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【演目その10 『ボビナム』】
「ホアターーーッ!! 昼食も済んで皆さま、お腹いっぱいになりましたかー? お姉さんはちょーっち食べ過ぎちゃって、お腹パンパン! だから少しだけ、ここで腹ごなしをさせてもらいますね、アッチョォーーー!」
何やらハチマキを巻いて、意外と鋭いパンチやらキックやらを繰り出し始めるハルさん……格好はタキシードのまんまなもので、かなーり、シュールな光景ですけれど。
「せいやーーー!! ご覧頂きます次なる演目は、格闘技の華麗なる演舞! 皆さまはご存知でしょうか、『ボビナム』のことを。ベトナムに生まれ、世界を巡り、ようやく日本へ……そう! この寝子島へと辿り着いた総合武術、『ボビナム』のことを、はいやーーー!!」
しゅば! っと繰り出したのは、別にボビナムの技でも何でも無かったりしますけれど、演目紹介に賭ける彼女の意気込みだけは、そっと感じてあげてください……。
「東西の様々な格闘技の要素を取り込み、研究、分析し、稀代のベトナム人武術家が練り上げ成立に至った、『自由なる武道』! なんとここ寝子島にも日本ボビナム協会があってね、マスターライセンスっていうのを持ってるすっごいセンセーが、びしばし指導してくれてるんだって! もしかして今も、観客席のどっかで見ててくれたりするかしら、イェーイセンセー見てるー!? あっ」
調子に乗ったもので、キックの瞬間、壇上ですってーん! と引っ繰り返ったハルさん。笑いが起きる中、腰をさすりさすりしながら起き上がり、
「Ouch……ッ。え、えー! それではご覧頂きましょう! いたたた……」
「日本ボビナム協会寝子島クラスの三人による、『
ボビナム
』演舞劇!!」
「うーっ、き、緊張するなぁ……」
どうにも上がり症な
伊藤 佳奈
は、手のひらに書いた『人』の文字をごっくん、飲み込みます……何度も何度も。本来の実力は申し分の無い強さながら、本番に弱いのです、彼女。
そんな佳奈の肩を、ぽむっと叩いた
入江 みつび
。手にしたギターを見せながら、
「私のギターの師匠に、ボビナムの先生だって、私の……ううん。私たちの演舞劇を、見に来てくれてるはず。きっと、佳奈ちゃんとこの剣道場の人たちも……確かにそう考えたら、ちょっと緊張しちゃう。でもっ」
振り返れば、
シダ 美穂戸
が、にっ! 頼もしく笑みを浮かべているのです。
「かな みつび 練習 いっぱいしたな いっぱいした それに ボビナム道場 剣道場ひとも たくさん手伝ってくれる」
三人を囲むように、幾人もの出演者たち……彼らはこの劇で、主に脇役を担ってくれることになっています。その彼らが一斉に、こくり! うなずきました。
「師匠も 見てる 最高 演舞にしよう する みんな チュックマイマン!(幸運を!)」
円陣組んで、手を乗せて。
みつびのコール、皆で気合を入れたら、佳奈の決意だってぴしりと固まりまして。
舞台へ、突撃!
「いくよみんな、ボビィーゴーーーッ!!」
おーーー!!
「このお話の舞台は、今からすこーし昔。まだ日本に、お侍さんがいた頃のお話……」
じゃかじゃかじゃん!
みつびの生ギター演奏をBGMに、彼女の
ナレーション
によって、劇は進行するようです。
ギターは師匠に借りてきた、とっておきの名品。じゃらららんっとかき鳴らせば、
(うん、いい音……! よーし!)
もちろん語りの声にだって、みつびは自信アリ!
所は、ベトナム。
とある街に、二つの屈強な武術家集団があったの。彼らはお互いの技のどちらが優れているかを競って、激しい抗争を繰り広げていたのよ。
ひとつは、無敵の総合格闘技ボビナム使いたち……『
ボビサオラ団
』! 首領の
シダ
に率いられる彼らは、この地を牛耳るほどの勢いを持っていたわ。
もうひとつは、対立する日本人グループ。剣術使いたち……『
バンブーソード団
』! 首領の
カナ
はベトナムを武術で手中に入れるため、ボビサオラ団を目のカタキにしていたの。
二つの集団は覇を競い、幾度と無くぶつかり合っていた……けれど!
