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ぽっかり浮かぶ月見蕎麦なのさ
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「おい、こっちだ!!」
空中を浮かぶ
綾辻 綾花
に、地上から天利 二十が声をかけた。
「――天利さん。ごめんなさい、私――」
そろそろ陽が落ちてきた。旧市街からシーサイドタウンに差し掛かる街角に降り立つ綾花は、黙って姿を消したことを天利に謝りかけるが、天利はそれを制止した。
「いやいい。こちらも時間がかかりすぎてたしな。それに、事情が事情ってヤツさ」
綾花が再びうっすらと銀色の光を放っていることから、天利もある程度の状況を察したのだろう。姿を消したことについて謝罪されても一文の得にもならない。それよりも、現状から導き出される未来をより良いものにしなくては。
「あ、はい――あの子――『ウス』が憑依して、助けてくれて――」
かいつまんで
結緑 一色
に助けられたことを説明すると、天利は軽く口の端を吊り上げて、笑った。
「ふん……ちゃんとヒーローしてんじゃねぇか、坊主」
ここにはいない一色に語りかけるように呟くと、天利は綾花に向き直った。
「それで、学生さんはどこに行くつもりだったんだ」
「あ、はい。今私には『ミコ』が憑依しているんです。ミコは夜までに――」
「見つけましたわよ!!」
二人の会話を、凛とした少女の声が妨げた。
エリーゼ・ハルトマン
だ。
「げ」
天利がまるで苦虫を噛み潰したような顔で振り向いた。エリーゼの身体がうっすらと金色に光っている。何が起こっているのかはもう聞くまでもなかった。
「マズい!!」
エリーゼのろっこんを知る天利は慌てた。彼女がその能力『ダイアルC』を使えば標的である綾花との距離を一瞬で詰めることができる。ミコの最大のアドバンテージである『空中を浮遊できる』という能力を一瞬で無効化できるのだ。
だが幸いなことに、エリーゼは金色の光に憑依されながらも、標的であるはずの綾花を置いてまずは天利に詰め寄った。
「ちょっとおじ様! この私を置いて行ってしまうなんて一体どういうつもりですの! 大体――」
「お、おう」
距離を詰めて次から次へと文句を言うエリーゼに面食らい、天利はたじろぐ。だがそれは幸いにして綾花をエリーゼの視線から遮ることにもなった。エリーゼの天利への怒りが一瞬、金色の光の本能を上回ったせいであろう。
だがそれもいつまでもつか分からない。天利は後ろ手に綾花に合図を送り、早く姿を隠すように促した。
「……」
その合図に従い、身を隠そうとする綾花。しかし、その視界の端に見覚えのあるシルエットを認め、息を呑んだ。
そこには、先ほど撒いたはずの
新江 天懸
の姿があった。そして、それをBMXで追ってくる
結緑 一色
の姿も。
「良く考えたら、目的はあっちのねぇちゃんなんだから、あんなガキの相手する必要はねぇんだよ!!」
「こぉらぁ、誰がガキだぁ、オレさまちゃんをバカにすんなー! 勝負しろー!!」
「天利さん!」
一声かけて、綾花は天利の背中から路地裏に身を隠す。
「あ、お待ちなさいですわ!!」
天利の身体からすり抜けようとするエリーゼ。それを追う天利。天利の顔を見て標的がそこにいることを確信する天懸、そしてそれを追う一色。
一同がなだれ込むように路地裏に入った時、その頭上から声をかける者があった。
「ははは、どうやら役者が揃っているようだね
新井 すばる
だった。
「何度目かの憑依を経て、少しだけこのシルバースターから意思のようなものを読み取れるようになったよ」
建物の上からひらりと、綾花とエリーゼの間に着地したすばる。
「……ボクに憑依した『キネ』と、あの子に憑依した『ウス』は『ミコ』を逃がしたい……思い通りにさせてあげたいんだね」
ちらりと一色に視線を送る。それを受けた一色もまた頷いた。
「よっし、オレさまちゃんと二人でミコを逃がしてやろうぜ!!」
