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【演目その14 即興☆ねこじま劇団・化け猫座『あやかしホームルーム』(7)】
「お疲れさん! いやぁ、綺麗にまとまったじゃねぇか! あんだけ個性的な妖怪たちが集まって、良く最後までやり切ったなぁ、お見事だったぜ!
即興劇にしちゃ派手な演出もあって見ごたえバツグンだったよな、烏天狗のジャンプとか、あの触手とかどうやってたんだ? ここの劇場にあんな機能があるとは知らなかったぜ!
今年の即興☆ねこじま劇団はどっちも大成功だったな、さすが、俺の目に狂いは無かったってわけだなはっはっは! みんな、良い劇をありがとうよ!」
舞は、ほっと一息。
(良くオチがつきましたね、これ……)
舞台が始まった当初は、全く終わるような気配が感じられなかった即興劇でしたけれど。彼女も含めて、物語をまとめるための良いアシストを出してくれた人も何人かおりまして、どうにかこうにか、サンマさんが気に入ってくれるくらいには、秀逸なラストへとこぎつけることができたようです。
終わってみれば短いような、長いような時間でしたけれど。
(思ったよりは……楽しかったですね)
と、そこへ。
「お疲れさま~舞ちゃん!」
「……ひぃ!?」
触手妖怪こと未沙に声をかけられて、舞はびくり!
「いやー素敵な感触……じゃない、劇だったねー。すべすべして滑らかで、頬ずりしたくなっちゃうような……良い劇だったよねー」
「え、演出ですよね? あれって演技ですよね……!?」
何だかもう、すっかり警戒していたりするのでした。
「あー、楽しかった!」
なんて、瑠樹が言ったものですから。その手を引きながら、鴻叔父さんは、
「そうか、楽しかったか。やれやれ、どうなることかと思ったがな……」
苦笑いを浮かべつつ。けれど大事な甥っ子の、そんな嬉しそうな顔を見られるなら、慣れない演技などに四苦八苦した甲斐があったというものです。案外彼も、満更でも無さそうな、充足の表情を浮かべておりました。
とはいえ、
(ま、練習ナシの劇なんてのは、もうこりごり……)
「また来年もやりたいねぇ、叔父さん?」
「えっ」
見上げる彼の、期待に満ちたこの表情!
「……あー……まぁ、なんだ。気が向いたら、な?」
「やったぁ!」
大事な甥っ子のためならば。叔父さんとしては、そう言わざるを得ませんってば……!
白燕の演技は、自分でもなかなか上出来だったと思うのです。それだけに、
「せっかく上手くいったのになぁ。母上が見てくれてたらなぁ」
はふぅ。と彼女は深く息を吐いて、がっくり。
彼女の母親は、一緒にこの演劇祭を見に来ることを、とてもとても楽しみにしていました。そして白燕も、もしかしたらお母さん以上に、それを楽しみにしていたかも知れません。
母が体調を崩してしまった以上、それが叶わなかったことも、仕方の無いことではありましたけれど。
「まったく。なーんでお前となんて、見て回らないといけないのだ?」
ぐいぐいと袖を引っ張ったのは、今日のお目付け役として付いてきている、白燕の教育係である青年です。彼に対しては諸々思うところがありつつも、概ねつっけんどんな態度を取ることが多い白燕。
けれど今日の教育係は、冴えておりました。
「……何、撮影してただと!?」
そう。今日の舞台の一部始終を、この青年はいつの間にやら用意していたカメラで、ばっちりと撮影していたというのです。舞台の上で演技をする、白燕の姿を!
(母上にも、見てもらえる!)
お手柄な青年を、彼女はぽむぽむっと叩いて、
「よし、でかしたぞ! 良くやったと褒めてやろう!」
途端に上機嫌! な白燕でありました。
「お疲れ、あいら。演技上手だったよ」
「あ、ひまり!」
あいらを迎えに来たのは、彼女の双子の姉の妹のほう、
八葉 ひまり
でした。
客席から妹の舞台を見守っていたひまりは、
「あいら、お化け怖くなかったか? 大丈夫だったか?」
あいらが素で怖がっていた前半部などはもう、ハラハラし通しだった彼女ですけれど。
妹はにっこり笑って、
「怖かったけど、楽しかったぞ! お化けも人間と同じで、話せば良いやつらなんだ。スポーツ鬼ごっこで遊んだし、それに、うちのお店の宣伝もしておいたんだ!」
「そっか、偉いなぁあいらは」
妹の頭を撫で撫でしながら、実家のパイ店へ妖怪たちが食べに来たところを想像したら、ひまりも何だか楽しくなってしまいました。
「さて、るちるのやつを迎えに行ってやらないとな……あいつ、疲れて楽屋で寝ちゃってるんだよ」
「そっか。るちるも頑張ってたもんな、バカなのに」
「頑張ってたからな、バカなりに」
家族の間ではおバカな姉で通っている
八葉 るちる
の地位も、『かぐや姫』での演技に話が及べば、今日くらいは向上してくれるかもしれません……多分。
二人は手を繋いで、姉を迎えに行きました。
紀伸が仮面の妖怪役を選んだのには、理由がありました。
(どうやら、編集さんには見つからずに済んだようですね……この広い会場に、来ていないとは言い切れませんし)
ホラー系イラストレーター『KISHIN』さんは、これでなかなか忙しいお人でありまして、担当編集さんなどとこんな場所で顔を合わせたが最後、なし崩しに原稿催促モードへと雪崩れ込むのは決まっているのです。
先生もたまには、息抜きとか気分転換とかしたいのです。
(……おや? そういえば……)
今回の劇では、オカルトに傾倒する彼にとって、ひとつ興味深い出会いがありました。
白い服でいつの間にか背後に立っている、あの少女。ゼロです。
どうやっているものだか、紀伸の目には彼女が、本当に突然にすうっと現れているような気がしていました……まるで役柄そのままのように、唐突に突然に。
(時として、極度に存在感を薄めるような特技をお持ちだったのか、あるいは……)
本当の怪異、だったりして?
