寝子島の文具会社が一つの商品を完成させた。「自然に優しい」をキャッチフレーズにしたクレヨンである。
基本的な色は全て揃っている。最大の売りは
どのような素材にも描けて簡単に水で落ちるという点にあった。
屋外で描いた物は雨に降られれば綺麗に流れ落ちる。クレヨンは天然素材で作られているので分解が早い。
ただし、売り出し方法が決まらなかった。数々の意見に翻弄され、社員は悶々とした数日を送った。
状況を打開したのは一本の電話であった。対応した社員は驚いて社長に引き継いだ。
「社長ですか。私は寝子島町で町長を務めている
中沢 リッカルドと言います。
そちらの社員の一人と交流がありまして、クレヨンの話を聞きました。
この商品は画期的です。是非、町を挙げて大々的に売り出しましょう!
色々な方法で町民や公共機関に呼び掛けて、町全体にクレヨンの素晴らしさを広めようではありませんか!」
その圧倒的な熱量に当の社長は、はあ、と溜息にも似た返事しか出来なかった。
今週の日曜日に町を挙げた壮大な落書きが始まる。
今回のシナリオは特殊なクレヨン(鉛筆タイプ)を使った大規模な落書きです。人によっては芸術にもなりますね。
描ける場所は寝子島全体になります。注意点としては雨が降らない場所は許可が下りていないと考えてください。
電車の中に絵を描くと確実に怒られます。動く車体は危ないので注意の対象になります。
屋内は、ほぼNG(参加PCの許可があればOK)扱いです。
クレヨンが収められた紙箱(色の数は任意)は町長の呼び掛けで事前に様々な場所に置かれています。町役場や公共施設。それに小学校、中学校、高校に大学。駅の構内や賛同した店等です(または各PCが決めた入手先)。
簡単ではありますが、説明は以上になります。
今後の寝子島の天候ですが、三日くらいの晴天に恵まれるみたいです。
芸術的な作品との出会いを思うと今から胸が膨らみます。GAによる合作等は人々の関心を集めることでしょう。
クレヨンそっちのけで写真や取材に走り回る人もいるかもしれませんね。
日曜日に始まる壮大な落書きを楽しんでください。