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風の原園芸市・秋の部
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【メイドさんのお仕事】
優雅な庭園のような園芸市の会場を訪れた、
羽入 癒雨
と
舞洲 絵奈
。身につけたメイド服、それに抜群のスタイルでもって、道行く人々からは大いに、関心の目を寄せられておりましたけれど。
当の二人はと言いますと、どこ吹く風。
「んもー、めんどいなー。庭の花なんて、いいじゃん今のままでー」
「でもでも癒雨さん、綺麗なお花や瑞々しい草木は、見る人の心を和ませるんですよ……あっ、ほら、見てください!」
どこか気だるげに、ぶつくさと文句を口にする癒雨へ。絵奈は店先で目に付いた、真っ赤に輝くような薔薇を指差します。
「いらっしゃい、ませ」
出迎えてくれた店員さんは、
緋紅朱 赫乃
です。絵奈は彼女へ、
「失礼いたします。拝見させていただきますね」
お客様に応対するように、丁寧なお辞儀と笑みを返してから、
「素敵な薔薇ですね……ほら、これなんて、癒雨さんにすっごくお似合いですよ!」
「この子は、【赫】……私の、母が、育てた、薔薇、なんです」
艶やかな赤い花弁、ダマスクローズのような濃厚な香りが、絵奈いわく情熱的でちょっぴりキケンで、癒雨にピッタリ! とのこと。確かに、お似合いかも?
癒雨もまじまじとそれを見つめて、
「なるほど、見事な薔薇ねーこれは」
いまひとつやる気に乏しく見えて、彼女。これが、ベテランのメイドさんでありまして……お庭の手入れもお手の物、ガーデニングの知識だってバッチリ! 赫乃の店に並んだ薔薇たちが著名な生産者の手になるもので、いかに手間隙をかけて育てられたものか……などなど、きっちりと見抜いているのでした。
しばしそうして、薔薇を眺めて楽しんだ後、
「ありがとう、ござい、ました……!」
微笑む赫乃へお礼を言ってから、二人は再び、花たちの中を歩き出します。
そもそも今日は、彼女たちがお仕えしているお屋敷の庭に、新しい花を植えよう! というのが趣旨。特に、寝子島へやってきて間も無い新人メイドの絵奈は、まだまだ未熟な自分に任されたこのお仕事に、それはもうたいそうな張り切りようなのです。
「それにしても、綺麗なお花がいっぱいですね、癒雨さん! これなら、お屋敷を飾るのに相応しいお花だって、きっと見つかりますよね!」
「そうねー……でもね絵奈ちゃん、こんな言葉もあるわよ?」
ふと、後輩メイドさんへの、ありがたい薫陶のつもりでしょうか。癒雨はもったいつけて、こんなことを言いました。
「『打ち群れて 燃ゆる蛍の 影見れば 払わぬ庭の 甲斐もありけり』ってね。知ってる?」
「……う、うちむれ? もゆる……な、なんですか、それ?」
唐突な和歌の響きに、ぎしっと固まってしまった絵奈。博識な先輩のお言葉ですから、きっととても深い意味があるのでしょう……と真剣に考え込む彼女に、癒雨は笑って、
「江戸時代末期の老中、下総国佐倉藩の藩主、堀田正睦の詠んだ和歌よ。群れながら飛び交う蛍の光が作る影を見ていれば、手入れをしていない自然なままの庭だって、風流でいいものだって意味」
「な、なるほど……! さすが癒雨さん、物知りです……」
先輩の知識の深さに、感動……! 絵奈は憧れと羨望の眼差しで、癒雨を見つめました。
……けれど、しばらくして、んん? と首をひねりまして。
「って、自然のままじゃダメですよ! お庭を綺麗にするのも、メイドのお仕事なんですから!」
「ええー? んもー、めんどいなー」
ベテランながら少々ゆるめな癒雨に、生真面目な新人の絵奈。メイドさん二人の道行きは、賑やかでありました。
「バジルにパセリに……肉料理にはローズマリー。あ、お魚用に、フェンネルも欲しいわね」