「――させるかよっ!」
「逃がしませんわっ!」
対照的に天懸とエリーゼは綾花に狙いを絞って宙に舞った。二人とも金色の光によって強化され、瞬発力は誰にも引けを取らない。
「おい、お前らいい加減に――」
ちょうどその間に挟まれる格好になった天利が制しようとするが、誰も聞く者はいない。何しろ、金銀の光に憑依された彼らはそれぞれの目的で動いているのだ、第三者の制止を聞くはずもない。
だが、狭い路地裏にこの人数。一同がそれぞれの思惑で勝手に動けば混戦は必至だった。
動き方を間違えれば、怪我人が出る――。
「ゴールド戦士もやる気満点だね……しかも、援軍まで来ているなれば、なおさら油断はできないね」
すばるの呟きの通り、建物の影から騒ぎを聞きつけた何人かがやって来るのが見えた。
「しかもあれは――」
すばるは内心、舌打ちを打った。そこにやって来たのは
如月 庚
と
御剣 刀
、それに
屋敷野 梢
だったのだ。
三人とも顔見知りだが、うっすらと金色の光に包まれていることを考えると、ミコを逃がすための協力を得られるとは考えられない。
「おい、あれは……」
庚が飛び上がったエリーゼと天懸、そして空中に逃げようとする綾花を見つける。
同様に状況を理解した梢が飛び上がった。梢のろっこん『胡蝶の詩』が発動すると、一匹の蝶の姿に変身する。
「私にかかればひとっとびです、逃がしませんよー」
「妨害するならば……」
刀が身構えた。隙を見せれば一瞬で距離を詰めてくるだろう。
「先手必勝、だね」
新たに現れた三人の行動力を認めたすばるは、この混戦を勝機と見て行動を開始した。
懐から特大サイズのちくわを取り出し、指にはめる。すばるのろっこん『ちくわ☆ガン』が発動した。
自作ちくらの先端から冷凍ビームを発射する、すばるの得意技である。
「うわっととと!」
建物の壁を蹴りつつ、空中を逃げる綾花を追おうとした天懸の足元、建物の壁が凍らされる。それにより天懸はバランスを崩す。
「お次だ!」
そのまま壁から地面を凍らせる。目的地はちょうどエリーゼの着地地点だ。着地のタイミングに合わせて、ベトナム格闘技『ボビナム』の足払いを繰り出す。
「そんなもの!」
空中で器用に身体を回転させるエリーゼ。タイミングをずらして逆にすばるにカウンターのキックを狙う。
「させるかよ!!」
そこに防御力に秀でた一色が割り込もうとする。しかし、その様子を見ていた庚に変化があった。
「――それは、こちらも同様――」
額の傷がなぞられると、庚の右手が蒼く光輝いた。庚のろっこん『青にして蒼穹』によりその右手には驚異的なパワーが宿る。さらにもう一度。
「事態の収拾を図るには、銀色の光を捕まえるのが早かろうから、な」
ろっこんの進化能力。右手に力が宿った状態で傷跡をなぞると、その力を全身に伝え、超人的な身体能力を得ることができる。
金色の光とろっこんの力を合わせた庚のスピードは、落ちてくる天懸とエリーゼ、割り込もうとする一色を凌駕するものだった。だが、そのあまりのスピードをパワーは、庚自身にもにわかに制御できるものではなかった。
「うおおおぉぉぉっ!」
全身を金色の塊にして、混戦状態の路地裏に突っ込む庚。すばるを守ろうとする一色と、今まさに落下しようとする天懸を巻き添えに、すばるとエリーゼに突撃することになった。
「きゃあああぁぁぁっ!!」
「エリー!」
エリーゼの叫び声が路地裏に響き渡る。今まさに一同が激突しようとした瞬間、その場の全員の視界が白い煙で覆われた。
「何だっ!?」
視界を防がれ、目標を見失う。しかし庚の威力を完全に殺すことはできずに、その煙の向こうで一色が張った障壁にぶち当たる。
「うわあああぁぁぁぁっ!!」
激しい激突音がして、庚と天懸、すばると一色が弾き飛ばされる。
「あっ!」
その衝撃で、一色とすばるから銀色の光が離れてしまった。庚と天懸からも、金色の光が離れる。
「今だ!」
その瞬間を、刀は見逃さなかった。心の中で撃鉄が落ちる。
「――!!」
