝箱だ。それぞれ大きさも凝らされた意匠も違う。中にはあからさまにぶっちがい髑髏のレリーフが施されたものもある。
「この島が海の底に沈んでから、ふつうの人間はたどり着けなくなってしまった。来るのは命知らずの海賊か、沈没船か。ここにある宝はどれも、海賊たちが遺して行ったり、沈没船の積荷だったりしたものなんだ」
ニコはひとつ開けて見せてくれた。
「わぁ……!」
飛鳥だけでなく、お嬢様育ちのブリジットや能美子も思わず息を呑む。
中には色とりどりの宝石がぎっしり。また別の箱には金貨が。また別の箱には麗しい絹織物が。
不思議な動物の石像が。螺鈿の美しい弦楽器が。動物の剥製が。ぎっしり白い牙、なんてのもある。
「こりゃあ、すごいね」
飛鳥は感嘆した。
「でもさ、僕にとってはこの光景、この秘境こそが、最大の宝さ!」
「言うわね。同感」
飛鳥の言葉に微笑むと、梨香は目を閉じ、想像を巡らせた。
「この島、きっと、海の上にあったときから<宝の島>って呼ばれてたんじゃないかしら。だって、あんなに豊かで繁栄した島だったなら、長旅をした船乗りたちは……ううん、私だって、宝の島だ、と思ったはずよ」
「宝の島の宝っていうのは、この島そのもののことだった。――いいね、そういう考え方。僕も宝には興味あるけどさ、宝が本当にただの財宝だったらそんなつまらない話はないって思ってたんだよ」
そう言って箱の蓋を閉め、飛鳥はふと疑問に思った。
(でも、ボスにとっての宝って何だろう? お金なら他に手に入れる方法はある。それとも宝の匣が欲しいのか……じゃなければ、この島に起こっている現象を制御するのが目的とか?)
「……いずれにせよナンセンスだなぁ」
「ん? なに?」
「ううん。なーんでも。ところでさぁ、まだ奥があるんだね。この先は何があるのかなっ」
宝物庫の最奥にある重々しい扉。相変わらずの波模様を指先で追いかけ、飛鳥は気づく。
「おや? これって梨香くんのペンダントと同じ模様じゃない?」
梨香が常に身につけている<魔法使いの目>という名のペンダント。あまりによく似た目のかたちに梨香も驚いて、代々受け継いできたというそれを胸元からとり出し、見比べるために近づける。その途端、ペンダントと扉の模様が一瞬明滅して呼応したかと思うと、扉がひとりでに音もなく開いた。
「ニコ? この先は?」
ブリジットが振り返る。
「聖域だ。しかしそうか、君が<魔法使いの目>を持っていたのか……これは、ひょっとしたらひょっとするかもしれないな」
ニコの瞳に、外見に似合わぬ大人びた光が宿る。それを見た途端、ブリジットの心に再びあの疑問が蘇る。
「ねえ、ニコ。あなた、本当は何者なの?」
するとニコは寂しげに笑った。
「ぼくが――ぼくこそが、この島を海の底に縫いとめる決断を下した、初代の王なのさ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<鈴島海賊の秘宝III>海へ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月28日
参加申し込みの期限
2015年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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