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【演目その11 『Phantom Thief Rhapsody』(3)】
「空さん、音お願い!」
「ガヤ音ですね、準備OKでございます」
日和の指示に、音響担当の空が用意した効果音を鳴らせば、舞台の上のパーティー会場へ、より一層のリアリティが生まれます。
プロとしての空の持つ音楽経験は、メンバーにとっても大変にありがたく、そしてとびきり頼りになるものでした。音響機材の用意や、その調整、また他の面々も使う楽器の用意などなど……軽音部とNCCの持つそれらとも合わせて総動員すれば、もう音に関しては、表現できないものなど何も無い! そんな風に思わせるほどの磐石さなのです。
その証拠に、後ろを見れば、彼女や凛、響也、弦月などが用意した多種多様な楽器たちが、ずらずら、ずらり!
舞台には、ゆったりと落ち着いた音色を響かせヴィオラを弾き鳴らす、蓮の姿も見えました。この劇では絶えずそうして、音楽が何かしらの形で流れているのです。
と、衣装に着替えた煽が舞台を覗き、
「そろそろね。私はエキストラだけど、きっちり役はこなすから、安心してね」
日和と空に見送られて、きらびやかなパーティーへと出かけていきます……その佇まいは、優雅な会場にもまさしくピッタリ、でありました。
「まぁ……素晴らしいパーティーだわ!」
「この場所から今夜、歌姫たちがプロとして、羽ばたいていくことになるのね」
会場を訪れた名も無きこの女性が語るように、今夜こそが多くの者たちの待ち望んだ、運命の夜であった。
奇しくも交わり、ぶつかり合うことにもなる彼らの道行きこそが、諸君らにきらぼしのごとく輝きながら流れ行く、ドラマを垣間見せることだろう!
かくして主催者キサメは両腕を広げ、大仰に客たちへと叫ぶのだ。
「皆様、ようこそ! お集まり頂きまして、有難う御座います」
慇懃に深く一礼した彼へ、着飾る客たちが拍手を浴びせる。彼はそれを制し、
「今宵はまさしく、運命の夜! 可憐な歌姫たちがプロデビューを飾る、お披露目の夜! 皆様も一様に、彼女らの素晴らしき歌声をご堪能頂くため、今宵この会場へと足をお運び頂いたことと存じます……それでは、ご紹介いたしましょう! 二人の歌姫、ナルとアリーセです!」
キサメの手に導かれるように、二人の女性が現れ……そして観客たちはみな、息を呑む。
ひとりは、赤みがかった栗色の髪が目を惹く、歌姫ナル。無数の客たちを前に臆することも無く、南国の花のように明るく華やかな笑みを振り撒く彼女の瞳には、したたかな気丈さが見て取れた。
もうひとりは、艶やかな黒髪に可憐な白い花のコサージュをあしらった、歌姫
アリーセ
。ナルとは対照的、控えめで落ち着いた女性に見えたが、彼女もまた共に並び立つ歌姫に他ならず。その証に、青い瞳には秘めた想いと、強き意思を感じさせた。
今夜は二人の姿、そして歌声を、広くお披露目する夜。客たちは彼女らの晴れ舞台を一目見ようと、こぞってここへ集っているのだ。
「ですが、夜はまだ長い。皆様にはしばしご歓談を頂き、然る後に、二人の美声をお耳に入れましょう。その折には一つ、余興をご用意いたしております故、お楽しみを……それでは、後ほどに」
そう言い残して、一度キサメや歌姫らが裏へ引っ込むと、会場にはもはや、はちきれそうなほどの期待が高まっていく。
先の名も無き女性もまた、夢見るような瞳でつぶやいた。
「ああ、一体どんな素敵な歌声を聞かせてくれるのかしら。楽しみだわ! ……あら? あの方、どこへ行くのかしら?」
場内へ、低くヴィオラの音色を響かせていた、一人の男性……
レン
がその場を後にする姿を、この時彼女が気付いたことも、今夜に目まぐるしく交錯する運命、その一端ではあったのだろう。
煽、蓮に代わって登場したのは、探偵シノザキ役の響也と、歌姫のひとりであるアリーセです。
鳴の演じる、元気で活動的な歌姫ナルとは対照的な一面を強調するためか、アリーセはことさらに静かな演技を心がけています。
探偵として、何か思案しているそぶりの響也の後ろから、そっと近づき……声をかけようとして、ためらい。手を伸ばそうとして静かにそれを引いて、睫毛を伏せます。
歌姫アリーセの繊細な感情の機微を、アリーセは情感たっぷりに表現し、演じます。
しばし逡巡した後に、アリーセは躊躇いがちに、探偵へと声をかける……二人は顔見知りであった。
「……シノザキさん」
「ん? ああ、お前か」
期待を胸に、アリーセは尋ねる。
「来て、くださったんですね……シノザキさん」
「ああ、予告状が届いたとあってはな。怪盗シュヴァルツとヴァイスを捕らえられるのは、この俺をおいて他にあるまい」
が、この時の探偵はいささか、上の空であった。シノザキは骨の髄まで探偵であり、事件を追うのに夢中であったのだ。自分を省みてくれない探偵に、アリーセは落胆の表情を見せた。
君たちにももう、お分かりのことだろう。慎ましやかなこの歌姫が、朴訥な探偵へと、恋をしているのだということを。
とはいえ彼もまた、気落ちした様子の彼女の変化に、気付かないではなかったようだ。
「あの……お仕事の成功を、祈ってます。お怪我に、気を付けて下さいね……?」
「……ああ。そうだな、ありがとう。お前も気をつけろよ? では、またな」
「あ……」
彼なりの不器用ではあったが、シノザキはそう彼女を案じてから、歩み去っていった。
呼び止め、もっと話したい。話していたい。そんな想いがあったのだろう……伸ばしかけたアリーセの手は、しかし届かずに力を失い、垂れ落ちた。
それでも、気付かずに行ってしまったシノザキの言葉は、アリーセの胸へと、いくばくかのあたたかいものを残していたのだろうか?
