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カレーが辛い件
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サービスで入れてくれた二杯目のラッシーを味わいながら、博美は目の前の、空になった皿を見て思いにひたっている。
本当に、本当に、辛かった。痛かった。
でも、食べ終えた。
「大盛りや特盛り、ましてやメガ盛りだったら無理だったかな……」
いまでも胃が、カッカと熱を放っているように感じる。それを優しい乳飲料が、少しずつ冷ましてくれるようにも思え、なんだか落ち着くのも確かだった。
満足だ。今、博美の舌に残っているのは辛みよりむしろ、インドの歴史を感じるほどの旨味だ。胃が痛くなるかと危惧したが、そんなことはなく、むしろ満足感で穏やかな気持ちである。
ふと見ると、あの男性客(鳳紅)も食べ終えて恍惚の表情を浮かべている。
一方で、若い女性客(庵)はまだちびりちびり食べながら、なにか店主と話し込んでいるようだ。
――これが、本当のカレーか……世界にはいろいろあるぜ。
またひとつ、学んだように思う博美なのである。
「勘定、ここに置いとくぜ。ごちそうさん」
博美が立ち上がって代金をカウンターに置くと、店長が飛んできた。
「いま、辛くなくても美味しいカレーにできるよう、考えてるね。また来てくださーい」
このとき、また、
「ママ」
ひし、と博美の服の袖を、ジローがつかんだのだった。
「また来る?」
ジローは博美を見上げている。
「ああ」
博美は微笑んだ。
「また来るよ」
まだ鳳紅は幸せのなかにいる。
食べ終えた幸せ。
五官がすべてフル回転したその後に、ゆっくりとスローで流しているような幸せ。
辛かった。本当、すさまじく辛かった。
ほとんどバトルであった。けれども、心地よいバトルであった。
あんまり辛くて美味かったから、鳳紅はあのあと、謎のサイドメニュー『インド漬け物』というのも頼んでしまった。たぶん大根とニンジンを使ったオリジナル漬け物であろうが、これまた香辛料爆発、ピリ辛飛び辛の刺激物であったということも記しておきたい。
食べているときは集中力マックスであったためか、腹が満ちた今、鳳紅は少し眠いくらいである。
いまここで枕と布団を渡されたら、そのまま寝入ってしまうかもしれない。五分で。
――食べてすぐ寝ると牛になるんでしたっけ……いや、インド料理店だけに、ゾウになるかもしれませんね。
ふふっと微笑む、そんな余裕がいまの彼にはあった。
「店長さん、ほんとうに美味しかったです。また来ますね」
やがて席を立つと、鳳紅はハイイドに礼を言ったのである。
「それ、うれしいね。ありがとございまーす」
それにしても、爽やかな笑みの店長なのだ。あんな金剛力士像みたいな辛さを演出した人間とは思えない。
「辛さ、どうでしたかー?」
その問いを待っていた、という気分の鳳紅だ。力を込めて答える。
「
ちょうどいいくらいです! やはり辛くて旨いものはよいものですね
」
今後、『ザ・グレート・タージマハル』のカレーに段階ができたとしても、鳳紅は迷わず、「前に来店したときの辛さでお願いします」と答えることだろう。
さて鳳紅は店を出て、もらったパンフレットを眺めている。
――土日祝日のみ開催、『タージマハル・バイキング』……ですか。
そんな案内が載っていた。全メニュー食べ放題なのだと。
もちろんあのカレーが食べ放題だということだ。
弟と妹を誘って、挑戦してみましょうか――そんなことを思う、優しいお兄ちゃんなのであった。
さて、お兄ちゃんと言えば、このとき
鴻上 彰尋
は実兄と店を訪れていた。
「インド料理店……?」
きっかけは立て看板だ。籠が取り付けてあり、そこには『ワンドリンクサービス』と書かれたチラシが入っている。たまたま二人で買い物をしていて通りかかった。
おごるよ、と兄が言うので入ってみて、彰尋はすぐにここがかなりの『本格派』であることを察知していた。店の作りといい、スパイスの香りといい、異国情緒にあふれている。
「ここ、かなり辛いカレーが出てくるんじゃないか……?」
あたりをはばかって、彰尋は小声で兄に言う。かなりというのは控えめな表現で、それどころか『激辛』の予感がしていた。
ところが驚いたことに、だからいいんだと兄は平然と言ったのである。
「なにかの罰ゲームとか……?」
不安になって彰尋は問い返すも、兄の意図を知ってなるほどとうなずいた。
「演技力を鍛えるため『平静な顔で辛口カレーを食べる』という練習をしてみるのか……」
挑戦しがいはあるだろう。だけれどもしかし、その演技を使う場面がどこで――いや、考えてはいけない。演技力とは、具体的に使う場面を想定して用意しておくべきものではないはずだ。
彰尋は理解した。
そして、覚悟を決めたのである。
果たして、運ばれてきた『本日のカレー』はなにやら赤い色をしている。
「激辛、かもね……」
はは、と笑うも彰尋の額には、すでに冷や汗が浮き始めていた。
どうする……?
どうなる……?
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年05月30日
参加申し込みの期限
2015年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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