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ぽっかり浮かぶ月見蕎麦なのさ
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ぺったん、ぺったん、ぺったんこ。
餅つきウサギが、ぺったんこ。
時は夜。すっかり暗くなった空を、ふわふわと飛ぶ女子高生。
幾度となくミコとの憑依を繰り返した
綾辻 綾花
はこの時点でだいぶミコとの意思疎通をとれるようになっていた。目指す落神神社はもう目と鼻の先だ。
とはいうものの、相変わらず言語のようなものを感じることはできなかった。ミコから何かを要求するようなこともない。
ただ、憑依された綾花の心の中に湧き上がる欲求に従えば、それがミコの望みを叶えることに繋がると、自然に思えただけなのだ。
ただ、ただ月が見たいと。
「最初に、モチが落っこちてきたと思うのデース」
深縹 露草
は、夜空を見上げ呟いた。傍らに立つ
八神 修
は、情報を整理しながら頷く。
「なるほど……光る猫と騒がれていたのは、猫ではなくウサギだったわけか」
不思議なことに、修に憑依している金色の光からは、ミコを捕らえようとする意思は感じられなくなっていた。
同じく、金色の光に導かれて神社に到達した
桜庭 円
も同様だった。猫のにゃーくんはおとなしく円の腕の中で喉を鳴らしている。
「にゃーくん……良かった」
ふと、にゃーくんから金色の光が離れた。
今なら、円にもこの光が自分やにゃーくんに危害を及ぼすようなものではないことが分かる。ただ、ミコを探し、呼び戻したかっただけなのだろう。
「……それだけ、ウサギさんたちにとって、ミコが大切な存在だった、ってことなんだね」
いつしか円からも金色の光が離れ、漂う綾花の周囲を舞い始めた。
他にも人間や動物に憑依していた金色の光が抜け出てきているのだろう、綾花、いやミコの周囲には無数の金色の光が集まってきている。
彼らの間に何らかの意思疎通がなされたのか、それともキネやウスが捕まったことに関係あるのか、それは定かではない。
「月の餅つきウサギ……なるほど十五夜か……」
その様子を眺め、修は呟く。だが、情報と記憶を探ると更に違和感を覚えた。
「ん? いや待て。確か光る猫が現れ始めたのは……もう十五夜は終わっていたはずじゃないか?」
「あれ、そう言われてみればそうデシタか……?」
露草も首をひねる。確かに最初に光る猫の事件があった頃には、十五夜は終わっていたはずだ。
「そう、だから……十五夜じゃない、十三夜なんだ」
と、そこに
如月 庚
が追いついてきた。
御剣 刀
や
新井 すばる
も共にいる。そして、BMXに乗った
結緑 一色
も。
「――如月。それに新井も」
修は見知った顔の二人に軽く声をかける。
「よぉ」
「やぁ」
二人も手短に返した。事があれば首を突っ込みたがるこの島の住人の誰がこの場にいようとも、さほど驚くにはあたらない。
「しかしなるほど……十三夜ですか……」
同じ頃、空中の綾花に接近していた
屋敷野 梢
は庚と同じ結論に達しようとしていた。彼女の場合、蝶の姿で綾花の後をつけていたので、集まってくる金色の光に囲まれることになっていた。そのため、金色の光の意思のようなものをより色濃く感じることができた。
十三夜は、旧暦8月の名月を愛でる風習だ。いわゆる中秋の名月、十五夜の次の月の名月を併せて眺める日本独自の風習であると言われている。
「まぁ、諸説あるがな……十五夜の月を眺めて十三夜を眺めないのは『片見月』として風流を欠く行為だったそうだ」
庚が解説を加える。
「なるほど……あの光達……月のウサギたちにとっては、それがとても重要なコトだということなんだね。
恐らくは、モチとキネとウス、そしてミコがこちら側に来てしまったことで、十五夜から十三夜にまつわる、何か重要な儀式を行えなくなった。
だから、今日この日に満月が現れた……本来なら儀式によって終わるはずだった十五夜と十三夜が、終わらなくなってしまったんだ」