癒雨が主に選んでおりますのは、すぐにも使えるハーブの鉢植えです。台所に近い一角へと置いておけば、お料理の時にすぐに使えてとっても便利、という寸法です。
「ハーブ! なるほど、その発想はありませんでした……さすが癒雨さん、メイドの鑑ですね!」
「ふふふん。ま、ちょっと飾り気が足りないかな? 何せあたしったら、メイドさんとして優秀すぎるのよね、ついつい実用的なものばかり選んでしまうわ」
なんて言いつつも、ハーブにも綺麗な花を咲かせるものがありますから、もちろんそのチョイスはバッチリ。
「で、絵奈ちゃんは何を買っていくつもり? あ、ちょっとイケナイ気分になって、身体が火照ってきちゃうアヤシイハーブとか?」
「な、な、なんですかそれ? わ、私はそういうの、いいですよ……!」
ニヤリとした癒雨の流し目に、何やら頬を赤く染めた絵奈……まぁそういうのは、この園芸市では売られていないと思いますけれど。
「どちらかと言えば、私は、力が強くなるハーブとかのほうが良いですね」
「何それドーピング?」
意外にも武術に明るい絵奈、真剣な顔で癒雨に返しましたけれど、それもやっぱり売ってないと思うのです。多分。
二人はそんなやり取りを交わしつつ、お屋敷の庭へ植える草花を探して歩き、いくつか選んでは種や花苗を購入していきます。
「シクラメンにゼラニウム、キンギョソウ……やっぱり、気品があって上品で、可愛らしいお花が良いですよね」
実用性重視な癒雨とは対照的に、絵奈の目に留まりますのは、やっぱり見た目にも綺麗な観賞用の花々です。彼女はそういったものを見つけると、お店の店員さんに、
「失礼いたします。洋風建築のお屋敷の庭を飾る花を探しているのですが、何かおすすめなど、ございますでしょうか?」
癒雨とのくだけたやり取りとは打って変わって、外向きの丁寧な所作と笑顔で尋ねます。仕えるべき主を持つ彼女は、その使いとしての責任を、新人なりにしっかりと自覚しているのです。
本物のメイドさんの来店にちょっぴり浮かれた店員さんから、あれこれとお話を聞いた後。絵奈は、白い花弁が可愛らしいマーガレットと、クリスマスローズの苗を購入しました。
やがて二人の手には、いっぱいの荷物。ばっちりと選び抜いて買い集めたこれらを植えれば、きっとお屋敷の庭も、より一層美しく生まれ変わることでしょう。
「うん、こんなものかしらね」
癒雨は背を反らして、んー! とひとつ伸び。大きく開いた胸元が強調されて、行き交う人々……ことに男性たちには少々、刺激の強いサービスを振り撒きながらも。
「さーて、帰りましょっか? さっそくこのハーブで、ハーブティーを淹れてあげる。お茶しながら、一休みといきましょ」
「わぁ、楽しみです!」
癒雨の淹れるお茶が大変に美味しいことを、絵奈も知っています。カップから立ち昇るあたたかい湯気、芳醇な香りを想像し……そして、それを淹れてくれる癒雨の、あの素敵な立ち姿を脳裏に描いて、ほっこりと微笑んで。
そして同時に、ちょっぴり、思い浮かべます……有能すぎる癒雨が、その有能さのあまり、昼間の早い時間に軒並み仕事を終わらせてしまい、持て余した暇でお酒を飲んで、ぐうぐうと寝乱れている姿を。
思わず、苦笑い。
(あれが無ければ、素敵でカッコよくてカンペキな先輩、なんですけどねえ……)
「ん? どしたの絵奈ちゃん?」
怪訝そうに言った、憧れの先輩の背中を。半人前のメイドさんは、
「何でも無いですよ。さっ、帰りましょ!」
と、まぶしい笑顔で追いました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月15日
参加申し込みの期限
2015年02月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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