【ハロウィン】劇場版　ねこじま魔法少女大戦　H”（エッヂ）｜リアクション

【ハロウィン】劇場版　ねこじま魔法少女大戦　H”（エッヂ）

　はだけた衣服を直す衣擦れの音が聞こえる。
「もう思い出しただけで顔が熱いし恥ずかしい……」
　RYU☆ZINと時音にエンヤコラ（暗喩）されたヨイドレーヌは、羞恥心で体を震わせていた。
「なんて……愛らしい奴だ……！」
　ヨイドレーヌの肌色全てを鑑賞＆触診した時音の鼻から、情熱のほとばしりが垂れ流れていた。
「酒浸からモンゴルの大草原の雄大さを垣間見た……」
　RYU☆ZINは意味不明なことを口走りながら、同様に鼻から情熱をほとばしらせていた。
「朱蘭も………一緒に行動だ……。変態が……魔法少女を……強くする」
　時音の言葉にヨイドレーヌは耳を疑った。
「そんなっ！？　強くなるためにもっと恥ずかしいことしなきゃいけないのか！？」
　顔が鬼灯のように赤く染まったヨイドレーヌ。
「本当に飲まなきゃやってられないぜ、クソッ！」
　ヨイドレーヌは黄金ヒョウタンの中身を一気に飲み干した。
　……するとどうだろう、彼女の体が、急に黄金色に輝き始めたではないか！
「な、なんだ……！？　体中に……力が！　みなぎってくるぜ！」
　ヨイドレーヌが雄叫びを上げると、大気は震え、地は割れ、髪の毛は黄金に染まって逆立った。
「酒呑（しゅてん）少女スーパーヨイドレーヌ、覚醒だぜ！！　どうやら、強化されるのは本当のようだな！」
　彼女の魔力の根源――ヒョウタンの中の液体の効果がパワーアップした。
　魔法少女が飲むことで、そのポテンシャルを最大限に引き出せるようだ！
「どっかの戦闘民族みたいだが……、仲間になればこれは心強いな！」
　RYU☆ZINはレインボーパンツを頭にかぶったままうなづいた。
「すこし俺にも飲ませてくれ！」
　彼はヨイドレーヌからヒョウタンを奪うと、栓を抜いてガブガブ飲みだした。
「女王とやらのところへ行くために、少しは俺も強くならない、と……？」
　突然、RYU☆ZINは身悶えしながら地面にひっくり返ってしまう。
　そしてなぜか白目を剥いている！
「ひゃああぁぁぁ！？　体が！　痺れる！？　あばばばばばばばば！」
　……どうやら変態がヒョウタンの中身を飲むと、神経毒となって体が麻痺するようだ。
「では……カボチャに飲ませたら……どうだ……？」
　時音はヒョウタンの中身を、道行くカボチャモンスターの口の中へ無理やり流し込んだ！
　すると、カボチャモンスターはいきなり体を震わせたかと思うと、恍惚の表情を浮かべた。
「カボゥ……カボウゥ～！！」
　そのままビクンッと大きく痙攣したあと、達観した様子で力尽きた。
「……どういう……ことだ……？」
「あたしはなんとなく分かったぜ……」
　黄金のオーラを発するヨイドレーヌが解説する。
「敵意がある者がこの水を口にすると体が敏感になりすぎて絶頂を迎えちまうんだ！」
「なん……だと……！？」
　時音の瞳が輝きだした。
　つまり媚薬であった。
「敵対者……ニンジャがいる……らしい……。きっと、美少女ばかり……！」
　期待に胸を膨らませながら、時音はおもわず舌なめずりした。
「フフフ、捕まえて……飲ませて……縛って……揉む！」
「まるでエロゲーじゃねぇか！？」
　RYU☆ZINは復活した。
　そんなエロい状況が発生しうると分かったら、痺れているわけにはいかないのだ。
「全身麻痺で動けないと思ったか？　残念、美の化身は不死身だ！」
「今の竜司ならすり潰されても再生しそうだよな……」
　ヨイドレーヌは思わず苦笑いする他なかった。

　――そんなこんなで、３人はニンジャ捕縛と妥当ラスボスのために共闘することに。
　だが８～９割は下心でいっぱいなパーティーであった。

　時音「揉みしだく……！」
　RYU☆ZIN「計測！　試着！　いずれも真っ裸（マッパ）！」
　ヨイドレーヌ「あたしばかり恥ずかしい目に……こうなったら道連れを所望するぜ……クククッ！」

　ツッコミがいない！