すばるは頷いた。
最初にモチが落っこちた。
キネとウスがそれを追った。
「キネとウスとモチ……そしてモチつきウサギ……『ミコ』は、その名の通り巫女なんでしょうかね……。
秋の豊穣を祝い、無病息災を願う儀式……」
蝶の姿の梢が漂いながら綾花の様子を見ると、どうも綾花本人の意識が薄れているように見える。ミコとの憑依時間が長かったため、一種のトランス状態にあるのかもしれない。
それでも、綾花の唇が震え、言葉をつむいだ。
「ねぇ……見える? ミコ……」
見上げると、そこには大きな満月。日中現れていた満月と、本物の満月がふたつ。少しずつ重なって眩しい光を放っている。
「あなたの住んでいる月は……あんなに、綺麗なんだよ……」
☆
最初にモチが落っこちた。
モチがなくては祭りが終わらない。
十五夜の祭りは十三夜にモチを奉納して終わる。
奉納の終わりはミコの舞と決まっていた。
ミコは毎年、奉納の舞のとき、青い星を見ていた。
無数の星のようにキラキラした命が暮らす、美しくて、青い星。
月から眺める青い星が、彼女はとても好きだった。
だから、知りたくなった。あそこはどんなところなのか。
そして、見たくなったのだ。ただ、それだけ。
あそこから見た月は、どんなに綺麗なのだろうかと――。
☆
神社の鳥居の上に立った綾花の身体がまたふわりと宙に浮いた。
無数の金の光と共に、ふわふわと、ゆるやかに舞うように。
そこにふたつの銀色の光が加わった。
銀色の光を放つ綾花とミコは、ふたつの満月が完全に重なるまでのわずかな時、ゆるやかに舞った。
黄金の満月の光を受け、金色の月ウサギたちは喜びに震えた。
これで今年もつつがなく儀式を終えることができる。
ようやく帰ることができる、あの美しい月へと。
「なんて……綺麗……」
その舞の中心部、綾花を追っていた梢もまた蝶の姿でその舞を体験した。
もはやウサギの姿を隠さない金色の光に囲まれて、銀色の巫女と共に踊る月面の舞いは、まるで夢のように現実味がなく、本当にあの月に昇っていってしまいそうな感覚にとらわれた。
「……あれ……違う……?」
やがて、かすかな浮遊感が梢を現実に引き戻す。
本当にミコと月ウサギたちは上昇していっている。
目指す先は分かりきっている。いまや完全にひとつになろうとしている、あの満月――。
「マズいです!!」
咄嗟に梢はろっこんの効果を切り、人間の姿に戻った。
地上から見ているメンバーにとっては、梢が突然現れたように見えたかもしれない。
だが今はそんなことを気にしている場合ではない。
梢は以前、満月の夜に金色の光が月に向かって跳躍しているのを見ている。今回それと同じことが起こるとすれば、巻き添えを喰いかねないのだ。
「いくらなんでも、ホントに月まで飛んでいってしまうのはゴメンですよー!」
空中で綾花に抱きついて、共に神社の屋根に落下する。まだそれほどの高さではない、怪我はしないで済むだろう。
「きゃっ!」
その衝撃でミコの憑依を解かれた綾花は、梢と共に神社の屋根に倒れこんだ。そのまま見上げると、今まさにミコの舞いが終わろうとしているのが分かった。ふたつの満月がひとつに重なり、眩い黄金の光を放つ――。
ミコの周囲を漂っていた無数の月ウサギたちがより一層輝いたかと思うと、激しく周囲を照らした。
まるで閃光弾か何かが光ったかのような眩しさに、一同は目をつぶる。
「――!!」
そして一直線。大きな光の塊となったミコたちは、いまや完全にひとつになった満月へと帰っていった。
それを見上げた一色は、大きな声で叫んだ。
「おーい、ウス、キネ、それにミコ!! ――また来いよ!!!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月24日
参加申し込みの期限
2015年03月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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