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【演目その14 即興☆ねこじま劇団・化け猫座『あやかしホームルーム』(5)】
がたがたと震えて怯えるばかり、脅かし放題と思われていためがねの意外な行動に、教室は一時、しぃんと静まり返った。あいらとまいの前へ立ちはだかるめがねの、この勇姿よ! 人の子も、時にこうして妖怪さえも驚かすようなことをするものじゃ……あやかしたちが、人との関係に一喜一憂する理由も分かろう?
とはいえ、じゃ。このしばしの沈黙の中、次に口を開いたのは、さしてこの問題に関心が無さそうに見えた、吸血鬼先生じゃった。
先生はさらさらと子供らをスケッチしておったが、やがて満足の行くよう描き終えたのか筆を置き、こんなことを言った。
「カボチャの扮装をして溶け込むのも、お化け消しゴムを使ってこちらの世界に馴染むのも、悪くは無いわね。でもそれならこの子たちに、こちらの世界にもちゃんと良いところがあると、分かってもらわなくてはならないんじゃないかしら?」
聞いておらなんだようで聞いておったらしい吸血鬼先生は、まずは人の子らの意思を尊重すべきと、そう述べたのじゃ。生徒らもはっと気付いたようじゃった……彼らと楽しく遊びたいと思うならば、こちらの世界に馴染んでもらうならば、彼ら自身がそう思わねばと。そのように考えるきっかけとなったとするならば、なるほど、これは生徒らにとっても良い授業、良いホームルームであったのじゃろうな。
そこで、妖狐先生、面霊気が揃って、吸血鬼先生へと尋ねた。
「では……先生。そのためにあなたは、どのようにするのが良いと思うんだ?」
「ええ、私も気になりますね。いかがでしょうか、吸血鬼先生?」
彼らは中立の立場を取りつつも、どちらかと言えば人寄りであったから、その答えには大いに興味があったじゃろう。
吸血鬼先生はしばし、考え込むようなそぶりを見せた。人の子らと、生徒たちと、他の先生らが興味深く見守る中……彼女の口走った言葉には、一同首を傾げることとはなったのじゃが。
それは確かに、素晴らしい提案であったのじゃ。
「みんなで、遠足に行きましょう」
サンマさんに、舞台に上がって欲しいと言われたこと自体は、あいらは何だか楽しそうで嬉しかったのです。けれど実際に壇上へと立ってみれば……そこは、恐ろしい妖怪たちの巣窟!
(はじめは、怖くてヤだったけど……)
でも、お話は何だか、思ってもみなかった方向へと動き始めまして。なんと、お化けの世界の遠足へ出かけるというのです。何だか、面白そうなのです!
それに、人形役という七星の、
「遠足ですか! 楽しそうですわね。ねっ?」
こんな風に、優しい眼差しとか。
ふんぞり返った白燕の、
「白澤の偉さも、これでじゅうぶん分かっただろう! もちろん白澤は偉いから、下々の者とも平等に遊んでやるのだ!」
なんてどちらかと言えば、自分が遊びたそうにしてる可愛らしいところとか。
はしゃぐキュルビスが、
「ワーイワーイ! 遠足デス! ハロウィンの仮装行列は楽しいデスヨ、さー出発しやがるデス!」
きゅっと手を引いてくれることとか。
(お化けもあんまり、人間と変わらないんだな。なんだか、怖くなくなってきたぞ)
「遠足ー、楽しみなのですー」
「……うん! 楽しみだなっ」
ひょこっ、と後ろからゼロが顔を覗かせても、あいらはもう恐ろしいとは思わない……どころか、わくわくと楽しくなってきてしまいます。
ふと、あいらは思いつきました。
(お化けと一緒に遊べるような、人間の遊びは無いかな……あ、あれが良いかな、よーし!)
妖怪学校の遠足と言えば、定番のスポットというものがいくつかある。彼らは早速出発し、それらを巡って歩くことにした。
先頭を行き案内役を務めるのは、身軽な鳥人先生じゃ。うってつけ、じゃろう?
「あそこにあるのは、えーと……お化けカボチャの畑だ! キュルビスちゃんが育ててるんだぜっ」
と、空を飛んでみなを導きながら、
「はーい次は左手にご注目! あそこの蔵には、人形ちゃんのお友だちとか、面霊気先生の後輩くんのお面とか、ずらーっと並んでるんだ。楽しいから、今度覗いてみてくれよなっ」
共に歩くあやかしたちとも絡めて、明るい調子で紹介してくれるものだから、あのひどく警戒しておったまいですらも、
「妖怪の世界って、面白いものがいろいろあるんですね……」
「でしょー、こっちの世界もなかなか良いものよ?」
「まぁ、たまに危ないものもあるんだけどね」
などと、触手妖怪みさや化け猫娘らと一緒に、感心しながら眺めておった。
鳥人先生がふと見れば、妖狐先生と並んでおるのは、あのめがねじゃ。
「どうだろう。妖怪も危険な者ばかりではないと、少しは分かってもらえただろうか?」
めがねはひょいと頭へ眼鏡を上げて、自分のまなこで世界を眺めながら、
「うん……少しだけ、分かった気がするよぅ」
その答えと笑顔には、鳥人先生も満足げな笑みを浮かべ、子供らの案内にますます張り切ることとなったのじゃ。
「よーしみんな、次の妖怪スポットはあそこだぜ!」
賢二は相変わらずワイヤーに吊られて宙を舞い、あっちへ行ったりこっちへ飛んだり。
特に彼は、グラデーションの美しい翼を、ことあるごとに観客席へと向かって、ぶわさっ! と広げて見せます。
(人間も妖怪も、見栄えは大事だもんな!)
