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<鈴島海賊の秘宝III>海へ
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●リ・ボーン号では
リ・ボーン号の操舵室では
骨削 瓢
と
鬼崎 あやめ
が
坂内 梨香
から代わる代わる舵取りを習っていた。
そのとき舵を取っていたのは瓢だった。
この船は瓢が見つけたものだったから、なんとなく彼が船長として振舞うのが自然な状況が生まれていた。女海賊船長の格好をした最年少の
鬼崎 未月
なんかは可愛らしくお辞儀をして、「こっちの船長さんよろしくなの!」と挨拶していったくらいだ。
「た~まやぁ」
どぼんと落ちた大砲の弾に平坦な調子で瓢が掛け声をかけた直後、大波がざんぶとリ・ボーン号を揺らした。瓢の隣で見守っていた梨香が舵に手を添えて船体を落ち着かせる。
見張り台の上で仄が文句を言っているのが聞こえ、それからリ・ボーン号はまた平和を取り戻す。
「あーあ、こっちにも大砲があったら良かったのにねぇ」
詰まらなそうな瓢に、起きてきた
恵御納 夏朝
が伸びをしながら答える。
「しょうがないよ。探したけどなかったもの」
その代わり、夏朝はボウガンと盾になりそうな木の板を見つけていた。ほかに、拳銃や剣、火薬庫に多少の火薬があるのも確認済みだ。夏朝が乗船前に酔い止めを配ってくれたお蔭か、リ・ボーン号の乗組員は船酔いに苦しむことなく航海を続けている。
「出来れば無事に終わってほしいんですが……そういう訳には行きませんよね……」
あやめは、はぁ、とため息をつき、それから梨香に尋ねた。
「体調は大丈夫なんですか?」
「悪くないわ」
以前の冒険のとき、梨香は梨香ではなかった。鈴島海賊最後の女首領・コウの魂にその身体を奪われていた。あやめはその時のことを聞いてみる。
「乗り移られてた時の事って覚えてます?」
「ぼんやりとはね。ああいう経験ってそうないわね。ご先祖様の霊に乗り移られる、みたいなのは。起こった出来事とか目にしたものより、感情の方を強く覚えてるの。『ああ、これで帰れる』――みたいな」
「これで帰れる……」
あやめは口の中で繰り返してみた。
梨香はどう考えているのだろう。
今後のこの宝の島の件に関する方向性を。
伝説の宝の島を探す。それがシーノの目的だということはあやめも知っている。しかしそれ以上のことは知らされていないのが現状だ。連絡が取れるシーノのメンバーはリンコだけ。リンコからは引き続きこのネタを追ってほしいと言われているが、あやめは梨香の意図を見定めあぐねている。相変わらずこのメンバーで仲良しお宝さがしごっこをするのか、万が一、シーノから非情な命令が下った時に従うのか……はたまた、別な事をするのか。
「今のうちに聞いておきたいんですが……先輩はどうしたいんですか? もし、本当に宝の島が見つかったら」
「そうね……何があるのか見てみないと見当もつかないわ。見てみたいのよ、いまはただ」
瓢が訝しげに聞いた。
「宝島を見つけるのがシーノの悲願とか言ってたねぇ。なのに何故その組織が航海に参加しない?」
梨香は答えなかった。瓢は毒づく。
「危険なメにあいたくないってんなら、泥棒の真似事までして指輪を盗んだシーノは一体何を目的に活動してるのかねぇ?」
梨香はポーカーフェイスを返しただけだった。
夜明けを迎えたというのに前方は黒く霞んでいた。あのあたりはもう雨が降っていそうだ。
梨香は独白気味に呟いた。
「私は……どうしたいと思うのかしらね。……もしかしたら守りたい、と思うかもしれない……誰かがそれを奪ったり壊したりしようとするなら」
あやめはまた、はぁ、とため息をつくと踵を返す。
「さて、舵の取り方もあらかた覚えましたし、ここは骨削さんに任せます。私は料理でも作りますよ……折角食材があるようですし、味気ない食事なんて見るに堪えませんからね!」
そして聞こえるか聞こえないかくらいの声でこう言い残した。
「まあ、面倒すぎる事でなければ付き合いますよ」
◇
そのころ、
晴海 飛鳥
はうきうきと船内を見て回っていた。しっぽが長く、毛並みが白っぽいサルくんが、飛鳥の肩に乗ってしきりに髪を引っ張っている。
「お猿君も気になる? 航海日誌とかないかな。もしかしたらこの船も宝の島を目指してたのかもしれないしね」
