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【演目その14 即興☆ねこじま劇団・化け猫座『あやかしホームルーム』(6)】
そろそろ、物語も終盤に差し掛かってきたところでしょうか?
(目立ちすぎねぇように、とは言ったものの……なぁ)
舞台袖から甥っ子を見守る鴻は、決断を迫られておりました。
子供と妖怪の劇ということで、めがねら子供を探す父親役とした彼はここまで、時折、めがねやーい! と、棒読みながらにセリフを差し込む程度に留めてきましたけれど……つまりは、このまま何の見せ場も無いままに終わってしまって、良いものか?
(まぁ、終わるまでには少しくらい、行っとくか?)
子供たちが家へ帰るのが、やっぱり理想の形なのだろうと彼も思います。そのためのきっかけを作ってやるのは、父親役の彼が担うべき役割……そんな気もしていましたもので。
出て行けばやっぱり、棒読みセリフに、観客からは笑いが起こるのだろうなとは思いつつ。
(ええい、もう開き直るしかねぇ!)
鴻は舞台へ、しゅば! と飛び出し、叫びました。
「やっと見つけたぞ、めがね! 一緒に帰ろう!」
ほんのちょっぴり、その演技は上達していたということです。
「うわぁ、なんだこりゃー! 妖怪か!? 子供たちが、妖怪に囲まれてるじゃないか!」
ようやく、息子らを探し当てたらしい。やってきためがねの親父殿は、初めて見る妖怪たちに面食らいつつも、しかし父親としての役目は忘れておらなんだ。
「めがねや、ほら、お母さんも心配してるぞ! 帰ろう、帰ってこーい!」
「おとうさん!」
楽しく遊んでおった生徒たちは、新しくやってきた人間に少しばかり怯えたそぶりを見せる者もおったが、傍らの人の子供らとの触れ合いが、ここでも活きておったのじゃろう。
「あら? また人間がやってきたみたいね。めがね、あなたのお父さんなの?」
「そうなのか? それじゃ、あんたも一緒に遊ぶかい?」
化け猫娘がぴょこんを耳を揺らし、烏天狗は親しげに宙を飛んで、親父殿の元へ下り立った。これには彼も驚いて、
「うわぁ、妖怪が襲ってきたー!?」
「人間さんも、ゼロと遊ぶですー」
「カボチャいるデスカ、あげるデスヨー! かぶりやがると良いデス!」
ひょいと後ろから覗いたゼロに飛び退き、キュルビスのカボチャ頭には目を剥いた……大人は、子供ほどには柔軟に物事を受け入れられんものじゃからのう。
それに、にっこりと笑って言ったうさぎ先生の一言が、火に油を注ぐことにもなった。
「あら、とっても筋肉質で、身が締まってそうで。美味しそうな人間さんですうさね♪」
「な、何ィ……!? 俺を食べるってのか。うちのめがねを、子供たちまで、食べちまうってのか……!?」
まぁ……この親父殿もまた、気の短い人間ではあったのかも知れんがのう。ぷるぷると肩を震わせてから、
「……っのォ、ふっざけんな妖怪どもがァァァ!!」
親父殿は、叫びおった!
怒った親父殿が、妖怪たちを追い回す……そんな光景に、しかし人の子らは冷静に、こくんとうなずきあった。彼らもきっと、悟っておったんじゃろうのう。楽しい時間が、そろそろ終わりに近づいておることにの。
舞もまた演技は素人なもので、セリフはちょっぴり棒読み気味……未沙との文字通りの絡みのあたりなんかでは、けっこー素の顔が見えていたりはしましたけれど。やっぱり演じるとなると、難しさを痛感しておりました。
それでも彼女は何となく、小学生二人に比べればいくらか年上の、お姉さん役。といった立ち位置になっておりまして。
それに、今日の午前に自分のもとを訪れてくれた、あの
桜 月
の応援もありました。きっと彼女は今も、客席で自分を見てくれていることでしょう。
そう思えば、何だか、勇気が湧いてくる気がします。二人のお姉さんとして、引っ張ってあげないと! そんな気にもなってくるのです。
折りしも舞台は終わりへと差し掛かり、ちょうど良い頃合と判断した舞は、瑠樹とあいらへ笑いかけ、言ったのでした。
「そろそろ、帰りましょうか?」
まいの言葉を、生徒らも予想はしていたことじゃろう。
それでも白澤などは、
「もう、帰っちゃうのか?」
とあいらとめがねの手を取り瞳を潤ませたし、人形も改めて子供らを見渡して、
「やっぱり、私のお家で一緒に……暮らしませんか? きっと、楽しいですわよ?」
無駄とは分かりつつも、名残惜しそうにそう引き止めた。
あのみさでさえも、
「うーん、寂しいなぁ。もうちょっとこっちにいない?」
しゅるると触手をまいの手足へ絡みつかせたが、まいは困ったような笑いを浮かべるのみじゃった。
鳥人先生がばさりと舞い降りて、
「俺たち妖怪も、そんなに怖くないって分かったろ? それでも、帰っちゃうのかい?」
そう尋ねたが……もちろん、めがねやあいらも、寂しそうな顔をしておったが。それでも、決意は固いようじゃ。
「うん、そろそろ帰るよぉ。おとうさんと一緒に」
「でも、楽しかったぞ! お化けは怖いーって思ってたけど……でも、みんな大好きだ!」
