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<鈴島海賊の秘宝IV>伝説の島リ・ウグウ
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●躱し身の五の槍
ニコたちが紅梟号を発ったのと同じころ。
五の槍がある奇岩の浜辺には、
握 利平
、
李 小麗
、
十朱 此方
の姿があった。
頭上を過ぎる雲が早すぎると思って見上げれば、ひび割れた皮膚の白い嵐クジラだ。
此方は行き過ぎる嵐クジラを見送りながら呟く。
「あの歌の通りにしたら嵐クジラは亡くなってしまうのかしら」
「ぬぅ……しゃおりーにはむつかしすぎるのだ。でも解放されたいという願いを叶えてあげたいのだ」
「ああ。島のやつらなんか苦労してるみてーだし、クジラも傷だらけで見てらんねーし。仕方ねえ、手伝うか」
此方も頷く。それから嵐クジラを見上げそっと詫びた。
「ごめんなさい」
◇
「にしてもだぜ。浜辺に槍なんか置いといたら錆ちまうだろーに」
利平はぶつぶつ言いながら、ニコに教えられた方に歩いていく。
「っ! ひょっとして『浜辺でヤリイカ干してあったでしょ?』みたいなギャグなのか? そうなのか?」
「ヤリイカ?」
此方と小麗はきょとんとする。そしていっしょにボケた。
「槍ってイカなの?」「槍はイカなのか?」
なんということだろう。このパーティ、つっこみ不在である。
と、利平が残念そうな声をあげた。
「あ、有った……」
槍は、二股になったとくに大きな奇岩の又の部分に突き刺さっていた。当たり前だが、イカではない。
「良かった、ヤリイカだったら掴むの大変そうよね」
「ややこしいのだ、利平……っ!」
「いやーすまんすまん。んじゃ、さっさと持って帰るか」
利平は手を伸ばしたが、その手はすかっと宙を掴んだ。
「んなっ! この槍逃げるぞ。くそっ、大人しく掴まれ!」
何度やってもだめだ。掴もうとする瞬間、槍が素早く動いて避けるのである。ついには利平と小麗で飛びかかってみたが、それでもだめ。そのくせこちらに掴む気がないときは、すまし顔でそこにあるのだ。
「ぐぁー! この槍すばしっこいのだ!!」
小ばかにされている気がして、小麗はほっぺたを膨らませる。これは作戦が必要そうだ。
槍は長さは2メートルほどだろうか。真っ黒で細身の柄から穂先まで継ぎ目なく、街やニコの船と同じような古代的かつ魔術的な細かな文様が刻まれている。見れば、鋭い穂先は金魚鉢を逆さにしたような丸い石に食い込んでいた。この丸い石に『金の金魚』が封じられているのだろう。
掴もうとしても掴めない槍。ここで彼らが思いついた作戦は「掴まなきゃいいんじゃね?」である。
槍の動きを見極めて傾向を掴んだら、ふたりが長めの紐の両端をそれぞれ持って意図的に追い込み、遠巻きに槍をぐるぐる巻きにする。縛れたら二人が両端を引っ張って槍固定し、待ち伏せた一人が槍を掴むのだ。
これは良い考えのように思われたが、それにはロープのようなものが必要だ。
三人はあたりを見回した。
ワカメもない。コンブもない。蔦植物も生えてない。あるのは……岩陰の向こう、シーノの白い船ばかりだ。
◇
シーノのクルーザーの二階デッキで見張りについていた黒服にサングラスの男は、突然背後から木の棒か何かで殴られたような衝撃を受け、驚いて振り向いた。誰もいない。が、気配がする。たったいま、誰かが船尾側の階段を下りて逃げたような気配だ。黒服は痛む頭を押さえながら追いかける。
と、突然、
「喰らえ! にぎりだまっ!」
ものすごい風圧とくっさいおならの匂いで気絶した。
<transparent>で透明になって、男を後ろからデッキブラシで殴って気をひいた此方が姿を現す。
次に物陰に隠れていた利平が。
利平が<にぎりっぺ>で黒服を伸したのだ。自分のおならを握り込んだやつで。
「おぉう……くっさー……」
あたりに漂う異臭に小麗は思わず鼻を摘まむ。
「でも大成功なのだ!」
利平と此方が黒服を相手している間に、小麗は、船内でロープを発見していた。目測通り見張りはたったひとり。三人はこの見張りの男を縛りあげると、残ったロープをいただいて、意気揚々と船を後にする。
◇
作戦はなかなかうまく行った。
じゃんけんの結果、小麗と此方が槍を追い詰め、利平が抜くことになった。
此方は先程シーノの見張りにしたように、<transparent>で透明になって不意打ちを仕掛け、小麗は身軽さを活かして、奇岩の足場を上手く利用し槍の周りを高速で回る。
「此方、今なのだ!」
「はい!」
小麗と此方がロープを引く。槍は思った通り躱すことをせず、締め上げられ固定された。
「へへっ、もう逃げられないぞ。観念しやがれーッ!」
利平がぎゅっとロープの上から掴んでひっこ抜く。
「やったー! 槍、ゲットだぜー!」
しかし、喜びも束の間。
ばり、ばり、と槍が刺さっていた丸い石にひびが入り。
次の瞬間、中から、親指大の金色の弾丸が飛び出してきたのだ。
「ぎゃーっ! なんかよくわからないが、金ぴかの金魚が突撃してくるのだー!」
小麗が逃げ惑う。
「こいつが金の金魚か!」
「可愛い」
此方は呑気にそんなことを言ったが、岩にぶつかった金魚が跳ね返って此方に向かって来たから堪らない。
「きゃっ」
此方は咄嗟に姿を消して隠れる。すると金魚は標的を利平に変えたらしく、かくんと空中で向きを変えた。
「何だコイツ向かって来やがる! いや逃げないなら寧ろ楽か?」
利平は金魚に向かって、<にぎりっぺ>をぶっ放した。
すると小さな金魚は風圧に負けて、ぽわん、と腹を上にして吹っ飛んだ。姿を現した此方がそれをちょうどよく両の掌でキャッチし……、
「ど、どうしましょう?」
すると小麗、目と口をカッと大きく開いて。
「しゃおりーのほおぶくろに入れるのだ!」
咄嗟の事で、此方は何も考えずに金魚を小麗の口にほおり込む。
ぱくり。
中で金魚が泳いでいるのか、ほっぺたが右に尖ったり左に尖ったりする。
小麗は、うぐ、とか、はぅ、とか唸っていたが、しばらく我慢していると動きがなくなった。
此方は驚いて、思わずそのぷっくりほっぺを人差し指で突っついた。
「すごく……可愛い」
此方が後から聞いたところによると、小麗の<ぷっくりほっぺ>は物を溜めこんでおくことができるろっこんなのだそうだ。ヨダレまみれにならないので安心、とのことである。
ともかくひとまず。
「作戦大成功!」
である。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<鈴島海賊の秘宝III>海へ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月28日
参加申し込みの期限
2015年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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