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<鈴島海賊の秘宝IV>伝説の島リ・ウグウ
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●雷を呼ぶ一の槍
さて、一の槍がある屋根の上には、
後木 真央
と
御剣 刀
の姿があった。
「口内悶絶ビリビリチキンをGETするのだ! 猫鳴館に持って帰って鶏舎で増産なのだ~!」
欲望まみれの真央は赤い学校のジャージの上着を腰に巻き、背中には荷物がパンパンに入った赤猫リュック。腰にはゾンビをミンチにした例の釘バットを下げ、手には銀のフォークを握って、雷鶏からひとときも目を離すことなく低姿勢で槍ににじり寄る。
反対側からは<にゃにゃにゃがおー!>で呼び出した三毛猫のがおーが、福々しい身体を揺すって、のそりのそり、槍に近づいている。
「ビリビリチキンに胃袋が加速するのだじゅるりなのだ」
わけのわからないことを言い放ちつつ盛大に流れ出ている涎を拭うと、真央は濡れた手のまま槍に触れた。
「あ、おい、そいつは掴むとビリビリ痺れるって聞いてなかったのか!?」
刀の静止は間に合わなかった。
真央の身体をびりびりびりっと電気が駆け抜ける。
目玉は飛び出んばかりに見開かれ、髪の毛がぶわっと逆立つ。
「あばばばばばば!」
がおーが真央の顔にびっくりして飛びのいた。真央も槍を掴んでいることなんてとてもできない。
刀は、はぁ、とため息をつき、まだビリビリ震えている真央をこつんと小突く。
「もうちょっと考えろ。服を絶縁体代わりにするとかなんかあるだろ?」
すると、背後から優しげな少女の声がした。
「このハンカチを使ってください」
いつの間に登ってきたのだろう。
御巫 時子
が綺麗に畳まれたハンカチを差し出し微笑んでいる。
しっかりものの時子は、マフラーで腰と屋根の一部とを結び命綱にしていた。
手袋を嵌め、試しに軽く柄に触れてみると、静電気ほどにはぴりっとはしたが、耐えられなくはないようだ。
「大丈夫そうです……真央さん、そのハンカチを手に巻いてください。一緒に引き抜きましょう。刀さんは、雷鶏さんの復活に備えていただけますか? ひと鳴きで雷を落とすそうなので……」
「わかった、任せろ」
刀はカットラスを手に身構える。
手袋をした時子とハンカチを巻いた真央は、そおっと槍の柄に触れてみた。ぴりっという最初の刺激に耐え、それからぎゅっと柄を掴む。大丈夫だ。
「……行きますよ」
時子と視線を交し合い、真央もごくりと唾を呑み込み頷く。呼吸を合わせ、「せーのっ!」
力いっぱい槍を引き抜く。
刃先が抜ける。
その途端。
「コケコッコォォッォオオーーーー!!!」
鋭く長く、雷鶏がひと鳴き鳴いた。
そのその呼び声に雷鳴轟き、太い光が一条、インディゴブルーの空を縫って真央と時子に向かってくる。
「させるかっ」
刀は脳裏で「ガチン!」と撃鉄を落とす。
空中に投げられたカットラスが避雷針の代わりとなり、雷の進路を僅かに逸れた。それでもその場にとどまったままだったら危なかったろう。
助かったのは、<加速>した刀が真央と時子を両手に抱え、飛びのいたから。
三人は塊になって屋根の上を転がった。時子の命綱がピンと伸び、ブレーキがかかる。
「くっ」
刀はそのブレーキを利用して屋根のでっぱりを掴み、三人もろとも転げ落ちるのを防いだ。
「ふぅ、危機一髪だったな」
「ありがとうなのだ刀ちゃん!」
「……助かりました……あっ、でも雷鶏さんが……」
雷鶏は、ふおーっと毛を逆立てたがおーとにらみ合っていた。
雄鶏の雷鶏の方が数十倍目つきが鋭いが、がおーも糸目で頑張っている。
「がおー……!」
それを見て真央も奮起した。
腰に巻いていたジャージの上着を広げ、がおーに気を取られている雷鶏に背後から忍び寄る。
「ようし、雷注意してあのビリビリチキン確保なのだ行けなのだ~!」
このとき、がおーと真央は心が通じ合った気がした。
飛びかかったのは同時。正面のがおーに気を取られて、雷鶏はふうっと羽根を広げようとした。
そこを後ろから飛びかかった真央が捕まえた。
ジャージで包んで視界を塞ぎ、上から嘴を押さえつけ、暴れる雷鶏と格闘する。
「ええい、暴れるななのだ大人しくお縄につけい! なのだ!」
真央はファーストエイドキットの中にあったテープで嘴をグルグル巻きにした。次いで包帯で目も塞ぐ。
「真央さん、それでは雷鶏さんが可哀想です……」
時子が慌てて雷鶏を真央の手から取り上げた。
やさしく抱きしめると、真央が巻いた嘴のテープをはがしながら話しかける。
「雷鶏さん、お怪我はないですか……?」
ところが、嘴が自由になったと見るや雷鶏はまた高らかに、「コケコッコーー!」
ドドォォン! と落ちてきた雷に真央は釘バットを投げつけた。
雷は時子から釘に目標を変えた。撃たれたバッドは、雷の力でずたずたに切り裂かれ落ちてゆく。
その隙に真央は時子から雷鶏を取り上げ、元のように嘴をテープで巻いて鳴けないようにした。
「見境なく雷を落とす奴なのだ、だからきっと封じられちゃったのだ。可哀想だけどこうするしかないのだ」
鳴けば怖いけど鳴かなければただの雄鶏。
さーて! と、真央は手を庇のようにして、ぐるりと島を取り囲む塔を見渡す。
「さっそく黄色いの撃ち抜きに行くのだ!」
「まてまて」
刀が真央の首根っこを掴む。
「話聞いてたか? いったん広間で合流って言ってただろ」
刀は見張りを続けるという。真央が何をし出かすか分からないので、槍は時子に預けられた。
雷鶏は、真央の背負った赤猫リュックの中に入れられ、首だけ出して静かにしている。
「……ごめんなさい、雷鶏さん……でも私たち、雷鶏さんに悪いようにはしませんからね……」
しかし時子は、はっと気づく。
真央の目の中に、ビリビリチキンの丸焼きが浮かんでいることに。
真央に持たせていたらだめだ、猫鳴館の飢えた奴らにあっという間に食べられてしまう。
時子の直感がそう告げていた。
「約束します……悪いようには、しませんよ……」
時子、決意を新たにした瞬間だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<鈴島海賊の秘宝III>海へ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月28日
参加申し込みの期限
2015年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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