歌姫はそっと胸を両手で包むように、瞳を伏せ。そして少しだけ微笑み、彼女のあるべき舞台へと戻っていった。
再び現れたのは、ヴィオラを手に舞台を歩く、蓮。彼は執事服を着ていて、本人の謙虚な姿勢がにじみ出たものでしょうか、それは実に上品で、優雅な足運びありました。
その行く先へと向かって、亮悟がスポットライトをスライドさせていくと……やがて映し出される、二つの人影。
黒い怪盗衣装を纏った優と、白いマントを羽織ったシルヴィア。次は彼ら、怪盗たちがその心情を吐露する場面です。
二人を前に、蓮は、す、と手にしたヴィオラを構え、表板へあごを乗せて弓を弦に添わせ、静かに低い音を奏で始めます。
二人の怪盗たちを前に、レンは当然のように一礼をしてから、
「やはり、間違いは無いようです」
そう言った。
表向きの彼は、パーティー会場へ出入りし宮廷音楽のような優美な音を客たちへと聞かせる、ヴィオラ奏者の一人に過ぎない。しかしひとたびその裏を覗くなら、彼は怪盗と通ずる、橋渡し役であった。もちろん、一見にして真正直な彼、レンがそのような役回りを演ずるのには、理由があった。
「主催者、キサメさんがお持ちの宝石。紛れも無く、ご両親からお二人へと贈られた、あの宝石です」
「『天秤座のエコーライト』……! ようやく見つけたぜ」
怪盗シュヴァルツ。黒の怪盗がそうつぶやけば、白の怪盗、ヴァイスもまたうなずいた。
怪盗たちは宝石を盗み出す。それらは全て、彼らの両親が二人のためにと遺した、形見の品……両親が亡くなった際、不当に世へと出回ってしまったそれらの品々を、二人は、取り戻していたのだ!
『天秤座のエコーライト』は中でも、最たる価値と思い出の篭もった、特別な宝石であった。
「……取り戻そう、ナハト」
「もちろんだ、リヒト。それでレン、手筈は?」
「万事、整いましてございます。後はお二人が、いつもの手腕を発揮されるのみ……ただし、お気を付けを。彼らが、目を光らせております故」
ヴィオラ奏者として潜り込み得た情報を、執事たるレンは二人へともたらす。その中にはいくつかの懸念事項が含まれており、シュヴァルツことナハト、ヴァイスことリヒトにとっても、心当たりがあった。
そう、かの探偵と警察たちである。
「探偵シノザキとその助手ユメミヤ。刑事ユヅキとアマデラ、そして番犬たち……全てを同時に相手取るというわけだ」
「関係ない」
口数少ない物静かなリヒトが、今だけは力強く、そう断じた。
「絶対に……取り戻す」
「ああ。そうだな、何があろうと、誰が来ようと関係ねぇ」
怪盗たちの瞳に宿る決意が、君たちにも見えようか? 彼らは悪戯に盗みを働くわけでは無い。己の内からこぼれ落ちてしまった想いの数々を、自ら拾い集め、取り戻さんとしているのだ……!
「やっと掴んだ手掛かりだ……絶対に逃がさねぇ!」
かくして、夜は更けていく。
日和がてきぱきと、裏方たちへ合図を。
「亮悟君、照明よろしくね!」
「一番の見せ場だからな。きっちり、やってやるよ」
「うん! 空さん、音響は?」
「いつでもいけますよ」
「OK! 直治君、宝石の準備は?」
「もちろん、この通りに」
直治の手にしている宝石こそ、物語のキーとなる小道具です。
綺麗な青い宝石をあしらったネックレスは、アクセサリ作りが得意な、アリーセの入魂の作。内部にはちょっとした仕掛けがありまして、デリケートな品でもあり、管理を任された直治も慎重です。
舞台の上はパーティー会場。いよいよ歌姫が再び登場し、歌声を響かせるシーン……そして怪盗たちの襲来に備えて、警官役の弦月と新米刑事の凛が、警備を固めているところです。
そこへ瑠奈がやって来ると、弦月は凛と彼女を見比べて、追い払うほどのこともないかと言うかのように、大きく肩をすくめてみせました。
今はまだ静かな舞台の空気は、この後に巻き起こる展開への予兆であるかのように、観客たちへと心地良い緊張感を抱かせておりました。
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墨谷幽
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
160人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月14日
参加申し込みの期限
2015年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月21日 11時00分
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