もともと、演劇などには興味があった賢二。理由を尋ねれば、『モテそうだから!』なんて実に彼らしいものではありましたものの、実際に舞台へと立ってみれば、これがもう楽しくて楽しくて!
「今度はあっちのほうに案内するぜ、イェーイ!」
ぶわさっ! 自慢の翼を広げて、縦横に飛び回るのです。
はっちゃけるばかりではなくて、彼は置いてあったカボチャ……というかキュルビスがろっこんですぽんと呼び出したものでしたけれど、そんなものや、和人形やお面など、その場に置いてある小道具を自然と利用して、他の出演者たちを立てるようなこともしてのけています。
観客席の反応を見ても、
(よしよし、楽しんでもらえてるみたいだな。いやぁ、舞台って楽しいな! 病み付きになりそうだぜっ)
元より社交的な性格もあり、突然の出演に物怖じすることも無い彼はけっこう、演じることに向いているのかも?
やがて一行が到着したのは、吸血鬼先生が一番見せたかったという、とっておきの場所じゃった。
「うわぁ、すごい……!」
人の子らもみな表情を輝かせた……もちろん、生徒たちもそうじゃ。この風景は、何度見ても素晴らしいものじゃからのう。
妖怪遠足の終着点、咲き乱れるあやかし桜の大樹が、舞い散る花びらでもって、彼らを出迎えた。
ここへ到着したなら、まず最も張り切り出すのは、うさぎ先生じゃ。
「さあ皆さん、お昼の時間ですよ~。うさ! みんなでお弁当を食べましょうね~。先生も、人間さんを食べられなかったので、たくさん食べちゃいますよ~うさ♪」
こと食事については、どの妖怪も先生には敵わんことじゃろうな。ずらりずらりと並べた弁当箱をぱかっと開けば、ほう! こりゃあ美味そうじゃのう。妖怪には妖怪の好物もあるものじゃが、それはそれ。このように人間の食うような食べ物も、彼らはもちろん大好きじゃ。
そうしてしばし、ゆったりと食事を楽しんだ一行。やがて腹も落ち着いてきた頃に、すっくと立ち上がったのは、あいらじゃった。
「よーし! あたしが、人間の遊びを教えてあげるぞ!」
そんな言葉に真っ先に食いついたのは、烏天狗にぬりかべ弟じゃ。
「おっ、面白そうじゃねーか!」
「教えてくれるのか。どんな遊びなんだ?」
「うん、スポーツ鬼ごっこって言うんだ! 二組のチームに分かれてな、相手チームの宝物に、いっぱい触ったほうが勝ちなんだ。それで……」
とあいらが説明し始めると、ゼロにキュルビスに白澤に……興味を持った生徒らが、続々と周りに集まってきおった。
「俺も、仲間に入れてもらえるか……かべ」
「僕も一緒に、遊ぶよぉ」
並んでやってきたぬりかべ兄とめがねの背丈ときたら、山と小石ほどにも違っておるのだから、みなは可笑しくて笑ったものじゃ。
そんな彼らを眺め。そして、見事に咲くあやかし桜を見上げて、
「こんな素敵な場所があるんですね……」
「気に入っていただけて、何よりですわ」
つぶやいたまいには、人形は嬉しさに思わず少しばかり髪を伸ばし、にこりと微笑んだ。
そして、生徒らと人の子らを見つめて、吸血鬼先生は静かに、満足そうな表情でうなずいたのじゃ。
葉月が役柄を吸血鬼と決めたのは単純に、自分のゴシック調な服装がそれっぽかったからでした。そこへ、特技である絵画の才などを要素として加えて、美術教師として……何となく興味が薄そうなそぶりは、これもまた、彼女自身の性格から来るものでしたけれど。
指名されてしまったからには仕方が無いと、そんな風にして成り行き任せだった葉月が、突然即興劇のさなかに口を挟み、遠足へ行こう! などという流れを作り出したのは、なぜだったのでしょうか?
怖がる子供たちへ、妖怪の世界にある美しいものを見せてあげたい……と考えたのは確かに、絵を嗜む彼女らしい発想ではあったかも知れません。けれど、積極的に介入せずに遠巻きに眺めていたところを、あえてそのように提案をしてみせたのは、普段の彼女らしからぬ大胆さを発揮してしまったのは、なぜだったのでしょうか?
葉月は、考えます。
(案外……楽しんでいるのかしら。私、演じることを)
方向性は違っても、確かにこれも、何かを表現するということには変わりはありません。それに、楽しそうに活き活きと演じている共演者たちの姿が、彼女の秘めた感情へ、何かしらの刺激を与えた結果だったのかも知れません。
「なぁ、妖怪の宝物ってどんなのがあるんだ? おーい、そっちにそれっぽい小道具とか、何か無いかー?」
あいらが堂々と舞台袖へ向かってそんな風に叫んで、周囲がちょっぴりぎょっとしたり……そんな光景を、葉月は眺めて。少しだけ頬を緩めて、そっと笑ったのでした。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
160人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月14日
参加申し込みの期限
2015年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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