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<鈴島海賊の秘宝IV>伝説の島リ・ウグウ
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●二つ目の詩
王宮。
ジュニアスとコウはいったん場を外しているが、
坂内 梨香
はじめ、仲間たちの幾人かは、この場に残って情報収集や謎ときに挑んでいた。
「偉い人の言葉だけじゃ分からない。この島の現状をよーく見て、何があっても後悔しない様によく覚えておこう、ねぇ、お猿君?」
お猿くんと語らいながら、
晴海 飛鳥
は部屋中を物珍しそうに見て歩いている。
和洋折衷、というのだろうか。部屋は御簾で区切られているが、この御簾は竹ひごではなく銅色の細い金属で出来ていた。だから手で撫でるとしゃらしゃらと綺麗な音がする。部屋全体は丸く、外から見て鳥籠だと思ったように内側から見ても鳥籠で、丸屋根を支える柱は幾何学的な影を作り、その柱の合い間から昼と夜を合わせたような色合いの空が見える。この世界はもしかしたら、雨、というものとは縁がないのかもしれない、などと飛鳥は屋根の上にいる仲間たちの影を見ながら考えたりした。
街は薄青いベールに包まれているかのように見えた。九つの塔に灯る明りがまるで鬼火のようだ。
飛鳥は窓枠に凭れ、外を見ながらひとりごちる。
「宝の島かー、何かまるで幽霊屋敷だね」
ステンドグラスは、王の座する高座の背後、高い位置に設えられていた。
弘明寺 能美子
は梯子を借り、ジュニアスの許可を得てそのステンドグラスを調べていた。大きさは直径2メートルほどもあろうか。星や鯨と思しき図案が見て取れる。
海賊スタイルの
神薙 焔
が、梯子を支えながら能美子の仕事を見守っている。
「月を落とせ 星を落とせ 鯨を殺せ……うーん、リ=ウグウの人たちの願いは叶えたいけど……落とせとか殺せとかちょっと物騒な歌よね。それに『時止まり』って解放とはむしろ逆の方向のような?」
焔の肩に止まる赤いオウムが、そうだそうだ、と言わんばかりにひと鳴きした。
そうなのだ。それがどうにも気にかかる。
能美子は、コウの日誌を読んでから、離れ離れになった夫婦と娘について考えていた。何百年も前に引き裂かれ、別れ別れになった家族。それは……寂しい物語のように思えた。
『まるで幽霊屋敷だね』
飛鳥の言葉が蘇る。
ああ、私たちは、幽霊屋敷に迷い込んでしまったのだ。そこには本来ならもうこの世にないはずのものが存在している。その不自然さは積もり積もって歪みとなり、苦しみとなっているのではないだろうか。
――恐らく、全てが終わればあの二人は消える。
それが彼らの願い。わかってる。
友人の円はそれが納得いかないらしい。その気持ちもわかる。
(なにが『正解』なのかはわからない。ただ、今、私が出来ることは……)
島の秘密を解き明かすこと。それに尽きる。
ステンドグラスに手を触れる。じっと見つめ、<役立たずの逆さ時計>を発動させる。
だが、伝わってくるものはほどんどなかった。
よくよく見れば、くじらの目にあたる部分が若干窪んでいる気もするが、それだけだ。
能美子は落胆混じりに息を吐き、ステンドグラスの縁に触れた。
金属製の分厚い縁。ふいに気づく。何か刻まれている。擦れていて文字自体も読めないが、歌だ、という感触があった。例のあの歌。
……いや、なんだろう。相反する何か。曖昧模糊とした感覚が能美子を捉える。
能美子がそのことを伝えると、焔はすぐさま近くにいた年配の女性を捕まえた。
歌について聞いてみる。
はじめ彼女は渋ったが、焔が、
「これあげる。きっと奇妙なお土産だと思うんだけど。交換に話を聞きたいわ」
と、ここでは使い物にならないスマホを差し出すと、彼女は、それはいらないけれど珍しいものを見れて嬉しい、というようなことを身振りで伝えつつ、次のようなことを教えてくれた。
王が歌った歌には続きがある。それはこのようなものだ。
暗闇に
月よ昇れ 星よ昇れ 鯨よ泳げ
さすれば時巡り我進む
「こっちの方が停滞からの解放って感じがするわね……」
焔は首を傾げる。
