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◆第四章「巨体の影」
メアリがハッチから外へ飛び出した後、日暮とテューアは今いるデッキから艦橋に上がれる場所を探していた。
しかしいくら探しても見つからない。いや、見つけても開かないのだ。頑丈そうな鉄の扉の全てにロックされているのを示す赤いランプが点灯していたのである。
破壊しようとも試みたのだが、やはり格納庫の扉は分厚いのか一向に破れる気配はない。
「さて、どうしようか……扉横のコンパネをハッキングして開けるって方法も…………っ!」
その場の者達の耳に鉄がひしゃげる様な――軋むような音が届く。とても嫌な音だ。ぎしぎし、みしみしと何かがおかしい。
注意深く耳を澄ます彼らの目に飛び込んできたのは大きな亀裂が壁に走る光景であった。
そう、何かが大型船に攻撃を仕掛けているのである……否、攻撃と呼ぶよりはとても大きな力に挟まれ潰されようとしている……という表現の方が正しいだろう。
――――大型船の全体を眺められる程度に離れた場所に一隻の小型船が滞空している。
コックピットの椅子に腰かけながら骨削は飲み物に口を付け、一口。冷たい飲み物が適度に乾いた喉を潤した。
「くっくっく……面白いことになって来たねぇい。もっと楽しませてくれ……笑い転げる程にさぁ」
唇の端を釣り上げ楽しむ、且つ冷やかに骨削の瞳は見つめている。モニターの中の惨状を。
モニターの中で大型船は今まさに潰されようとしていた……『何か』によって。
激しい戦いが繰り広げられる中、静かに立っている者達がいた。彼らは他の者達と違い、激しく動かない。それどころか微動だにしない。
鋭い眼光の男性は灰色の髪を軽く揺らすのみで、戦闘態勢すらとっていない。
対する若い男は不敵な笑みを浮かべ、やはり戦闘態勢を取らずに空に浮いている。
若い男の真横に薄紫色の透明な意匠を凝らした剣が出現し、瞬時に灰色の髪の男性を狙った。
避ける事すら困難と思えるその速度にも彼は微動だにしない。彼の口角がニヤリと上がる。
「無駄だぜ……俺の目に見える所で、飛び道具はな」
彼が息を止めると、それまで彼を狙っていたはずの剣は目の前から消失。あらぬ方向から出現し逆に若い男を襲った。
男はそれを魔法陣の様な物を動かずに展開し、受け止めて消失させた。
「その強敵を前にしても退かぬ闘気……そして瞬時の反応、実に面白い。人間にここまでの者がいたとはな」
「上から目線でいい気になるなよ、餓鬼が。きっちりと教育してやらねえとな」
「謹んで辞退しよう、お前の世話になるつもりはない」
「選択権なんて贅沢なもんは――」
彼――
ホルス・フォモナンデス
の言葉が終る前にハガルは前傾姿勢となり、途端にその姿が消える。
(瞬間移動ッ!? いや、これは……違う)
目で追えないほどのスピードを出したのだろうか……そう思いかけたが、どうやら違うようだ。
ゆっくりとした動作で焦る事もなく、背後から迫ったハガルの剣を裏拳で弾いた。
少し驚いたような表情を浮かべたハガルは身体を捻りながら半回転するとそのまま勢いよく剣を振り抜いた。
振り向いて剣を目で捉えたフォモナンデスは回避動作をとらずに涼しい顔でハガルの動きを眺める。
剣が風を斬りフォモナンデスに迫って――――消えた。いや、消えたというよりは転移したという言い方の方が正しいだろう。
空間を移動したようにハガルの真横から剣が現れ、彼を急襲する。
吹き飛ばされる様に横に吹き飛び、数メートル程度飛んだところで体勢を立て直し、ハガルは元の姿勢に戻る。
顔の前で交差したハガルの両腕からは微かに煙が立っていた。
ハガルが両手を振り払う様に空中を薙ぐと、その軌道に合わせて五本の剣が顕現。フォモナンデスに襲い掛かった。
空中で左右に身体を振りながら右へステップ。まずは直進してきた二本の剣を躱す。その距離はまさに紙一重。