彼らの技はどちらも、甲乙付けがたいほどに力強く、そして美しかったのよ。
街中で争いが始まれば、人々はその華麗な技の応酬にたちまち熱狂して、見物人は人だかりを作り、時には観客のために屋台まで出る始末! ボビサオラ団もバンブーソード団も、対立し合ってはいたけれど、人々にとってはどちらも、素晴らしい使い手たちに変わりは無かったのね。
そして、今日。
バンブーソード団の首領カナが、ついにボビサオラ団の本拠地、道場へと乗り込んだ! 迎え撃つのはもちろん、首領シダ!
双方、死力を尽くした総決戦……!
だから人々は、見て! この通りの大盛り上がりよ! 両者の戦いの決着はどうなってしまうのか、そして一体、どれほど高度な技を見せてくれるのか……あたりに乱立するように現れた屋台で、フォーをつるつる食べながら、バインミーにかぶりつきながら、さとうきびジュース片手に、わくわくとしながらその時を待つの。
二つの勢力を束ねるトップが対面する、その時を……!
「ボビサオラ団……どうやらベトナムを牛耳るには、あいつらをぶっ潰さなきゃいけないようだね。お前たち!」
ざん。ざん。ざざん! 舞台の右側にスポットライトが当たりまして、現れたのは何やら、派手な剣道着で身を固め、竹刀を担いだいかつい集団……そう、バンブーソード団です!
その首領役である佳奈は、先ほどまでの緊張なんてどこへやら。びゅんっ! と鋭く竹刀を一振りして、
「いくよッ、野郎ども!!」
その叫びに、うおー! と彼らは盛大に気勢を上げるのです。
舞台の左側、まだ暗いほうへと竹刀を突きつけて、
「今日からこのシマは、アタイたちのもんだ! そろそろ、決着を着けようじゃないか……あんたたちには消えてもらうよ! ボビサオラ団ッ!!」
佳奈が威勢よく言い放ちますと。
ぱ、と舞台の左半分にライトが灯り、姿を見せたのは、青い胴着を着て帯をぐいっと締めた、ボビナム使いたち……そして!
「シンチャオ シダだ」
ベトナム伝統の民族衣装、美しいアオザイに身を包んだ、ボビサオラ団首領。迎え撃つ、シダ!
「バンブーソード団 首領 カナ 強い聞いてる シダ 楽しみだ 楽しみ」
遂に対峙する両者! というわけで、わーっと人々の歓声なども流れつつ、みつびのナレーションも熱を帯びていきます。
「ボビサオラ団とバンブーソード団、どちらの技が優れているのか……さあ、いよいよ戦いの時!」
まずはざざざんっとシダと佳奈の前へ出ますのは、ボビナム道場の人々に、佳奈の実家が営む剣道場の門下生さんたちです。ありがたい協力者である彼らが最初に演舞を見せて、ボビナムとは一体どんな武術なのか、というあたりを、見ている人にも分かりやすいよう組み手で実演してくれるのです。
実際に見てみますと、ボビナムは素人目にもド派手な技が多くて、観客席からはたびたび、おおお! なんて驚愕の声が上がります。
鋭い竹刀の一閃をくぐり、身体を捻りながらあばらのあたりへ膝蹴り(ロイソハイ)! 大上段からの一刀を横様の手刀で撃ち落とし(ガッソモッ)、真横へ突き出す肘ウチ(チョーソサウ)で反撃! ああっと、胸への一発、倒された! バンブーソード団の剣技の華麗なる冴えも光り、ボビサオラ団はやや劣勢でしょうか、いえいえ! すぐにもヘッドスプリングで飛び起きて、後ろから襲い来る竹刀を避けながら肘の連撃(ウムサウコンタイ)で撃退、よろめいたところへ、すかさずジャンプッ! 相手の胸元へ飛びつき両足でガッチリ挟み込んで、地面へばたーん(ドンチャンソサウ)!