「何故この後半を教えてくれなかったのかしら。前半と後半、どちらか片方だけでも成り立つ……ってこと?」
そこに、ニコとブリジット、未月の三人が帰ってきた。
ジュニアスとコウが現れたのは、ちょうど広間にいた一同とブリジットたちが情報交換をし終えたときだ。
さっそく、二つ目の詩、この島のことについて、矢継ぎ早に質問が飛ぶ。
「歌の後半を知ったのか……いや、語ってしまった者を責めはすまい。もとより、この歌はふたつでひとつ。私が片方しか語らなかったことに咎があるのだから」
「どういうことですか?」
ジュニアスとコウは寂しげに視線を交し合う。
コウがあなたの意志を尊重するという風に頷くと、ジュニアスは重々しく口を開いた。
「君たちが私たちの願いどおりに光珠を撃てば、この島は本来の時の流れに戻るだろう」
「本来の時の流れ……」
能美子が呟く。
ああそうだ。ここはなんだかおかしい。300年ほど前に生きていたコウが、かつての夫とまた出会えた。それは、ジュニアスが300年生きているのか、それともこの島では300年という時間がほんの数年になっているか、あるいは自分たちが過去にタイムスリップしてしまった、ということになりはしまいか。
いずれにせよ、そのことが、この島に不幸をもたらしているように能美子には思われた。
「最後まで知られずに事を運べればと思っていた。結末を知ってはそなたたちは手伝ってはくれぬだろうと」
頭を垂れるジュニアスに能美子は首を振る。
「いえ、ただ……私たちも知りたいです。なぜこの島は海の底に縫いとめられてしまったのか、その経緯を。あの……あまり王様とコウさんの大事な時間をお取りするのも申し訳ないですから、この島の歴史がわかる所があれば教えていただけませんか? 私たちきっと、それを知る方がいい。だって、何にも知らずに私たちがしたことで島が滅んでしまったら……みんなきっと辛いから」
能美子の真摯な言葉にジュニアスは頷いた。
「君の言う通りだ。ニコ。彼女たちを
龍の抜け道
へ」
◇
能美子、ブリジット、飛鳥、梨香の四名が、ニコと一緒に龍の抜け道を見に行くことになった。
王宮を出るときは焔も一緒だったが途中で別れた。思う所あって、シーノの船を見に行くという。
道すがら、ブリジットがニコの船をタートル号と名付けたことなどを取り留めもなく話す。
「へぇ、あの船、自分で作ったの? すごいわね」
能美子が驚くと、ニコは嬉しそうに小鼻を膨らませた。
「作ったというか、整備してるんだ。これでも工作は得意なんだよ」
「そういうの誰に習うの?」
「ほとんど独学、かな……見て、弄ってみて、失敗して、の繰り返し。ときどきジュニアスと話したりするけど。彼もこういうの嫌いじゃないから」
「王様ってどんな人?」
飛鳥が聞いた。
「見たまんまだよ。優しくて、真面目で、怒るとちょっと怖い。けど、ときどき寂しそうな顔をする。奥さんと子どもの話、よく聞いたよ。真っ赤な船、紅梟号の事も」
和やかに話す飛鳥とニコから二、三歩遅れながら、
「あの九つの塔のことを呪いって言ってたけど」とブリジットが能美子に耳打ちする。
「呪いっていうより、封印よね。私が気になるのは、誰がこの島に封印を施したのかってことよ」
ブリジットはミステリ研究会の部長らしく、顎のあたりを擦りながら思考を巡らせる。
「あの封印を施したのは、過去か未来、いずれかの時代の神様か、もれいびという線もあるんじゃない?」
「そうね……」
能美子も想像を巡らせていた。
この島は古代のもれいびが残したものなんだろうか。クジラを使い外部から何かを隠すための装置?
青白い人は、もれいび達が島の管理のために置いてきた人なの――?
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<鈴島海賊の秘宝III>海へ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月28日
参加申し込みの期限
2015年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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