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【演目その11 『Phantom Thief Rhapsody』(2)】
出番を前に、蓮太朗はしげしげと手の中のそれを眺めます。
「……うん。やっぱりこれも、良い出来だね」
舞台で使うにしてはやけに精密に書き込まれ再現された、直治の苦心が滲み出る、小道具のひとつ。手紙のような、それは怪盗から届く予告状です。
「こういったものの一つ一つにもリアリティが感じられるから、演じる僕らも、舞台に入り込むことができる。ありがたいですよ」
「良かった。俺もそう思って、妥協せずに作りこんだ甲斐があったよ。頑張ってきてくれ」
直治は満足げにそう言って、蓮太朗を送り出しました。
舞台裏では、すぐにも出番の
呉井 弦月
と凛、響也と
夢宮 瑠奈
が、煽の手でメイクの仕上げを施されています。
「いよいよですね。よろしくお願いします、雨寺さん」
と弦月が生真面目に言うと、凛は、もちろん! とにっこり。
瑠奈もみんなの顔を順に見回して、
「頑張ろうね、篠崎君! みぃんなで、素敵な舞台にしようね!」
笑顔を振り撒けば、響也のような演技は初体験の面々にも、ふつふつと勇気が湧いてくるようです。
「……うん、完成。申し分無い出来だわ」
煽がそう太鼓判を押してくれて、メイクは完成。四人の準備も、万全!
まるで宮廷のごとく華やかなホールに、心躍る小気味の良い瀟洒な音楽。きらびやかに着飾った人々を眺めれば、諸君にもここが、パーティ会場であることはお分かりいただけよう。
その中で、会場の隅に集い、何事か話し込みつつ難しい顔をしている一団が見えるだろうか?
「お披露目の日を延期にされては困るのだよ」
居丈高に言い放った彼は、パーティーの主催者であり、名を
キサメ
と言った。清潔そうな身なりの彼は、君たちには高慢で高圧的な人物であると映ったかもしれないが、それも彼の持つ信念によるものだ。つまりは彼は、お披露目会なる特別なパーティーの開催に向け、ただならぬ意欲を持って事に臨んでいるのだ。
では、事、とは何か? それはつまり彼の手にある、この一枚の紙切れであった。
「『お披露目パーティーの夜、歌姫の身につける天秤座のエコーライトを頂戴に上がります──怪盗シュヴァルツ&ヴァイス』……怪盗め」
黒の怪盗シュヴァルツ。白の怪盗ヴァイス。これは彼らからの、大胆不敵も極まる盗みの予告状なのだ!
キサメが取り出し見せた写真に写っているものこそ、予告にある宝石。その名も『天秤座のエコーライト』、キサメの所有する、二つとない逸品なのである。怪盗たちは不遜にも、これを盗み出そうというのだ。
さて、このような事態にキサメが頼り、宝石を警護するよう求め依頼するべきは、本来であれば警察であっただろう。しかし今、彼の高慢な調子にも真摯に耳を傾けている男……どこか浮き浮きとするように顔を輝かせているのは、公権力の担い手ではなかった。
「怪盗シュヴァルツとヴァイス……! またとない好敵手だな。探偵として、これ以上に腕の振るい甲斐のある事件があろうか!」
「先生、落ち着いてください……」
依頼人キサメの眉をひそめさせた男は、
シノザキ
。そう探偵であった。そして隣に控える助手の少女は、
ユメミヤ
と言った。
シノザキはうなずき、
「なるほど確かに、警察に任せては、パーティーは間違いなく延期を余儀なくされるだろう……奴らは頭が固いからな。その点俺のような探偵なら、自由に動くことができる」
「先生、まさかこの依頼、受けるつもりなんですか……? 相手はあの怪盗ですよ、強敵ですよ!?」
「だからこそだ、ユメミヤ。探偵として、これほどに燃える事件は無い! このシノザキが必ずや怪盗を捕らえ、宝石を守ろう!」
呆れ顔の助手ユメミヤを置き去りに、探偵シノザキはキサメに依頼の受諾を即決した。探偵もまた、怪盗とどこか近しく、世の中の常からはいささか外れたところにある人物ではあったのだ。
「……ああ、では頼んだぞ。くれぐれもこの件は、内密に進めてくれたまえ」
やはり見下すように言い放ったキサメの態度も、どこ吹く風。探偵たちは、さっそくに行動を開始した。
「もう、先生は勝手だなぁ……でも、そこが先生の良いところですもんね。こうなっちゃったら仕方ない! 先生、あたしたちで必ず怪盗を捕まえあ痛ーっ!?」
ユメミヤはそう言って振り向き、歩き出すなり目の前の柱へと頭を強打し、硬質な音を優雅なパーティー音楽の中へと響かせた。
諸君の胸をよぎる不安は、確かに想像に難くない……この探偵にして、この助手である。
とはいえながら、キサメは彼らへと、全てを賭けたお披露目会の命運を託したのだ。
「落ち着くのはお前のほうだな、ユメミヤ……ふむ、しかしだ。件の怪盗の手管ならば、恐らくは既に……」
と、頭をさする瑠奈の隣で、響也がつぶやいた途端。二人の人影が、舞台へと現れます。
すかさず照明係の亮悟が、ぱ、とスポットライトを当てまして、照らし出されたのは警察役の、弦月と凛です。
年下の弦月が先輩刑事、凛が後輩刑事という役柄に、弦月は気持ち胸を張って偉ぶって、響也をじろりっと睨みます。
