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● 機密基地の在処 ●
寝子島神社に朝靄が流れる。
その靄を散らす勢いで、風を切る竹刀。
毎朝こうして神社の境内で剣道の稽古をするのが、
御剣 刀
と
橘 千歳
の習慣であり日常だ。
剣道の稽古といえば、すり足や切返し、打ちこみや素振りなどの光景が浮かぶが、2人の間に張り詰めた空気はそんな稽古らしいものではなかった。
完全な静止。からの鋭い打ちこみ。
竹刀でありながら、斬られるのではないかと思わせる気迫。
刀が剣を振るう動きも気勢も剣術も、すべては人を殺すためのそれ。磨く技術は殺すための技。
だがそれを千歳は真っ向から受け止める。
これが2人にとってはいつもの朝稽古の風景だった。
一通り稽古を終えると、境内のベンチに座って一休み。
千歳が用意してきたおにぎりとお茶で朝食にする。
「こっちがツナマヨで、これがおかか、こっちは味噌焼きおにぎりね」
並んでいるおにぎりを指さす千歳の前で、刀はさっそくおにぎりを手にとってかぶりつく。
「うん、今日も美味い」
言葉だけでなく態度も美味しそうに食べている刀の様子にほっとしながら、千歳はお茶を淹れ、自分もおにぎりを食べ始めた。
こうして刀と朝稽古するのも2人分の朝食を用意してくるのも、すっかり日常になってしまった。
千歳がそう思っていると刀も同じ事を考えたのだろう。
「千歳が作ってきてくれる朝食を食べるようになったのはいつからだっけ?」
と聞いてくる。
「入学して、剣道部に入って、それからだから……朝稽古を始めてからもう半年になるのね」
千歳が刀のことを知ったのは、入学するもっとずっと前のことなのだけれど。
それはまだ千歳が寝子島高校に入学する前のこと。
寝子島でもなく本土での出来事だ。
電車は混んでいて、乗客の顔は疲れていて。
気だるい電車内で千歳はつり革に掴まっていた。
そこに重そうな荷物を持ったおばあさんが乗り込んできた。乗り込むときからふらふらしていたから気に掛かり、大丈夫かと千歳が見ていると。
「ここどうぞ」
座っていた男子がさっと立ち上がり、座席を譲った。
それだけでなく、おばあさんから重い荷物を受け取って荷棚に乗せ、どの駅で降りるのかと聞いている。
(あんな男子もいるのね……)
ついじっと見ていたら、視線を感じたのかその男子がこちらに向きそうになり、千歳は慌てて窓の外を見ているふりをした。
だから寝子島高校で刀を見たときにはかなり驚いた。
なんてことを千歳が考えていると、刀がふと言う。
「それよりもずっと前からのような気がするな」
「え、刀君……もしかして憶えてるの?」
また同じ事を考えてた? と千歳はどきりとしたが、
「憶えてるって朝稽古につきあってもらうきっかけをか? それとも朝食のほうか?」
聞き返してくる刀の言葉に、自分の勘違いを悟る。
気持ちを見透かされたように言われるのは心臓に悪いし、自分1人が狼狽えているのはもっと恥ずかしい。千歳は落ち着かない気分になって、ささっと朝食の容器を片づけ立ち上がった。
「さ、そろそろ行かないと学校遅刻しちゃうわ」
「あれ? もうそんな時間か」
まだ余裕がある気がしていたけれど、と思ったが刀はそれを口にせずに竹刀を担ぎ上げる。自分の感覚ではそうだが、千歳は女の子なんだしいろいろと準備に時間がかかるのだろう。
「じゃあ行こう。千歳、おにぎりありがとう。今日も美味しかったよ。それに楽しかった」
何の気無しに思ったことを言うと、千歳はちょっと目を見開き、そして何かを考えるように視線を揺らした。が、すぐに振り切るように歩き出す。
刀も境内から外に向けて移動しながら、どんどん歩く千歳を眺めた。
こうして毎朝境内で千歳と過ごす時間が、一番自分らしくしている気がする。
自分の好きな剣術を極めるという目標のために全力で努力して、それが終わったら雑談をしながら千歳と一緒に朝食を食べて。
そうする間、ヘンに気を遣わなくていいし、なんというか……居心地が良い。
剣術の練習は独りでもできるけれど、独りでしていたらここまで楽しくはないに違いない。
(きっと千歳が一緒だからだな)
朝の限られた時間、寝子島神社の一角は刀にとっての秘密の大切な場所となる。
だからこの時この場所は刀にとっての秘密基地。
けれど刀はまだ知らない。
千歳の秘密基地がどこにあって、その中にあるのが一体何なのか――を。
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担当ゲームマスター
ねこの珠水
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月04日
参加申し込みの期限
2015年02月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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