リ・ボーン号は紅梟号より一回り小さくずんぐりとしていた。上層甲板に操舵室、船長室があるのは紅梟号と似た構造だ。下層甲板は船首側から台所、広めの食堂、短い通路といくつかの船室がある。部屋数は紅梟号より少ない。梯子で降りた最下層甲板は船倉になっている。
「他から見て、鈴島の海賊はどういうものだったのか、当時の人の目線からの情報があるといいんだけど」
船室を順に見て回ったが、飛鳥が探しているような情報はそう都合よく転がってはいないらしい。次に船長室に行き航海日誌を探してみたが、引き出しに入っていたのは丸い缶で、中にはしけった噛み煙草が入っていたきりだ。海図らしきものが壁に貼ってあったが、それがいったいどのあたりの地図なのか、飛鳥には皆目見当もつかなかった。
飛鳥はサルくんにあれこれ他愛もないことを話しかけながら、ぶらぶらと最下層甲板まで下りた。
すると小さな海賊女王の格好をした未月が、スコップ片手に片隅にしゃがみこんでいた。
「あれー? こんなところで何してるのー?」
「見て見て! お宝見つけたのなのー!」
にっこり笑顔の未月が摘まみあげたのはなんと、指輪を嵌めた白い骸骨の手。もちろんその先にはぶらりと腕、そして身体が繋がっている。ボロボロのシャツとズボンを身に着け、壁にもたれるようにして足を投げ出しているその骸骨に、飛鳥も臆せず近づいて行った。
「ははあー、これは死後100年? 200年?」
飛鳥は骸骨の脈を取るふりをする。ここまで綺麗に骨になってしまうと、意外と怖い感じはしない。
「この船で死んだんだねーなむなむ」
飛鳥が簡単に死者を弔うと未月も手を合わせる。傍らにはそう大きくはない木箱が転がっていた。きっとこの男の大切なものだったのだろう。飛鳥はそれを手に取り開けようと試みたが無駄だった。頑丈な作りで真鍮製の鍵がついている。
一方骸骨の手を取っていた未月が言った。
「ねー、この指輪、貰ってもいいかなー?」
「んーそういうのはねー、念が籠ってることもあるからなぁ……」
祖母が拝み屋だったのでそんな話は時々耳にした事がある。死者が長く身に着けていた装身具は怖い。……なんて思っている隙に、未月は骸骨の指から古びた指輪を外し、自分の親指に嵌めていた。リングの銀は黒ずみ、かたちも男物っぽく無骨だったが、嵌っている小さい紫色の石はきれいだ。
「あ」
沈黙があった。未月はゆっくりと振り返る。
「……外れなくなっちゃったのー……」
飛鳥は額を押さえる。
◇
石鹸水を求めて台所に行くと、お料理を作っていたあやめにこっぴどく叱られた。
「未月ちゃん、お母さんに『お願いだからあまり変な無茶しないでね』って言われてたでしょう? いろいろおねだりもしたって聞いてますよ。ああっ、どうして外れないんでしょう!」
未月の親指を石鹸でごしごし擦るが、指輪は一向に抜けそうにない。未月は不安そう……かと思いきや、意外にわくわくしたような面持ちで訊いた。
「呪われた指輪?」
「まさか!」
「ま、しょうがないねー」飛鳥が言う。「しばらく食べなければ痩せて抜けるかもしれないしー?」
「ええー?」
「えーじゃありません。お宝探しは大概にして、少し大人しくしていてください」
あやめにぴしゃりと言われて、未月はしゅんとする。
「はーい。……じゃあ、釣りでもしてるのー」
台所を出た時こそ反省した様子の未月だったが、まもなく釣竿を片手に甲板に現れた時にはさっきのことなどすっかり忘れてしまったかのようで、気ままに陽気な歌を歌っていた。
船の縁に座って、荒れる波間に釣り糸を垂れはじめる。
こんな歌を歌いながら。
「ヨーソロー! おれたち荒くれ船乗りさー! 海の怪物どんとこい! 刺身に丸焼き食べちゃうぞー♪」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<鈴島海賊の秘宝II>赤い寝子島の冒険
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月20日
参加申し込みの期限
2015年06月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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