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<鈴島海賊の秘宝III>海へ
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●紅梟号襲われる
紅梟号の甲板では、
龍目 豪
と
マウル・赤城・スティック
が動かなくなったゾンビの始末をしていた。
肉片を布でくるんで海に投げ捨てる。そうしないと、いつ何時復活しないとも限らない気がしたし、なにより腐臭がひどい。
北原 みゆき
と
逆巻 天野
が彼らを手伝って甲板をモップ掛けしている。
風雨はさきほどより収まってきていた。
後木 真央
がニコニコ顔で甲板に顔を出した。
「みんなー、見て見てなのだ! 砲弾、もう一発残ってたのだ!」
「あのね後木」
天野が冷たくいい放つ。
「君も手伝いなよ。だいたい君が滅多打ちにしたヤツなんだからさ」
「あ、アハハ……ごめーんなのだ。夢中でやりすぎちゃったのだ。んと? このモップで拭けばいいのだ?」
「そう。力入れて。こびり付いてるミンチを一片も残さないようにしっかりね」
「はーい、なのだ」
一方、
握 利平
と
李 小麗
はマストの上で、帆の操作に当たっていた。風を受けより早く走れるよう、完全に縮帆していた帆の一部を広げようというのだ。利平の指示を受け、順調に仕事を熟していた小麗はその身軽な身体を活かして、帆桁の先っぽに立っていた。
「こっちは準備OKなのだー」
利平に向かってそう声を掛けた時である。視界の端ににゅるり動くものが映った。それは、まるで蛸のような足を小麗のいる帆桁の先に巻きつけ……。
「わ、わああっ!」
小麗は咄嗟に腰に差していたカットラスでその触手を切り払った。
びちっと蠢きながら、触手の先っぽが甲板に落ちる。
だがそれも焼け石に水だった。別の触手がにゅるり海から飛び出したかと思うと、あっという間に小麗の身体を捉え、ぐるぐる巻きにして持ち上げたのである。
「小麗!」
利平は叫んだ。
「くそっ! クラーケンの奴、幽霊船だけじゃ満足できなかったのかよ!?」
「耳を塞いで!」
見張り台にいた
朝鳥 さゆる
は、白い発煙筒でリ・ボーン号に急を知らせると、触手に向かって爆竹を投げた。爆竹は空中で激しくはじけ、吸盤をいくつか吹っ飛ばした。触手は思わず小麗を放す。
高みから落ちた小麗を、ふいに現れた
サキリ・デイジーカッター
が抱き止めた。
「あ、ありがとうなのだ」
「どういたしまして」
サキリは小麗を甲板に立たせると、カットラスを二刀流で構え<斬空舞踏>を発動する。
その場からサキリの姿が消える。
次の瞬間、空中へ。
「巨大なタコとはいかしてるね。やはり冒険と来たらこうでないと。血が沸くぜ!」
身を翻し、触手をすっぱり切り落とす。
と、すぐにまた消え、サキリの姿はマスト上に。
「こっちだぜ、タコ野郎!」
サキリは敵を挑発して囮になろうというのだ。
ざばんっ、と大波を起しながら触手が五本、一気に海から突き出た。
サキリは<斬空舞踏>を駆使しながら、時に切り込み、時に触手を足場にして、攻撃を回避する。
サキリに翻弄され、幾本かの触手が絡んで動きが取れなくなると、苛ついたような気配と共に、海面が急に盛り上がった。
「へへっ、ようやく本体とご対面か」
滝のように流れ落ちる海水の中からギラギラと光る金色の巨大な目玉が現れる。
その後ろに青白い斑模様の、ぬるりと大きな頭が半分気の抜けた風船みたいに薄気味悪くぶら下がっている。
触手が大きく伸びあがって紅梟号のマストを捉える。後ろのマストが途中からばきり、と音を立て二つに折れた。広がった触手の付け根に牙のびっしり生えた真っ黒な穴が、ぽっかり口を開けている。そこから生臭い風がぶわっと吹き出す。
「龍目先輩! 残ったゾンビの死体を触手に投げつけてください!」
みゆきが言った。
「おう! 任せろ!」
豪はバラバラになったゾンビの手足をめったやたらに触手に向かって投げつけた。触手は思いのほか敏感らしく、餌が飛んで来たと思ってそれを掴むのに忙しくなる。
「北原、これでいいか?」
「はい。ゾンビがタコの触手の餌食になってくれれば、一度に使えるタコの足の数も減ることになるからその時が攻め時のはず。真央ちゃん!」
「は、はひっ!?」
真央は小麗が切り落としたクラーケンの足にマヨネーズをつけ、生で踊り食いしていた。
「真央ちゃんダメだよ! おなか壊しちゃうよ! ……じゃなくて、さっき見つけたって言う最後の弾、大砲に装填して準備!」
「了解かしこまアイアイサー! 巨大武器で巨大生物を仕留める! これぞ浪漫、浪漫なのだぁ!」
真央が大砲に砲弾を込める。
傍にいた天野、みゆき、マウルが大砲の向きを調整し、クラーケンの本体に狙いをつける。
「まだ、まだだよ……」
みゆきは機を待っていた。触手が本体の前で絡み合っている。触手を撃っても意味はない。一発しかない弾、本体に撃ち込まなければこの船は沈む。
「よく狙って……隙は、必ずできるはず!」
その時だ。
「みんな!」
夏朝の声がして、ボウガンの矢が空気を切り裂いた。
クラーケンの後ろに回り込んだリ・ボーン号。夏朝は続けざまにボウガンを撃ち込むと、今度はその矢の付け根に向かって猫シールを打ち出す。乱打と言っていいほど打ち出されたねこシールは、その多くは外れたがいくつかは狙い通り矢やクラーケンのぬめる皮膚に張り付いた。
夏朝は<重く軽く>を発動した。
(重く、重く……とってもとっても重たくなあれ……!!)
