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カレーが辛い件
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彰尋の挑戦ッ!
それは、『平静な顔で辛口カレーを食べる』ということッ!
だがそれは、茨の道どころか、有刺鉄線で補強された鋼鉄茨が複雑怪奇に絡み合う死のロードだったッ!
――こ、これは……!
ほんの一口、ただそれだけで、彰尋の意志はたちまち砕けそうになった。
辛い。
辛すぎる。
ていうかおかしいよ、これ!
普通激辛カレーというのは、食べて数秒ほど経ってからその真の姿を現すものだが、これはそんなに甘いものじゃない。
もう初手から殺しに来ているとしか思えない!
けれども彰尋は役者であった。
たとえ、立つステージがなくても、演劇部に所属していなくても俳優なのであった。
だから、舌の上で死のフラメンコを舞うカレー世界のカルメンに激しく攻撃されながらも、その穏やかな表情を崩さない。
「兄さんは確かに辛党で、俺も辛いのはそんなに嫌いじゃない。だが、これはそんなレベルじゃないんだが……」
と、苦渋をにじませることなく言い放った。それはかなりの精神力を要するものだったのだけれど。
兄は穏やかに笑った。彼はきっと、これが平気なのだ。
――くっ、平静に食べる演技が難しい。特にこの店のはそれどころじゃないだろう? 食べきれるのか不安だ……。飲み物は絶対にラッシーを指定してなんとかやり過ごすぞ……。
このとき彰尋は衝撃で立ち上がりそうになる。
それはショックを受けたというより、店に意外な来訪者を見たからであった。
七夜 あおい
ではないか! なにゆえ!
「あ、彰尋君。奇遇だねっ」
へへ、と笑うあおいは、今日も眩しいくらいだ。
「なんだかほら、インド料理って急に食べたくなることがあるじゃない? ちょうどそんな気分になったときに、この前を透りかかって」
気楽に言うあおいなのだった。
「そ、そうなんだ……あ、こっちは兄だよ」
などと紹介したりして日常会話を交わしながらも、彰尋の本当に言いたいことは、ひとつ。
――七夜さん、ここにいちゃだめだ。逃げてー!
彼女が激辛の火だるまになるところを見たくない。彰尋もそれだけは、見たくなかった。
「ああそうだ。ほら、先日のお詫びをかねて、ラッシーでもおごるよ」
「え? いいっていいって、気にしてないから」
「そうもいかないよ。まあ気持ちだから」
言いながら彰尋はそっとあおいに近づいて耳打ちした。
なぜだろう、彼女に真意を告げるところを、兄に聴かれたくなかったからだ。
小声で告げる。
「ここのカレー……ものすごく辛いよ。正直、のたうち回るくらい辛い。辛さ選択は基本的にないみたい」
「そうなの?」
でも平気そうじゃない? と言いたげなあおいに、
「いやこれはその……兄さんと我慢比べをしてるんだ。『辛い』と言ったり、辛さを顔に出したりしたら負け、ってね」
役者がどうのという事情を知らせるより、このほうがてっとり早かろう。
――変な人だと思われないかな……?
なんだかそれが気になった。
激辛カレーで我慢比べ、って、男子ってやっぱりアホよねー
……くらいにあおいに思われるのなら、まだ大丈夫だ。
けれど、
やだこの人意味不明なこと言ってる。怖っ! てかキモっ!
……なんてあおいに思われたとしたら、なぜかもう、立ち直れないような気がする彰尋なのである。(その理由はうまく説明できないが)
ところが、
「うん。じゃあ、この『タンドリーチキンとチーズナンのセット』にするね」
すぐにあおいは信じて、にこっと微笑んでくれたのである。
「教えてくれてありがと。私、激辛に直撃して泣いちゃうところだったかも。彰尋くんって紳士だね」
――紳士って、言われた!
