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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
FAINYAL FANTASY
〔episord.3〕〔光〕
【食キングと光の美術館】
後木 真央はふと目を覚ますと美術館のエントランスと思しき場所にいた。何故か金太郎のコスプレのような格好をしていた。
「……知らない美術館、なのだ？」
寝惚け眼を擦り、まだぼうっとする頭を巡らせて、真央はあたりの様子を確かめる。
混乱した様子など微塵も見せず、それどころか色々と悪い考えが頭に浮かんでくる。
「ここは異世界。つまり警察はいないのだ。つまり軽犯罪は存在しない……。あとはわかる、な？ なのだ……！」
誰にでもなくそう言うと真央は立ち上がり、美術品の物色――もとい見学を開始した。
真央ちゃん――もといザ・グレートキンタロウのお宝鑑定ジャン、始まり始まりなのだー！
かくして後木 真央もといザ・グレートキンタロウの美術館めぐりが幕を開ける。
なお、この異世界ではろっこんは使えないため画像の『がおー』はイメージでお送りしております。
【ア・カリンは立ち止まらない】
ア・カリン・エジーリンク・タチバナこと橘 明里も美術館にいた。
「すごいの！ 見たこともない鎧さんや彫刻さんがいっぱいいるの！」
ゆえに、彼女は異世界に来ても、格好がいつもと変わっていても、何か特殊なスキルに目覚めても、わりと平常進行だった。
「またまたすごいの！ 見たこともないモナリザさんがたくさんいるの！」
そこには確かにこれでもかというぐらいのたくさんのモナリザが並んでいた。
しかも、そのうちの一枚がおもむろに変顔をした。どのくらい変顔かというと、とても文章では書けないぐらいの変な顔だった。手抜きではない。断じて手抜きではない。
「ぶはっ……」
ア・カリンは思わず吹き出して盛大に笑ってしまった。
すると、ガコンとア・カリンの足下の床が開いた。
「ぴぎゃーーーーー！？」
彼女はお馴染みの悲鳴を上げつつ、頭上から真っ逆さまに落下してしまいそうになった。
美術館の主が冒険者達に仕掛けた罠――『絶対に笑ってはいけないモナリザ』である！
暗くてよく見えないが、底には浸かってしまうと危険な感じの液体で満たされていた。
「いっ、《イン・レテ・ウォム》なのっ！」
ア・カリンはとっさにそう叫び、背中に光の翼を顕現させるスキルを発動。
水面スレスレのところでなんとか態勢を立て直し、なんとか上に戻ることに成功した。ちょっとだけ水飛沫がかかってしまったのはご愛嬌である。
「ひ、ひどいの！ みんなの美術館にこんなひどい罠を仕掛けるなんて、なんて悪い子さんなの！」
ア・カリンは憤慨し、守護天使ロアさまに代わってお仕置きを実行するために美術館の奥へと進んでいくのだった。
【嗤う軽業師】
骨削 瓢はぼんやりと無駄に明るい美術館を眺めていた。
「こりゃあ、まーた神魂の仕業ってやつかねぇ？」
めんどくさそうな言葉とは裏腹に瓢の瞳は狂気に輝いていた。
瓢は面白いことが好きだった。
面白いことが好き過ぎて、面白いことのためならどんな危険や犠牲も厭わない少々厄介なところがあった。
そんな彼がこんな状況を愉しもうとしないはずがなかった。
「せっかくこんな愉快な世界に来たんだ。戻ることとり、まず遊ばないとねぇ？」
にしし、と悪い笑みを口元に浮かべると瓢は小柄な身体をひっくり返して軽業師のごとく軽快に立ちまわる。
「とりあえずこのヘンテコ美術館をあっし色に染めてやるとしようかねぇ」
瓢はそういうと慣れた手つきでくいくいと何かを招きよせるような動作をする。
すると、なんということでしょう！
美術館に設えられた観葉植物のそばからずるりと何本もの蔓が伸びてきたかと思うと、それが互いに縒りあい、絡みあい、一匹のナマズをかたちづくるではありませんか。
「なんか今微妙にイラッとくる文章が頭をよぎった気がするが、気のせいかねぇ……？」
それはきっと『木』のせい、いや、きっと気のせいだろう。
ともかくそうして出来上がったのは何匹ものナマズの木偶人形――名付けて『デクナマズ』。
「さあて、それじゃあこの美術館を喜劇に染めてやるとしましょうかねぇ」
瓢が指示を飛ばすとデクナマズ達は一斉に展示された美術品の破壊活動を開始した。
「おや、何か反撃してくる美術品もあるようだねぇ。これはいよいよ面白くなってきたよぃ」
見ればデクナマズと動く石像があちらこちらで喧嘩をしている。
瓢はちょっと予想外だったが、それはそれで面白い。
要するに彼は面白ければなんでもいいのである。
「とりあえずここを猫鳴館のような、あっし好みの荒廃した内装に変えてやるよぃ！」
かくして『木』の軽業師、骨削 瓢の壮大なイタズラが始まる。