あいらはてててと駆け出して、妖狐先生のふさふさとした尻尾へ抱きつき、にかっと笑みを浮かべた。
「そうだな……それが君たちの選択なら、仕方が無い」
あいらの頭を撫で、優しげな声で言った妖狐先生が、みなへと告げた。みなももう、分かっておったことじゃろう。
「……ま、しゃあねぇな! 俺もお前らと遊べて、楽しかったぜ?」
しかし、烏天狗が底抜けに明るくそう言ったものじゃから、別れは悲しいものにはならなんだ。みなが笑顔で、人の子らを送ることにしたようじゃ。
「また一緒に、遊ぶのですー」
とゼロが手を振れば、ぬりかべ兄弟も揃ってうなずき、
「ああ、そうだな。また来るといい」
「歓迎、するぞ……かべ」
そして最後に面霊気先生が、
「君たちにも、生徒たちにも、そして私たち教師にも。これは有意義な交流であったと言えるでしょう。お名残惜しいですが、三人ともお元気で……さて。あちらのお父上に、連れて帰っていただかないとね」
と言って、三人の子供らを撫でてから、親父殿へと声をかけた。
「お久しぶりですね、坊ちゃん。随分と大きくなって」
「は?」
紫苑やらキュルビスやらを追いかけ回す演技……演技でしょうか? ともかく走り回っていた鴻へと、お面をかぶった紀伸がそんな風に唐突に声をかけますと。彼は、ぴたりと止まりました。
紀伸には役柄にまつわる設定として、鴻と絡めて、考えていたことがあったのです……もちろんこれは即興劇、事前に相談などはしていなかったもので、鴻は文字通りに面食らっておりましたけれど。
「私は、面霊気。この通り、翁面の付喪神でしてね……かつては坊ちゃん、あなたのお爺さまの持ち物であったのですよ。ほら、覚えてはいませんか? あなたが少年の折に、床の間の壁にかけてあった、一枚の面のことを」
ここまで言えば、鴻にも理解できました。和解の橋渡しとして、めがねのお父さんが子供らを無事に連れ帰るための、そのきっかけを投げてくれているのだと。
突然のことで戸惑いながらも、
「あ……ああー! そういえば、見たことがあるなぁ! あのお面じゃないかぁ、いやぁ、懐かしいなぁ!」
なんてやっぱり棒読みながらに、どうにか話を合わせることに成功したのでした。
かくして、別れの時がやってきた。
「今度はぜひ、人間の世界の食べ物を持ってきてくださいうさね? さようなら、人間さんたち」
そんな風に言って、にこにこと微笑むうさぎ先生からかばうようにしながらも、親父殿はめがねの手を引き、面霊気先生へとぺこりとひとつ頭を下げて、子供らを連れて行く。
吸血鬼先生に妖狐先生、みさ、ぬりかべ兄弟、人形などは静かに手を振っておったが、キュルビス、白澤にゼロなどは騒がしく声を発しておったし、烏天狗と鳥人先生は二人で頭上を舞いながら、彼らを見送った。
妖怪たちみなが、人の子らとの別れを惜しんでおった。それはあやかしの世界であっても奇妙な光景ではあったのじゃろう……しかしこの場に、疑問を投げかける者はもはやおらなんだ。
と。ひとり、彼らの後を追った者が追った。化け猫娘じゃ。
彼女は子供らの元へ駆け寄ると、耳をぴょこんと揺らし、尻尾でするりとめがねの頬を撫でてから、言った。
「あなたたちは、巻き込まれてここへ来たけれど……出て行く時は、自分たちのチカラで、自分たちの足でそうするのね。来た時よりも、良い顔をしているわよ、めがねくん」
「えへへぇ、そうかなぁ?」
「あいらちゃんも私たちを怖がることは無くなったし、まいちゃんだって、こちらの景色を気に入ってくれたでしょう……だから」
「また、遊びにいらっしゃい。
あやかしの世界は、あなたたちを歓迎するわ」
化け猫娘の最後の言葉に、三人はもちろん、にっこりとうなずいた。親父殿はいささか渋い顔をしておったがの、誰しも、子供らには敵わぬものよ……人であろうと、あやかしであろうともな。
こうして人は人の世へと戻り、突然に催された『あやかしホームルーム』は、みなの笑顔に彩られるままに幕を閉じたのじゃ。
しかし……ゆめゆめ、忘るるなかれ。妖怪たちは、気まぐれなのでな?
次に、『あやかしホームルーム』の議題に取り上げられるのは、ひょっとしたら……お主。そう、そこのお主じゃ。
あるいはお主を、『どんな調理方法で豪勢なディナーに仕上げるか?』であるかも知れんのじゃからのう?
「人間さん? あなたのお越しを、心からお待ちしております……うさ♪」
<即興☆ねこじま劇団・化け猫座『あやかしホームルーム』 終>
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
160人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月14日
参加申し込みの期限
2015年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月21日 11時00分
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