といった感じでして、もう目まぐるしく繰り広げられる戦いの様子に、観客たちは息つくヒマもありません。
やがて、両者の構成員たちは演舞の中でばたばたと倒れていきまして、
「やはりアタイたちが戦わなきゃ、決着は付かないようだね……一刀流奥義! 払捨刀ッ!」
佳奈が竹刀を薙ぎ払うように振るうと、青い胴着の人々が数人まとめて、どーん! と吹っ飛びます。
「なかなかやるな シダも出る モッ ハイ バー ボン」
シダも負けじと、蹴り技(ダッ)の四連発で剣道着の人々を次々に撃退!
やがて始まる頂上決戦に、みつびのギターが唸りをあげて戦闘用のBGMをかき鳴らし、観客席で人々がごくりと唾を呑み込む中……激突!
見守る観客たちも、ボビサオラ団とバンブーソード団の団員たちも……みな二人の戦いへ、感嘆の声すら挟めないほどに、呑まれてしまったみたい。
「いくよ!」
カナが飛び込み、シダが迎え撃ち……首領同士の決戦が始まったの!
竹刀による横薙ぎの一閃をシダが蹴り落とし、反撃の横蹴りを跳び退いて避けたカナ、軸足を踏みしめ体重を乗せた突きをシダは半身を捻って潜り抜け、左の手刀、右の突き、肘打ちの流れるような連続技、カナは避け、払い、柄を使って受け流してからの返す刀で、大上段から渾身の一刀! シダは咄嗟に身を屈めて両手を地へつき、両足を相手の膝へかけて引き倒し、けれど追撃は払う刀で阻まれ、両者は間合いを取って互いを見据えて……にやり!
何て事なの……! 強い、強すぎる!
二人は美しい技の数々をやり取りしながら、相手へ笑って見せたのよ。お互いに武術家集団を率いる身だけど、どちらもやっぱり、一人の武術家でもあったの。この戦いに高揚を覚えていたのね。
だって見ている人々だって、もう手に汗握る大興奮なんだもの!
「なかなかやるね……シダ」
「それ こっちセリフ やるな カナ なかなかやる」
じり、とすり足、二人は構えた……今までとは違う空気を纏ったのは、きっと自分の最大の技を繰り出そうとしているから。
最高の技で互いに応えるのが、武術家同士、敬意の表し方だもの。二人はもう、認め合っていたのね。
「けど 次 避けられない 本気いくぞ いく」
「望むところ……これでお終いだよ!」
弾かれたように飛び出す二人!
先手を取ったのは……剣士・カナ!
「……奥義!! 天墜ッ!!!!」
手元を翻し、繰り出したのは神速の面打ち!
迎え撃つ、ボビナム使い・シダ!
片足を跳ね上げて、今、繰り出すの!
「シダキック ダダ ダダ?a!!!!」
二人の対決は演出で、きちんと手順を決めた組み手ではありましたけれど……観客や、それにみつびにだってもう、本気のやり取りには見えないほどの迫力がありました。い、痛そう……!
「お互いの必殺技が、炸裂ッ! これじゃ二人とも、相打ちに……あら? ちょっと待って……見て! 二人を!」
後でアイシングとかしてあげるからね……なんて心配も内心交えつつ、みつびは舞台を示します。
完璧なタイミングでぶつかり合った技同士、けれどそれらは……寸止め!
(……決まったぁ!)
佳奈は思わず、心の中でガッツポーズ!