そのまま右半身から落下するように真下へ降下したフォモナンデスは右から回り込む様に接近する剣を左のジャブで撃ち落とす。
身体を右へ半回転させながら頭部直上から迫った剣に振り被った右ストレートを打ち込んだ。半透明の剣はぐしゃりと歪んで砕け散った。
接近を防ごうとハガルから飛ばされた針のような短剣を身を振って回避。
加速して接近しつつ背中に結ばれた盾と剣を取り外すと二つをまっすぐに投げた。
その攻撃に反応したハガルが放った剣とフォモナンデスが放った盾がぶつかって共にあらぬ方向へ跳んでいく。
更に加速するフォモナンデスが投げた剣に追いつき、その柄の後端を振り被った右ストレートで殴りつけ、剣をカタパルトの如く撃ち出す。
急加速した剣は真っ直ぐに飛ぶとハガルの頬を軽く裂いて彼の後方へと消えた
「どの距離でも戦えるのが強みでな」
肉迫したフォモナンデスはハガルが次の剣を召喚するよりも先に顎を狙ったアッパーを放つ。
しかしハガルは命中する寸前で魔方陣を展開、固い何かとぶつかったような音が響いた。ハガルの表情が微かに苦痛で歪む。
辛くもアッパーを受け止めたハガルであったがその衝撃力は凄まじく、勢いを殺しきれなかったのか受け止めた数秒後に大きく上方へ吹っ飛んだ。
逃がすまいと追いかけたフォモナンデスが再び大きく振りかぶり右ストレートの構えを取る。
その瞬間、ハガルの口元が動き微かに口角があがったのをフォモナンデスの瞳が捉えた。高速戦闘の最中そこに気づけたのは熟練したボクサーだからこそである。
戦いはいうなれば一瞬の勝負。二手、三手先を見据えて常に行うべきものである。
それ故に読み間違えた場合は…………待つのは、死という戦いの終焉のみ。
フォモナンデスは即座に防御の構えに移行、速度を殺して急ブレーキをかける。
「ほう、気づいたか。だが、遅いッ!」
急速に光がハガルに収束すると一気に膨張するように爆発を起こす。輝く光の中から無数の剣が放出され、四方八方に飛び散った。
フォモナンデスは接近する対象のみに絞って剣を転移させ続けた。間に合わない物は左右のジャブで撃ち落としていく。
全てを捌き切った時にはその場にハガルはいなかった。
肩で息するフォモナンデスの身体には切り傷はあっても刺し傷はない。高速で無数に射出された剣を直撃無しで捌ききったのである。
「……逃がしたか」
戦闘の続く空の果てを仰ぎ見たフォモナンデスの表情はどことなく楽しそうに見える。
それは戦うべき強敵を見つけた喜びなのだろうか。
それとも危機を脱した事に対する安堵なのか。
例え、その感情が別の何かであったとしてもそれを知るのは本人のみである。
◆
その頃、軋む大型船の中では日暮達がどうにか脱出しようと試みていた。
何か使えるものはないかと探していた日暮は一人乗りの戦闘艇を発見する。
機首先端のコックピットを開くと、中へと乗り込んだ。
エンジンを点火、各システムのチェック…………特に問題はなく、このまま発艦できるようである。
「うん、全システムオールグリーン……すぐにでも行けるみたいだね。テューアさん、ハッチを――」
そこまで言いかけて日暮はその言葉を飲み込んだ。
なぜなら発艦用の大型ハッチは大きくひしゃげており、とてもじゃないが通常通り開けられそうになかったからである。
「やっぱぶち抜くしかないか。よし、火器管制システムは……」
戦闘艇の火器管制システムが正常であることを確認した日暮は操舵用レバーを握り、発射スイッチを押した。
両翼の真下に装備されたガトリング砲が音を立てて回転し、弾を雨の様に吐きだす。
おびただしい量の弾丸が振りそそぎ、数秒も経たずに大型ハッチは吹き飛んだ。
それに合わせて日暮は戦闘艇を急発進させる。点火されたブースターから勢いよく火が噴き上がる。
カタパルトの射出力も手伝い、急加速を果たした機体は真っ直ぐに大型ハッチから飛び出した。