【食キングと光の美術館】
後木 真央はふと目を覚ますと美術館のエントランスと思しき場所にいた。何故か金太郎のコスプレのような格好をしていた。
「……知らない美術館、なのだ？」
寝惚け眼を擦り、まだぼうっとする頭を巡らせて、真央はあたりの様子を確かめる。
混乱した様子など微塵も見せず、それどころか色々と悪い考えが頭に浮かんでくる。
「ここは異世界。つまり警察はいないのだ。つまり軽犯罪は存在しない……。あとはわかる、な？ なのだ……！」
誰にでもなくそう言うと真央は立ち上がり、美術品の物色――もとい見学を開始した。
かくして後木 真央もといザ・グレートキンタロウの美術館めぐりが幕を開ける。
なお、この異世界ではろっこんは使えないため画像の『がおー』はイメージでお送りしております。
【ア・カリンは立ち止まらない】
ア・カリン・エジーリンク・タチバナこと橘 明里も美術館にいた。
ゆえに、彼女は異世界に来ても、格好がいつもと変わっていても、何か特殊なスキルに目覚めても、わりと平常進行だった。
「またまたすごいの！ 見たこともないモナリザさんがたくさんいるの！」
そこには確かにこれでもかというぐらいのたくさんのモナリザが並んでいた。
しかも、そのうちの一枚がおもむろに変顔をした。どのくらい変顔かというと、とても文章では書けないぐらいの変な顔だった。手抜きではない。断じて手抜きではない。
「ぶはっ……」
ア・カリンは思わず吹き出して盛大に笑ってしまった。
すると、ガコンとア・カリンの足下の床が開いた。
「ぴぎゃーーーーー！？」
彼女はお馴染みの悲鳴を上げつつ、頭上から真っ逆さまに落下してしまいそうになった。
美術館の主が冒険者達に仕掛けた罠――『絶対に笑ってはいけないモナリザ』である！
暗くてよく見えないが、底には浸かってしまうと危険な感じの液体で満たされていた。
「いっ、《イン・レテ・ウォム》なのっ！」
ア・カリンはとっさにそう叫び、背中に光の翼を顕現させるスキルを発動。
水面スレスレのところでなんとか態勢を立て直し、なんとか上に戻ることに成功した。ちょっとだけ水飛沫がかかってしまったのはご愛嬌である。
「ひ、ひどいの！ みんなの美術館にこんなひどい罠を仕掛けるなんて、なんて悪い子さんなの！」
ア・カリンは憤慨し、守護天使ロアさまに代わってお仕置きを実行するために美術館の奥へと進んでいくのだった。
【嗤う軽業師】
骨削 瓢はぼんやりと無駄に明るい美術館を眺めていた。
「こりゃあ、まーた神魂の仕業ってやつかねぇ？」
めんどくさそうな言葉とは裏腹に瓢の瞳は狂気に輝いていた。
瓢は面白いことが好きだった。
面白いことが好き過ぎて、面白いことのためならどんな危険や犠牲も厭わない少々厄介なところがあった。
そんな彼がこんな状況を愉しもうとしないはずがなかった。
「せっかくこんな愉快な世界に来たんだ。戻ることとり、まず遊ばないとねぇ？」
にしし、と悪い笑みを口元に浮かべると瓢は小柄な身体をひっくり返して軽業師のごとく軽快に立ちまわる。
「とりあえずこのヘンテコ美術館をあっし色に染めてやるとしようかねぇ」
瓢はそういうと慣れた手つきでくいくいと何かを招きよせるような動作をする。
すると、なんということでしょう！
美術館に設えられた観葉植物のそばからずるりと何本もの蔓が伸びてきたかと思うと、それが互いに縒りあい、絡みあい、一匹のナマズをかたちづくるではありませんか。
「なんか今微妙にイラッとくる文章が頭をよぎった気がするが、気のせいかねぇ……？」
それはきっと『木』のせい、いや、きっと気のせいだろう。
ともかくそうして出来上がったのは何匹ものナマズの木偶人形――名付けて『デクナマズ』。
「さあて、それじゃあこの美術館を喜劇に染めてやるとしましょうかねぇ」
瓢が指示を飛ばすとデクナマズ達は一斉に展示された美術品の破壊活動を開始した。
「おや、何か反撃してくる美術品もあるようだねぇ。これはいよいよ面白くなってきたよぃ」
見ればデクナマズと動く石像があちらこちらで喧嘩をしている。
瓢はちょっと予想外だったが、それはそれで面白い。
要するに彼は面白ければなんでもいいのである。
「とりあえずここを猫鳴館のような、あっし好みの荒廃した内装に変えてやるよぃ！」
かくして『木』の軽業師、骨削 瓢の壮大なイタズラが始まる。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年06月02日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年06月09日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年06月09日 11時00分