シダも目線で、
(ヴァン 決まったな かな)
「もう十分だ 実力 もう分かった」
シダが、ぴたりと止めた足を下ろすと、カナも竹刀を引いた。もう、戦う意味は無いと悟ったのね。
「ふ……そうだね。あんた強いよ。どうやら、アタイたちがここをシメるのは、難しそうだ」
二人の実力は拮抗していたの。それはつまり、ボビサオラ団とバンブーソード団の抗争に決着を着けるのは、難しいということでもあった……二人はそれを、戦いを通じて悟ったのよ。
「帰るよ、お前たち!」
カナはバンブーソード団に退却を命じてから、去り際にシダを振り返って、言ったわ。
「気に入ったよ、シダ。今度どこかで出会ったら、一杯やろうじゃないか……」
手を振って立ち去っていくカナ。
でも、シダは彼女を呼び止めた。『気に入った』のは、どうやらお互い様だったみたい!
「一杯やる いいが もっといい話 あるぞ」
「へえ? なんだいそれは?」
くるりと振り返ったカナも、シダも、にっと笑みを浮かべて。
「ヴァン 敵 千人 もっとだ もっと 強い奴 もっと 戦えるぞ」
そう……真に強きものは、真に強きものを知るという。今や最強の仲間同士になった二人……武術家として、もっと強い相手を求めるのは、当然のことだったのね。
「世界 全部 てにいれよう いれる」
「世界! ははは、大きく出たね……でも、面白そうじゃないか!」
それも、スケールが大きければ大きいほど、二人は燃えてくるのよ!
「二人いれば ホンサオダウ 大丈夫だ シダたち 無敵だ 無敵」
「ああ、そうだね……二人なら!」
ガッ! 手を組み合ったシダとカナ。長い抗争はここに終結して、新しい戦いが始まるのよ。
人はこの歴史的な瞬間、この戦いを『蹴刀の決闘』と呼んだ……そしてシダとカナは互いに手を取り合って、世界を手に入れるために旅立って行った。
もちろん! 行く先々ではたくさんの未知の強敵や、二人をとんでもない事態が待ち受けているんだけど……。
「それはまた、別のお話☆」
パッチリ! みつびのウィンクで、お話は終幕となりまして。
初めて目にするボビナムの妙技と青い胴着の人々へ、それを引き立てた剣道場の人々へ……みつびへ、そして何よりシダと佳奈へ。
大迫力の演舞劇に惹き込まれた観客席からの、惜しみない拍手と歓声が、三人へと降り注いだのでした!
<『ボビナム』演舞劇 終>
「……何だか身体がアツく、燃え上がってくるようだぜ……!
ボビナム! 初めて見たが、飛んだり跳ねたり、こりゃすげえ! 思わず興奮しちまった! だがすごいってだけじゃなくて、格闘技を良く知らない客のためにも分かりやすいように、色々と工夫を凝らしてくれてたのもありがたかったよな。
手に汗握る展開に、アツいボビナムの演舞!
そうだ、俺もやってみるかな? ボビナム! 鋭い突きで敵を倒し、華麗な蹴りでか弱い乙女を救い出し、宙を舞い戦うサンマさん! 寝子島観光大使からヒーローという新境地へ飛び立つ! どう? ダメ?」
袖へ戻ったシダは、佳奈とぱちんっ、とハイタッチ!
「おつかれ おつかれ 今日も いい技だったな カムオン 最高ライバル かな」
「シダさんも、お疲れ様……ううっ緊張した! でも楽しかったね。あがり症、少しは克服できたかな?」
ギターを片手にやってきたみつびも、二人を激励します……あ、アイシング用のコールドスプレーだって、ばっちり用意してあります。
「みつびも おつかれ 音 のれたぞ のれた いつもより綺麗技だせた シダ カムオン」
「おつかれさまー! すっごい迫力だったね、二人とも! 先生も、見ててくれたかなぁ?」
観客席で、ボビナムの師匠であるかの先生も、見守っていてくれたかもしれません。いつもの練習の成果を、今日はバッチリ、見せ付けることができたはず!
手伝ってくれた道場の人々も交えて、シダは最後にぐるりとみんなを見回して。にぱっ! とびっきりの笑顔と感謝を贈りました。
「カムオン カムオン(ありがとう!)」
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墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
160人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月14日
参加申し込みの期限
2015年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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