「な、なんだ……あれ」
驚愕する彼の目の前に広がっていたのは巨大な人の腹部であった。血管の走った筋肉が盛り上がり、所々が脈打っている。その肌は青白く、人間のものとは思えない。
壁の様に出現したその腹部をすれすれで回避、巨人の背後に回ると減速しながら機体を傾け旋回。その砲口を巨人の背中に向ける。
照準機の真ん中にしっかりと収まったのを確認し、ガトリングを斉射した。
黒い雨となった鉛弾は猛烈な勢いで巨人の背中に吸い込まれていく…………が出血どころか、かすり傷すらつかない。白煙がダメージを受けた箇所から立ち昇っているだけであった。
「くっ、なんて硬さだ。このままじゃあいつに船が……!」
巨人――タイタスはその巨大な両手を伸ばして大型船を両脇から掴み、潰そうとその腕に力を込めている。
みしみしと音を立て徐々にひしゃげていく大型船を見るに、もう残された時間は少ないと思われた。
恐らく何もしなければ数分以内に大型船はぐしゃりとその船体を潰されてしまうだろう。
中に他の者がいて、なおかつ脱出できないと考えるとそれだけは絶対に避けなければならない
タイタスは日暮の戦闘艇に気づいたのか、それを振り払う様に大きな腕を振るう。
回避は間に合ったものの腕によって引き起こされた荒れ狂う暴風が日暮の機体を遥か上方へと打ち上げた。
ある程度高く上がった後、すぐさま機体は重力に引き寄せられ機首を真下に向けて真っ逆様に落下していく。
機体を揺らす激しい振動に耐えながら、彼はその時を狙う。
(まだだ、まだ早い……あと、あと……もう少し!)
機体のモニターに障害物へ接近、危険ですと何かにぶつかる旨のメッセージが表示されうるさい程に警告音が鳴り響くが無視する。
真っ直ぐにタイタスの頭部へ落ちていく日暮と戦闘艇。タイタスは大型船を潰すのを最優先としているのか、はたまた日暮など眼中にないとでもいうのか最初に軽く反撃した程度でそれ以降は無視を貫いていた。
(よしっ! 今だっ!!)
コクピットを開いて勢いよく外へ飛び出す。滞空しつつ速度を調節して落下する日暮と違い、空気抵抗が変わった戦闘艇は速度を変えながらタイタスに向かって落ちていく。
僅かに軌道が外れ、落下していく戦闘艇がタイタスの肩部へと衝突――爆発して炎に包まれた。
戦闘艇の衝突で怯んだタイタスの隙を狙い、彼はその後頭部へとしがみついた。
日暮のろっこんの効果でゆったりとした眠りに襲われたタイタスはくらくらしながら大穴に寄り掛かろうと歩みを進める。
まるで酔った人の様に手を伸ばしたタイタスは足がもつれて転んだ。
転んだ拍子に大穴に吸い込まれる様に引き寄せられたタイタスはそのまま寝子島の空に落ちていった。
後頭部から離脱した日暮はその様子を見て、流石のタイタスもこの高度――三千メートルから落下すればひとたまりもないだろうと安堵する。
「あとは、あっちをどうにかしないと」
そういうと日暮は、タイタスから解放されたものの航行不能となっている大型船目掛けて飛んでいくのであった。
◆
寝子島上空――千二百メートル。
そこは戦場の中心であり、数多の戦いが繰り広げられ一進一退が続く場であった。
「撃ち落せ! 奴ラを近づケルなッ!」
「だ、ダメデスッ! 奴ら素早くて照準がマニアイマセンッッ!!」
「敵、直上! 直上ーーー!!」
「うあぁ……ダメダ、く……クルゾ! 総員白兵せ――――」
ゴブリン兵がそう指示するよりも前に中型船の甲板の直上……真上から黒い影が落下する。
体重を生かしたその落下攻撃は甲板を大きくへこませ、衝撃波を放つ。甲板上にいたゴブリン兵達は堪らず吹き飛んで壁と挨拶した。
ゆらりと落下してきた影――志波は叩きつけた為、甲板に埋まっていた剣を引き抜いて一言。
「用意が遅い、構えるならもう少し早くするべきだったな」
一見無警戒に見える志波に向かって突進する三人のゴブリン兵。それぞれが長さの違う剣を持っている。
