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カレーが辛い件
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十数分後。
「……なるほど、あの音楽はあの子たちのお母さん……つまり、日本人の奥さんとの思い出の曲だった、というわけですね」
輝一はハイイドと膝をつき合わせ、その身の上話をしっかりと聞き取っていた。
円と真央、まゆと刀も彼らを囲んで、うなずいたりもらい泣きしたりとそれぞれの反応を示している。
「はいー。私、日本でこの店出すため、一生懸命昼も夜も働いたね。それこそ奥さんと子どものこと、そっちのけで……それでとうとう、彼女に愛想尽かされてしまーいました」
円は深くため息をついた。
「夢を追う男性、それを助けながら疲れてしまう女性……よくある話だけど、なんだか切ないね……」
「子どもたち、本当はとても寂しいね。だから、日本の女の人みると、すぐ『ママ』呼びかけるね。もうママの顔、忘れてしまってるーよ……」
「大丈夫、それなら」
輝一はうなずいて請け負った。
「ここにいる桜庭さんがママとして店で働いてくれますから」
「っていうかそれ、『スナックのママ』とかいうときの用法でしょ!」
ああ言えばこう言うで、なんとも絶妙の円と輝一のコンビである。これには刀も、
「おまえらほんと、仲良いよな……」
としかコメントできないのだった。
だがしかし、これで場が和んだのも事実だった。ハイイドはじゃばじゃばと顔を洗うと、
「さ、湿っぽいのはここまでにしますよ。皆さんにとっておき、食べてもらわないとね!」
ふたたび、あの爽やかな笑顔に戻ったのである。
さてこうしてトラブルもあったものの、
「やったー! カレーよ!」
お待ちかね、といった様子でまゆははしゃいだ。
運ばれてきたのだ。極上のランチが。
極上のタンドリーチキン。
極上のドレッシングがかかったサラダ。
スープもサービスでついているぞ。
けれどもやはり目を惹くのは、赤みがかったカレー、スパイシーなその香り!
「なんやかんやで時間がたったから、ようやくありつけたという気分だね。いただきます」
輝一はこれを、白米とともにいただくことにする。
「いただきまーす」
円も迷わず、これをライスと混ぜてスプーンに乗せた。
「良い香りなんだが、なぜか悪い予感が……なぜだろう……」
戦士の勘だろうか、いぶかりながらも刀はこれを、一口サイズにしたナンに塗り、
「はあー、お腹すいたから本当嬉しいわ」
まゆも無邪気にナンと共に口に運ぶ。
「なんか今日は色々ドラマチックだったから、とてもお腹がすいたのだ! いっただきますなのだっ!」
さっとスプーンでカレーを大きくすくうと、こともあろうに真央は、これをライスにもナンにもつけず直接口に運んだ!
そうして。
見えたのは天井
カレーの辛さ
子どもたち
店の風景
あ、これ走馬灯かぁ……。
円の意識が宇宙に飛んでいたのは、ごく一瞬の間だったという。
やがて彼女は叫んだ。
「
ぴゃー! からひ! 水! 水! からひっていうか痛ひ!
」
ものすごい反応を示したのは彼女だけではない。
クワッ!! と輝一の糸目が大きく、魚の口のように開いていた。彼はそのままマシーンのごとく、カカカカと高速でカレーを食べ始める。
わなわなと、震える手からスプーンを取り落としそうになりながらも、刀はカレーは両目を宙にさまよわせていた。
「やっベ川の向こうに死んだ祖父さんの幻が見えた、俺このカレーに殺される……」
なかでも真央の反応は超強力だ。
「か、からっ……カラ死ぬのだ~!?」
一般に『からさわぎ』といえば『空騒ぎ』のほうだろうけども、現在の真央は絶賛『辛騒ぎ』中、ゴロゴロゴロゴロと凶暴なロードローラーよろしく、床を猛烈な勢いで転げまわった。
「
ラッシー、アイスチャイ、チャッツネ、ライタ……なんでもいいから甘いものと
辛み和らぐもの全部出せ
なのだ~!
」
おお、それは火の玉、カブサイシンを燃料とするファイヤーボール!
なお、まゆは涙を滂沱としてテーブルに突っ伏し、
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
ひたすら誰か(誰?)に誤り続けていた。なにやらトラウマでも刺激されたのだろうか。
普段鍛えているからか、この狂騒状態から真っ先に回復したのは刀であった。
――なんてこった、月山の目が開いてる!? これから何かが起きる、かもしれないな……。
そっと立ち上がると、彼はそそくさと財布を探した。まだ真央は転がっているし、まゆ先生はノックアウトされたままだし、輝一は暴走列車みたいだし……退散するなら今のうちだろう。
ホラー映画で墓場の土中から、
がッ!
と手が飛び出してくる感じ。
あれを想像していただきたい。
がッ!
このとき刀の手首を、ものすごい力でつかんだ手があった。
「刀くん」
薄笑みを浮かべたその顔は……円。
「……おう、出されたものはちゃんと食べなよ」
円の唇の端が、ついっと上がるのが見えた。
――ブーメランがきましたよブーメランが。
「はは……そういや今日の俺たちって、円が子どもにつかまれたところからはじまったんだよな……」
それがまさか自分がつかまれて終わるとは、さすがの刀も思いつきもしなかったという。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年05月30日
参加申し込みの期限
2015年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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