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修は動き易いジャージに身を固め、大型のリュックを背負って出掛けた。自動販売機や塀の落書きを横目に見ながら足を速める。準備に時間を要して出遅れた感は否めない。自然に足は走り出していた。
寝子島シーサイドタウン駅に併設された横長のビルが見えてきた。内部に入ると修は最短距離で事務所を訪れた。
「八神修様ですね。町長から承っております」
にこやかな表情の男性が先頭に立ち、修はすんなりと屋上に案内された。
「ここが屋上か」
修は全体を眺めた。屋上は広々としていた。目立った突起はなく、風も吹いていなかった。
修は背中のリュックを下ろした。作業に入る直前で男性と向き合う。
「無理なお願いを聞いていただき、ありがとうございました」
「いえいえ、寝子島を活性化させたい気持ちは同じです。就業時間内で手伝えないのが心苦しいのですが」
男性は軽く頭を下げて帰っていった。
「始めるか」
修は屋上の柵に目を向けた。縦を一瞥して横で固まった。
「この長さで格子の再現は難しいか」
修はリュックから荷造り用の紐の塊を取り出した。片手にはカッターナイフを持ち、見当を付けた柵の根元に紐を結び付ける。軽く引っ張って強度を確かめた。
「十分だ」
修は対面の柵に向かって歩いた。固定する前に伸びた紐が直線になるように微調整を加えた。結び目に近い紐を切断すると一本の直線が完成した。
「横が問題だな」
縦と長さを見比べて、無理か、と瞬時に決断した。一つの計画を捨てて次の作業に入った。リュックから均一に切られた紙の束をそっと持ち上げる。曲げていた部分を伸ばして紐の上を早足で歩いた。
決めた箇所にしゃがむと紙の一辺を紐に合わせて置いた。紙には線の一部のようなものが印刷されていた。隅の方には小さく数字の『1』が見て取れる。同じ姿勢で横に移動して二枚目を置くと線の一部が繋がった。隅の余白には『2』と書いてあった。
修は次々と紙を置いていった。折り返しの地点で新たに直線の紐を張った。紙の位置がずれないようにするための工夫であった。座ったままの単純な作業を続けて、ようやく全ての紙を数字の通りに並べることができた。
冴えない表情で立ち尽くすように全体を眺める。
「一人で出来るのか?」
不安を払拭できない状態で修は下絵を屋上に書き写していった。
木天蓼大学の校舎の壁に自然の一部が再現された。草花が伸びやかに描かれ、中央には着物姿の人物が描かれていた。長い黒髪は微かな風に乱され、遮るように手を翳す。顔を少し傾けて頬の輪郭が覗いていた。
後ろで見ていた人々は囁くような会話を交わす。露草の後ろ姿を見て、そうだよね、と納得したように言った。
「絵は完成デースね」
露草はマスクを外し、首に下げたタオルで顔を拭いた。さっぱりした表情で軍手を取り去ると事前に貼り付けた正方形の紙を慎重に剥がした。絵の中に白い部分が現れ、そこにクレヨンで日付を入れた。最後に『Tsuyu・K』と滑らかに書き添えた。
露草は後ろに下がる。視界に絵の全体が収まると目を見開いた。静かに押し寄せる達成感に身体が震えているようだった。
「これが……今の私の集大成――」
携帯電話を手に取った。アングルに迷いながらも会心の一枚を写真に収めた。
瞬間、拍手が沸き起こる。露草は驚いた様子で後ろを振り返った。
大学生風の男性がいた。小学生くらいの三人組の女の子が笑顔を見せている。スーツ姿の女性が腕を組んで立っていた。
全員が絵に魅せられて露草に拍手を送る。その音は遠くにいた人達を呼び寄せた。拍手の波は大きくなり、瞬く間に露草を飲み込んだ。
「ちょっと、皆さん。待って、そんな恥ずかしい……」
片手で顔を隠しながらポーチに持ってきた物を詰め込む。頂き物の空のペットボトルを脇に挟んでラウンジの方向に駆け出した。
「クレヨンを返して逃げるのデース」
露草は走りながら両手を頬に当てる。顔は赤いものの、目は誇らしげに笑っていた。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月04日
参加申し込みの期限
2015年07月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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