振り回す様に最初の一人が襲い掛かるが、その刃が志波に届く前にゴブリン兵は鋭い突きによってその身を貫かれた。
志波はその頭を掴むと低姿勢のままこちらに向かってくるもう一人のゴブリン兵に向かって投げつけた。空を舞ったゴブリンの死体は向ってくるゴブリンを巻き込んで床へと倒れ込む。
重なる身体を踏みつけその肉体に剣を突き立てた。
引き抜きながら逆袈裟に剣を振って半回転。空中を流れる刃は背後から迫ったゴブリン兵を斬り捨てた。
「不意を突いたつもりだろうが……甘いッ!」
腰を落として足に力を入れた志波は前方に見えるゴブリンの群れに突進、一息に薙ぎ払った。
そのまま甲板の端から空へと身を投げる。
不可思議な力によって彼の身はこの場で戦う多くの者と同じように空を舞った。
視線の先には石の魔物ガーゴイルが三体。それらは先程の中型船に向かっている。まだ志波には気づいていないようだ。
そのうちの一体に目を付けると志波は身を急降下させ剣をその背中に突き立てた。硬い石の表皮を重量に任せた一撃が貫く。
「ギャアアアアアアア!!」
悲鳴に似た雄叫びのような声を上げてガーゴイルは暴れた。
「まずは、一つ……ッ!」
志波は剣をそのまま振り抜くとガーゴイルの身体を力任せに裂いた。両断されたガーゴイルの身体は空中に微細な塵となって消えていく。
完全に消える前にその体を足場すると自分を狙う敵の方へ志波は跳んだ。身体を右回転させながら今まさに腕を振り上げ攻撃姿勢へ移行していたガーゴイルに襲い掛かる。
身体と完全にシンクロした素早い回転斬りはガーゴイルの両腕を綺麗に飛ばし、完全に不意を突いた。
ガーゴイルにしてみればただの剣の一撃に石でできた自分の両腕が切断されるとは思っていなかったからか、動きが一瞬鈍くなる。
「ギ……ガ……ッ!?」
空洞だけの瞳に浮かぶ赤い魔眼がぎょろりと志波を見た。
志波の口が軽く緩む。笑っている様だった。
「油断大敵だ……特にこういう時はな!」
剣で身体の中心を一気に貫いた志波は続け様にガーゴイルに蹴りをお見舞いする。
コアを一撃で貫かれた石の魔物は蹴りの衝撃で後方へ吹き飛びながら塵へと還った。
「残るは――――ぐッ!!」
突如として上方から降り注いだ火球の雨を剣を盾代わりに志波は防ぐ。
見るとそこには口から炎を吹き上げながら此方に突進するガーゴイルの姿があった。
それを見た志波は溜め息を一つ。
「はあ……そんなに慌てなくても、ちゃんと相手をしてやる!」
ガーゴイルに剣の切先を向け志波は急加速、その距離を縮めに掛かった。
距離で言えばいまだ数百メートルはあるだろう。とはいえ戦闘の体感速度で換算すれば、大した距離ではなかった。
二発の火球が志波目掛けて放たれるが彼はそれを剣で切り払い、速度を緩めるどころか更に加速していく。
焦ったガーゴイルが口に炎を集めるがその口からそれが放たれることはなかった。
なぜならその口には志波の剣が突き立てられていたからである。
「……じゃあな」
剣を長剣化させガーゴイルの身を貫いた。その刃はコアまで達し砕く。ざああっとガーゴイルの身は塵になり、空に溶けていった。
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SF・ファンタジー
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定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年05月10日
参加申し込みの期限
2015年05月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年05月17日 11時00分
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