「探偵風情が、ずいぶんと自信があるようじゃないか?」
足早にやってきた男は、シノザキの言葉を捉えてそう言った。
鋭い眼光、猜疑心に満ちた眼差しに、少しばかり身を竦ませたユメミヤに代わり、前へ出たシノザキは、
「やはりな。怪盗はご丁寧に、警察へも予告状を送りつけていたのだろう。いつもの手だ」
「そういうことだ。探偵の出る幕じゃない……パーティーは延期するんだ、キサメさん」
シノザキの言うとおり、男が見せた一枚の紙、それは見覚えのある、あの予告状であった。
「あれぇ、本当だ!? 同じ予告状ですよ、先生っ!」
ユメミヤが素っ頓狂な声を上げたが、ベテラン刑事
ユヅキ
は、つまらなさそうに一瞥したのみだ。
怪盗は常に警察をも出し抜き、まんまと目的を遂げてきたのだ。彼の瞳には、今度こそ遅れを取ってはならないと、断固たる意思が覗いていた。
キサメはもちろんのこと、警察の介入に、臆すことも無く不満の意を唱える。
「ユヅキ君、それでは困るからと、君たちには伝えなかったのだ。お披露目を遅らせることはできない!」
「みすみす宝石をくれてやるようなものだ。延期し、我々の警備に任せるのが筋というものだろう」
「いいや、怪盗は俺が捕まえる。役立たずの警察など引っ込んでいるといい」
ユヅキもシノザキも、一歩も譲るそぶりは無い。
睨み合う彼らの様子を見れば、このような有様では、怪盗も宝石ひとつ盗み出すなどさぞや容易かろう、と諸君は思われるかもしれない。しかし、なればこそ。彼らが共に手を組んだならば、そこに堅牢な警備体制が築かれることだろう。
それを理解し、間を取り持ったのは意外にも、刑事ユヅキの後輩であり、新人刑事の
アマデラ
であった。
「あのう! ユヅキ先輩? シノザキさんの言うことも、もっともだと思いますよ?」
「……新米は引っ込んでいたまえ。予告状が届くなり、パニックに陥っていたのはどこの誰だったかね?」
「そっそそそ、それは言いっこなしですよ、先輩っ!」
助手ユメミヤにも通ずる、どうにも頼りない新米刑事ではあったが、ともかく彼女は言ったのだ。
「これはチャンスですよ! 今まで怪盗には出し抜かれてきましたけど、今度はこちらの番です。探偵さんたちと協力して、今度こそ捕まえるんです、怪盗シュヴァルツとヴァイスを!」
確かに警察は、これまで幾度となく煮え湯を飲まされてきたのだ、かの怪盗たちに。彼らを捕まえる手立ては尽き、ユヅキとていくらか、手詰まりによる焦燥にかられてはいただろう。
華やかな会場の一角に、ぴりぴりとした異様な緊張感が流れゆく。
ユヅキはしばし思案した後、アマデラを、キサメを見回して、後にじろりとシノザキを睨みユメミヤをびくりと竦ませて、やがて意を決したように、重々しく、いかにも気に入らないといった調子で言葉を紡いだ。
「……分かった。事ここに至っては、止むを得まい……パーティーは予定通りに開催し、怪盗を誘い出し捕らえる。異存はあるまいな」
「もちろんだ。ただし奴らを捕らえるのは、この探偵シノザキだがな」
かくしてここに、にわか仕込みながらに協力体制を敷くこととなった、警察と探偵たち。それでも睨み合うシノザキ、ユヅキの両名ではあったが、キサメの手前もあり、すぐに諸々の準備へと取り掛かることとなった。
果たして彼らは、怪盗を阻み件の宝石を守り切ることが出来るのであろうか?
「よーし! 絶対にあたしたちで、怪盗を捕まえるよ!」
助手ユメミヤの言葉に呼応したのが、
「おーっ! 頑張りましょうね!」
新米刑事アマデラのいささか浮ついた声であったのが、キサメの胸には一抹の不安を抱かせたかもしれなかったが。
ともかく、やがて夜は訪れるのだ。
場面転換に伴い、一度袖へと戻った出演者たち。
響也は、ふう、と一息ついて、
「演奏するのと演技とじゃ、随分違うもんだな」
「そうですね……」
弦月もやっぱり、演技は初めてです。散々練習はこなしてきたものの、あれで良かったのかどうか、と少しばかり首を捻ったり。
そんな、どちらかと言えばクールで物静かな二人へ、
「でも二人とも、すっごく雰囲気出てたよ!」
「うんうんっ。あたしたちも、安心して演じられるね!」
凛と瑠奈が賑やかにそう言ってくれましたもので、ひとまずは安堵。
蓮太朗も、そんな彼らのことを微笑ましく眺めながら、観客席の反応を覗き見て、舞台に手応えを感じ始めておりました。
「とはいえまだまだ、舞台はこれからですね」
視線を向ければ、鳴とアリーセ、それに優とシルヴィアらが、いよいよ大きく動き出す物語に、ぐっと気合を入れ直すようなそぶりが見て取れました。
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
160人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月14日
参加申し込みの期限
2015年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月21日 11時00分
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