極限まで研ぎ澄まされた集中力。精神の世界で自らの肉体をろっこんにより『加速』したことで相対的に世界の動きが止まる。そこはまさに刀のための世界だった。
「捕まえた!!」
金色の光に憑依された刀の瞬発力は、もはや誰にも止められない。すばると一色から離れた銀色の光、『キネ』と『ウス』は刀によって捕らえられた。
「――あ」
次の瞬間、刀からふたつの銀色の光を捕らえた金色の光が離れる。その周囲に、またいくつかの金色の光が漂い始めた。ゆっくりと、空に昇っていく。
「あ、こら! ウスとキネを離せよばぁかっ! 何も悪いことしてないじゃんかよっ!!」
ふわりと宙に浮かんでいく光を見上げながら、一色は叫び声を上げた。
「いいや、勝負はボクたちの勝ちさ――」
ぽん、と一色の頭に手を置きながら、すばるは呟いた。
「――え?」
泣きそうな表情を浮かべながら、一色はすばるを見上げる。負け惜しみを言っている顔ではない。
「さぁ、ことの顛末を見届けよう。何しろ、彼らの最大の目的――『ミコ』を逃がすことは、果たしたわけだからね」
痛む身体を押さえ、二人は立ち上がった。そろそろ、陽が落ちて夜が訪れようとしている。
☆
「あの……おじ様?」
金銀の光が離れた、それぞれ綾花と『ミコ』が飛んでいった方向を目指す一行を尻目に、
エリーゼ・ハルトマン
は呟いた。
「……気のせいだ」
彼女は今、路地裏の隅で天利 二十に抱きかかえられている。天利はエリーゼをかかえながら、路地裏に転がっている格好だ。
地面を凍らせた
新井 すばる
を迎撃しようとしたエリーゼ、しかし外部から
如月 庚
が突進してくる状況下で、その攻撃に巻き込まれないようにすることは不可能だった。
だが叫び声を上げた瞬間に白い煙が出現し、庚の突進を和らげるように盾になってくれたことにエリーゼは気付いていた。
そしてその煙を発射したのが、天利であることも。
「あれ、おじ様のろっこん……ですの?」
「……気のせいだ」
抱えられたまま天利の顔を見上げるエリーゼ。天利は目を合わせないようにしてそっぽを向いてしまう。
いくらとぼけようともエリーゼにだけは見えていた。叫びを共に天利が手に持った複数の煙草の先から白い煙が弾丸のように発射され、激突する寸前に皆は弾かれたのだ。天利のろっこん『ピース・メイカー』である。
「あの、それに……名前」
「……気のせいだ」
あくまで天利は気のせいで押し通すつもりだ。決して他人の名を呼ばない天利が咄嗟に『エリー』と呼んでしまったことを。
「……おじ様?」
「……なんだ」
追求すると、またとぼけてしまうだろう。天利の腕の中で、エリーゼは体重をそっと天利に預けた。
「大人は持ってる荷物が重いって」
「……起きてたのか」
以前、家出したエリーゼを迎えの車に送った時、天利が呟いた言葉だ。
「重いなら、一緒に持てばいいと思うんですの!」
「……そういう話じゃ」
「そういう話ですのよ」
天利の言葉を遮って、続ける。
「私こう見えて、力持ちですのよ! その気になればおじ様のことだって持ち上げられますの!」
むん、と力こぶを作るエリーゼ。
「……」
「だから……その……」
黙ってしまった天利。口ごもるエリーゼの頭をぽんぽんを軽く撫でる。
言いたいことは分かっている。探偵の助手になりたい、だ。
「……もういい」
すとんとエリーゼを地面に降ろして、天利は立ち上がった。
「……あの……」
綾花が飛んでいった方角を確かめる天利に、おずおずろ声をかけるエリーゼ。天利は振り向かずに、一言。
「何してる、行くぞ――エリー」
「――はい、おじ様!!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月24日
参加申し込みの期限
2015年03月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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