(ふふ。またお会いしてみたいものですね)
真相は分かりませんけれど。ともかく、未知なるものとの出会いに気を良くした紀伸は、仮面を外して小道具の棚へと戻してから、軽い足取りで立ち去って行きました。
彼を後ろから、白い少女がにこやかに見送り手を振っていることには、気付かないままに。
何だか面白いやつだったな、と、蒼志は思います。
物販スペース、欧州料理店『Mahlzeit』の客席にて、彼は料理が届くのを待ちながら、宙を舞う烏天狗のことを思い出しておりました。
衣装へ着替えるのを手伝ってやった縁で、舞台の上でも何となく、揃って演技をしていた二人。
(そういえば……あいつも『二つのF』は見てたと言ってたな。呉井先輩の知り合いだったか)
先輩、
呉井 陽太
の、どうやら彼は蒼志とも共通の知り合いであったようでした。
「おーっさっきの奴じゃん、お疲れ!」
などとそんな風に思い返していたら、聞き覚えがある声が聞こえてきまして。
「ん……ああ。お疲れ」
それは件の烏天狗、春彦でした。劇が終わったらとりあえずここでお腹を満たそうと、考えていることは一緒だったようです。
春彦は勝手にすとんと相席を決め込むと、店員さんを呼んで料理を注文してから、
「指名された時は、マジかよ!? って思ったけど。面白かったよなー、即興劇。いいぬりかべっぷりだったぜ」
「……君の烏天狗も、悪くなかったんじゃないか?」
何だかんだで、舞台で一緒に右往左往した仲です。先ほどの苦労や楽しみを振り返れば、話も弾みます。
と、そこへやってきたふたりの店員さん。ひとりは
薄野 九月
で、
「はーいっ、ヴァイスヴルストとジャーマンステーキ、お待ちどうさまー! グーテンアペティート!」
「うおっヤベェ、美味そー!」
春彦の注文のお品。美味しそうなお肉の匂いに、白ソーセージとハンバーグへ目を輝かせ……そしてもうひとりの店員が運んできたものを見て、彼は目を丸くしました。
「……はいっ……肉料理一通り全部、お持ちしましたぁ……! グーテンっ、アペティートでーす!」
「俺のだな。ありがとう」
どどどん!
屋敷野 梢
が運んできた皿の上には、これでもかとお肉てんこ盛り!
さっそくぱくりぱくりとマイペースに食べ始めた蒼志へ、春彦は目をぱちくりさせながら、
「お、オマエ良く食うなー……! スゲェ量……っつか、金も良く足りるなぁ。はぁ、金欠が恨めしいぜ……」
がくりと肩を落とした春彦。そんな様を眺めて、やっぱり面白いやつだな、と蒼志は思います。
「……食べたかったら、食べてもいいぞ。普段使わない小遣いは、こういう時の為にある。足りなかったらまた頼めばいいしな」
「マジかよ!? オマエ良いやつだなー、サンキュー! ありがたくいただくぜ!」
二人はこの後に見たい劇の話などしながら、ぱくぱくと物凄い勢いで食べ進め、店員さんの口をあんぐりとさせたりするのでした。
彰尋は、未だ全身に残る舞台の余韻を、舞台裏で噛み締めています。
こんな機会が、もう一度巡ってくるかどうかは分かりません。一期一会のつもりで臨んだ舞台……これまで独学で学んできた全てを出し切ったと、そう言えるはず。思いがけない即興劇は、彼にとって、そんなかけがえの無い経験になりました。
(俺は、誰かの心に残るような、そんな演技ができただろうか。何かを残せただろうか……?)
きっとその答えを、彼は、観客席で見ていたはずの弟や妹たちの笑顔によって知ることになるのでしょう。
そして、同時に。
とある思いが湧き上がるのを、彼は確かに、胸へと感じていました。
(また……いつか。舞台へ上がりたいな)
祖父も浴びたはずのあのスポットライトは、思った以上にまぶしくて、鮮烈で、そしてどうしようもなく心を高揚させるものでした。
もう一度、いつかあれを浴びてみたい。思えば今日の演技も、完璧と言えるものでは無かったような気がします。自分はもっともっと、上手くなれる……このままでは、終わりたくない! そんな風に思うのです。弟妹たちの手前でしょうか、物静かで大人びている彰尋も、これで結構、負けず嫌いなところがあるのでした。
また、いつか。そんな機会が来ることを願いながら、彰尋は後ろ髪を引かれながら、その場を立ち去りました。
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3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
160人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月14日
参加申し込みの期限
2015年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月21日 11時00分
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