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<鈴島海賊の秘宝III>海へ
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●敵船突入:グジと手下たち
横殴りの風が、無情に横顔を叩く。刀と蛇那伊は髪から落ちるしずくが目に入らない様、時折強く拭いながら滑る甲板を船首へ急ぐ。海、円、ブリジットが続く。焔は彼らとは別行動。「目標は相手の船の操舵輪、サーベルで叩き壊してしまえば相手は操船できないでしょ」というわけだ。
一段高い船首楼甲板に、他の海賊たちとは明らかに違う風格の男がいた。あちこち縒れて固まった汚らしいもじゃもじゃ黒ひげの中に、丸い団子のようなあばたの鼻が突きでている。同じようにもじゃもじゃの黒い眉の下からは澱んだ狡賢そうな瞳がこちらを睨みつけていた。
「お前らの女船長はどうした?」
「ここには来ない。俺たちが相手だ」刀が答える。
間違いない。この船の船長
グジ
だ。
「虫けらに興味はない。殺れ!」
グジが号令を出すと、船長を守るように構えていた五人の手練れが一斉に射撃を開始した。
刀たちは慌てて樽などの影に身を隠す。
「雑魚を相手する気はないけど、向こうが向かってくるなら相手するまでよ!」
蛇那伊は神経を研ぎ澄ませた。
一点を見ずに敢えて全体を見る。それによってこの戦場ならぬ船上の敵の動きを把握する。
船首楼からグジを守るように銃を構える奴が三人、カットラスでこちらに向かってくる奴が二人。
「手前から一体ずつ行きましょ!」
蛇那伊は銃の射線に入らないように気をつけ、先頭のカットラスのゾンビに仕掛けた。
体を左右に振ってフェイントをかける。ゾンビがそれに惑わされ一撃外した。
「かかったわね! ハァッ!」
蛇那伊は一気に踏み込み、剣を持った腕を拳で砕く。
「刀と蛇那伊を援護するのよ! 簡単には近寄らせないわ!」
ブリジットがもう一人のカットラス野郎に狙いをつけ、拳銃を構えた。パン、と一発。だめだ、外した。だが気にしている間はない。何も考えずすぐに次弾を装填する。刀がそいつと刃を交あえる。さすが船長の側近だけあって、これまでの奴らより腕は立つらしい。一撃、二撃。火花の散る様な打ち合いとなる。刀だって剣技には相当のこだわりがあるが、カットラスという武器については相手の方が一枚上手か。刀の倍は肩幅があろうかというそいつの一撃は、重い。
「くっ」
刀は上手くそれを受け流してはいるが、押され気味に一歩、また一歩と後退する。
その刀を、船首楼から銃で狙う奴があった。
「海ちゃん!」
円が叫び、海はただ瞳で応えた。
空中にペンでしゅっとラインを描き、それに乗せて手作りボーラを打ち出す。
<アクセラレイトライン>の軌道が変わる。まっすぐ、いましも引き金に指をかけようとしていた奴へ。
ボーラがそいつを捉えた。
首に絡みつく。
そいつはバランスを崩し船首楼から海たちのいる上層甲板に落ちる。
そこに円が両手で斧を握りしめ躍りかかった。
腕が飛ぶ。
「海賊家業で、恨み事はいけない。双方の信念で動きそういう結果がでた、それで満足出来ない?」
円はそれでもなお起き上がろうとするそいつに、そして船首楼にいるグジに向かって叫ぶ。
ああ、しかし。
それに応えたのは船首楼からの銃弾だった。
円はボクシングで鍛えたステップで軽やかに躱しながら下がる。上から二人、円を撃った銃弾が甲板を打ち抜く。避けきってさらにバックステップ。そこに腕を吹っ飛ばしてやったヤツが吼えながら襲い掛かってくる。
「……残念だよ」
銃声が止んだ一瞬。円は向かってきた片腕にフェイントをかけた。体重を片側にかけてから、一気に逆側に。
血のめぐりの悪いゾンビは動きがやや単調だ。ゆえに円が仕掛けたようなフェイントにはどうしても対応が遅れてしまう。その相手の隙を突いて横からそいつに体当たりしたのは蛇那伊! さっきの相手は一呼吸前に海に投げ飛ばした。蛇那伊は円の、円は蛇那伊の動きを読んでいたのだ。
