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カレーが辛い件
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どーん! まあ自動ドアだから実際はこんな音はしないわけだが、それでも気分的には『どーん!』状態で、真央は『ザ・グレート・タージマハル』の入り口をくぐった。
「頼もーう! ハナコちゃんがママを探してたのだ、パパさん&ママさんどこなのだー?」
これを聞いてハイイド氏が出てきて……と、読者はもうデジャブ感があるかもしれない。博美のときのやりとりが繰り返されたのであった。
なお、ハイイド家のチルドレンは一番上がハナコ、タローとジローは双子という三人姉弟らしい。
「うーん、そういうことだったのか……だとしたら、あながち怒るわけにもいかないかなあ。男手一つで三人を育てる……なかなか大変そうだもんねえ」
と、円がカウンター席に腰掛けたとき、そこで彼女は見慣れた顔に遭遇した。
「あ、桜庭さんドウモ、お昼?」
月山 輝一
である。彼も来店していたのだ。トレードマークの糸目を円に向けつつ、彼は背中を丸めてカウンターにちょこんと座っていた。
「おっ月山くん、やっほー。注文はもうしたの?」
すると輝一は、若いのに『おっさん』と呼ばれてしまう妙に落ち着いた口調で、あごをさすりながら言う。
「いや、まだなんだ。相談している途中でね。相談相手は腹の減り具合、それに、財布の具合だよ」
実際に輝一はしばし、もくもくと考えていた模様だ。そうして出した結論が、
「日替わりで」
なのであった。そのとき円はもう注文を決めていた。
「じゃあボクは、牛肉のカレーとナンとタンドリーチキンとラッシー!」
ところがこのとき、さっと瞬間的に輝一のツッコミが飛んだのである。
「ちょっとまて」
「え?」
「それだけはあかん。いけないではなく、あかん。ていうかそれだけは許してくれ」
「どうして」
「若いかたはご存じないかもしれんがのう」
「何言ってるの同い年でしょ?」
それを軽くいなして輝一は言った。
「インド料理屋にビーフはないのだよ。インドでは、牛は神様だからなあ」
「そうだぞ桜庭、これが文化的差異ってやつだ」
刀が円の隣に着席して言った。
「正確にはヒンズー教徒にとって神様というわけだ。あと、インドはイスラム系の住民も多いので、ポークカレーもあまりない」
刀の弁が終わると、円はにこりと微笑んで言った。
「なるなる。ではは教えてくれたお礼に、月山くんにはボクのおごりで、茄子を追加で」
「ありがとう、と言いたいところだが気持ちだけもらっておくよ。桜庭さんの気遣いには感謝して、サラダのピーマンを細かくしてカレー、ラッシーのストローに入れよう。感謝のしるしとして」
「月山くん! ご飯で遊ぶのはやめたまえ! ピーマンは
ダメ、ゼッタイ!
」
なんというかこの二人を放置しておくと、永遠にこんなやりとりをしそうな気がしてきたので、
「おまえら仲良いな。ていうか俺も注文させろよな」
と刀は言葉を挟むのであった。
「俺は、桜庭と同じので」
あと、と刀は付け加えるのを忘れない。
「ピーマンで騒ぐのは結構だが、出されたものはちゃんと食べろよ、それが食材に対する礼儀だ……って死んだ祖父さんとまだ生きてる祖母さんが言ってた」
「はいただいまー!」
輝一に円に刀がカウンター席、テーブルにはまゆと真央、この五人が一斉に注文したのだから、ハイイド一人がシェフ兼ウェイターの店は大忙しだ。ハイイドはしゃきしゃきと忙しげに飛び回る。さすがインドの屋台で鍛えただけあって、彼の動きはなにか加速装置的なものでも働いているのかと思うほど高速かつ無駄のないものへと変化していた。
その周囲をハナコにタロー、ジローが遊んでいたりする。ハイイドはエンジン全開で働きながらも、三人のこともちょくちょく見たりしているではないか。父は強し、である。
この八面六臂的なハイイド店長の働きっぷりに、真央は舌を巻くのであった。
「……ファッ!? ハイイドさんカッコイイのだ! まさしくカレーを作るために生まれてきた戦士、カレー・ウォリアーといった感じなのだ!? 輝け、輝きつづけろ! なのだ!」
このとき店内のBGMがふっと消えた。どうやらかけっぱなしだったインド映画のサントラが終わったらしい。
「これは不肖この真央に任せろなのだー! えーと、CD? CDプレイヤーはどこなのだー?」
ぴょんと席を立ち探し始める真生に、円が「これじゃない?」と壁際のミニコンポを示した。
円はその真横にCDラックがあるのも見つけていた。積まれているCDのジャケットを眺め楽しむ。
「わー、さすがインド料理店、インド色の強いCDが一杯だよ。……あれ、これ演歌?」
「本当なのだ。日本のど演歌チャンチャカチャンなのだ」
なおこれは、日本全国津々浦々まで、誰でも知っていそうな有名歌手による名曲ぞろいのアルバムだった。
「場違いだなぁ……? 雪国がどうのとか、そんなの中心だよ。でも、置いてあるってことは聴けってことだ」
「気分一新、CD装填ごーなのだー!」
かちゃり、と機械音がして、ベタと言えばベタだが、心の琴線に触れずにはおれぬヨナ抜き音階のイントロが鳴り響く。
「え、演歌? いや、この内装と思いっきり違うし……」
刀と話していた輝一だが、ぎょっとして言葉を失った。
そしてつづくは、小節の効いた独特の歌唱法。
雪深き夜の街であなたと別れた、熱燗をすすって男はひとり、涙をこらえて旅立つのさ……みたいなど直球の歌詞だ。
それが満ち満ちる、スパイス香ばしいインド料理店内に。
そう、ガネーシャのポスター輝くインド料理店内に、だ。
「ぐすっ……」
このとき刀は、カウンターの向こうにすすり泣きする声を聞いた。
「え?」
見ればなんと……店長のハイイド氏が必死で、あふれ出る涙を拳で拭っているのだった。
拭っても拭っても、熱いものはほとばしりつづけていた。
「ちょ、ちょっと真央ちゃん!?」
思わずまゆも立ち上がっている。
「ファッ!?」
これにびっくり仰天、真央は慌ててミニコンポに飛びついて止めようとして、
ますますヴォリュームを上げてしまった
。
「
典型的すぎるボケすんなー!
」
刀は椅子から滑り落ちる。
とうとうハイイドは、わあわあと声を放って号泣しはじめたではないか!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年05月30日
参加申し込みの期限
2015年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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