ず、ず、ず……と、まるで巨人がその矢を握って引き下ろしたかのように、皮膚に裂け目ができていく。
クラーケンは仰け反るような格好になった。
真っ黒な穴のような口が、皆の眼前に露わになる。
「真央ちゃん、今だよ!」
「了解、着火ー!」
大砲を取り囲んでいた皆は、頭を抱えて伏せ、耳を押さえた。
ドオンッと爆発音とともに弾が飛び出す。
それは弧を描く間もなくクラーケンの真っ黒な口の中に飛び込み――クラーケンの後頭部がばんっと弾けたのと、サキリが<斬空舞踏>でその巨大な瞳にナイフを突き立てたのはまったく同時の出来事だった。
月のように金色の中、細いアーモンド型の黒目に充分ナイフをねじ込んで、サキリは一気に引き抜き、次の瞬間<斬空舞踏>で甲板に戻る。
船に絡みついていた触手から見る間に力が抜けて行った。
クラーケンは頭から逆さまになるように海へ沈む。海面は泡立ち、渦を巻いてゆく。
「ああーっ! 美味しく食ってやるから足置いてけなのだ~!」
真央が叫んだ。しかし、利平がもっと焦った声で遮った。
「それどころじゃないぜ! 早くここから離れるんだ!」
「どうしたのだ? クラーケンはやっつけたから大丈夫なのだ」
「そうじゃねえ。渦潮だよ! このままだと、紅梟号も、リ・ボーン号も、渦にのまれる……っ!!」
利平の言う通りだった。クラーケンが沈む際に作った渦が勢いを増している。
船がぎしぎしと嫌な軋み音をさせはじめている。
利平はみんなに呼びかけ、帆を全開にさせた。だが、それでも十分に船速が出ない。
「帆を全開でも足りねえか?! こうなりゃヤケだ!」
利平は船尾に走って両手を帆に向ける。
「握れっ、握れっ、限界まで! まだっ、まだだっ、拳が弾ける限界までーっ!
にぎりっぺ、ブースト!
」
利平の手から放たれた空気は、帆を裂けんばかりに丸く膨らませた。
がくんっと船は大きく揺れて船速を増した。……と思った次の瞬間。急制動が掛かった。
みんなはバランスを失い甲板の上を転がった。
船は本来、こんな動きをする乗り物じゃないはずだ。こんな急に止まるなんてことは――。
「ああっ!」
みゆきは青ざめる。
船尾の手すりに触手がしっかりと巻きついている。
船体が傾く。海の中に出来た大きな円盤みたいな渦が、はっきりと視界に映る。
リ・ボーン号が逃げ遅れて渦に巻き込まれようとしている。
だが、どうすることもできない。
誰もが皆、マストや、手すりや、そんなものにしがみ付いて落ちないようにしているのがやっとだ。
船内からも叫び声が聞こえる。
渦が迫ってくる。
水しぶきが顔に掛かる。
みゆきはぎゅっと目を瞑った。
これから起こることを見ていることができなかった。
誰かがみゆきの肩を抱きしめた。
龍目先輩の匂いだ、とみゆきは思った。
人生の最後に嗅ぐ匂いが、先輩の匂いなら悪くない。
みゆきは彼にしがみついた。
そして――……。
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笈地 行
前回シナリオ
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シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月20日
参加申し込みの期限
2015年06月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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