「アアアアアアッ!」
蛇那伊はゾンビを海へ押しやる。思わぬ方向からの攻撃に、ゾンビも虚を突かれたのだろう。ほとんど抵抗も出来ずただ海の藻屑と消えた。
時同じくして刀も対峙していた手練れのゾンビの首を跳ね飛ばす。
「やったわ! あとは側近ふたりとグジだけね!」
ブリジットが小さくガッツポーズをする。刀と蛇那伊はグジと対峙すべく船首楼への階段を駆け上がる。ブリジットもより援護しやすい場所に近づこうと樽の影から走り出た。その直後のことである。
肩に突き抜けるような熱さ。
「え……?」
熱さを感じた場所に手を当てる。
無意識に、ぬるり、という血の感触を求めたが、衣服は最初から雨で濡れていた。
すぐに痛みが来る。耐えられないような強い痛みが。
「あ、あ、ああァ……ッ!」
崩れ落ちるブリジットに海が駆け寄る。
(ブリちゃん! しっかりして!)
ブリジットの衣服が見る間に血に染まる。海は必死で出血箇所を押さえた。
「う、……み。ダメ……かく、れ……」
切れ切れにブリジットが呟く。海ははっとして顔を上げる。
乾いた音がした。
ううん、本当は分からない。
荒波と雨の音に掻き消されて何も聞こえなかったのかもしれない。
ただ。
海が倒れた。
「……海! 海ーッ!!」
ブリジットが叫ぶ。
船首楼から誇らしげに上がる硝煙。
撃たれた。
どこを?
一気に血の気が引く。
胸元の赤いリボンに黒い焦げ穴が空いている。
海は、起き上がらない。
「小山内!」
振り返り刀が悲痛な叫びをあげた。
「しっかりなさい!」
蛇那伊がその肩を掴んで叱責する。
「先にやるべきことをやらなきゃ、助かるものも助からないわ!」
グジを倒すのが先決だ、と蛇那伊は言外に言うのだ。
そう。ここで戻れば却って彼女たちを危険に晒すだけ。
海とブリジットには円がついている。いま、自分たちがやるべきことは、これ以上の犠牲を出さないために、こいつらを片付けることだ。
「オオオォォォォォオオ!!」
刀は吼えた。
鬼神のような形相で放ったカットラスの一閃が、海を撃った側近の首を跳ね飛ばす。
返す刀でもう一人の首も。
動く二体の首なしは、蛇那伊が海へ蹴り飛ばす。
「ほう……?」
グジは濃い髭の中で口の端を歪め、二本のカットラスを胸の前で交差させた。
刀もまたカットラスと刃引き刀を二刀流で構え、間合いを測る。
「何故紅梟号を付け狙う!?」
「何故? 愚かな質問だ」グジは鼻で嗤った。「海賊は船を見れば襲うものだ。それがいかにも立派で、価値がありそうで、いい女が乗っていて、俺たちの船を沈めた赤いヤツならとくにな!」
「話し合いの余地はなしか」
「話し合い? そいつぁ美味いのかい? もう長いこと喰ってないが」
湿っぽい下卑た笑い声をあげ、グジは剣の柄を握りなおした。
――強い。
刀は察した。これまでのザコとは段違いだ。片足が義足であるにも拘らずこの気迫。海賊の船長を張るだけのことはある。蛇那伊と刀、両方を見据え、隙なく構えながら、自ら討って出ようとはしない。生前は名の売れた戦士でもあったに違いない。
だが。
刀は振り返らず海やブリジットのことを想う。
「剣では負けない。お前が俺のフツウを傷つけるのなら俺がお前を潰す!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<鈴島海賊の秘宝II>赤い寝子島の冒険
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月20日
参加申し込みの期限
2015年06月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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