なんだかとても、誇らしい気持ちだ。
「じゃあ、『タンドリーチキンとチーズナンのセット』で」
あおいは店主にそう声をかけていた。彰尋には一点も、変な意識や疑いは抱いていないようだ。
「それと、俺からのおごりでラッシーひとつ!」
「ずっと遠慮してるのも悪い気がするから、じゃあいただいておくね。ありがと」
「どういたしまして」
ふっと笑むあおい。やはり彼女の笑みは、なんというか……魅力的だ。
軽く本の話をしたりして、軽やかな歩みで彰尋は兄のところに戻った。すでに舌のヒリヒリは吹き飛んでいる。辛さ対策にラッシーは偉大だが、彰尋にとってはあおいとの数分間がそれに勝るのかもしれない。
戻ってきた彰尋に、にやっと笑って何事か兄が言った。
「ち、違うって、そんなんじゃないって!」
ごまかすように慌ててカレーをぱくりともう一口して、彰尋は再び、火炎瓶を飲み込んだような衝撃に見舞われるのだった。
とはいえやっぱり、彼はまだ平静な演技を続けている……!
さてここで再び、真央とまゆとの場面に戻る。
現在、まゆ先生は女の子に袖をつかまれ、ママと呼ばれて大ピンチだ。その謎を解くべく真央は奮闘する。
「お嬢ちゃん、真央ちゃんは真央ちゃんというのだお名前は何なのだ?」
女の子はいまひとつ日本語が不得手のようだったが、名前という言葉は理解できたようだ。
「ハナコ」
「おおそうかハナコちゃんなのだ。それでハナコちゃん、パパはどこにいるのだ?」
あっち、というように指さすハナコを、真央はひょいと抱き上げて肩車した。
「こうなったら一蓮托生、この子のパパの元に行くのだ」
「それはいい考えね」
「パパー」
ハナコも歓迎らしい。
「そしてまゆちゃんセンセーは結婚してもらって、名実ともに『ママ』になるのだ♪」
「それはいい考え……
じゃなーい!
」
どうもこの言葉の猛否定感だけは伝わったのか、ハナコは突如、
「ママ……」
と悲しげな表情になった。
「ちょ、ちょっとまって、それはね、あたしがママになるのがイヤだとかそういうわけじゃなくて、あまりに急な話すぎてね、あのね……っていうか真央ちゃんなにか助け船出しなさいよー!」
「そんな一生懸命なまゆちゃんセンセーが可愛いのだ♪」
「大人をからかうんじゃありません!」
ぺたぺたと肩車しながら真央は語る。
「実は、真央ちゃんは今日、派手なカレー屋さんに行こうと思って出てきたところなのだ♪ センセーも、誤解がとけたら一緒に行くのだ♪」
「ふーん、カレー屋? ちょうどランチ時だからいいけど……おしいいの?」
「色々噂は聞いているけど、大切なのはおいしいかどうかじゃないのだ! 真央ちゃんは食キング(ショッキング)を自称する以上ぜひ行かねばなのだ♪」
「変なところ使命感あるのね……」
で、オチから書くと、ハナコが指したその場所こそ、『ザ・グレート・タージマハル』だったというわけだ。
しかもそこに、円と刀も入ろうとしていた。円たちも、子どもの手を引いている。
「オネーチャン!」
「タロー!」
ひし、と再会を喜び合うハナコとタローだった。姉弟だったのだ。
「……なるほど、円ちゃんも似た展開をたどっていたのだ。それにしても、まゆちゃんセンセーと円チャンにはあまり共通点はなさそーなのに、この姉弟からすれば『ママ』になるのだ。不思議なのだ」
謎は解けた、とばかりに真央が言うと、
「大人っぽい女の人は全部『ママ』に見えるのかもね」
まゆがまとめるも、
「いや、桜庭が大人っぽいというのだけはないから」
さっと刀がツッコミを入れ、それを、
「こら刀くん! ドサクサに紛れてなにを言うかー!」
円はちゃんと聞きとがめている。
……いやまあとにかく、店に入ろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年05月30日
参加申し込みの期限
2015年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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