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<鈴島海賊の秘宝IV>伝説の島リ・ウグウ
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●ニコという少年
島はちいさい。
ぐるりと縁沿いに歩いても、一周するのに何時間もかからないだろう。
じっさい、紅梟号とリ・ボーン号はまもなく見えてきた。
浜辺の奇岩は少なくなり、その代わり踏むときゅっと音がするような砂浜になった。
未月はこの音に喜んで、ニコの周りをくるくると回ってはその腕にしがみ付く。
ニコはといえば、自分にとっては見慣れた景色で、未月がいちいち感動してくれるのが嬉しいらしく、少女の何気ない会話に、うん、うん、と親切に答えている。
紅梟号のまわりは思いのほか賑やかだった。島の男たちが十人ばかり、先の戦いで折れた帆柱を立て直したり、壊れたところを直したりしてくれているのだ。
「この島の人は親切だね」
なぎさが感じ入るように言うと、ブリジットが答える。
「あるいは、私たちが願いを叶えてくれるという情報がすでに伝わっていて、恩返しのつもりかも」
ブリジットは、この砂浜に自分たちと同じ向きの足跡がないのに気づいていた。シーノの奴らは今のところこちらには来ていないようだ。人が集まっている気配を感じたからかもしれないし、街のほうがお宝がありそうだと思ったからかもしれない。いずれにせよ、幸いなことだ。
四班のみんなとみゆきが、島の男たちにお礼を言いながら紅梟号に乗り込んでいく。だがブリジットは、紅梟号の脇に寄せてあるニコが乗っていた丸い乗り物が気になり、船には乗らずに浜を横切った。
なぎさもそれを追いかける。
見れば見るほどおかしな乗り物だ。
伏せたお椀のような形で、てっぺんがハッチになっている。
表面は銅色をしていて継ぎ目がなかった。刻まれた波模様は、街並み同様、古代文明的なあたたかみがある。
「うーん」
乗り物と、未月とじゃれ合うニコとを見比べて、ブリジットは唸る。
「どうしたの?」
「ニコってあやしくない?」
「『妙に世界の秘密に詳しい謎めいた発言をする少年は信用するな』って、グラッパも言ってたもの……まぁ、これ多分ジャパニメーションの影響だと思うけど……よくアニメとかコミックにいるじゃない、妙に年不相応な知識を持ってる謎の美少年とか」
ブリジットの祖父は、いたいけな少女の心に様々な名言を残した、多趣味な人物らしい。
なぎさは苦笑する。
「信用できないとは思えないけど」
「そうかしら。ぜったい私たちに言ってないこと、あるわよ」
「それは……そうかもしれないとボクも思う。なら、直接聞いてみようよ。わからないからこそ、話し合おうよ。ボクは彼らのことをちゃんと知って、望むことを手助けしたいよ」
知る。それはなぎさにとって重要なキーワードだ。
(だってその「知りたい」と思う心、純粋な好奇心が、この一連の冒険におけるボクの原動力だから)
それもそうね、とブリジットは言った。
◇
「ぼくが? 世界の秘密を握る?」
ブリジットの疑いに、ニコはくすくすと笑う。
「ただ『当たり前』が違うだけじゃないかな?」
世界の裏側の話も、嵐クジラのことも、島では『当然』のことらしい。現代人が、地球は丸くて太陽の周りを回っているという世界の秘密を当然だと思っているように。
けれどそのくすくす笑いは尻切れに弱々しくなる。
そのとき、じっとニコを見つめていたなぎさが口を開いた。
「君たちが望むことの形って、諦めかい? 覚悟かい? それとも、本当に希望?」
「……どういうことだろう?」
「頼みたいことがあると言っていた以上、それがどんな結果を招くか知っているんじゃないかと思って。……なにか、寂しい感じがしたから」
ニコは口を噤んだ。なぎさは優しく付け加える。
「心配しないで。出来るだけ君たちの意志を尊重するよ」
雰囲気を察したのか、未月がわざと無邪気にニコの手を取る。
「ニコお兄ちゃん、『お宝』って何なのかな? 私はね、この島は宝の島だけど……光り輝く財貨以上にこの島自体がお宝だと思うの!」
裸足のつま先で砂を踏み一回転すると、街を照らす塔の光が流れ星のように視界を横切ってゆく。
「だってね! ドキドキワクワクして未知なるものを探すのがロマンでお宝ハンターなの! だから……封印解いてもコウさんやニコお兄ちゃん達……一緒にお宝さがしできるよね?」
ね? ともう一度甘えるようにニコを見上げる未月に、彼は曖昧に微笑む。
幼い未月はその笑みに安心した様子だったが、なぎさは気づいてしまった。彼が分かっていることに。
分かっていてそれでも、というなら――ボクも覚悟を決めよう。何が起こっても、彼らのために力を尽くしたことを後悔しない、と。
ブリジットもそれが分かったから、そのことについては何も言わずに話題を変える。
「そうそう、ニコに確認しといてって円から頼まれていたんだけど、あのタートル号で島民乗せて外界に出ることとか出来るのかしら? まぁ、現時点で無理なのはわかるけど、封印が解けた後って意味でね」
「それは無理だよ」
タートル号、と命名されたことに目を白黒させつつ、ニコは答える。
「全員が乗るには小さすぎる。中は意外に狭いんだ。せいぜい一人か二人なら」
◇
紅梟号に戻っていた海と九月が、ロープやバケツなど四の槍を抜くのに必要そうな物を手に下りてきた。
四の槍は掴むと熱した鉄の棒のように熱くなるらしく、炎の毛皮を纏うネズミを封印しているという。
九月は、バケツに水を汲んで持っていくつもりだ。
バケツがあまりに重そうなので、見かねた島の男たちが大きな車輪が二つ付いた簡素な荷車を貸してくれた。
「わぁ、助かります!」
九月がお礼を言うのに合わせて海もぺこりとお辞儀をする。
エヴァがあとから、大きめの干し葡萄の瓶を抱えて甲板に出ると、みゆきが横倒しになった大砲を調べているところだった。その周りを島の人たちが物珍しそうに取り囲んでいる。
大砲の具合を尋ねると、みゆきは難しい顔をした。
「砲身自体は起せば大丈夫そうなんだけど、弾がないの。撃ちつくしちゃったみたいで」
「この島には代わりになりそうなものはないの?」
「そうだよね。ニコ君の船が作れるならリ=ウグウの技術力は凄いのかもしれない。聞いてみる!」
みゆきは身振り手振りで、島の男たちに大砲の弾になりそうなものがないか尋ねてみる。
OKと腕で丸を作ったところをみると、どうやら何かありそうらしい。
みゆきは見張り役として船に残ることにした。みゆきだけでは、となぎさも付き添うことにする。
島の男たちもいて何かと手伝ってくれるようなので安心だ。
残りのメンバーは浜辺を後にする。
その後、四の槍があるという路地裏近くを経由して、そこでエヴァたち四班と別れた。
ニコと未月、ブリジットの三名は、報告のために宮殿に戻る道を急ぐ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<鈴島海賊の秘宝III>海へ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月28日
参加申し込みの期限
2015年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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